天下三分RTA   作:月神サチ

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長い文章が書けねぇ……。
あと気力と区切りの関係で細切れになるけど許してな!
そんじゃ、プロローグの裏面の前半、やってくぜ!


プロローグ(裏)前編(たぶん)

――最近、管輅という占い師がボクたちの街でうわさを流している。

 

「満点の星が満ちる夜、この地に白き流星とともに天の御使いが現る。その者、乱れし世を憂うものなり。その者導く者、乱世を静めるものとならん」

 

……正直眉唾物。

 

だけど月はそう思っていないらしい。

 

毎晩毎晩夜空を見上げ、「御遣様こないかな……」って言ってるし!

 

月が世迷言にすがりたくなるくらいには、漢が乱れてるのは否定できないのよね。

 

――中央の腐敗、賄賂の横行、賊に身をやつす農民、乱れる人心。

 

物心ついた時からそうだったけど、為政者として太守をやる月と、その傍で内政と軍事を行う軍師となったボクは改めてその乱れた国の闇を見ることになった。

 

ことあるごとに金をせびる役人と賄賂を手に入れられなかった役人による密告、そしてそれによって賊軍として扱われること幾度。

 

一時期別の県令として仕事をしていた時に見ていた農民が賊に身をやつし、それを討伐しなければならないと知ったときの月の歪んだ表情。

 

元の安定の地に戻ったとき、心を砕いて立て直した土地が、町が、民が搾取され、またかつてのように戻ったときの絶望感。

 

何度月を引きずってでも役人を止めさせようとしたか。(実際にやったけどいつもの月からは想像つかない馬鹿力で柱とかにしがみついたのに当時は驚愕したりしたがそれはさておき)

 

武芸者を名乗る華雄が仕官を申し出てこなければ、きっと月は今日までのどこかで心が折れていたかもしれない。

 

華雄――猪で突撃しか脳にないけど、それでも月を支えようとしてくれて、それに支えられて月も頑張っている。

 

――少しでも知恵を付けて、月のために役に立たないと。

 

そう思ったボクは、書庫に向かう。

 

埃をかぶった様々な叡智の詰まった書簡を読み、理解すること。

 

それが腕っぷしはからっきしなボクができる月のためになることだから。

 

そう思って城の中庭をすすんでいると、ごう、とすごい音とともに白い光が城の上を通り過ぎていく。

 

――もしかして、管輅の占いが当たった!?

 

思わずそう思ったボクは、月のところに向かう。

 

そこには華雄と一緒にいまにも飛び出そうとしている月がいた。

 

「月!」

 

「詠ちゃん」

 

「詠!」

 

私の声に気が付いた二人は私に駆け寄ってきた。

 

「詠ちゃん、御遣い様だよ、きっと! 急がないと!」

 

「だから月、焦るのはわかるがもし化け物だったらどうする! 私が武器を持ってくるまで待ってろ! 詠も何とか言ってくれ!」

 

柄にもなく焦る月と珍しく正論を言っている華雄。

 

――華雄の方は普段からそうだとありがたいんだけどね。

 

そう思いつつも月をなだめて、華雄が武器を取りに行く時間だけ待ってもらう。

 

「月、気持ちはわかるけど、星はたぶんそう遠くに落ちてないから大丈夫よ」

 

「で、でもでも……」

 

「大丈夫よ、とりあえず華雄が来るまで待ちましょ」

 

「……うん」

 

普段のボクがあわてたとき、月がしてくれるように手を握り、目線をあわせると、彼女の眼に冷静さの色が戻ってくる。

 

「戻ったぞ」

 

あのバカでかい斧を片手に歩いてくる華雄。

 

それを確認したボクは3匹の馬を並べて駆けだすことにした。

 

 

◆◆◆

 

 

星が落ちた方向に馬を走らせてしばらく。

そこには背丈のあるーーボクたちよりおそらく年上のーー男が倒れていた。

衣服とかも見た限り上質すぎるし、気のせいか先ほど見た光のような煌めきが彼の周りに現れては消えている。

 

「……連れて帰ります」

 

「月!?」

 

「今は寝てるようだか……コイツが化けたものだったらどうするのだ!?」

 

月の反応にボクたちは驚き、反論をする。

 

「大丈夫……理由は言葉にできないけど、確信のようなものはあるから……」

 

たまに見る意を決した目でボクたちをみながらそう告げる月。

 

「……月がそういうなら、止めようないわね」

 

「詠まで! 」

 

「ただし」

 

ボクは2人に付け足すように告げる。

 

「起きるまで、あと起きてから暫く……そうね、安心できるまで、監視の目をこいつにつけるわよ。ないよりマシ程度でしょうけど」

 

肩をすくめながらそういうと、月が嬉しそうに微笑んだ。

 

「詠ちゃん、ありがとう!」

 

反射的にか抱きついてくる月。

ーー抱きついてくれるのはうれしいけど、それを差し引いても不安要素とか諸々が面倒よね……ま、出来ることやるだけやればいいか。

 

そう思いながら月の頭撫でると、月は笑顔で「えへへー」とかこぼし始める。

そんなところに何をトチったか華雄がわざとらしい咳をする。

それでハッとした月は離れ、思い出したように華雄に「御遣い?」を運ぶように命令した。

 

華雄は二つ返事で「御遣い?」を肩に担ぎ馬に乗った。

 

「じゃあ、戻ろっか」

 

「うん♪」

 

「そうだな」

 

ボクの言葉に2人が頷き、それぞれが馬を走らせる。

 

ーー流れ星が連れてきた彼が本当に御遣いであることを祈りながら。




あと一歩遅ければ病み落ちしてそうな月ちゃん。
それはそれとして、かゆうまさんマトモ過ぎてキャラ崩壊タグつけるべきでは?
そこんところちょっと気になるでよ、兄貴姉貴弟妹分たち、意見よろしくな!

裏面についてだけど……(締め切り11月20日まで)

  • 遅くなっていいから表となるべく交互に
  • 表終わったらで良い
  • うるせぇ!とにかく書け!
  • R-18の方書けばいいのよ?
  • ランナーの御心のままに

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