俺のドラゴンなボールが無い転生   作:DB好き

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抜き足差し足忍び足で……

 あいつおっそいわ、何をしてんねん。ん? 気の感じからして半分くらいの力で流してるやんけ、電撃戦やって言うたやろホンマ…… まぁええわ。ドラゴンボールさえきっちり持って来とったら何も言わへんわ。

 

 ただ座って待っとるのも暇やし、予め願いを絞っとるけれどもう一度真っ白な状態で考えよ。ただ単純に強くなりたいって願いは却下やな、今より確実に強くなりよるやろうけどもフリーザ以上はハッキリ言って無理やろうな。

 

 ドラゴンボールは作り手の力を大きく超える願いは叶える事が出来ない。これを軸によく考えないとあかんわな-、そうなると……強くなりたいとかの直接的で一度限りで効力があるのではなくて、補助的で永続的な願いが最もドラゴンボールの力を発揮出来ると考えられるなぁ。

 

 じゃあサイヤ人にとって効果があって補助的、永続的に最大限に利がある願いは何じゃいって事やけど……、不老不死はあかんなー死なねぇなんておもんなさすぎやろ。死ぬかもしれんっつースリルが最高で落ち着くってのに。

 

 昔は死にたくねぇーと考えてたけど、最近は死んだら死んだでまぁええかと思うようになってきたなぁ。年のせいかな?

 

 それにしても死んだらドラゴンボールで生き返られるからええやろってんのもおもんないなぁ……、いっそのこと割っちまうのもありか? まぁ、それも考えとこか。って事で不老不死は却下やね。でも不老はありやな、そんでただの不老やったら味気ないから全盛期の肉体のまま不老で力が衰えないってのがええかもな。

 

 悟飯を衰えさせたないのと、弱いままやったら悟空もガッカリするやろうしな。

 

 

 次はサイヤ人全体じゃなく、俺個人としての願いを考えるか。俺は一応エリートサイヤ人で生まれてっから大猿になっても理性は保てとる。そんじゃあサイヤ人4目指すのもありっちゃありやからサイヤパワーを常にマックスにしてくれって願いかな。

 

 つーかサイヤパワーってよく分からんわ……、まぁええけけど。

 

 で、その反対のブルー目指すにはどうすんの? って事やけれどもこれは簡単やな、5人のハーフを含めたサイヤ人用意してゴッドになったらもう成れたも同然やから願わなくてもええな。

 

 保険のためにナッパとラディッツも入れとくか、特にラディッツは入れといても損は無いやろなぁ。なんたって血統だけはピカイチやもんな。

 

 ナッパはベジータにぶっ殺される前に助ける、ラディッツは生き返らせたら言う事聞くようになるやろ。そうなったらパシリ1号2号として使お。

 

 ラディッツを生き返らせる時期は自然とフリーザやクウラ倒した後になりよるからなぁ……、俺等が超サイヤ人かその一歩手前まで強くなっとるのに1人だけクソ雑魚なんてめっちゃ焦るやろうなぁ。この時点であいつ……誰やったっけ? えーーっと白いヤツ。思い出されへん、まぁええわ。そいつより弱いからなー。

 

 

 もしもいじけて強くなろうとせぇへんかったら食っちまおうか――――――おぉ? 自分のラディッツを食っちまう結論にちょっとビックリ。地球に行ったらそんなん食わなくても美味いもんで溢れてるってのにな。

 

 

 

 そう言えば前世で地球人は鶏肉の味に似てるって言ってる奴おったな。ええやん地球に行ったらいくらでもおるから――お、来た来た。ちゃんとドラゴンボール持っとるな。

 

 

「お前おっそいねん! 何しとってん!!」

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「お前おっそいねん! 何しとってん!!」

 

 

 ビナスの怒声にターレスは悪びれる様子もなく「待たせたな」と軽口を言い、ビナスも本気で怒っているわけではないので「おう」と彼の持っているドラゴンボールを見てから嬉しそうに言った。そしてターレスは地面に倒れているデンデを見て「そのガキはどうするんだ?」と尋ねる。

 

「ん? あー、コレ? ドラゴンボールで願いを言う時にちょっと使う時があるから置いてんねん」

「…………そうかい、それにしてもお前何か――いや、やっぱり何でもねぇ」

「? 何でも無いならえぇけど」

 

 ターレスはコレ扱いされたデンデに同情しつつ、ビナスの気の質がナメック星人達が言う邪悪な感じと髪の色がほんの少し赤く変わった気がした。

 

 ターレスはその事にあまり気にせず、一本の柱のように立っている山の頂上にある家を見ながらビナスに「あれが最後の場所か?」と言い、この星で1番強い戦闘力の気配を感じて念のため少し警戒する。

 

「おう、あそこやで。ちなみにあそこに居る最長老は他人の潜在能力を開放させれる特殊能力持っとるねん。横の6000の奴は無視してええぞ、頑張っても4万程度しか上がらへんから警戒するだけ無駄や」

 

 

 ビナスは軽く溜息をし「どっこいせー」と親父臭く言いながら立ち上がり「じゃあ行こか」とニヤリと笑う。ターレスは「おう」と短く了承し、2人はドラゴンボールとデンデをその場で放置して最長老に向かう。

 

 ターレスは横目でビナスを見ながら未来予知について考察する……。

 

 

 どういうわけかこいつの未来予知は偏ってやがる……。時々惑星を攻める前にどんな星だろうな? と軽く探りを入れても知らねぇとか、現地に着きぁ分かるやろと言うばかり。その癖神精樹の実は知っていてもその保管場所だったナッツ星の事は知らなかった。知っていれば慎重に期して行動してもこいつの性格や行動から言って戦闘力が1万を超えた時点で絶対に行く筈……。

未来予知について軽く調べたが1番ポピュラーなのは自分がこれからする行動を見る予知、次点で他人目線で見る予知だ……、こいつの場合は確実に後者の類だが、それにしても『誰の目線』での予知だ?

 

 

 

 

 

 2人は丘の真上に到着し、ビナスはターレスに「俺は裏に行くわ」と言って戦闘力を限界まで下げて最長老の家の裏に降り立った。

 

 ターレスはビナスがナメック星人に邪悪と呼ばれている事を気にしていて、自分に交渉を任せたのだと思い正面の入り口に立つ。すると見計らったかのように扉が開き、中から1人の若いナメック星人……ネイルが現れた。

 

 

「む? 最長老様は2人が来ると言っていたが……お前1人か?」

 

 その質問にターレスは静かに「あぁ」と返事をしてネイルを品定めをし、気の質から決死の覚悟をしている戦士だと理解した。

 

 

 

 悪くねぇ佇まいと気迫だ。だが、それが通用するのは同格までだぜ……まぁ、格上だと分かった上で挑むその姿勢は嫌いじゃねぇけどな。

 

 

 

 ターレスはそう思い、ネイルと戦う気は始めから無いがいざとなれば死ぬ気のネイルに好感を覚えた。

 

「おいおい、やる気満々の所悪いんだけれどよ……まずは話し合わねぇか? こっちはドラゴンボールさえ貸してくれれば文句は無いし、争うつもりなんてねぇよ。平和的に行こうぜ、な?」

 

 格上の者が暴力ではなく、話し合いという譲歩をすれば相手は大抵の要求は呑んでくれる。これは経験とフリーザがこれまでやって来た記録を見て得た術だ。

 

 

「…………わかった。だが、お前は将来どうなるか分からぬが現時点では悪と言える者だ。おかしな真似をすれば我が身命を懸けてでもお前を止める」

 

 ネイルは甘く見られないために強気で言うが、ターレスが戦う気が無い事に内心ホッとし、まずはどうやってドラゴンボールを手に入れたのかを聞く事にした。

 

 

 ターレスはこれまでの事でナメック星人達が嘘や悪意に敏感なのが分かっているため正直に話し始める。ただし、ビナスが最初に手に入れた1個目を話せばややこしくなるので、自身が手に入れた1個目のドラゴンボールの事を話し始める。

 

 だが途中で彼は眉を顰める事になる。家の影からビナスが首だけを出して、こちらの様子を伺うのが見えたからだ。

 

 ターレスの僅かな異変にネイルは気付き、後ろを振り向くがビナスが隠れた後なので彼は気付かない。そして2個目のドラゴンボールの話をしている最中にビナスは忍足でネイルに近付いて行く。

 

 ターレスはネイルも気絶させようとしているのかと思ったが、ビナスの視線は家の扉に向いていた。ターレスはまさかとは思いつつも話を続ける……が、ネイルの真剣な表情と、後ろでビナスのコソ泥のような動きが滑稽で吹き出してしまう。

 

 ネイルは突然笑い出したターレスを訝しみ、後ろを振り向くと何者かの足が最長老の家に入って行くのを見て「コ、コラッ! 勝手に入るんじゃない!!」と怒鳴るがビナスは勿論止まらない。謀られたと思い憤りを感じて未だに笑うターレスを一睨みしてからビナスを追いかける。

 

「くははっ! やっぱりアイツと居ると退屈しねぇなぁ」

 

 ターレスは笑いながら最長老の家に入った。

 

 

 

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