モンスターハンター ~ユクモ村新たな伝説~   作:ゆーこー

6 / 10
単身出撃!ロアルドロスを狩れ!!

ナルガクルガとの戦いから二日後、昨日は疲労から休んでいたユウカだが、今日からまた狩り生活再開である。

ユウカは早速集会所へと向かった。

 

「おっはよう!ユウカ~、昨日は爆睡だったね~」

ユウカが昨日寝ている間、ナルはギルドからの依頼で水没林で大量繁殖したフロギィとその親玉のドスフロギィを、散弾で一掃していた。夜はまた大量の酒を飲んでいるにも関わらず、今日もナルは元気である。

「ご主人様は二日酔い知らずにゃー」

「ルガー、誰に向かっていってるの?」

「も、勿論ユウカさんにゃー!」

 

「んまー、そんなことより今日はお互い別々の場所で狩りをすることになってるから頑張ってね!」

「えっ、今日ナルさんいないんですか?」

「なーに、一人でナルガクルガを倒せたんだから今日狩るロアルドロス何てお茶の子さいさいだよ!」

「ロアルドロスですか、確か海竜種の…まさか水中戦ですか!?」

「大丈夫大丈夫!今時そんなに水位の高いところなんて中々無いから!今回のクエストは、モガの村の専属ハンターが多忙で、狩りきれない分をこちらが負担することになったわけよ」

ユクモ村のことでも手一杯のはずなのに、他の村のことまで出来るのだろうか。そんなことを思うユウカだった。

 

「ロアルドロスの生息する孤島はユクモ村とモガの村、二つの村にとって重要な場所。しっかり頼むよ!狩り終わったら土産にモガの村でマグロ買ってきてね~」

そう言うとナルは自分のクエストへと出掛けてしまった。

出掛けてしまったから、もう理由を聞くこともできず、ユウカはクエストカウンターに向かった。

 

「受付嬢さん、ナルさんは何のクエストに行かれたんですか?」

「ナルさんですか?今確認しますね」

複数の資料を確認している受付嬢を見て、少なくとも何人かのハンターがこの村に居てくれているんだろうと安心するユウカ、その割りには会ったことがないことを不思議に思う。

「はい。ナルさんは本日、砂漠でのボルボロスの狩猟を受けております」

「ボルボロスって危険度4のモンスターですよね?」

「はい。まあハンターランク3のナルさんなら、何の心配もいりませんよ。それでは、本日ユウカさんにはロアルドロスの狩猟をお願い致します」

「本当に私一人で大丈夫なんですかね?」

「大丈夫ですって、ユウカさんの思っている以上に貴女は強いんですから!」

 

受付嬢に励まされ、ユウカは孤島へと向かった。

 

 

「ロアルドロス、タテガミはスポンジみたいに大量の水を含むことが出来て、そのお陰で陸上でもある程度の時間生活することが可能か……海竜種の中では比較的陸上でも問題なく動けるモンスターで、貯水した水を放ってくることもある…」

 

ガーグァの荷車でクエスト出発前に購入したロアルドロスの生態本を読むユウカ。モンスターの特徴を口頭で簡潔に教えてくれていたナルの有り難さを知ることとなった。

「メラさん。兎に角、タテガミは破壊しといた方がいいのかな?」

「狙えるようなら狙えばいいと思うにゃー」

「そうだね、双剣じゃ中々届かないような位置にあるかもしれないからね」

 

 

 

そして孤島のキャンプに到着。渓流とはまた違う大自然の美しさに感動する。

「さて、行こうか!」

キャンプからも遠い孤島の奥地。そこにはロアルドロスの巣がある。

しかし、ロアルドロスは現在居ないようだ。

「何処に行ったのかな?」

「ご主人様!後ろ後ろ!」

「のわっ!」

いつの間にか後ろに居たロアルドロスに驚くが、咄嗟に前転回避行動を取ったユウカは起き上がると同時に双剣を手に取った。

「タテガミっぽいの?下の方にもあるね…あれなら届きそう」

ユウカはロアルドロスの顔より下にあるタテガミに狙いを定め、鬼神化し突撃する。

ロアルドロスが接近するユウカを噛み付こうとするがギリギリのところで回避した。

しかし、そのまま体を回転させて勢いよく回ってきた尻尾に当たってしまった。

受け身を取り、急いで起き上がったユウカに向かい、ロアルドロスは水の球を放った。

流石にこれは容易に避け、再びロアルドロスに接近する。そして首元に取り付いたユウカは攻撃を開始する。

ユウカを排除しようとロアルドロスは胴体を持ち上げ、地面に体を叩き付ける。すると、貯蓄していた水の一部が飛び出し、足元の水と共に大きな水飛沫を上げた。

ユウカはロアルドロスの胴体による直接の攻撃は避けられたが、水飛沫を浴びて水やられを起こしてしまった。

「なんか、体が重い…普段より妙に疲れる」

やむを得ず鬼神化状態を解除したユウカは、一旦ロアルドロスから距離を取ろうとしたのだが、これをチャンスと見たロアルドロスが突っ込んできた。

ユウカは剥ぎ取りナイフを手に取り、突っ込んでくるロアルドロスの方向に前転回避し、自分の上を飛んでいくロアルドロスの腹側の面を斬った。

「あんまり深く斬り込めなかった。でもあの攻撃はチャンスになる!」

 

ユウカが水やられになってから、メラの姿が見掛けられない。しかしそんな心配をしていられるほど今のユウカに余裕はない。依然として水やられでスタミナが減りやすく、鬼神化を使いたいが使えないでいる。

 

ロアルドロスはフィールドを駆けながら辺りに水の球を撃ち始めた。スタミナ管理の辛い中、ユウカは回避に専念し無傷で耐え凌いだ。

 

 

「ご主人様!これ、今拾ってきたウチケシの実にゃ!これで水やられを治すにゃ!」

「あっ、ありがとうメラさん。よし、これで行ける!」

ウチケシの実を食べ水やられを治したユウカは鬼神化状態に突入しロアルドロスに反撃を始めた。

ロアルドロスが尻尾や体を使って攻撃しようとするが、ユウカは全て回避してしまう。

「もうあなたの動きは見切った!」

ロアルドロスの右半身を集中的に攻撃し転倒させた。

その間にロアルドロスの頭部にある触覚とスポンジ状のタテガミを破壊し、尻尾にも大きなダメージを与えた。

 

ロアルドロスは堪らずこの場から逃げ出した。

 

 

ロアルドロスが逃げた先では、巣から避難していたルドロスがロアルドロスへの道を塞ぐようにして待ち構えていた。

「メラさん、ルドロスの相手をお願い」

「わかったにゃ!」

メラは大袈裟な動きでルドロスの注意を引き、集まってきたところで小タル爆弾をお見舞いした。

そして辺りが煙で包まれている間にそこをユウカが駆け抜け、ロアルドロスの元に突入した。

 

 

「これで終わりだぁ!」

ひと斬りでロアルドロスの尻尾を落とし、そのまま右半身の方に回り込んだユウカは、鬼神強化された双剣でボロボロになった腹部を徹底的に斬り刻み、遂にロアルドロスの大動脈を切断した。

十秒ほどもがき苦しんだあと、ロアルドロスは絶命した。

 

「ふぅ、終わった~。まずはモガの村ってところに行かないと」

 

ロアルドロスからの剥ぎ取りを終えたユウカはそのままモガの村へ向かった。

 

 

 

 

ユウカは驚いた。モガの村はユクモ村に比べても小さく、村の一部は海の上。そしてそこで漁業が行われているのだ。

「俺がこの村の村長だ。ロアルドロスの討伐感謝する。今日はここでゆっくりしていってくれ!」

「ありがとうございます!あの、明日の朝ここのマグロをお土産に買って帰りたいのですが……」

「それくらいお安いご用だ!明日獲れた中で一番良い奴を持っていくと良い!」

 

 

モガの村で借りた寝床は、とても静かで、その中で海の音だけがよく聞こえた。たまに、何処かで大きなモンスターの咆哮が聞こえるような気がする……

「モンスターの咆哮!?」

ユウカはうとうとしていたところを飛び起きた。

 

慌てて装備を着て咆哮の聞こえた方に向かった。

「ここって、孤島の入り口じゃ…」

なんと言うことだ、早く討伐しに行かないと。

そう思ったとき、肩に大きな手が置かれた。

 

「ひぃっ!?」

「安心しろ。俺だ」

ゆっくりと後ろを向くと村長の姿があった。

「な、なんだ村長さんですか。驚かさないでくださいよ。それより、孤島の方からモンスターの咆哮が聞こえます!」

「ああ、モガの森の夜はいつもああなんだ。だが朝になれば元通り。下手に刺激するとかえっていけないからこのままでいいんだ。 いいか、もしモガの森で夜中に派手な柄のクルペッコを見つけても決してちょっかいをかけるな。あいつを刺激したら生態系が壊れかねない」

 

「なんでそんなものをギルドは放置しているんですか?」

「俺が言ったんだ。下手なことしなければ害は無いからギルドが暇になってからで大丈夫だってな。さあ、安心して寝てくれ」

「はい、それではお騒がせしてすみません。おやすみなさい」

 

 

 

 

翌朝。ユウカはナルに頼まれたマグロを手に入れ、ユクモ村に帰ってきた。

 

 

「おっかえりー!おぉ!美味しそうなマグロぉ!ありがとね!これいくらしたの?払うから」

朝から最高潮のテンションのナルが出迎えに来てくれた。

「あー、これ村長さんがサービスでタダでくれたんですよ」

「なんとぉ!ユウカやるねぇ~どんな交渉したんだい?」

「い、いや本当に村長さんからタダでくれるって言ったんですよ!ほら、マグロ悪くなる前に食べましょうよ!」

「それもそうだね!食べよう!よぉーし今日は朝からじゃんじゃん飲むぞぉ!」

 

 

この日、ユウカは午後から自室で休憩を取った。

やはり、自分のベッドが一番落ち着くのである。

 

 

 




キャラ紹介 鬼の門番さん
身長168 67歳

伝説のハンターの親友だったと本人は言っているが、彼の村での評判は昔から門番と称して仕事をしてないろくでなし。という扱いなのであまり信用されていないが、彼は実際に伝説のハンターと仲がよかった。

彼が、伝説のハンターが派遣された日から伝説になるまで全ての狩りから帰ってきたとき真っ先に話し掛けていた男だということを知る人は、今となってはほとんど存在しない。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。