IS.輝きを纏いて〜仮面のヒーロー〜   作:TENC

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*こっから、オリジナルのフォームがでてきます。ので、注意してください。


R.45p

「何してやがる鋼刃!?」

 

「……落ち着けお前ら。新太郎もドライバーを下ろせ」

 

「お前の態度次第だ」

 

「はぁ、もう良いやそのままで」

 

突然目の前で行われた行為に、()たちが驚いている間に、允や新太郎の2人はすぐに鋼刃へと、武器をむけて臨戦態勢を取る。

けど、そんな状況に関わらず、鋼刃は特に焦った様子は無く倫太郎や唯香も、鋼刃を止めようとはしない。

 

そんな状態の中、鋼刃が語り出した。

 

「最初、一夏と約束を結んだ時、正直に言えば何となく気付いていた」

 

「アイツが………キングだって事にか?」

 

「それもあるが、俺が言いたいのは、一夏は言わば俺たちの敵だ」

 

敵。そう短く告げられた言葉に返したのは、私たちや臨戦態勢の允たちでも無かった。

それは、さっき吹き飛ばされた一夏本人だった。

 

「俺は………一度死んでいる」

 

「だろうな。じゃなきゃ、あそこまでの侵食や依存度は高くないはずだ」

 

「………死にたくなかったんだ」

 

意味がわからない。

一夏が、死んでいる?嘘だ。一夏は、あの一夏は私が何度も一緒にバカをしたり、自分を誰よりも大切にしない、他人をそこまで信頼しないのに、誰かを守ろうとするお人好しな、あの一夏だ。

死んだって、そんなのもはや別人じゃない。

 

「イレギュラーのせいで、最初はそんな事もあるかと思ったが、そうなったのは、俺たちだけじゃない」

 

「残党か………」

 

「一年前、俺は第二回モンド・グロッソを観戦するために、ドイツに行った。そして、誘拐された」

 

私が困惑する中、男たちの間で話しが進む。

それよりも、一夏がドイツに行ったのは知っていたけど、誘拐されたのなんて、初めて聞いた。

そして、そんな私を置いて、一夏は話しを続けた。

 

「俺を誘拐した奴らの目的は、俺じゃなくて秋十だった。そして、俺が秋十じゃないと気づいたそいつらは、何の躊躇いなく俺に銃口を突きつけ引き金を引いた」

 

「俺は、確実にその時死んだ。よく分からないし、その時の事は覚えていないけど、夢のような場所でコイツに………」

 

『人のその醜い生への渇望に、私は価値を見出したのだ』

 

そう一夏の言葉を繋げるように、秋十との対決で出来たコウモリが、傲慢な態度で現れた。

 

「お前が、コイツを見出したのはそれだけじゃないだろ?」

 

『ふっ、貴様は中々に頭が回るようだな』

 

「テメェに褒められても嬉しかねぇよ。仇は良いのか?」

 

『使命も無ければ、完膚なきまでに敗北を味わってまで、抗う。それこそ、私の嫌う生き恥だ。貴様の事など、もはやどうでも良い。私は、この男の一生を見届ける。それだけだ』

 

話しの意図が全く理解出来ていないけど、ただ鋼刃とあのコウモリには因縁があって、今の一夏が居るのはあのコウモリのお陰であると言う事だけは、私にも理解出来た。

 

「……単刀直入に言うが、一夏。お前は、このままいけば長くない。もともと死んだ人間を生き返らせてんだ。それだけで、無理してるのにお前の体は、少なくとも3、4体が混ざってる」

 

「……ファンガイア、オルフェノク、オーバーロード」

 

「それから、アンデッドだ」

 

アンデッド………確か、日本語で不死身だったっけ。他にも知らない単語は出てきたけど、この、アンデッドってのだけは、一番ヤバそうに感じる。

 

「それは、なんだ?」

 

「………総称として怪人と呼ばれる化け物さ。ライダーの力は元々それの対抗策として作られた」

 

「そして、別世界から持ち込まれた、イレギュラーの一つよ」

 

「別世界、イレギュラー、ですか?」

 

新太郎や唯香の言葉に、セシリアが疑問を返す。

そして、鋼刃の行動に納得がいったのか、2人は臨戦態勢を戻すとその場に力なく座り込んだ。

 

「これから話す事は信じられないかもだから、別に構わないけど、そうなったら記憶は悪いけど、ね?」

 

「お前たちは、どうだ?允、新太郎」

 

「……構わねぇよ」

 

「俺もだ………」

 

当人たちから了承を得たことで、鋼刃や倫太郎たちは、ことの経緯や私たちの知らない鋼刃達のことを話し始めた。

 

 

 

 

 

転生、転移、異世界。

何度反芻しても、理解出来ない。けど、そんなバカな話しを鋼刃たちが話す訳がない。

それは、今まで絡んで来たから分かってる。

けど、だからこそ、私には意味が分からなかった。

 

「本当なの?」

 

「ああ、誓って事実だ。だが、さっきも言ったが、別に信じれとは言わない。その時は、まぁ、手荒になるが記憶は消させてもらう」

 

「………僕は」

 

皆んなが黙っている中、シャルロットが口を開いた。

 

「僕は、新太郎たちに助けられた。だから、どんな事でも新太郎たちの味方になりたいって思ってる。だから」

 

「だから、僕は信じる」

 

はっきりと告げられたシャルロットの言葉を皮切りに、私やセシリア、簪、ラウラに本音の4人は、信じると告げる。

そうだ。前世だったり難しい事なんて、今は関係ない。その程度で、逃げるようでは、私は一夏たちの味方なんかじゃないのだ。

 

私たちが、そんな風に意思を固めている中、今まで黙っていた織斑先生が口を開いた。

 

「私たちの目の前にいる一夏は、偽物なのか?」

 

「今のままなら………」

 

「ねぇ、それって、君が持ってる力でどうにか出来るものなの?」

 

「俺が出来るのはあくまで、アイツを助ける事だけだ。けど、一つ言えるのは」

 

「なんだ?」

 

「偽物であっても、あの一夏は本物だ」

 

「「………」」

 

短い鋼刃の言葉に、織斑先生と篠ノ之博士は黙りこむ。

2人は、私なんかよりも一夏に近かったから、私なんかよりも思うことがあるんだろう。

 

「ねぇ、下ろしてくれる?大丈夫。変な事はしないから」

 

「………」

 

「ありがと」

 

そんな時、篠ノ之博士がさっきまでとは、違った雰囲気で鋼刃に言うと、拘束が解かれ地面に下される。

すると、織斑先生のところまで行くと、そのままジッと目を合わせる。

 

「……-そうだな。私のやる事は変わらないな」

 

「うん!それでこそ、ちーちゃんだよ!」

 

「ふ、皇。お前たちの事だが、私たちは信用する。だから、一夏の事は任せたぞ」

 

「頼んだよ!こうくん!」

 

「アンタらに言われんでもやるわ」

 

2人の言葉に素っ気なく返す鋼刃だったが、その目はちゃんとしていた。そして、最後に残った更識会長の方へ皆んな視線が向く。

 

「はぁ、何だか私が、悪者見たいわね。でも、そうね。私は、ここにいる人たちと比べれば、貴方達とは関わりが薄いわ。なんだったら、さっきの話なんか、殆ど信用してないわ」

 

「そうだろうな」

 

「でも、信頼はしてる」

 

パッと広げられた扇子には、“会長!”と達筆に書かれていた。

 

「貴方達の事は、この数日で信頼してるわ。それに、仮にも貴方は、生徒を守った。生徒会長として、そんな生徒の言葉を聞かないなんて事はないわ」

 

「お姉ちゃん!それじゃあ!」

 

「えぇ、学園生徒会長として、貴方のその言葉しかと聞き届けたわ」

 

パチンと扇子を閉じて笑う会長に、呆れた顔をしつつも鋼刃は、言葉を続けた。

 

「一夏。どうやら、ここにいる連中は、バカばかりらしい」

 

「ふ、そうらしい」

 

「全力で来い。俺も“全力”で、行ってやる」

 

「っ!?ちょっと、鋼刃!」

 

「倫太郎。頼んだ」

 

突然、一夏に話しかけたかと思ったら、全力と言う言葉に唯香が反応を返すと、今まで動かなかった倫太郎が、唯香を止める。

何が何だか分からない。けど、鋼刃が何か無茶をするのだけは、分かった。

 

「コウモリもどき。行くぞ」

 

『ふん。人間、貴様も大概だな』

 

「ウルセェよ。死に損ないが」

 

「戦極ドライバー………?」

 

「…………っ!まさかっ!?」

 

允達とは同じようにドライバーと呼ばれるモノを取り出すと、腰に装着する。

そして、允や新太郎も何をするのか、分かったのか動こうとするが、寸でのところで、立ち止まる。

 

『ガブリ』

 

「変身」

 

『リンゴ!」『ヨモツヘグリ』

 

ロック・オォン!!

 

「……変身」

 

そこには、闇が二つ。




一夏が、後半仲間外れなのはわざと。

それよりも、次回は、ずっと初めて見た時から考えていたフォームよ登場です。
読んでいられるように気をつけますので、待っていてください。
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