俺のドラゴンなボールが無い転生 作:DB好き
俺とターレスはまたボッコボッコに殴り合い、現在は治療カプセルの中に居た。コイツ、戦闘力の伸びが俺よりあるわ。やっぱ傷の度合いが俺よりあるからやろうなー、それとも悟空顔補正か? そのせいで万全状態な俺も前より攻撃食らってカプセル行きやわ。
俺もドMシステムしないと強くならんのかな? ……あ、そう言えば悟空やベジータは重力訓練室のおかげでかなり強くなってたな、ターレスには内緒で技術部の連中に話して作ってもーらお。
ぐへへへ。ターレス、お前がニヤケ顔を出来るのはここまでだ!!
治療カプセルからターレスより一足早く出ると、俺は治療中のターレスに変顔をし、ちょっと笑わしてから治療室から出て行く。
休憩時間を見計らって技術部がいる塔に行き、研究員達にこういうの作れる? と聞いてみた所「金を用意してくれたら空いてる時間で作ってあげるよ」だった。
「それじゃあおいくら万円なの?」
「え? 万円? どこの星の金の単位だよ……ちょっと待って、見積もり出してからじゃないと具体的な事は言えないからまた今度ね。それにしても面白い事言うよねビナスは」
研究者達はそう言うと俺が言っていた重力装置談義に入っていた。遠心力がどうとか、重力に耐える素材は何がいいかとか俺が居るのを忘れて話に夢中になっていた。俺は専門家に丸投げをする事に決めて静かに出て行く、こういうのは素人が口を出すと碌なもん作れなくなるからなー。
俺が塔から出るとターレスが壁に背をもたれ掛かって立っていた。5歳やのにキザな奴やな。いや、5歳やからキザなんかな?
「ヒュ~、ターレスちゃんかぁっこいい~」
何か知らんけれどターレスを見ると、喧嘩を売りたくなるこの困った性根はどうにかならんのかな? 自分でも抑えきれんわ。最近はナッパにもちょっかい出したくなって来とるし……、ラディッツとベジータ見ても何もならんのに何でやろ?
そんな困った俺の挑発にターレスは意にも介さない顔で口を開く。相手にされなかったらされなかったでイラついちゃうこの短気さ……、神龍に頼もっかな。
「……お前、技術者連中に何作って貰うつもりだったんだ?」
「え? えーっとぉー、ちょっとした挨拶だから何にも頼んで無いよ」
ムヒヒっ、今後の事を考えると笑けてもうて思わず顔がニヤケる。言ってもうたらコイツも重力室作ってもらうか、俺のん使おうとするやんけ。
そうなったらコイツも強くなるから負かした時のぐぬぬ顔見られへんやん。戦闘力が4倍位離れたら貸したるわターレスちゃん。その時は貸し10位にまけといたろ。
「じゃあな。俺は先に部屋に戻っとくわ、んふふふ」
「…………そうかい、じゃあな」
ターレスは俺の事を胡散臭そうな顔と目で見る。だが、そんな目ももう少しすれば畏敬と憧憬の目に変わろうというものだ! クククク楽しみやでー、俺をそんな目で見ていられるのも今の内だぞ!!
さってと取りあえず部屋に戻ってS細胞を増やすためにギターでも弾こうかね。俺はご機嫌MAXな足取りで部屋に向かう……のだが、途中でベジータグループと鉢合わせる事になり、俺は不機嫌になりながらも一応は挨拶をする。一応ね。
「これはどうも王子達、お元気で何よりですな」
ラディッツやナッパは普通によぉと挨拶をするが、王子は俺を心底見下した目で見てくる。あ~あっ、困るわーっ、王子がコミュ障とかホンマ困るわー。そんな話すの苦手なら腹話術師でも雇ったらどうでっか?
アニメで見てる時はベジータ好きやったけれど、現実で対面すると嫌いやわコイツ。でもこういう嫌な気持ちも大人になってお互い丸くなったら消えるんやろうな。
まっ、今はええわ。それより原作のサイヤ人編までこいつ等と下手に付き合って強化してもうたら地球組が全滅する可能性あるからな、今は顔を見たら挨拶する程度の仲でええやろ。俺はそう思いベジータ達の横を通る。
「こんな奴が最後の女サイヤ人だとはな……、反吐が出るぜ」
心底嫌気がするという声にピタッと俺の足が止まりベジータの方を見る。何やねんコイツ、口を開いたらと思ったらクソムカつく事言いやがって……、これはあれか? ベジータなりの挨拶のつもりか? それとも心で思ってる事と口から出る事が全然違うっていうのんか?
「それはそれは、どうもすいませんな-。俺より良い奴をお捜しならポッドで太陽の中にでも行けばすぐにでも逢えるんとちゃいますか?」
俺は暗に死んだら? と言う。最悪ベジータが死んでもライバルポジションはターレスになるやろうな-、アイツは別に悟空と修行するのが嫌なんて言わんやろうし、普通に合体も必要とあれば抵抗無くするやろうな。ヒュージョンはやりたがらんかも知れんけれど……、ん? 合体したら見た目全然変わらんな。絶対ブウとかにもそこら辺ツッコまれるやろうな-。
「フン、雑魚の癖に生意気な奴だ」
「そんな雑魚でも必死で努力をすれば王子を超える事があるかもよ?」
ベジータの生意気な口振りに反応して俺は原作悟空のセリフをパクる。ベジータは一瞬何を言われたのかわからなくてキョトンとし、俺が将来超えてみせると言っていると理解して徐々に笑いが大きくなった。
「クッハッハッハッハッ! 面白い冗談だ! サイヤ人の中にこんな面白い奴がいるとは思わなかったぜ!」
そりゃあ笑うわ、今のコイツの気の強さから見るとベジータ王を超えていると感覚で分かる。確かベジータ王の強さは12000だったっけ? お? サイヤ人編始まるまで20年以上あったのに数千位しか上がらなかったって事になるのか。
意識して気付いたけれど、悟空と会うまでどんだけコイツは雑魚専しとってん。いや、逆に雑魚専しとかないと悟空は殺されとったな……。
「冗談のつもりで言ったわけやないんやけれどな」
「ほぉー……、そこまで言うのなら越えられない壁というものをこの俺が直々に教えてやっても構わんぞ?」
あくまで引かない俺にベジータは今から戦っても構わないと言ってきやがった。その言葉を聞いて俺は口角が上がるのが止められなかった。
俺の予測じゃあベジータは片手で俺を一捻り出来ると感じているというのにワクワクしてくる。
「お、おいおい2人とも落ち着けよ。折角生き残ったのに潰し合ってどうすんだよ」
俺とベジータの一触即発な空気を読んでかナッパがやんわりと仲裁をする。そう言えばナッパってラディッツが死んだ時生き返らせようとしてたな。ナッパってもしかして同族には結構甘いのかな?
横のラディッツを見てみると口パクで謝れ、謝れって少し焦った顔で言っていた。そのヘタれた顔ちょっと可愛えやんけ。
「口出しするんじゃないナッパ、何も殺そうってわけじゃないから安心しろ。俺はただコイツに現実ってもんがいかに厳しいか教えてやるだけだ」
「いいねぇ。王子が胸を貸してくれるなんてまたとない機会や……、一手ご教授願いましょうか?」
俺が引かないのを2人は見ると呆れた顔をしていた。うーん、俺を心配してくれる2人には悪いけれど、格上との戦い方っていうのを今の内に体験しとかないとな……。
「付いてこい、ここからだったら第3トレーニングルームが近かった筈だ。ククク、怖かったら逃げても構わんぞ?」
「へぇー、王子様も冗談言わはるんですね。結構面白いですわ」
俺の強気な返事にベジータは不敵に笑い「後悔するなよ?」と言った。ホンマおもろいわこの王子様、後悔するわけないやんけこんなん。
格上で自分を殺さない奴との戦闘なんてヌルゲーの上にボーナスゲームやん、こんなん誰も逃げへんやろ。
ついさっきまで不機嫌やったけれどまた俺の気分はご機嫌MAXやわ、サンキューベジータ。俺はベジータとどう戦うか頭の中でシミュレートしながら付いていった。
どう考えても勝てる気せぇへんな。太陽拳からの気円斬もどきやったらあかんかな?