鬼滅の刃 if    作:高島 秋

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いやかなりギリギリだった…
てか本誌叫びたくなることばかりやん!?

って事で、、()
では!どうぞ!


対面

最終選別を終え、蝶屋敷へ帰還したカナエと裕清。2人の血だらけの姿を見て2人の妹らは慌てに慌て、ドタバタと動いていた。その様子に口を挟む暇もなく、置いてきぼりにされた兄と姉は向かい合ってどうしましょうか、と悩むのであった。

治療の準備が整ったところで、釈明する2人。

 

「では、そのこびりついた血は返り血や他の人の血であり、2人の血ではないのね?」

「えぇ。だから私達は平気よ」

「私達は?」

 

裕清が後ろに視線を向ける。その視線の先を見ると、2人の女性がおり、この2人は明らかに怪我をおっているのが見て取れた。そしてお人好しのこの2人から推察されることは一つ。

 

「治療してやってくれないか?」

「お願いしのぶ。ね?」

 

必然的にこうなる。そしてこれを止める術を私は持っていない。そして百合さんもお兄さんに似てお人好しである。ただ、治療は手伝ってくれるので妥協もしやすいのが難点。

 

「わかりました。では御二方こちらへ」

 

しのぶが2人を連れていくのを見てふと、日常が戻ってきたような気がした。訓練ではよく怪我をしてはよくしのぶと百合に怒られたものだと。俺がよく怪我をするのを見兼ねてか、いつの間にか百合が治療できるようになっていたのは驚いた。いや、本来なら知らなくてもいいことなのかもしれないが、それは置いておこう。カナエに先に湯に浸かることを勧め、俺は少し瞑想することにした。

 

30分程たっただろうか。誰かが来たようだ。真昼間なので鬼ではないと思うが。なんだか気配が燃えているとでも言うべきか否か。なんとも炎のような暑苦しさを感じる。そしてその感覚は的確だったと確信する。

訪ねたのは炎柱、煉獄槇鋳郎だ。百合が対応している声が聞こえる。そして要件は俺だと知った時はこの格好やばくない?などと思った。

 

「初めまして。炎柱様」

「おう。龍ヶ峰裕清だったか。あいつからよく話は聞いていた」

「!?」

 

恐らく父のことなのだろうが、いきなり振られたので、一瞬思考が停止した。そしてそんな俺を察してか、煉獄槇鋳郎は目付きを鋭くしながら、少しづつ、語り始めた。

 

「前龍柱、龍ヶ峰裕一はとても優れた剣士だった。型はそんなに多くないが、どれも練度が高く、見ていて美しさも感じるほどだ」

「はい。父は、素晴らしい剣士でした…」

「鬼殺隊の柱としての意識や他の隊士に対する対応も含めまさに理想。そんな立派な剣士を、心の支えでもある柱を失ってしまったのは実に不幸だ」

「…」

「そしてその原因には俺も絡んでいる」

「!?」

 

今まで父の死因について詳しく聞かされたことなどなかった。御館様でさえ教えてくれなかったのだ。いや知らないと言われた。何故なら、あまりにも遅いので捜索しに行ったが、遺体は見つからず、その場に残されていたのは刀のみだったからだと。今俺の手元にあるのはその形見でもある刀だ。

 

「あの時遭遇した鬼は、予想を遥かに凌駕した。いや油断もしていた。十二鬼月は瞳に数字が刻まれている。それは知っているだろう?」

「はい。存じています」

「だが奴には刻まれていなかった。だからいつも通りの対応でやれば終わると思っていた。俺はもっと早く、奴の危険さに気づくべきだった」

「…」

「お前の父だけは気づいていたのだろう。残りの隊士を纏めあげ引きあげろと言ったんだ。そして俺はその言葉を誤解したまま指示通りにこなしたんだ。あの時の俺は1人で事足りるからだと思ったが、あれは"逃げろ"だったんだ」

「!!」

「残りの隊士らと共に引き上げ、俺はあの場へ戻った。だが、その時にはもう、決着はついていた。辺り一面血だらけで、そこに残されていたのは、手とそれに握られている刀一振」

「そして俺は気づいた。あれはただの鬼ではない。あれこそ、十二鬼月を従えている鬼舞辻無惨なのだと」

「そしてあいつはこう言ったんだ」

 

 

「ああああっ!これ程美味な肉はいつぶりか!程よく引き締まりそして噛みごたえのあるのは!血の一滴すら惜しい!

ふぅ。そろそろ夜があける、か。では私はこれで。全て喰ってやれなかったのは実に惜しいがまぁ仕方ない」

 

 

「そう言い残して、奴は去っていった。まるで何も無かったかのように」

 

薄々分かってはいた。柱2人、それも最強と言われる2人が相手して敵わない相手など数知れてる。しかも数字が刻まれていないなどと言われれば自ずと答えは出る。そして父の判断は正しかったと理解出来る。だけど、

 

「何故、父が…父でなければならなかったのか…」

 

納得はできなかった。ただ、こうして最期をしれたのは良かった。

 

「…」

「そう、ですか。父は使命を全うしたのですね。疑問に思っていたことが晴れたので良かったです。より一層鍛錬に励めます」

 

心の動揺からなのか、早口で捲し立ててしまった。そしてその場を立ち去ろうとした。もうこれ以上、聞いてなどいられなかった。

 

「……すまない」

「っ!!」

 

たった一言だが、その言葉からは悲しみや苦しみ、そしてもう二度と会えないということを、余りにも強く感じてしまった。

 

「っ、失礼しますっ」

 

俺はそのまま蝶屋敷を飛び出し、自分の屋敷、今となっては誰も住んでいない屋敷へ戻っていった。

 

 

「行ってしまったか。まぁ無理もない。なんて言ったって、"目標がデカすぎる"」

 

 

風呂から既に上がっていたカナエは次どうぞというのを伝えるため、裕清を探していた。そして聞いた、いや聞いてしまった。彼のお父さんを殺したのが鬼舞辻無惨だなんて。裕清はよく、お父さんの話をしていた。それはそれは自慢のお父さんだもの。話したくなるのもわかるし、憧れるのもわかる。そんなお父さんを目指して剣士になり、酷く辛い稽古を続け今に至るというのに、これから先、裕清は何を目指して行けばいいのか。まだ幼い妹を抱えている身としてはあまりにも重すぎる。まだ生きているかもしれないという希望も絶たれてしまった今、龍ヶ峰家を継ぐ立場として、誰の支えもなしに生きていかなければいけない。そんな彼に、私はどう向き合えばいいのだろうか。

 

答えはひとつだ。

 

変わらず接すること。私に出来ることなんて限られている。支えられればそれに越したことはないけどその自信はない。けど、私が出来ることは全力でやる。それはきっと、微弱ながらも彼の為にはなるはずだから。

 

そしてこの話は、私の胸の内に秘めておこう。そう決めた。

 

 

思わず飛び出してきてしまったが…風呂に入りたい。戻るか…はぁ、またあの二人に怒られるな…

 

 

案の定、戻るなりしのぶにこっぴどく怒られた。それはもう、まだ残っていた炎柱が止めに来るほど。なんで残っているのかは疑問だったし、出来れば顔を合わせたくはなかったのだが仮にも父と肩を並べ戦ってきた柱。無下には扱えない。

風呂に入り血を全て落とし終え着替えた頃、どことなく良い匂いが漂っていた。胡蝶姉妹は料理上手だからきっと今夜も美味い等と思いながら席につこうと部屋へ向かい襖を開けると、そこには1人知らない男がいた。いや、聞かなくてもわかる。妹が説明してくれているがそれが耳に入ってこない。なんせ、炎柱、煉獄槇寿郎とそっくり、いや瓜二つだったからだ。歳は俺と大差ないだろうか。袖を引っ張られ漸く周りの声が聞こえ、炎柱からその瓜二つのことについて紹介された。

 

「紹介しよう。息子の煉獄杏寿郎だ。来年、最終選別を受ける」

「やはりご子息で在られたか。初めまして杏寿郎どの」

 

聞かなくても息子であるという事は分かってはいたが改めて見ると、何から何までそっくりだ。父の遺伝子が強すぎるのでは。それと同時に、これが、煉獄家を継ぐ者かという感想がでてきた。

 

「こちらこそ初めまして!紹介に与った杏寿郎と言う!どうかよろしく頼む!聞けばこちらが一つ歳下という事なので名前で呼んで頂きたい!」

 

随分と声が大きい奴だ。自信に満ち溢れたいい声をしている。きっと父同様、いい剣士いや、柱になるに違いない。

 

「あぁ。ではこちらも裕清と呼んでくれ。」

「うむ!」

 

胡蝶姉妹の紹介や妹の紹介も順次にしていき、共に飯を食しその日は終わった。あの親子が泊まっていくのが謎だが、その事について考えても眠気が勝ったので、大人しく眠ることにした。考え事は疲れている時にやるとしんどいからな。

 

 

「父上」

「なんだ」

「裕清、強いですね」

「そう思うか」

「はい。なんと言うか、気配が違いました。あと覚悟の重さも」

「……何故なのかは明日わかるさ」

「…はい」

 

父は語ってはくれなかったが、こうして裕清の力量を認めているのはわかった。俺はもっと強くなりたい。ならば明日、それを突き止めてみせよう。

 




戦闘シーン無く、退屈な方もいたと思いますが、
ここは重要なところなので書きました!

(*´∇`)ノ ではでは~
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