藤丸立香は鬼殺の剣士!   作:如月 刹那

2 / 3

pixivよりこちらのがモチベがあるので(やはりハーメルンのが使い慣れている)先にこちらを投稿していってます。こちらのがペース早いかもしれませんね。とりあえず色々と言いたいことは後書きで言っちゃいますので。

では、今回もお楽しみください。



壱話 始まりの刻

 

不思議な夢を見た。

 

辺り一面は花が咲き誇っており、幻想的な雰囲気が醸し出されている。その中心に大きな縦長い建物が建っていた。

 

そして、自分の目の前にいる真っ白いローブの人物と煌びやかな着物を着た女性が語りかけてくる夢だ。

 

何かを語りかけてくるものの、こちらに声は届かない。

 

なんて言っているのだろうか。聞こえないことを察したのか女性は笑みを浮かべてこちらを見る。

 

ローブの人物の表情は分からないが、なんというか胡散臭い雰囲気が漂っている。ヒトデナシというかロクデナシというか……。

 

段々と意識が浮上していく。去り際にこんな言葉が聞こえた気がした。

 

 

 

 

 

———君たちの物語は祝福に満ちていると、私が保障しよう。私はハッピーエンドのが好きだからね。

 

 

 

 

 

「いつっ……」

 

窓から心地よい風が吹いて、仄かに薬品の香りが鼻を掠める部屋で立香はベッドの上にいる。立香は自分の身体の節々が痛い感覚に意識が覚醒されていく。目を開けると、立香は見慣れない部屋で寝ていた。

辺りにもベッドが数個並んでおり、立香以外には誰も寝ていないが。

 

「目が覚めましたか?」

 

そして目の前には見慣れない女性。綺麗な黒い髪に蝶の髪飾りを2つ括り付けて、黒い服の上に蝶の羽を思わせる羽織を着ていた。雰囲気は花のように明るく、ほんわかとしている。

 

「はい……。貴方は……っ!」

 

ベッドから体を起こそうとしたら再び身体全体に軋んだ痛みが走る。思わず苦悶の声を上げ、女性がそれを慌てて止めた。

 

「寝たままで大丈夫ですよ。貴方の身体なのですが、命に別状はありません。ただ身体全体が酷使されてますから、安静にしておけば次第に治っていきますよ」

 

「ありがとうございます」

 

身体が痛い理由が分かった。心当たりは立香にはなかったが、その言葉に甘えて、立香はベッドに横になりながら女性は話を進めていく。

 

「では、改めまして。私の名前は胡蝶カナエです」

 

「僕の名前は藤丸立香です」

 

「藤丸ですか……。いえ、今ここでいうことではありませんね。よろしくお願いしますね、立香くん」

 

カナエは藤と言う名が付くと縁起が良いということが頭をよぎったが、そんなことを言ったところで、今の立香には追い打ちにしかならないと考えた。

 

「よろしくお願いします」

 

立香はカナエの挨拶にしっかりと返す。それにカナエは微笑み、そして次第に顔を悲しそうな表情にしていく。

 

「今の君には辛いことかもしれないですが……何があったか覚えていますか?」

 

立香は自分の脳内にある記憶を探る。夜に謎の生物———恐らく時々話に出ていた『鬼』だろう。鬼が自分達の村に襲撃してきた。村の人達は家の中で守りを固めたり、散り散りに逃走していた。だが、結局全員捕まった。

 

自分と両親は家の中に閉じこもる選択をしたが、それも長くは持たなかった。隠れていた自分だけが難を逃れたが、結局見つかった。そこからは全力で逃げて、刀を見つけて手に取ったのを覚えている。

 

自分の記憶はそこで途切れている。そのことをカナエさんに伝えた。

 

カナエは少し黙り込んで、考えを頭の中で整理する。

 

(鎹鴉の報告では村を襲撃した鬼は既に討伐されている。鬼殺隊が討伐したという連絡も来ていない。なら考えられることは1つしかないわよね)

 

「これは予想になりますが……恐らく立香くんが鬼を倒したと思います」

 

「僕が……?」

 

立香は混乱する。普通の状態ですら鬼には到底かなわないであろうに、更にあの状況では気絶していたのだ。どうやって倒したと言うのだろうか。もしも自分が鬼を退治したとしても、自分の中には得体の知れない力があるということになるのではと身震いする。それは危険ではないのだろうか。

 

「僕……ここにいても大丈夫ですか?」

 

その言葉の意味をカナエは察した。カナエは安心させるように立香へフォローをする。

 

「大丈夫ですよ、安心してください。きっと悪い力ではないでしょうから。君は優しい子ですから、誰も傷つけたりしませんよ」

 

立香は安心する。周りの人に迷惑が、ましては自分を助けてくれた恩人に危険なことが起こらないなら、自分はここにいても大丈夫だろう。

 

「では話を戻しますね。それで、私は鬼殺隊というものに所属してます。本来なら何のしがらみもなく君を引き取りたいのですが、それは難しくて……」

 

「鬼殺隊……?もしかして鬼狩り様ですか?」

 

鬼狩り様という言葉も村の中で聞いたことがある。鬼が現れた時、颯爽と現れてその鬼を退治するという話をしていたことが、記憶に残っている。

 

カナエはその言葉に同意した。

 

「そういう風に呼ばれることもありますね。それで話を戻しますけど、貴方はこのまま他の人に引き取られて、普通の生活を送ることもできます。こちらに関わってしまえば、少なからず命の危険はあるでしょう。勿論、私が側で面倒を見る限り守ります。君が闘うと決断するならば、その手伝いもしましょう」

 

カナエは一呼吸置いて、立香に問う。

 

「ここを出て他の人と一緒に普通の生活をするか、ついさっき会ったばかりの私に引き取られるのと、どっちがいいですか?」

 

正直に言ってしまえば、カナエは立香はここを出て行った方が、立香にとっても幸せになれる可能性はあると考えてる。

 

鬼殺隊には家族を殺されたりして、復讐などの理由から鬼殺隊に入隊する人も少なくない。でもカナエとしてはそれはきっと虚しいものだと思ってる。それが理由で命を落とす者もいる。それに、鬼の中には好きで鬼になったものもいるが、その逆も然りだからだ。だからこそカナエは鬼とも仲良くなりたいと思っている。

 

カナエも戦う理由こそ違えど、立香とほぼ同じ境遇だ。今でこそ、この考えに至ってはいるが、妹のしのぶさえも失っていたらどうなったか分からない。

 

「僕は……」

 

自分の平穏は既に崩れ去った。このまま他の人のところに行ったとしても、また同じことが起きるかもしれない。立香の心のうちは既に選択肢などなく、決意を固めてカナエに言葉を向ける。

 

「カナエさんと一緒にいてもいいですか?それに僕に闘う力を教えて欲しいです」

 

「ええ、分かりました。けれど、闘う理由についてお伺いしても大丈夫ですか?」

 

「もし僕に誰かを守れる力があるなら……これ以上、自分と同じような人を増やしたくないです。手に届く範囲でいいから……守り抜きたいです」

 

立香は復讐の路を選ばなかった。両親が死んだ時、恐怖や悲しみこそすれど憎しみは湧かなかった。それこそ自分にそんな力があるのなら、なぜ守れなかったのを後悔した。だから自分の手が届くならば、他の人を助けたいと思った。

 

カナエは慈しむように立香の手を取り、ギュッと握りしめた。

 

「分かりました。……君は本当に優しい子ですね」

 

その言葉に自分の目から涙が零れ落ちる。本当は両親に生きていて欲しかった。優しさだけじゃ何もできなかった。自分を命がけで守ってくれた母親と父親への感謝と、死なせてしまった謝罪の念が心を締め付ける。

 

立香は溜め込んだものを全て出すかのように、溢れ出る涙を止めることができなかった。それをカナエが何も言わずに優しい手つきで頭を撫で続けた———。

 

 

 

 

 

涙を流しきって、疲れて寝てしまったあどけない横顔がカナエの眼に映る。割れ物を触るかのように優しく撫でながら、カナエは思案する。

 

(この子は優しい子……。けれども、その為に闘うとなったのならばこの子の心は余りにも脆すぎる)

 

鬼殺隊は誰もが命を賭けて鬼を狩る組織だ。親方様に命を救われ恩を返そうとする者、鬼に復讐を掲げる者、何かの目的がある者。様々な人がいるが、誰もが鬼殺隊に入ったと共に死を覚悟している。

 

もしも私が死ぬようなことがあったら、立香は耐えられるだろうか。

 

(無理よね……。恐らく他人であっても、この子は心を痛める。それが親しい人の死がもう一度起こってしまったら……)

 

立香の心は完全に壊れてしまう。それにそんなことになった時、しのぶのことも心配だ。カナエはしのぶには笑って生きて欲しいと思っている。それがしのぶの家族として、姉としての唯一の願いだ。

 

(命を賭けて闘う……それでもこの子達の為に精一杯、生き残らないと)

 

そんなことをカナエが考えていると、カナエ達のいた部屋のドアがガラリと開け放たれて、着物を着た、1人の女の子が入ってきた。

 

その姿はカナエに似ていながらも、カナエの絹のような長い髪とは対照的にサッパリと短く夜会巻きで纏まっており、毛先が少々紫がかっていた。雰囲気もほんわかとしているカナエに比べて、若干男勝りな刺々しいオーラを放っている。

 

「あら、しのぶ。どうしたの?」

 

「姉さん。その子を預かるの?」

 

「そうね。もし私が柱になることができれば『継子』にしたいとも思ってるわ」

 

「…………」

 

しのぶは一瞬、険しい顔をするがすぐに表情を戻す。だがその内心は穏やかではなかった。

 

(なんで見ず知らずのこいつが姉さんの『継子』に……)

 

しのぶもまだ鬼殺隊員ではないが、その為の訓練は死ぬ気で積み上げてきた。姉にも教わり、花の呼吸ではないが会得もした。

 

———私が会得したかったのは、姉さんと同じ呼吸なのに。

 

それに比べて、目の前にいる男の子は自分と同じ歳ぐらいで、至って平凡な人物だ。剣の才能もあるようには見えない。

 

カナエはあらあらと心配そうな顔をしながらも

 

「きっと同じくらいの年齢だから、しのぶも仲良くしてあげてね」

 

そう言ったので、しのぶも渋々了承した。

 

「……はい、姉さん」

 

それぞれの思惑を抱えながら、時は刻まれていく———。




皆さん、こんにちは。色々と設定に悩まされてる如月刹那です。

25話でカナエさんの出番ありましたね!あそこで番外編が突っ込まれるとは思わなかったです。とりあえず動くカナエさんが見れて満足です。推しはしのぶさんと善逸なのですが、カナエさんも大好きです!

そして設定に関してなのですが、正直カナエさん関係が分からなすぎて困ってる状況にあります。

まず、カナエさんが死んだのがいつとか。カナエさんが柱になったのがいつ頃なのかとか。柱組だと誰が知り合い(面識ある)なのかとか。年齢とかになるとカナエさんどころか、蝶屋敷組だとしのぶさんとカナヲぐらいしか開示されてないのでは……?アニメのアオイちゃんは可愛かったですはい。

本誌は読んでいないので断片的な知識しかないのですが、正直開示されてない情報は結構ありますよね?しのぶさんがいつ柱になったとかも知りたいのに……。自分の記憶力がガバガバなので、忘れてることも多そうですけど。

とりあえず推測とかでもいいので、上記のことを教えていただけると幸いです。めっちゃありがたいです。実際カナエさん含めて現柱の柱になった順番とかも知りたいですわ。新規ファンブックがもう一冊くらい欲しい。ついでに新規小説とかで蝶屋敷組の過去話も見たい。

さて、とりあえずお願いなどはこれぐらいにしときまして。

しのぶさんは原作でカナエさんの死で姉エミュして結構達観はしてますけど、死ぬ前は結構短気だったそうですし、子供の頃はこんな感じかなぁと言った感じで仕上げました。カナエさんはいつでも余裕がありそう。

それでは、作品に関して質問などがあればお答えしていきます!というか次回辺りからバカテスの後書きでやってた感じのやつもやっていきたいですね。アニメである次回予告の大正コソコソ話とか好きなんですよ。あれを再現したいですね。

あと、ここで一旦区切りますが、設定の裏話的な話をこの後に続けようと思います。年齢関係なので、年齢は自分で想像した方が楽しめるという方や興味がないという方はここでお別れとさせていただきます。あと若干本誌のネタバレも混ざります。それが嫌という方もブラウザバック推奨です。

ここまで読んで頂きありがとうございます。ペースは遅いですが、ゆっくりと更新していきますので、楽しみにしていただけると嬉しいです。

誤字脱字などがあれば報告お願いします!

では、次回もお楽しみに!







では設定の裏話をしていきます。長いと思いますので、飽きたら戻ってもらって結構です。

年齢に関してなのですが、自身の作品で恐らくきちんと公開する予定はないので、この話をしていきます。基本ファンブックを参考にして練り上げているのですが。

まずしのぶさんの年齢が原作の炭治郎修行後ぐらいの時期に18歳だということは、しのぶさん推しの人なら当然ご存知の通りかと思います(実際は結構年上に見えてサバを読んでいると言ってはいけない←

ぐだもカルデアに行った当時は同年代くらいだったと思うので、せっかくの巡り合わせなので、年齢を合わせることにしました。

この時ファンブックに書いてある年齢で善逸(オマケで1歳年下の炭治郎)としのぶの年齢を覚えていただけでした。カナヲのとこには注目していなかった(これが後の悲劇に)

では、本誌のネタバレもここから挟んでいきますね。

それでまず一つの問題がカナエの年齢でした。これは公式で発表された覚えが私には確実になかったこと。そして、悲鳴嶼さんに拾われたことがきっかけで鬼殺隊になったこと。

基本ネットから本誌の情報を集めてるのですが、どこかで悲鳴嶼さんが胡蝶姉妹を保護したのが約10年前ぐらいーみたいな予測を発見したので、その案を採用することにしました。

ここでそのシーンでは結構しのぶさんが子供っぽいこと、カナエさんが番外編なので余裕のある姉感があったので、割と歳の差あるのかな?と思いまして。そこで柱組の年齢を参考にすることで、本編時間軸からの算出による、年齢の辻褄合わせを始めました。

まあ簡単な手ですが、柱組は大抵が20代前半です。20,21,23といたので間をとって22くらいでええじゃろ的な感じで決めました。4歳差ぐらいなら丁度いい感じなのでは?とも思いましたからね。

そして、原作基準で考えるとカナエさんが22歳でしのぶさんが18歳。ここからキッカリ10年前で12歳と8歳の子が出来上がり。とはならず、しのぶさんの見た目ちっこくね……?と思い、ここから更に2年巻き戻しました。

そうすると10歳と6歳で見た目的には合ってるな!って思ったわけですよ。この時点で悲鳴嶼さんの年齢的にアウトじゃねということは気づきませんでした。悲鳴嶼さんが親方様にいつ引き取られたのかは分かりませんけど。まあここは些細なミスなんですが。

それから修行に2年費やしたことにしてカナエさんは12歳。しのぶさんは8歳です。ここでぐだ拾う。

そしてこの小説を書き上げたのですが、一気に気づきましたよね、はい。

まずこの小説を書いてる段階で25話が放送されました。あれを見たら思ったんですけど、カナヲがめっちゃ子供ですよね。だからしのぶさんと割と年齢差あると思ったんですよね。そこでファンブックをまた見ました。

胡蝶しのぶ 18歳
栗花落カナヲ 16歳

2度見しました。同期組で若い方かと思ったら善逸と一緒やんけ!ってなりましたよ。ついでに身長はしのぶさんより高いそうですね。ほぼ一緒なのに、あれだけ体重差あるってやっぱりサバ読んでるんじゃ……。カナヲは師範が50キロあるって言ってた←

まあこれで見た目上の年齢差は当てにならないことが判明。最悪胡蝶姉妹は1〜2歳差なのでは?ってなりました。

更に小説書き上げて、自分の自業自得も言える文章で失敗を犯す。

『しのぶもまだ鬼殺隊員ではないが、その為の訓練は死ぬ気で積み上げてきた。姉にも教わり、花の呼吸ではないが会得もした。』

6歳児が2年で良くできたな。スーパー6歳児かよ。っと思ってしまいました。どこぞの空の世界の色気醸し出す9歳児じゃねーんだぞ。

まあ長々と話しましたが、結局年齢は修正。

カナエさんは20歳でしのぶさんが18歳の2歳差。悲鳴嶼さんが助けたのは10年前キッカリ。これで10歳と8歳。ついでに悲鳴嶼さん17歳。ここから2年で12歳と10歳。8→10ならまだ納得もできるかもしれない。ついでに12歳でカナエは鬼殺隊になったわけですが、インフィニティ君こと天才の無一郎君が、鬼殺隊に入隊したのが何才かは分かりませんが2ヶ月で柱になったことや、錆兎(と冨岡さん)が13歳で最終選抜を受けたことからその辺りは違和感はないかな?と思いました。

と色々悩み抜いた年齢設定でした。原作とかと辻褄合わせしようとすると、大変ということを学びました。

お話はこれにて以上です。ここまで読んでくれた方は、長々と付き合ってくださってありがとうございます。

では改めまして!次回もお楽しみにしていただけると嬉しいです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。