味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ   作:ホワイトアクア

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中編。まだ終わりじゃないのよ……考えるだけでも割と頭使うね。ちなみにトンプソンはちょっと出して欲しいというリクエストから。キャラの特徴掴めるか問題だよね……。

今回ちょっとエロいかもしれません。


紅の混沌 中 トンプソン「ここの基地がヤバかった件について」

 グレイと鷹山の二人による陽動と暴走行為による混乱によって、敵は彼等を止めるべく出る者達が大半だった。故にアジトはガラ空き。裏側から侵入したヴィン達は残りのテロリストや戦術人形を止めるべく、数少ない人員でありながらも攻め込む。

 

「……クリア」

「こっちも敵の気配なし。どうする?」

「なるべく集団で移動した方が対処は楽だが、最優先は行方不明となっている戦術人形の捜索だ。テロリスト達の無力化は遭遇したらやる様な感じにしておけ。動きも鈍くなるしな」

「分かった」

 

 それぞれに散開し、1つ1つ部屋を探し出す五人。中にはまだ残されているテロリストや鉄血兵も居たので、殺すか気絶させるかの繰り返し。敵が侵入しているとは気付かずに次々と倒れて行く彼等。当然ながら気絶させた鉄血兵はなるべく1ヶ所に纏め、後々で回収出来る様に縄と手錠のダブルロックで厳重に動きを封じた。

 

「さて、残す場所はあそこか……」

 

 物音を立てずに静かに動くヴィン。曲がり角を進んだ辺りで部屋の一室の明かりが漏れているのが見えた。ギリギリまでに近付き、聞き耳を立てると誰かの喋り声が聞こえる。

 

「近くを巡回してたら、まさかこんな上玉の戦術人形を見つけるとかラッキーだな」

「クッ……!放しやがれこのクソッタレが!!」

「おー、怖い怖い。けど、ここじゃ誰も来ねぇし、ご自慢の武器も無い。テメェはここで一生俺達の雌奴隷となって俺達の奉仕を続けるんだよ!」

 

 ゲスな笑い声を上げるテロリスト。また何処かで見た事ありそうな展開にヴィンは頭を悩ませた。こっちはその助けに来ているというのに、相手はどうやら攻め込まれているのにも気付いていない様子だった。

 頭を切り替えてこの状況をどう打開するか考える。どの道、部屋には入らないといけないので、すぐに行動を取った。部屋に入ったヴィンはテロリストに声を掛けた。

 

「おい」

「あん?何だよ俺はコイツを堪能するのに忙し―――」

 

 振り返った時を狙い、拳で連続の打撃で攻める。派手に吹き飛ばされたテロリストは壁に叩き付けられたが、すかさずにデスペナルティで彼の胴体に向けてトリガーを弾き、弾を3つ放った。その場で撃たれたテロリストは倒れたまま息絶えた。

 

「……大丈夫か?」

「何だお前は……お前もコイツ等の仲間か?」

「逆だ。俺達は任務でこの近くに潜伏しているテロリスト達を倒しに来たに過ぎん。だが、それよりもまずはここから逃げるぞ」

 

 そう言いながら戦術人形の周りを確認する。どうやら両手の部分が鎖で繋がれてはいたものの、上から引っ張られている所を発見してはデスペナルティでそこを狙い撃つ。鎖は破壊され、捕まった戦術人形もようやく解放されては助かったと一息ついた。

 

「助かったよ。けど、アンタは一体誰なんだ?任務って事はグリフィンか?」

「ああ。それと、自己紹介が遅れた。俺はグリフィンの指揮官「エルゼラ・クロウバック」だ。妙に呼び難いからエルとかエルザでも構わない。こっちも聞きたい事があるが、本来なら今夜着任する筈だった戦術人形というのはもしかしてお前か?」

「えーと、確か……ああ。多分それで合ってる。にしても、まさか指揮官直々のお出迎えとは驚いたぜ。そこ等のクズ共よりイイ男だ。あ、こっちの紹介忘れたな。シカゴタイプライターだ、夜露死苦!」

「シカゴタイプライター?本名か?」

 

 まさかの返答に彼女はポカンとした後、クスクスと笑い出した。

 

「プッ!アハハハハハ!コイツは傑作だ!まさか名前を本名と勘違いする奴なんて初めて見たぜ!ククク……しっかりしてくれよ!人間と間違えたのか?大体そんな長ったらしい名前付けるヤツは……って、あー……よくよく考えてみりゃアタシはそいつに作られたんだっけか。忘れたとかアタシらしくねぇな」

「何を言ってるんだ?」

「こっちの話だ。つーか、本当に知らないのか?寧ろ、サブマシンガンの「トンプソン」って言ったら分かるか?」

「ああ、成程」

 

 そっちの銃ならば聞いた事があったのか、ピンと思い出すエル。どうも細かい部分はまだ覚えられてないのか、未熟な所だとちょっとだけ自分を責めた。

 

「ま、気にすんなって。それに、アンタの元で働けるなら構わないさ。さっきの礼もあるしな。サツとかはあんまり無い世界だろ?ボスの期待に応えられる様に暴れ回ってやるさ!」

「分かった。それと、俺はまだボスって柄じゃないが……」

「そうかい?でも、アンタの事だ。きっと面白い仲間が沢山居るんだろうな!」

 

 果たしてあんなので面白いと言い切れる内容だろうか、と今更になって後悔し始めるエル。この後のフォローを何とかせねばと気を重く感じながらも部屋から出る。脱出する前にトンプソンの武器も回収しなければいけないが。

 

「ん?ヴィンじゃないか」

「ドクターか。そっちも無事で何よりだ」

「ボス、コイツは誰なんだ?仲間か?」

「お前にはまだ言ってなかったな。俺達は複数で指揮官をやってるメンバーでな。今出て来たドクターも俺の仲間でもあり、指揮官だ。現状ではコードネームで呼ぶのが普通だったりするが」

「複数の指揮官……もしかして、鉄血兵を生身で倒したイカれたヤツってアンタ達だったのか!?」

「……その認識で間違ってないよ」

 

 相変わらず敵味方から異様な感じで見られたり、変な噂とか立てられたりするのは何時も通りだろうなと二人は溜め息を吐く。対してトンプソンはラッキーだと感じたのか、テンションが上がっていた。

 

「コイツはツイてるな!まさか、あの伝説の指揮官達に会えるとは光栄の極みってヤツだ!アタシの勘が何だかんだでアンタ等は甘い部分とかあったりしそうだって思ってるからな!」

「甘い部分……まあ、否定し切れない部分は確かにあるがな……」

 

 だが、そこが良いと言い切る戦術人形は結構いる。こんなの指揮官でも超が付くほどホワイトな基地。殆ど指揮官達が片付けるから、戦術人形の負担が全く無いのがそこだったりする。

 

「って、悠長に話してる場合じゃなかった。エル、彼女が例の戦術人形か?」

「ああ。名前はトンプソンだそうだが、ここのテロリスト達に捕まったが何とか救出した。だが、持ち前の武器が無くてな」

「それ、もしかしなくてもコレじゃないのかい?」

 

 スッと取り出したのは彼が使っているトンプソンそのものだった。それを見た途端に、トンプソンは少しだけ目を見開きながらも喜ぶ。

 

「おお!アタシの武器!助かったぜ!それにしても、これがアタシだなんて良く分かったな!」

「名前でピンと来た。それに、何となくこの形状はネットとかで見た事あったしな。弾も全部入ってる」

 

 彼女の命とも言える銃を手渡し、戦闘体勢に切り替える。すると、ドクターの後ろからまだ生き残ってたテロリスト達がこっちを見て発見したが、咄嗟にドクターが投げたナイフで飛ばし、ナイフは相手の心臓を確実に貫き通した。トンプソンからして見れば後方支援に徹する位の奴だと認識していたが、あの伝説の噂が本当なのだと改めて実感しては感無量という具合に感じていた。

 

「ヒューッ!やるねェ!ここまでボス達が強いのも頷けるな!」

「言っとくが、まだメンバーは残ってるぞ。ほれ」

 

 クイッと指を向けた先にはテロリストや鉄血兵達に向けて何故か丸太で攻撃しているボマーや、フレイムスロワーやラインガンでの工具で迎え撃つアイザックや、持って来た武器や拾った武器で撃ち続けるコマンドー等々……彼等の暴走はそう容易く止められるものではない。数分後にはようやく静かになり、そろそろ鉄血兵を回収してグリフィンに戻ろうとしたが……。

 

「グレイと鷹山はまだ外か?」

「囮になりながらも敵を倒してるんだろ?それか無力化。向こうで騒いでここに居た筈の大半の奴等があっちに向かったなら多分全員二人にやられてる可能性があるが……」

「それ以前に会わせちゃって良いのか?アイツ等、何にも着ていなかった筈だが」

「ヤバいな……」

「筋肉モリモリマッチョマンの変態だな……」

「何だ?まだ会ってないボスが居るのか?」

「会ってないというか、会わせちゃダメっていうか……とりあえず、一旦覚悟した方が良いとだけ言っておく」

「な、何だよそれ……逆にスゲー気になる……」

 

 気まずい空気になりながらも鉄血兵を連れて歩くエル達。外に出て少し歩いた所で何やら炎とかが燃え盛ってるのが見えていた。

 

「随分とやらかしたか、あの二人」

「テーマパークにでも迷ってテンション上がったんじゃないのか?そうでなきゃここまで酷くない」

「噂をすれば……ほら」

 

 指が示した方向を見る。そこにはムジュラと般若の仮面を着けながら某兄貴の筋肉ポーズを構えながら白黒の変態二人がこっちを見ていた。これにはタバコを加えていたトンプソンもあまりの光景にポロっと口から落とした。

 

「「お 待 た せ」」

「別に待ってもないが、新人の前だぞ。服着ろ」

「何気にポーズが一致してるのがムカつく。何でアドンとサムソンなんだよ」

「なあ……あれも指揮官なのか……?」

「……残念なお知らせだが、済まない。アレも指揮官なんだ。決してセクハラとかはしないが、何を血迷ったのかどっかの民族っぽくこうなってな……」

 

 下手したらフルチンすら見せてしまう羽目になる。もう伝説とかを通り越して異様と感じたトンプソン。確かに伝説通りでイカれたヤツとは自身も思っていたが、想像以上のヤバさを感じたトンプソンは今になってここに来たの間違いだったかな……と、悟った目で表情が死んでいた。本当に申し訳無いとエル達はただひたすらトンプソンに謝るばかりだった。

 

 

 

 

 

 トンプソンを迎え入れて数日経ったが、意外にも彼女もあの時のショックを乗り越えては次第にこのグリフィンにも慣れていた。言い換えれば、指揮官の対応にも慣れてきたとも言えるのだ。

 

「ボス、書類はここに置いとくぜ」

「ああ、すまない」

「気にすんな。副官になった以上はアタシも手伝うからよ。それとは別で良いけど……」

 

 不意にチラッと窓の外を見るトンプソン。そこには本来有り得ない光景が見えていた。

 

「……まさか、鉄血がグリフィンで働く日が来るとはね。こりゃビックリだ」

「俺も予想外だった。敵である筈のアイツ等だったが、アレを機に正気に戻れたとはな……」

「普通信じられるか、コレ?」

「信じるしか無いだろう……現に俺達がその瞬間を目撃したんだ。発見者と言っても過言じゃない」

「だよなぁ……」

 

 ハァ、と溜め息を吐く二人。外には本当に鉄血兵達が戦術人形と話したり、グレイとかに指示を求めたりしている姿があった。何故こんな事になったのかは先日のテロリスト達の殲滅後に巻き戻る。

 

 気絶させた鉄血兵は拷問室等に運ばれたが、どうやって彼女達から情報を聞き出せば良いのか悩んでいたが、グレイがある方法を提案した。グレイが言うには相手が鉄血の戦術人形とは言っても結局の所は作られた存在に過ぎないので、もしかしたら電撃を良く通す身体ならば容易く情報を聞き出せるのではないかと考えたのだ。勿論、ただ単純に電撃を当てて浴びせても意味が無い。女性の弱点とも言える箇所を当てればきっと口を割ると……つまりは男子が誰もが一度は浮かび上がる方法だ。故に鷹山はこれに察したが、ちょっとばかし気が乗らなかったのと、作戦が嫁達にバレバレな上に全部説明しても許してくれる気配すら無く、言うまでもなく夜中にしっぽりと搾られたのである。

 

 実用性はあるが用途がお察しの為、これらの方法は全て404小隊やAR小隊、他の戦術人形達に任せられた。ちなみに決めたのはヘリアン。

 時折、拷問室から鉄血兵達の声が響いていた。担当している戦術人形はそれはそれはノリノリで楽しんでいた様子だったとか。

 

「くっ……殺せ……!」

「殺す?殺すなんて勿体無いじゃない。少なくともアンタ達には色々と吐かせて貰うわよ。徹底的に……ね……」

「何をされようが、貴様等に言うものか。どんな屈辱だろうと、私は屈しない!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひぎぃぃぃぃぃっ!?」

「ほらほら~どうしたの~?屈しないんじゃなかったの~?腰をガクガク震えながら待ちきれないって様子だけど~?」

「だ、誰が貴様なんかに……!んあっ……♡ああっ……♡」

「はい、ロッド追加ね~♪」

「んほおおおおお♡こ、これ以上入れたら……!イグイグイグイグイッグゥゥゥゥゥ♡」

 

 

 

 

 

「何だ何だ、こんなに濡らしちゃってよぉ。エロい事でも考えてたのか?」

「そ、そんな事……うぁっ♡」

「ほら、ここもビンビンに感じてるじゃないですか……絶対に屈しないんですよね?耐えられますか?」

「だ、ダメぇ……!これ以上おかしくなっちゃう……んぁっ♡」

「カメラで撮影されてるのに、また随分と興奮しちゃうなんて。変態さんね」

「わ、私は……変態なんかじゃ……!」

「は~い!もう1本!」

「や、止めて……!これ以上は入らな……あああああっ♡」

 

 

 

 

 

「あああああっ♡頭がチカチカすりゅのおおおおお♡頭の中がぐちゅぐちゅ掻き乱されちゃうのぉぉぉぉぉ♡」

「どうするの?言ってくれたらもっと凄い事をしてあげるけど」

「い、言いましゅ♡言いましゅからぁ♡もっと、もっとして欲しいですぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♡」

「ほら、コレが欲しかったんでしょ?いやらしい子ねッ!」

「イクゥゥゥゥゥ♡」

 

 

 

 

 

「何時まで続くんだよ!もう生殺しもイイ所だぞ!」

「流石に考え付いた俺達がするなって言われたんだから自業自得だろ」

 

 確認しようにも拷問室からは音声しか流れず、一体あそこでナニが行われているのか気になってしまう。下手すれば指揮官のマグナムが暴発してしまいそうになるが、でも我慢した。

 

「本当なら俺そこまでやる予定じゃなかったんだよなぁ。良くても某レスリングシリーズでVAN様がベンチプレスっぽい奴でバチバチやられてたアレがしたかったのに」

「Deep♂Dark♂Fantasy」

「歪みねぇな♂」

「どう足掻いてもただのSMクラブとか勘違いされるぞ」

『ゲイバァァァァァァァァァァ!!!!』

「良かったな、夢叶ったぞ」

「おい誰だガチムチパンツレスリング見た戦術人形は!?」

 

 拷問室の音声から、まさかのゲイバー固めを知ってた戦術人形発覚。グリフィンにガチムチ系が好きなヤツが居るのでは……?と嫌な予感がした。

 あれから数時間が経ち、戻って来た戦術人形全員が妙に艶々していたのは分かっていた。鉄血兵から情報を聞き出す事に成功し、結果として鉄血の基地の1つを見つけ出した。鉄血の基地は多数存在していて、漸くここから反撃に出る準備を進められそうだ。

 

「お手柄だ。良く鉄血の基地を聞き出せたな」

「いや、アレは少なくとも指揮官が考えた方法を試しただけだったんですけど……」

「……何かごめん」

「何でこういう時に限って都合良く情報吐けたのか……ミラクルとしか言えないな」

 

 顔を真っ赤にしたM4とやれやれと呆れるM16。拷問(意味深)の担当になったからか、気まずさがありながらも少し楽しんでた節があったりするが。

 

「それと、もう1つだけ伝えなくちゃいけない報告あったんだけど」

「何だ?」

「あの後、鉄血兵全員が正気に戻ったっぽいんだけど、どう思う?」

「はい……?」

 

 45の答えに指揮官達は一瞬どういうことなの……?と戸惑った。

 

 

 

 

 

 鉄血が正気に戻ったという報告を受けてから試しに鉄血兵と話した結果、本当に敵意も無ければ普通に丁寧な言葉で人間と喋れる程の劇的な変化を遂げていた事にグレイ達は驚いていた。本当に正気に戻ってるとは思わなかったので、いまいちどう話したら良いのか迷っていたが、まずは鉄血の関する情報を聞き出そうと試みた。しかし―――

 

「あの……鉄血とグリフィンは互いに敵対関係を築いているのですか?」

 

 と、鉄血兵が答えた辺りで何か異常だと感じたグレイ達。一旦ペルシカに詳しい事情を話した後、鉄血の解析に回した。数時間後に結果が届いたが、ペルシカから驚かれる内容を告げられた。

 

「単刀直入に言うけど、彼女達がグリフィンや人間を攻撃する事は今後一切無いだろうね」

「一切無い?その根拠は?」

「身体全体を調べた所、ある部分が完全に破損してたんだ。それもつい最近にね。その破損した箇所がある電気信号を受け取ったり、実行したりする回路なんだけど、そこが壊された影響で正気には戻ったものの、何らかの原因で連動し、全てが初期化されてしまった」

「初期化……あ!だからか!」

 

 さっきの鉄血兵と話した時には、彼女はグリフィンとの戦いや、ましてや蝶事件の事さえ覚えていなかったという。これは他の連れて来た鉄血兵も同じ反応を示していたらしく、言うならば暴走する前の鉄血兵として全てが戻っていたのだ。

 

「ちなみに、ある部分が破損したというのはどの辺りですか?」

「人間で例えるなら脳の部分だね。その脳の部分……ストレートに言うならAIからの命令を受け取れる様に繋げられた回路……そこが壊れてたの。ここの部分が壊れた事でAIの命令は一切受けなくなって、良くても人の命令だけしか受けれなくなる。ただ、そこを壊してもまだ人間を殺さないといけない意志は残っている筈だったんだけど、唐突に初期化されて性格もまともになって、基本的に戦術人形と変わらない状態にまで戻った。で、本題を言わせて貰うけど……」

「本題?」

「どうやってこうなるまでに至ったの?そもそもどうやって正気に戻せたの?その辺、何か知ってるんじゃないの指揮官?」

 

 ジロリとグレイ達を睨むペルシカ。心当たりがあったグレイと鷹山はギクッと分かり易く慌てていた。ただ、隠してもしょうがないので正直に話した。

 

「えっと……ちょっと電撃が流れる特殊なアイテムを戦術人形達に持たせては鉄血に向けて使ったんです。情報を聞き出せないかと拷問室でやらせていたんですが……」

「身体以外にも頭とかにも長い時間当てさせていたので……それが原因かと……」

「やっぱり!どうりで何か回路の部分が焦げ臭いと思ってたら!そりゃ、ずっと長時間頭に当てたらショートするよ。しかも、快楽攻めというえげつないやり方しちゃってさぁ……きっと頭がその事でいっぱいになって、求め過ぎなのか当て過ぎなのか分からないけど、そうなっちゃったんだね。この変態」

「「すんませんでしたァァァァァァァァァァ!!」」

 

 全力土下座。幾ら何でもやり過ぎた感があったのか、ペルシカやヘリアンの視線が冷たかった。だが、彼等自身が相当な狂い者と自覚している他、だって方法がコレしか無かったんだもん!と言い切ってしまいそうなのが有り得たりするのが目に見えていた。鉄血に関しては上層部に報告はせずに、一旦グリフィンで保護してはちょっとの間だけ隠す事にした。それにより、早く世界を取り戻さねばいけない理由のノルマが1つ増えた気がして、バレたら面倒事が次々と増えそうなのは間違い無いと確信していた。

 

 隠し続けながらも日が過ぎていき、1週間経っても異変が起きず、寧ろ普通に戦術人形と鉄血兵が協力しながら暴走した鉄血兵を倒すという異様な光景が続いていた。

 

「つーか、その方法がありゃ暴走も何とかなったんじゃねぇのか?」

「多少はな。だが、そこまでの余地は無かったんだろう。本当に突然の出来事だ。ゆっくり考える暇すら無い状況で命を追われていたんだ。だからこそ人が大量に死んだ。迎え撃とうにも相手が鉄血だからな」

「複雑だよな……まさかこんな簡単な方法で止められたなんて発見したら。死んでも死にきれないんじゃないのか?」

「恨み辛みが重なって悪霊と化すか……未練を残してこの世を彷徨う亡霊を目撃しそうだ」

「だろうな」

 

 皮肉も混じりながらも喋っていると、勢い良くドアが開く。入って来たのは少し焦りを見せているドクターだった。

 

「エル、派遣部隊の報告だ。任務先で依頼は成功したものの、期間途中で鉄血兵と遭遇。何とか逃げ切る事は成功したが、弾薬や損傷が激しく動けない状況だ。それに……派遣部隊のトカレフから重要な情報を入手」

「内容は?」

「鉄血から聞き出した基地とは別の基地を発見。そこにも鉄血が潜伏しているとの事だ。既にグレイとTASが先行して向かってる」

「分かった。トンプソン、出撃だ。好きなだけ存分に暴れろ」

「待ってたぜ!この時をよ!」

 

 デスペナルティを持ち、出撃の準備を整えた3人。グレイとTASが先に行ってくれてる分、何とか時間稼ぎは出来そうだ。出撃前にドクターがエルに向かって呟いた。

 

「急いで助けに向かおうぜ、『お兄ちゃん』」

「ああ、そうだな『親友』」

「え?お兄ちゃん?親友?ちょ、お前等一体どういう事だよ!?色々と説明しろよー!」

 

 ササッと走り出す二人をトンプソンが急いで追い駆けた。どうしてあんな事を言ったのか気になったトンプソンだったが、その秘密を語られるのはそんなに時間は掛からなかった。




鉄血の基地とかってあるの?最終的にドルフロが終わるのって大規模な基地だったりするのかね。そうだとしたら、本気出して壊さねば(使命感)

・何故か丸太で攻撃しているボマー
最初は彼岸島かよ!とセルフツッコミ入れたけど、後々アイツを思い出したので採用。ヒント:村人

・フレイムスロワーやラインガン
お馴染みDeadspaceにおける工具。フレイムは火炎放射で、ラインガンは広範囲でのショットガンみたいなもの。これでも工具。しかし、ラインガンはいかんせんコストが悪い。

・筋肉モリモリマッチョマンの変態
コマンドー名言の1つ。上でグレイと鷹山がほぼ全裸姿だったので、コレが当て嵌まった。

・テーマパークにでも迷ってテンション上がった
野原ひろしのメシの流儀で有名になったアレ。これが主任とかだったら大惨事。

・アドンとサムソン
伝説の筋肉ゲー「超兄貴」から。パッケージで浮かんでる二人の男がアレである。これがシューティングだとは誰が思ったか。

・エレキロッド/ボルテージロッド
前回敢えて説明しなかったのがコレ。この杖は本来なら振るのが正解だが、使い方次第ではそこから電流が流れて、触れた瞬間にビリヒリ痺れてしまう。なのに、用途がああなってしまった。そういう武器じゃねーからコレ!

・VAN様/ゲイバー固め/ガチムチパンツレスリング
もう説明など不要だろう、伝説のゲイポルノビデオ。動画にアップされてからは何故か人気が上がり、フィギュアが出た程。

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