ゼロの使い魔×ポケットモンスター 仮題名『メタモン物語』 作:蜜柑ブタ
結果、特撮や映画に出るような未来形の発達した戦闘機ということにしました。(バードストライクが起こらない構造とか、滑走路を必要とせずその場で浮き上がってから発進するとか)
なので、現実に存在する戦闘機と形状と積んでいる兵器などが異なります。
メタモンとコルベールは、せっせと戦闘機の燃料作りに励んだ。
その甲斐あって、十分すぎる量ができあがり、補給に成功したのだった。
「で? どうやって飛ぶの? こんな鉄の塊が…。」
メタモンは、そんなルイズの疑問に、知る限りの知識を語る。
普段ほとんど喋らないメタモンがこの時ばかりはよく喋った。
コルベールがめちゃくちゃメモしていたりとカオスだった。
メタモンは、まず、エンジンの状態を調べるため、エンジンを起動させた。
固定化の魔法で劣化せずにいたエンジンが燃料を得たことで息を吹き返し、後ろの噴射口から轟音と共に火が灯る。あまりの音に学院の窓から戦闘機のある広場を生徒や教師が見るほどだ。
メタモンは、エンジンがしっかりしているのを確認したらエンジンをいったん切った。
「飛ばないのかね?」
コルベールが聞くと、メタモンは、今日は飛ばないと答えた。
「む…、それは残念だな。ぜひともこの鉄の竜が飛ぶところを見たかったのだが。」
残念がるコルベールに、操縦席から飛び降りたメタモンは、今は壊れた箇所がないか調べると答えた。
一見すると金属の塊であるが、精密機器の塊でもある戦闘機。特に心臓部であるエンジンに異常を来せば途端に空飛ぶ棺桶となる。
それと、武装も調べる必要がある。
見たところ、機関砲と……、電磁砲。
この電磁砲は、メタモンの故郷であった“世界”で、他のモンスターが使っていた技をヒントに作られた人間の兵器だ。
エンジンの発電で充電し、電気の塊を発射するというミサイルに代わる兵器だったとメタモンは記憶している。
1回発射すると、充電に時間がかかるのがネックだが、威力は絶大だ。エンジンさえ稼働していれば、燃料さえ切れなければ何度でも発射できるのでミサイルより凶悪であろう。
メタモンは、考える。
電磁砲も強いが、戦闘機の機動性を生かすことを求めるなら機関砲の方がいいだろう。だが弾切れしたら終わりだ。
そこで、弾を補給できる体制を作っておく必要があると考え、ガンダールヴの解析能力と自身のコピー能力をもって機関砲の構造と弾の制作方法を理解した。
幸いなことに、このハルケギニアという世界には、錬金という魔法が存在し、その場で物質を別の物質に変化させる魔法が存在している。本来なら長い歳月の末に地底から掘り起こされる化石燃料もこの方法で作れたのだから、弾を作るぐらい簡単だろう。ただ、精密な加工技術が必要だ。だがよくよく考えてみれば、ギーシュのように青銅でワルキューレのような美しい稼働できるゴーレムも作られるのだから、試行錯誤次第で可能になるとメタモンは考える。
ただ問題があるとしたら、戦闘機本体が壊れた場合だ。そうなると設計図がない限り修理は不可能になる。なので、やはり飛行する場合は慎重にならなければならない。
幸い、強固な固定化の魔法のおかげで錆び付くなどの劣化は起こらないようなっており、時間経過での故障は今後もないだろう。
うん、だいじょうぶだ!っとメタモンは、ひとりウンウンと頷いた。
そんなメタモンを見ていたルイズは、拗ねてプウッとほっぺたを膨らませた。
その時、メタモンがルイズの様子にハッと気がついてアワアワとルイズの前で慌てだした。
「なによー、なによー、今更私に構ったって機嫌直さないわよ? ミスタ・コルベールとこの鉄の塊のことで話の花でも咲かせたら?」
『…ルイズを乗せたい。』
「私を?」
『コレに乗るとね。鳥よりも、竜よりも高いところを飛べるよ!』
メタモンが、大げさに手を広げて戦闘機を示す。
「…どうでもいいわ。」
ルイズが、わざとボソッと言うと、メタモンは、ガーンとショックを受けた。
そして目を潤ませる。
「め、メタモン?」
『…ルイズに喜んで貰える…、宝物…あげたかっただけなのに…。』
「そ、そうだったの?」
ルイズに内緒で勝手に宝探しになど行ったのは、そういう理由だったらしい。
『綺麗な宝物じゃなくて、ごめんなさい~~~。』
っと、メタモンがグズグズ泣き出す。
そんなメタモンに、今度はルイズが慌てだした。
「いい! もういいの! 怒ってないから! あ、そうね…、ちゃんと飛べるようになったら乗ってあげるから…。」
『ホント!?』
瞬時に泣き止んだメタモンが顔を上げ、顔を輝かせた。
『ほんとに、ホント!?』
「ええ…。本当よ。」
『わーーい!』
メタモンは、無邪気に手を上げて喜ぶ。
ルイズは、ひとまずホッとしたのだった。
その後、数日間。
コルベールと共に戦闘機の整備と状態を調べたメタモンは……。
虚無の日に、寝ていたルイズを起こして早く早くっと、戦闘機のある広場に連れて来たのだった。
早朝で、寝ぼけ眼のルイズは、もっと寝かせろと怒りかけたが、メタモンのキラキラお目々に怒る気が失せ、戦闘機の発進準備を始めるメタモンを見守った。
そして、メタモンが操縦席から手を伸ばす。その手を取ったルイズを、軽々と持ち上げて後ろの席に座らせシートベルトをさせて、風防を閉める。
そして、メタモンは、エンジンを起動させた。
コルベールが見守る中、そして轟音によって叩き起こされた生徒や教師達が建物から顔を出してくる中、凄まじい風を巻き上げながら戦闘機が広場の地面から浮き上がった。
「う、浮いたー!」
ルイズは、まずこんな金属の塊が浮いたことに驚いた。
そして、ある程度の高さまで浮いた戦闘機は、後方のジェットを点火し、発進した。
「うぐっ!?」
その急発進にルイズが席にめり込むような思いをした。
スピードに乗った戦闘機が飛行速度を一定にすると、最初の衝撃はなくなった。
メタモンは、徐々に高度を上げていき、ルイズに外を見てと手で示した。
ルイズは、風防から外を眺めた。
そこには、竜や風石で飛ぶ船から見た光景以上の高さからでないと見られない光景が広がっていた。
下がほとんどが雲であるが、雲がない所から見える光景は……、ミニチュアの景色の模型をもっとリアルにしたような景色が広がっていた。
ルイズがその光景に息をのんでいると、メタモンが、操縦桿を操り、不意にイタズラ心で…。
「っ、ぎゃあああああああああああああ!?」
いきなり急降下。旋回。
言うなれば絶叫マシンの、アレだ。
シートベルトはしているが、落下の浮遊感と、急な旋回による重力の圧は凄まじく、ルイズが、ギャーだの、なんだのもう声にならない悲鳴を上げ続けた。
そうして散々飛んだ後、メタモンは、戦闘機を学院の広場に着陸させた。
メタモンは、ルイズが楽しめたかな?っと思いつつ後ろを見ると……、完全に白目を剥いて口から泡を吹いているルイズがいて、大慌てすることになり、急いで降ろしてペチペチとほっぺを叩いて起こすと、グラングランしていたルイズがやがて復活してムチを手に、メタモンに怒りをぶつけたのだった。だが足が生まれたての子鹿のように震えていて足をもつれさせて倒れることになるのであった。
ところで、なぜルイズが乗り物酔いを起こさなかったのか?
それは……、烈風の二つ名を持つ母・カリーヌのしごきで竜巻で回され落とされることを小さい頃からやられていたからだった……。
メタモンは、よかれと思ってやりました……。遊園地で絶叫マシンで喜んでる人間を知っているので。
たぶん、このあと、コルベールも乗せてるかも。
ところで、現実の戦闘機って、最高速度は音速レベルでしたっけ?
音速が生み出す衝撃波も武器になるかな?