ダンジョンに英雄を求めるのは間違っているだろうか   作:空太郎

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1、2話の合体投稿は文字数の関係です。
3話も結構ギリギリや。


3話『うまく笑うこと』

 

 

「大丈夫っ…!大丈夫だからっ!もうちょっとだから!泣くなベル・クラネル少年っ!」

 

 

「っ…!は、はい!」

 

 

大丈夫なんていつから言うようになったか、お師匠様からは感受性を持ちなさい。と言われるくらいには人の気持ちなど理解が困難だった割に今はどうか、泣きたくなるほどではないにしろ恐ろしい事態に遭遇している。

 

 

追い詰められる自覚はある。

 

 

こんなことになるくらいならエイナ・チュール女史の言いつけを守って渋々提示してもらえた4層を探索していればよかったんだ。

 

 

それをベル・クラネル少年が僕たちなら大丈夫だと言うから自分の実力をその時だけ見誤った。

 

 

どうも自分は人からの褒め言葉で狂うらしい。

 

 

これは要課題だ。

 

 

でも、そんな課題すら達成できないかもしれないほどの今の事態に僕は柄にもなく弱音を吐きたくなった。

 

 

泣きたくもなった。

 

 

しかしそれは僕のちんけなプライドが許さない。

 

 

そして未だ上層部分で逃げ惑っていたことは最悪な方向に進むことになった。

 

 

行き止まりが目の前で僕のの視界すら妨げようとする。

 

 

蹴り飛ばしたいくらいにはイライラするような状況。

 

 

不安感はこれ以上ないほどベル・クラネル少年にも伝わってしまっていたことは遅い反応で気づいた。

 

 

ばかばかしい。

 

 

こんなところで死ねない。

 

 

いや、死なない。

 

 

そして、後輩は守る。

 

 

上下関係よりもどちらかというと友情の方が優ってはいるが、それでも大切な奴なのには変わりない。

 

 

僕のヒーラーは体力回復ができない。

 

 

傷の治癒と、切断部分を一部できる程度だ。

 

 

その程度なのにお師匠様は祝福してくてた。

 

 

それを未だに否定している自分がいる。

 

 

ヒーラーなんてザラなんですよ。お師匠様。

 

 

お師匠様の弟子だったとしても出来がすこぶる良いわけでもないんですよ。

 

 

『ブォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!』

 

 

獣の雄叫びだ。

 

 

身が縮こまりそうになる。

 

 

行き止まりだとわかっているので、どうしても脇を通らないといけない。

 

 

でも通った瞬間肉塊になりそうな気がしてならないぜ。

 

 

背後にベル・クラネル少年を配置し、目の前に対峙するは牛の魔物ミノタウロス。

 

 

エンカウント当初は見た目が牛ということで侮ってモーモーとか勝手にあだ名をつけていたことはとうの昔にガチで心の中で謝ったし、その他にも美味しくないですよーと自分は骨ばってるアピールもしたわしたが、効いてない気しかしない。

 

 

そして絶体絶命のその時______…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕の目の前に星のかけらのようなものがキラキラと散った。

 

 

なんだこれ。

 

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