「………ちょっと、トイレ行ってくるわ」
「………次はお前だから、早くに戻ってこいよ」
「ああ、分かってる」
何となく察してる一夏に見送られながら、允の試合は気になるが、俺には俺のやる事をやっていく。
なんで、アイツがこんな事を知っているのかは分からないけど、そんな事など今の状況を知らせてくれた事に比べれば、些細な疑問だ。
「ここか」
鋼刃から教えてもらった通路を進みながら、突き当たりの曲がり角で、誰かが言い争いしている言葉を聞いて、気持ちを落ち着かせる。
「アンタのせいで、私の人生は最悪よ!」
「痛っ!」
「どれもこれも、アンタが!アンタが、バレたりなんかしなければ良かったのよ!アンタなんかは、私の掌で踊っていれば良かったのよ!それなのに!」
ドンッ!!
捲し立てる女が、その手を振り上げた辺りで俺は、我慢利かずに通路の壁を拳で叩きつけながら、2人の前に現れる。
「アンタは!」
「し、新太郎……!?」
「その手を離せよ。クソババア」
「ば、今、何て言った!」
突然現れた俺に、シャルと多分本妻だった人のような人は、驚き、元本妻の方は俺の言葉に、すっかり意識がこっちに向いている。
「聞こえなかったのか?その手を離せよ」
「お前も!男なんて、私たちの前に傅いて、媚び諂っていれば良いのよ!」
「黙れ。ババア。テメェは、もう終わってんだよ」
「貴様はぁ!!」
「きゃあ!し、新太郎!」
俺の罵倒に、とうとう我慢が出来なくなったのか、掴んでいたシャルを弾き、隠し持っていたであろう拳銃を取り出してこちらに構える。
こんな所で使うのはやめとけって、鋼刃から言われてたけど、関係ないか。
「死ねぇ!!!」
「新太郎!」
躊躇なく引かれたその拳銃から、何発も弾丸が放たれる。
それに対して、悲痛に叫ぶシャルを尻目に俺は手を前に振るう。そして、現れたオーロラカーテンがその銃弾を防ぐ。
「な、なによそれ………」
「俺たちライダーは、皆んな普通には生きて無いんだよ。だから、お前みたいな甘い蜜を吸ってしか生きていられない奴には、勝てないんだよ」
「ふ、ふざけるなぁ!!!」
「無駄ってのが、わかんねぇのかよ」
オーロラカーテンを見て、何がなんだか分かってないそいつは、叫びながら俺を狙うが、その全てはオーロラカーテンによって防がれる。
そして、とうとう弾切れになったところで、俺との距離は縮まり、拳を振れば当たる程の距離にまで迫っていた。
ババアは、そこでヘタレ込み俺に怯えるように退がるが、腰が抜けているのか、上手く喋れてもいないし動けていない。
「ひ、た、たす、たすけて!わ、わたしは、まだ、まだ、死にたくない!」
「………」
「か、金ならやる!わたしに、出来ることなら、何だってやる、だから……!」
「なら、死ねよ」
「へ?」
何だってやる。そんな言葉を聞いた俺から出た言葉に、意味が分からないと言うような顔をするババアと、惚けているシャルを他所に俺は言葉を繋げる。
「お前が、陥れてきた人たち1人1人に詫びながら、死ねよ。今のお前に、出来ることなんてそんなもんだ」
「い、いやよ!し、死ぬなんて!」
「その手で沢山の人の命を奪って来た癖によく言うぜ」
「ど、どう言うこと、なの?」
鋼刃から聞いたこのババアの悪事。
シャルは、それがどんなモノなのかは知らないが、今は気にしない。
一向に命乞いをやめないババアに、飽きた俺はディエンドライバーを取り出し、その銃口を向ける。
そして、引き金をしようとした時に時間が止められるのを感じた。
「おいおい、仮にもライダーだろ?簡単に殺めるな」
「………すまん」
時間を止めた犯人は、ここを教えた人物でもある鋼刃だった。
「この女は、俺が預かるから、用事すませな」
「悪い。助かる」
「気にすんな。それに、允もそろそろ終わるから早めにしろよ?」
「ああ、分かった」
俺が頷き返すと、止まっていた時間が再度動きだす。
「え?あの人、は?」
「シャル。悪いが、全部は話せないんだ」
「え、う、うん。それは、分かってるんだ。でも、なんで」
「なんで、新太郎は泣いてるの?」
第三試合
夜束叉新太郎
VS
更識楯無
「あら、前見た時よりも、良い顔ね。何か良いことでもあったのかしら?」
「合ったと言うよりも会ったが、近いなこの場合」
俺の番となり、フィールドに出るとそこには、学園最強と言われる楯無会長の姿があった。つまり、会長が俺の相手となる訳だ。
シャルとの話で、大分吹っ切れた感はあるけど、やっぱり根っこまでは変わらない。
けど、今はこの目の前の試合に集中するのみ。
「それじゃあ、行きましょうか」
「変身!」
俺は、ドライバーにライダーカードを差し込み、ディケイドへと変身する。
覚悟も勇気も貰った。だから、今度は己のモノで、進んで行くだけだ。
『試合開始!』
「先手必勝!はあぁぁあ!!!」
楯無会長は、その手に持つ両手槍を使って、懐まで飛んで来る。
「先ずは小手調べと行こうか」
『KAMEN RIDE RYUKI』
『ATTACK RIDE GUARD VENT』
ディケイド 龍騎になり、ガードベントでその突きを受け止める。
今までに比べれば確かに強烈な一撃だったが、まだまだ、本気じゃないだろう。
「やるわね?正面から受け止められるなんて」
「飛ばずに、舐めプしてる人に言われたくないっすね」
「あら、お気に召さなかった?」
この人は、多分本性から人をからかってるのだろう。
だが、時にそれが身を滅ぼすのをまだ、実感していないんだ。
「それじゃあ、これなら」
『KAMEN RIDE GHOST』
『ATTACK RIDE GAN GAN SABRE』
「へぇ、そんな事も出来るのね」
「舐めてんのも今のうちだぜっ!」
ディケイドゴーストになり、呼び出したガンガンセイバーで、楯無会長を思い切り弾き飛ばす。
そして、ゴーストの浮遊能力を使い、楯無会長と空中での戦闘を開始する。
パワーはそんなに無いが、色々とブーストされてるおかげか、軽々と振るえる。
『ATTACK RIDE BLAST』
「はぁ!」
ガンモードに変えたガンガンセイバーで、BLASTを放つ。
威力が、加算されているから、こちらを迎え撃とうとした楯無会長に、被弾する。
「やるわね!」
「本気になったか。だったら!」
『FORM RIDE TOKON BOOST』
『ATTACK RIDE SUNGLASLASHER』
「これなら、どうかしら!」
「何の!」
さっきよりも鋭い突きの連撃を、ガンガンセイバーとサングラスラッシャー’の二刀流で、捌ききる。
向こうは、学園最強かもしれないがこちとら日本最強の剣士に師事されたんだ。この程度では、まだ俺を倒せはしない。
闘魂ブーストへと強化した事で、全体的に戦闘力が上がり、楯無会長の攻撃を捌きつつも、此方らからも攻撃を加える。が、イマイチ決定打に欠けるものばかりだ。
こんな事を考えつつも、油断はせずに攻防を繰り広げていた。
「ねぇ、水蒸気爆発って、知ってる?」
「そんなの……」
「そうね。例えば、こんな風に」
「………っ!?」
気づいた時には遅く、俺を強烈な爆発が飲み込んで行く。
これは、別の覚悟が必要かもしれないな。
「やった、訳無いわね」
彼らは、決して諦めない。
周りの無能共は、彼らを罵り下に見ているが、今までの試合から安易には彼らを語るのは難しいだろう。
そんな事を思っていたら、さっきまでの容姿とは違う状態の
「流石に、簡単にはいかないわね」
「………出し惜しみは、無しだな。こりゃあ」
「へぇ?」
私の呟いた言葉が聞こえたのか分からないが、彼は徐に何かデバイスを取り出すと、それを操作しだす。
私の本能が不味いと告げ、妨害に出ようとするが、そう決断するには余りにも遅すぎた。
『KUUGA』、『AGITO』
『RYUKI』、『FAIZ』
『BLADE』、“KABUTO』
『DEN-O』、『KIVA』
『W』、『OOO』
『FOZE』、『WIZARD』
『GAIMU』、『DRIVE』
『GHOST』、『EX-AID』
『BUILD』、『ZI-O』
『FINAL KAMEN RIDE DECADE 』
コンプリートフォームは、まだ使うのは温存しておくべきだと思ってたけど、本気で行かなきゃ行けないのは、向こうだけじゃなく俺たちもだったのを忘れては行けない。
「余り時間は掛けられないんだよ」
派手に行くが、長くは出来ない。
だから、とっておきを使う。
『FINAL KAMEN ATTACK FORM RIDE』
『『『『『All RIDER』』』』』』
召喚された19人のライダーたち全員が、エネルギーカードとなり並び立つ。
「これで、どうだぁぁあ!!!!」
その中を通り、ライダーキックを楯無会長へと突き当てる。
『し、試合終了!しょ、勝者 夜束叉新太郎』
作者の独り言。
もう少し、戦闘シーンを書けたと思うけど、出来ないのが現状。
それよりも、前半をやりたいが為に後半がテキトー過ぎるのが、いかんせん………
何かいい案無いか?