IS.輝きを纏いて〜仮面のヒーロー〜   作:TENC

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R.49p

『「AAAAAAaaaaA!!!!!」』

 

「早く戻って来なよ。一夏」

 

吠える一夏を見ながら(倫太郎)は、ワイルドスラッシャーを再度構え直す。

適正はあったとは言え、突然に13体のアンデッドと融合したのだ。それは、アンデッドたちの意思に呑まれかねない危険性を孕んでいた。

ただ、戦うだけならば、鈴たちをここから出ていってもらう必要は無い。

だが、我を忘れ暴走する一夏の姿は、余りにもアイツらには見せられるような物ではない。

 

『「AAAAAAaaa!!!」』

 

「くっ!流石に重いね」

 

『「AAAAAAaaaaaAA!!!」』

 

『THUNDER』

 

「ぬおっ!?」

 

片手剣であったブレイラウザーとは違い、両手剣となりその重量が増えた事で、総じて上がった高い攻撃力を真正面から受け止めてしまった俺は、力負けしそうになるのを耐えるが、キングフォームの各所に装飾されたアンデッドクレストから、能力を使われた事でダメージが入る。

 

「やる、ね!」

 

『「っ!!!」』

 

「ゼェアァ!!!」

 

電撃のダメージを我慢しながら、腹に蹴りを入れて後方に飛ばし、その反動を利用して距離を取る。

 

「だいぶ強くなってるけど、そのままじゃあ、俺にはその剣は届かないぜ!」

 

『「AAAAAAraaaaa!!!」』

 

「数を増やしても同じだ!」

 

『MACH』

 

『TACKLE』

 

「その程度!」

 

雄叫びを上げて、ブレイラウザーとキングラウザーの2本の醒剣を構えた一夏は、マッハとタックルの能力を発動させてこちらに向かってくるが、さっきも止める事が出来、さらにワイルドカリスとなった事で五感が研ぎ澄まされている俺は、その程度の動きでは乱されない。

 

「はあぁ!!!」

 

『「AAAAAAraaAAA!!!」』

 

高速となった一夏の乱打をワイルドスラッシャーの2本を使って、裁き続けるが、やはりパワーの差は出るようで、時々受け流せない攻撃が飛んでくるが、それだけでは終わらない。

 

「こっちも、いくぞ!」

 

『SHUFFLE』

 

『「!?」』

 

「今度は、俺の番だ!」

 

シャッフルのカードで、一夏のカードの能力をこちらに移す。高速化されたことで、少し制御に慣れないが、重いキングフォームの装甲に少しずつダメージを与えていく。

 

「そろそろ、目覚めなよ一夏!」

 

そう叫びながら、攻撃を続けた。

 

 

 

 

「やあ、はじめましてだね?(一夏)

 

「……お前は……」

 

森のような空間で、白髪の俺に出会う。

ソイツは、俺を見ると柔和に微笑んでくるが、俺はどうも警戒心を解くことは出来ない。

 

「僕は(一夏)さ。それよりも、遊ぼうよ」

 

「…………そういうことか」

 

「変身」

 

「変身」

 

(キング)は、その姿をキングフォームへと変えるが、装飾とかは同じだけど、色は金色ではなく黒い。深く黒い色一色のカラーリングをしていた。

お互いが変身したのを確認した(キング)は、そのままの雰囲気で攻撃を繰り出す。

 

「どうしたの?このままだとやられちゃうよ?ねぇ、(一夏)

 

「ちっ」

 

「ははっ!そんな怖い顔しないでよ!」

 

ヘラヘラとした態度を崩さない(キング)に対して、苛立ちを隠せない俺に奴は、楽しげにテンションを上げていく。

 

「はあぁ!!」

 

「はは!良いね!僕も乗って来たよ!」

 

「……10」

 

『SPADE 10』

 

2本の色違いの重醒剣のぶつかりの最中。俺は、ここに来た目的と己の今からの為にキングラウザーに1枚のカードを差し込む。

それを見た(キング)は、また雰囲気を変えるが、直ぐに元に戻り攻撃を再開する。

 

「君はどうするつもりだい?」

 

「………守るさ。この手で守れる奴を」

 

「そんな血濡れた手で、何が守るだよ」

 

「何も手を差し伸ばさなくても、誰かは守れるさ。………J(ジャック)

 

『SPADE JACK』

 

雰囲気は変わらない。だが、その口調はこちらを煽るような物ではなく見定めるような物だった。

 

「俺は、弱いんだ。だから、どんな風になろうとも、勝利する。そこに死があろうとも」

 

「無価値なセリフだね。でも、そう言うのは嫌いじゃないよ」

 

「………Q(クイーン)。お前は俺だ」

 

『SPADE QUEEN』

 

「そうだね。僕は君だ。君なんだよ」

 

『『BEAT』』

 

鍔迫り合いから、ビートにより強化された拳の殴り合いになる。

お互いに、ノーガードで放たれる拳を受け続けるが、俺の放った右ストレートが、(キング)の顔に打ち当たり、そのまま後ろによろける。

 

K(キング)

 

『SPADE KING』

 

「どうやら、問題はなさそうだね」

 

「ありがとな………A(エース)

 

『SPADE A』

 

『ROYAL STRAIGHT FLASH』

 

スートエースのカード5枚を装填し終えた俺の前に、黄金のカードが現れる。

そして、その中を潜り力が溜まっていくのを感じながら、(キング)へとキングラウザーを振るう。

 

「さぁ、戻りな。君なら、もう大丈夫だ」

 

そんな言葉と共に、俺の意識はだんだんと戻っていった。

 

 

 

「うぐっ!」

 

「はぁ、はぁ、やっと戻って来たね」

 

「……すまない」

 

「いいや。構わないよ」

 

現実に戻って来た俺を襲ったのは、大きな疲労感とダメージだったが、目の前の倫太郎が疲弊していることから、かなり任せてしまっていたらしい。

 

「お互い時間も無いし。終わりにしようか」

 

「ああ」

 

俺は、5枚の倫太郎は1枚のカードを取り出して、それぞれのラウザーに読み込む。

 

『SPADE 10 JACK QUEEN KING A』

 

『ROYAL STRAIGHT FLASH』

 

『WILD』

 

俺の前に黄金のカードが現れ、キングラウザーを地面に突き立てて上へと飛ぶ。

倫太郎は、その周りに大きな暴風を吹き起こすと、そのまま上昇する、

 

「「はああぁぁあ!!!!」」

 

空中で態勢を整え、そのまま目の前の敵へとキックのモーションを取り、激突する。

 




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