目と耳の痛い評価を頂きました……拙い文字に設定と説明不足でストレスが目立ちました。申し訳ございません……それでも評価コメントありがとうございます。お気に入りの方も感謝です。
それでは第六章です。
「そうか……どうしようか」
「えっと……どうしましょう…か……」
Roseliaの練習がない土曜日……蒼と燐子は私服でいた。
「あこちゃんが言い出したことなのに……ごめんなさい」
「白金さんが謝ることじゃないよ。あこの予定が悪くなったのだからしょうがないさ」
あこが言い出した事は三人で出掛けること。待ち合わせには蒼が一番で燐子が二番。二人ともまだ30分以上も到着していた。
あこは突然のドタキャンを燐子に連絡し、二人だけになってしまった…………
…………その様子を少し離れている所から見てる四人がいた……。
「ふっふっふっ……りんりんと蒼さんのお出掛け作戦は成功だね!」
「成功と言うか、困っていないかな? あの二人」
「でもこれは二人の為の事なのだから」
「確かにそうですが……上手くいくのでしょうか……」
物陰にあこ、リサ、友希那、紗夜が二人を眺めていた。
「紗夜はやっぱり反対なの?」
「いえ、そう言う訳では……」
「でもこれはメンバーの問題だからわかっているわよね」
「えぇ……わかっています」
Roseliaの活動は順調だが、一つだけ問題がある…………それは燐子の人見知り。
「女同士アタシたちはどうにかなるけど蒼がね~」
控えめな燐子は男性が苦手……蒼もその一人……
一週間前……
『白金さん、今日の練習の事だけど―――』
『え……と…………』
『―――友希那から何か伝えたいことがあるから確認お願いね』
『あ…………』
燐子のセッティングを終えて、練習時の事を伝えようとしたが怯える彼女に蒼は友希那に伝えて、“この日”は済ませた。
「これが一週間も続けばさすがに困るよね」
「最初は蒼さんから声をかけていますけどりんりんが……」
蒼も燐子とは避けるようにしてる……でも何とかしたいが難しい問題だった。
「メンバー問題は私達の問題であるわ…………紗夜もわかっているわね」
「えぇ、わかっています」
この作戦は紗夜だけは反対であった。同じ学校の風紀員としての意見であった。
「あこの言っていた事は本当なの?」
「うん! りんりんが自分で言ってたんだから!」
燐子がメンバーに入った帰り道……
『よかったねりんりん! 一緒にバンドが出来て嬉しいよ!』
『私もだよあこちゃん……でも、響鬼さんのお陰です…』
『あー! もう一回のところ? 確かに蒼さんのお陰でチャンスが出来たね』
『そうだけど……それだけじゃない…』
燐子の表情は暗くなるが、笑顔でいた。
『りんりん?』
『なんでもないよ……頑張ろうね、あこちゃん!』
今度は明るく笑っていた。
「だから絶対に苦手ではないんだよ!」
「その話を聞いてから私も賛成しましたが……それでも風紀員として認めません」
「でも紗夜……ほんとの所はどうなの?」
リサは紗夜に何かをきく。
「ほんとの所とは?」
「いや、なんかこう……違う目的があるとか」
リサは意味深な事を言うが……
「私はあの二人が間違った方向に進まないよう見届けるだけです……それよりも移動したみたいですよ、私達も移動しなくては」
蒼と燐子は移動を始めていた。紗夜は全く気にしない口で先に動き出す。
「ちょ! 紗夜! ……どうする友希那」
「私達は見届ける……それだけよ」
「よし! 追いかけよー!」
友希那とあこも動き出す。
「ちょ、皆! …………でも本音は気になるかも」
リサもノリノリで追いかけた。
――――――――――――――――――
「以外に混んでいるな」
「うん……ごめんなさい、付き合わせてしまって…」
「気にしないで白金さん。僕も欲しかったから」
二人はゲーム売り場で並んでいた。あの後、蒼はどうしようかと考えていると燐子は欲しいのがあると言うので蒼はついてきたのだ。
「響鬼さんもゲーム……するんですね」
以外そうに言う燐子に蒼は首を傾ける。
「僕もゲームはするよ。小説や漫画読んだり、携帯小説もみるよ」
「そう……なんですか…少し以外です」
友希那と同じく完璧で音楽一筋の人間かと思っていたが以外に普通な一面もあるのを知った。
「そう? 白金さんはキーボード以外に得意なものある?」
「私は……パソコンが得意です…」
パソコンの言葉に蒼は思い出した。
「そっか……あことはチャットで会話しているんだっけ」
「はい……あこちゃんとは……よく会話しています」
「じゃあブラインドタッチが得意で――――――入り口か開いたみたいだね、僕達も行こうか」
「はい」
お店の扉が開き、二人は前へと進む。
「順調……ていうのかな」
「なんかもう普通になってない?」
あことリサの言う通り、蒼に苦手意識ある燐子だがさっきの会話を聞いてると普通になっている状態であった。
「響鬼さん……ゲームするんですね」
「確かに蒼もゲームはするわ。今でもって言うのは少し驚いている」
紗夜は知らない蒼を知り、友希那は今も知るのであった。
「これって作戦終了ですか?」
「まだよ、あこ……まだ油断は出来ない」
「どういうこと友希那」
目標達成かと思いきや、友希那はまだ終わらないと言う。
「まだ完全に燐子は克服できていないわ。完全になるまでは作戦継続よ」
完全にの言葉に紗夜は気づく。
「確かに……響鬼さんもまだ白金さんに何か壁を作っているように見えました。まだ終わってませんね」
「じゃあお店の中に入りますか?」
「それは駄目よあこ、客はかなり入って、見失うか先に外に出るのがオチ……ここは待機よ」
冷静な友希那の言葉に全員が頷く。
「でもアタシたちが会話してる時間帯でも出てこない……何かあったのかな」
「何か―――」
紗夜は何かに気づく。
『ひ、響鬼……さん?』
『白金さん……』
店内の人気のない所で密着する二人……
「皆さん! 突撃準備です!!」
「紗夜?」
紗夜は何処から持ち出したのか『チタン合金っぽい』盾を構えていた
「ちょっと紗夜!? 落ち着いて! 何する気なの!?」
「突撃準備を―――」
「だからストップ! 落ち着いて!」
突入寸前の紗夜をリサは押さえる。
「今井さん! 邪魔を―――「あ! りんりんと蒼さんよ」……え…」
お店の扉から蒼と燐子が出てきた。片手にはビニール袋を一つずつ持っていた。二人はそのまま歩いていく。
「落ち着いた紗夜?」
「はい……取り乱しました、すみません」
紗夜は落ち着く、皆に謝っていた。
「もういいわ、追跡開始よ」
移動を開始する三人、紗夜は一人残る。
「全くどうして……私らしくないわ」
紗夜は深呼吸をして、追いかけるのだった。
「(それにしても……)」
店から出てくるとき、二人は楽しそうに見えた……少しだが作戦は順調だった。
――――――――――――――――――
二人は喫茶店で飲み物を飲んでいた。
「人は並んでいたけど以外に直ぐに買えたね」
「はい……人がたくさんいましたが進みました」
レジに並んで待つと思ったがスムーズに進んで会計をした。
「それよりも大丈夫かな? 体調が悪くなったら早めに言ってね」
「はい……もう、大丈夫です…ありがとうございます」
「そうか……僕も近づきすぎたな…すまない」
店内は人がかなりいて、燐子の顔はだんだんと暗くなっていく。その時、蒼が燐子の側に寄る。
『大丈夫だ……大丈夫』
周りから見れば近づきすぎる二人……だが燐子にはその言葉で落ち着きを取り戻していた。
「い、いえ……響鬼さんがいると安心します」
「え……そうなのか」
燐子は自分からの発言なのに顔を赤くし、蒼は考え顔になっていた。
…………少し離れた席から二人の会話を聞こうとしていた四人がいた。
「会話が聞こえません……」
四人は少し離れて会話が全く聞こえていなく、紗夜はイラついている声を出す。
「この距離だからしょうがないよね~それよりも……」
「りんりんはどうして顔を赤くしてるんだろ?」
「蒼はどうして深く考えてこんでいるの?」
ただ表情だけを眺めていた。
「でもどうする? このまま出るまでこうしてるの」
「それは―――仕方ありません」
紗夜は人間一人分が入るダンボールを出した。
「紗夜……それ、どうするの…」
「被って近付くのです」
リサの問いに紗夜は普通に答える。紗夜は被ろうとしていた。
「ストップ! ストップ! 紗夜ストップ!!」
「放してください今井さん! 私は会話が気になるのです!」
「あわわ、このままじゃばれちゃいますよ! 友希那さん、どうします?」
紛争が始まる二人に友希那は言う。
「仕方ないわね」
「友希那さん何かあるんですか!」
テッテレテ、テ、テ、テ~ン♪
「盗・聴・機!」
友希那は何処からか盗聴機らしき機械を出した。
「さすが友希那さん!」
取り出した道具に二人の手が止まる。
「でも友希那……それ、どうしたの?」
「同じクラスに機材に詳しい人から借りたのよ」
どうやらクラスの人から借りた、友希那にしては以外な行動であった。
「ですが湊さん、いつの間に付けたのですか?」
「そんなことより、電源をいれるわよ」
全く気にせずスイッチを入れた。
『あの……響鬼さんって、ピアノ…弾いてましたよね』
『……どうして聞くのかな』
「(響鬼さん、ピアノ弾いていたのですか……)」
音楽に詳しいのは知っているがピアノを弾けて賞まで取ったのは初耳の紗夜。
『昔、男性のコンクールの時に入賞してましたよね』
『久し振りにその賞の話を聞いたな』
蒼は嫌がることなく普通に答える。
「蒼さんってピアノ弾けてたんですか?」
「あ~そんなことも、あったかな?」
「……懐かしい話ね」
あこは初耳でリサと友希那は曖昧な言い方をしていた。
『最初は私も…わすれてました……賞を取っていた常連がある日…………姿を消した話を聞いた、ことがあったので…』
『へぇ……そんな話になっていたのか……逆に白金さんの事は前から知っていたよ』
『そう……ですよね…』
「(二人は一度会っていたのですね)」
話を聞いている紗夜は蒼が聞かれたくない会話と言うより、以外な言い方をしていた。
『白金さんはバンド活動大丈夫か?』
『え?』
『いや……何か悩んでたり、困っている事があれば誰かに頼ればいい……僕に出来ることがあれば、話してくれて構わない』
『はい……ありがとう、ございます』
燐子は笑顔で言う。蒼が燐子の様子を見ていると何処か固くなっている事がある……原因は蒼かも知れないがそれでもサポートとして、アドバイスをしていた。
『そうか……なら、少し早いがお昼にする?』
『はい……メニューどうぞ…』
『いや、白金さんからどうぞ』
『響鬼さんから』
お互い一歩も譲らず、渡していた。
『白金さんから……一緒に見る?』
『はい、そうですね……ふふ』
『……どうしてか笑ってしまうな』
お互い笑いあっている……その姿は一組の恋人同士に見えてくる。
「りんりんが笑っている」
「確かに……普通に会話しているね」
「……これでバンド活動に支障はなくなったわね」
「…………」
「紗夜……?」
紗夜だけ黙っていた為、友希那は声かけた。
「え…………せっかくなので私達もお昼にしますか」
「そうですね!あこはお腹空いちゃった」
「そうね……友希那は何する?」
「私は―――」
紗夜は上手く誤魔化して、メニューを見るふりをしながら二人を見る。
「(楽しそうですね……響鬼さんの知らない顔……)」
バンド活動の事しか会話をしたがなく、紗夜の気持ちは不思議な気持ちになっていた。
「(なんでしょうかこの気持ち―――)ポテト大盛り三個お願いします」
「「え……」」
数分後……
「何か……店員さん急いでますね」
「そうだな……(あの皿はフライドポテト? ……まさかな)」
友希那と再会する少し前……練習帰りに二人でファーストフードで食事したことを思い出す……
……そのまま二人は昼食を済ませた。
――――――――――――――――――
今日は短い時間でしたけど、とても楽しかったな。
「さて……明日に備えて、今日はここまでにするか」
「はい……そうですね」
お昼ご飯を食べて、外に出てから近くのベンチに座って響鬼さんはここまでと言う。
「練習とゲーム……しっかり練習して遊んでね」
「はい…」
響鬼さん……気遣ってくれてるのかな……それとも私の人見知りのせい?
「それじゃあまた明日ね、白金さん」
「はい、響鬼さん」
響鬼さんが立ち上がって、背を向けて立ち去ろうとしてる……結局、私は―――
「最後に白金さん、キーボードの事なんだが……」
「はい、何でしようか?」
響鬼さんは振り替えって、燐子を見ながら言う。
「大切にな……いい楽器なんだから」
「…………はい」
その時の顔はとても優しく、初めて見た顔だった。
……また背を向けて歩き出した。
「…………」
響鬼さんは皆の事や私の事を気にしてくれてる……私が―――変わらないと!
――――――――――――――――――
「今日はここまでのようね」
「これって上手くいったのかな?」
少し離れている所から見る友希那達は離れる二人に終了と見る……だが結果はわからなかった。
「前よりは進んだ……とも言いますね」
「でもりんりん、浮かない顔してるよ」
紗夜の言う通り完全には至らず、燐子は浮かない顔をしていた。
「仕方ないわ。明日も練習あるから今日は―――」
『蒼さん!!』
『! ……どうかした? 白金さん?』
蒼は驚きながら振り返る。燐子の声が大きかったからだ。友希那達も驚く。
『名前で、読んでも…………いいですか?』
『名前……それだけ?』
『はい……それだけです…』
蒼は何事かと思ったが名前で呼んで欲しい言葉に一瞬で止まっていたがすぐに表情を戻した。
『構わないよ……白金さんが呼ぶやすければいいよ』
『私も……名前で、いいですか』
『そう、か……燐子……何か恥ずかしいな…』
『そうですか……蒼さんも呼びやすい名前でもいいですよ』
『呼びやすい……』
蒼は片手を顎に当てた。
『…………“燐”でいいかな?』
蒼は不安な顔になりながら言う。燐子はその姿に笑いそうになったが、答えた。
『はい…………よろしくお願いします、蒼さん』
『こちらこそ、燐……』
二人の壁はなくなっていた……
「いや~よかったよかった~これで蒼と燐子は大丈夫だね」
「えぇそうね」
無線で聞いている皆も安心していく。
「? 待ってください、機械から変な音しませんか?」
紗夜は盗聴機から変な音が聴こえた。
「あれ? 友希那さん、機械の調子が変です」
あこの言う通り盗聴機からの音声が消えていた。
「おかしいわね……何が原因かしら」
四人は機械を直し始める。
――――――――――――――――――
「そう言えば蒼さん……ゲームって、何をしますか?」
「色々やってはいるが……NFOが一番やっているかな」
「!?」
その言葉を聞くと燐子の顔は変わった。
「燐―――「蒼さん!」―――はいっ!?」
そして燐子は言う。
――――――――――――――――――
「これで直るかな?」
「おぉ~さすがリサ姉!」
なんやかんやリサが調子を良くして、無線が回復していく。
ガガ……
『今から私の家に行きましょう!!』
『えっ!?』
「「えー!!」」
無線から放たれた言葉衝撃だった。
「りんりんが……」
「燐子って……こんな感じだっけ……」
修理に夢中で目を離したのと少しの時間で何かが発生した。
『えっと……せっかく買ったゲームをしたらどうかな?』
『それはいつでも出来ます。だから家に行きましょう!』
蒼は何とか行かないようにしているが難しい状況になっていく。
「聞こえない数秒に何があったのかしら……」
「…………」
紗夜の瞳の色が段々と暗くなっていく。
『急に行ったら……ご両親に迷惑かけるんじゃないかな~?』
『大丈夫です! 家には誰も居ません! 明日の夜に帰ってきます!』
親がいないタイミングで女の家に向かう……蒼もわかっていた。
『誰もいないの(それは不味い)実は僕、最近我慢していて朝まで寝かせない状態になるかも(これで大丈夫)』
『大丈夫です! 私も練習で“我慢”しているので朝まで平気です!』
『(まいったな)えーと……』
『早く行きましょう!』
燐子は蒼の右腕を掴むと引っ張り出す。蒼は引っ張られながら歩き出す。
『練習はどうするの燐!』
『先に私と一緒に練習して、そのあと夜しましょう!』
「りんりんの家で個人練習……」
「二人っきり……」
「そのあとは何をするの?」
「…………」
三人は一言言うが紗夜はずっと黙っていた。
「(個人練習……)」
『うん……よかったよ燐、いい演奏だった』
『そうですか……ありがとうございます!』
『よし、今日は―――『蒼さん、これを……』―――連弾か……』
練習が終わって、終わりにしようとしたが燐子連弾の楽譜を出してきた。
『蒼さん……弾けますか?』
『なんとか弾けるかな……でも失敗したらごめん』
『いえ、大丈夫ですよ! ……隣に…どうぞ』
『そうだな……失礼します』
蒼は少し恥ずかしながら燐子の隣に座るが、元々二人用ではない椅子に二人は密着してしまう。
『すまない、弾きづらくないか? 嫌なら……』
『だ、大丈夫ですよ! それよりも……いいですか?』
蒼は少し恥ずかしいが連弾なので仕方なく弾く体勢にする。
『わかった……じゃあ―――』
「(二人だけの秘密の練習……そして―――)」
連弾を終えて、二人は夕食をご馳走になり、皿を洗い終えた二人……
『夕飯までご馳走になって、なんか申し訳無いな』
『いえ、大丈夫ですよ……それよりも蒼さん』
『どうかした燐?』
頬を赤くし、両手をお腹の辺りに握って、身体をもじもじとしていた。
『あの…………今日は泊まっていきませんか?』
燐子の言っていることを蒼は理解した。
『…………』
断るところだが、燐子は勇気をだして言ってきた。蒼は答えた。
『……不束ものですがよろしくお願いします』
『はい……ふふっ』
「――――――」
種が割れた……
「あの……紗夜―――」
リサは声をかけたが既に紗夜の姿がなかった。
「あれ? 紗夜さんは?」
「紗夜なら蒼の側に……」
「「え……」」
紗夜は蒼と燐子の側に立っていた。
――――――――――――――――――
「り、燐! ちょっと待って、落ち着いて!」
「待ってなどいられません! もう我慢できません!」
引っ張られる蒼に抵抗のすべはなかった。
「だから―――「響鬼さん」―――え?」
だが突然左腕を掴まれたのと聞き覚えのある声だった。
「氷川さん? どうして……」
掴んできたのは紗夜、だが普段の表情ではなく、何か黒いオーラが出ていた。
「氷川さんこれには―――「響鬼さんは黙っていてください」……はい」
黙らせた蒼の次に紗夜は燐子を見る。
「白金さん、いくら響鬼さんいえとも男性を家にあげるのはいかがかと……風紀員としてではなく、私個人として見過ごせません」
「(いや、そこは風紀員としてだが……後半が私情に聞こえたが……って、何を言っているんだ僕は…)」
紗夜が現れて、燐子は諦めると思ったがその考えは甘かった。燐子も諦める様子はなく、掴んでいる右腕から離さなかった。
「わ、私はただ……蒼さんとゲームをしたいだけです!」
燐子は大声で言った。
「そうですかゲームを―――ゲーム?」
ゲームの言葉に紗夜の動きは止まった……何かを考え、一瞬で理解した。
「そうでしたか……ゲーム…ゲームでしたか…」
「(氷川さんがおとなしくなっていく……理由はわからないがよかった)二人とも、周りから注目されている」
「「え…………」」
紗夜と燐子は周囲を見渡すと、通行人から見られていた。二人の女性が一人の男性を巡っている光景になっていた。
二人は掴んでいる腕から離れた。
「(なんとかなったが……)皆はいつからいたの?」
蒼は振り向くと友希那、リサ、あこがいた。
「え~と……最初から?」
「蒼さん、ごめんなさい……」
「それにしても蒼はなぜ二人から綱引き状態になっていたの?」
「…………」
蒼は黙って二人を見ると顔を赤くしていた。
「(最初からか――――――まさか、こうなるとはな)理由は歩きながら話すよ。燐も今日はNFOは中止でいいかな?」
「はい……」
―――このあと、皆で燐子の家に向かう。歩きながら蒼は理由を話して、友希那達の理由も話した。
「(僕は怒っていないし、理由も理由だからね)」
燐子の家で皆で盛り上がるゲームをした。友希那の操作には問題があった。
「(これで一つの問題が解決して、一歩前進かな)」
蒼の問題が一つ解決して、Roseliaの為に尽くすのだった……
………………
「(それにしても私の勘違いで……あれ? なんで落ち着いているのかしら)」
紗夜はどうしてかモヤモヤしていた感情から落ち着きを取り戻していた。
「(それよりも白金さんの問題が解決してよかったわ。これで響鬼さんも―――)」
そこで紗夜の言葉が止まる。
「(考えたら名字で呼んでいるのは私だけ?)」
紗夜は蒼の呼び方を思い出す。二人は名字で呼び合っているが、周りは名前で呼び合っている。
友希那とリサは幼馴染み。
あこは以前からの知り合い。
燐子は名前で呼ぶようになる……蒼から愛称で……
「(何だかムカムカしてくるのは―――今は忘れましょう……)」
とりあえずいい……問題は……
「(私だけ……たいしたことないのにどうして……)」
…………一つの問題が解決しても新たな問題が発生する……そんな二人の結末は―――