2日目の朝。
その途中、一応、鋼刃を誘ったが、案の定無言の拒否が帰って来たので、唯華にはしっかりと連れて来るように伝えて、一人で向かう。
「ホント、異性が嫌いな癖に話題には群がるんだから」
向かう途中、俺の姿を見るたんびに何処かで盛り上がってる話しを聞きながら、特徴的な団体と合流する。
「おや?もしかして、ダブルデートかな?」
「り、倫太郎?!何言ってんだよ!」
「おいおい、軽いジョークだよ?そんなに、間に受けないでよ」
「心臓に悪い事すんじゃねぇよ」
昨日の内に仲良くなった、允と新太郎と一夏の3人と多分どちらかの同室の人達だろう。女子2人が一緒のグループに、揶揄いながら合流する。
「へぇ、お前も1人部屋だったのか」
「そうだよ。やっぱり、1人は気が楽で良いよ」
「俺もだなぁ〜」
女子2人の名前は、布仏本音と更識簪と言うらしくそれぞれ、允と一夏の同室らしい。
「それより、鋼刃は?」
「ん?ああ、鋼刃は朝基本何も食べないよ。と言うか、朝が一番機嫌が悪い。一応、同室の人が知り合いだったから、頼んで来たけどね」
「へぇ、そんな風には思えないけどな」
「ただ、途轍もなく夜型な人間だけどね」
基本的に起きる三時間まで起きてる事が多い上に、鋼刃の性格上没頭すると周りが見えなくなるからな。
気づいたら徹夜だったとか良くあった。
そうこうと、6人で談笑交わしながら、それぞれのランチを取って空いていた席で食べ始める。
「ぐっさーは、よく食べるね〜」
「まぁね。俺は燃費が悪いから、結構食べないと1日やってけないよ」
「それにしたって、朝から丼とカレーはどうなんだよ……」
「見てるこっちが、胸やけしてくるぜ……」
「まぁ、鋼刃も最初はそんな感じだったよ。慣れてくれた方が良いと思うよ」
そうすると、頷きながらも箸を止めず学食の料理を食べる。
昨日は食べる機会が無かったから、初めて食べたけど結構美味しい。やっぱり、使ってる所にはちゃんと使ってるんだろう。
「それじゃあ、俺は遅れない内に行くよ」
「食うのも早すぎかよ」
「色々と必要だったからね」
まぁ、これはこれで助かった事はある訳だから、別段と気にした事はない。
教室に向かう途中で、見慣れたコンビと出会った。
「やぁ、鋼刃。お目覚めかい?」
「……まぁな」
「まったく。鋼刃のコレには先が思いやられるわ」
「惚れた方が悪いんだよ」
ケラケラと笑いながら、個人的にも馴染みぶかいメンバーで、教室に向かう。
「そう言えば、どうするの?来週」
「テキトーにやるよ。代表とかどうでも良いし」
「……あの男にでもやらせておけばいい」
そうだよ。何で、立候補も何もしてない俺らが、巻き込まれてるのだろうか。
ここは、本人もやる気に満ち溢れてる織斑秋十1人で十分なのに。
「ま、何かしらあるんでしよ。それより、今日の放課後時間ある?」
「………アイツらも大丈夫なのか?」
「多分ね。みんな用事があるとは言ってなかったし」
隠すような事でも無いのだから、らしき人達には確認とか取った方が後々で楽になるはずだから。
「まぁ、後でちゃんと確認しとくよ」
「……ああ、頼んだ」
あ、教室が見えてきた。
「うーん。これは、出来試合かな?」
「いつものことだろ。こう言うの」
「お前ら、好き勝手に言い過ぎだろ」
学校終わりに、織斑秋十に専用機が渡されると言われて、色々と騒がしくなったが、他の試合に出なきゃいけない
「そんな事はこの際どうでもいいか」
「良いのかよ」
「なぁ、お前ら“転生”ってどう思うよ」
「「!?」」
突然の事で、俺は辺りを見回す。その横で何となく察していた新太郎も同じことをしていた。
「心配しなくても人払いは、出来てるよ」
「そ、そうなのか?」
そんな慌てる事でもないが、思わずした行動を苦笑いされながら、倫太郎に返された。
「多分、お前たちの予想通り俺は転生者だ。勿論、前の記憶だってある」
「俺は、多分転生者なんだろうけど、気付いたらここの世界にいたんだ。前世の記憶も正直余り覚えていない」
俺たち2人の返事を聞いて、2人は顔を回せると、2人の身の丈を話してくれた。
「俺たちは、どちらかと言うと“転移者”だ。こことは違う世界から、こっちに転移して来た」
「目的もちゃんとあるよ。前居た世界でやりやった奴らの残党を追って来たんだ」
「そうだったのか……」
だから、2人からは普通じゃない雰囲気が感じ取れるのか。
ただ、それを俺らに話してどうしたいのだろうか。
「それで、頼みあるんだが、もしもの時は手伝ってくれ」
「俺からも頼むよ」
そう頭を下げる2人に慌てて、やめさせる。
神様から無理して、力を得たんだからどうせなら、誰かの役に立つ方が良いに決まってる。
その後、魔法使いという鋼刃の許嫁の唯華を紹介されると、2人の並びが絵になり過ぎて、何故かイライラしたのは内緒の話である。