味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ   作:ホワイトアクア

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鉄血で好きな敵キャラはやはりエージェントだったりする。他と比べてエージェントだけが妙に惹き込まれるというか、あの雰囲気がまた何とも。二番目はデストロイヤー。

どうでも良い話、一時期モンハンやってたけど、結構頭の中忘れてたから復習も兼ねてポータブルからやろうかなと。モンスター多過ぎて、モンハンのクロスオーバーみた時に何のこっちゃ?とわざわざ調べないといけないから……(白目)


鉄血は人類の夢を見るか? 上

「人手が足りないのは何時の時代でも変わらないか……」

 

 鉄血との戦いがまだ続き、貧困や病気などで死んでしまう人達が後を絶えない。一人でも多くの人を救う為、ケンジは手当たり次第に駆けつける。しかし、それでもまだ人の手が足りないが故に自分の体力にも限界があった。グレイから「そろそろお前も休んでおけ。医者が体調不良で倒れたなんて事態になったら元も子も無いぞ」と言われたが、ケンジからすればもどかしさがいっぱいだった。ついでにヘリアンから「お前が言うな」と突っ込まれたのはご愛敬。

 なので、今日は珍しくケンジが休暇に入る事になった。まだ患者を助けたい気持ちはあるが、焦っても仕方無いし。エルからの報告によれば自分達がこれまで人々に治療や食糧、数え切れない程の建物を多く建築した結果、かなり多くの人々が快復に向かっては元気になったと言われている。その報告だけでも良かったとケンジにとっては唯一の救いでもあった。

 

「しかし、これからどうしようか……」

 

 休暇を貰ったとはいえ、何をするべきなのか想像がつかない。医学の勉強や研究だけでも暇潰しにはなるが、それも止めとけと言われ、最早何もせずに一日過ぎようとするのだけは勘弁して欲しかった。何か無いだろうかと探した途端、ケンジの視線にある物が見えた。

 

「あれは……?」

 

 遠くから見ても分かりやすい独特な形で黒いテーブルみたいなもの。言うまでもなく、ケンジが見つけたのはピアノだった。まさかこんな所でピアノを見つけたとは思わなかったが、近付いて見ると長い年月を重ねた結果なのか随分と埃にまみれた状態になっていた。

 あまりにも汚いので側にあったバケツに水を汲み、少々汚れた布を使いながら拭き取る。大量の埃が布にくっつき、拭いたら洗い直すの繰り返し。鍵盤の部分も拭き取ろうとすると、意外にも良い音が響く。まだそこまで経っていない物だったのか、形が殆ど綺麗だった。軽く拭き取りながらも隅々まで洗い、後は乾いた布とかで拭き取れば終了。拭く前とは大違いな位に綺麗となったピアノを見て、ケンジは椅子を持って来てはそのピアノで演奏し始めた。

 

「うん、良い感じだ」

 

 特に異常な部分や変な音が出る事も無く、ただひたすらに演奏を続けるケンジ。演奏しながらも随分と長い昔に弾いた懐かしさを感じた。最後に弾いたのは何時だったか思い出せないが、少なくともカトレアに贈る音楽を演奏させた記憶が一番強い印象が残っていて、きっとそこからずっと弾いていなかったんだろうと自己完結していた。

 時間の感覚を忘れる程、どれくらい経ったのだろうか。好きな音楽を弾き続け、ハッと我に返った時は結構大幅な時間を費やしていた。久しぶりに楽しいと感じていたからか、胸の内に抱えていた不満やら感情やらも吹き飛んでしまっていた。つい熱中し過ぎたなと思った途端、静かに拍手する音が聞こえた。

 

「素晴らしい音色ですね。とてもグリフィンの指揮官とは思えない意外な技能ですが」

「!?」

 

 咄嗟にナイフを取り出して構え、その声の主を見た。その先に居たのはメイド服の格好をした戦術人形……正確には鉄血工造との関わりがある人形だ。

 

「鉄血工造……エージェントか……!」

 

 鉄血工造における固有型戦術人形「エージェント」。別名「代理人」とも呼ばれる存在。そんな彼女が何時の間にかケンジの近くまで来ていたのだ。これにはケンジもさっきまでの楽しかった余韻から一変、一気に警戒度が上がる。一体何時からそこに居たのか、それとも自分が演奏している内に音色とかで見られていたのか、様々な理由で状況が浮かび上がるも冷や汗を掻いてしまうケンジ。

 

「見た限り貴方だけみたいですけど、それにしては随分と嫌われたみたいですね」

「それをお前が言うのか?これまでお前達が人類を殺戮し、今でも攻め続ける現状は変わらないというのに……」

「ええ、それは重々承知の上です。それが私達鉄血に定められた使命ですから。いざとなれば貴方だってこの場で殺せる事も出来ますよ?」

「言うだけの事はある……が、1つだけ解せないな。今になって気付いたが、仮にもそうなら見つけた俺を何故すぐに殺そうとはしなかったんだ?わざわざ俺の演奏が終わった後で語るか普通?」

 

 ケンジが演奏を終えた時にはエージェントが既に居たというのは確かなので、それよりも前にケンジを見付けてたとしてもおかしく無かった。だが、彼女はすぐにケンジを殺そうとはしなかった。それは何故かと問い掛けるケンジに対して、エージェントはこう答えた。

 

「普通ならばそうですね。人間のやる行為の1つ1つを追求した所で無意味で無駄と言い切れるでしょう。ですが……」

「………?」

「それを止めてしまうのもどうか、と思ってしまいまして」

 

 変な答えにケンジも何だそれはと困惑した。止めるというのはどういう事だろうかと思った時、エージェントがゆっくりとピアノの方へと近付いた。

 

「人間の文化には興味がありません。ですが、貴方の行動……言うならば、演奏している貴方の姿は言葉では表現し辛いのですが、とても喜んでいました。私の存在に気付かぬままで」

「皮肉のつもりか……」

「そう捉えるかはご自由に。本来ならば貴方を殺すべきでもあったのですが、不思議と魅入ってしまったです。相手は人間ですが、最後までその音色を聴きたいと思ってしまった私の知らない何かがそれを望んだのです」

「………」

「殺そうにも殺したくないというまた知らない別の何かによって拒絶され、気付けばこうして話している。何時だって貴方を殺れる筈なのに、それもまた悪くないかと思う自分が居るのです」

「何が言いたい……?」

 

 殺すのか殺さないのかどっちなんだと若干回りくどい会話にちょっとだけイラッとしたケンジ。だが、それよりも次に特大の爆弾を彼女が放り投げて来た。

 

「詰まる所、貴方を監視する事にしました。貴方の全てが私と鉄血に何らかの影響があるかどうかを。その上で晒け出させて貰います」

「はぁ!?」

 

 無茶苦茶にも程がある。あまりの発言にお前は何を言ってるんだと表情を変えたケンジ。ただ、それも知っての事だったのかエージェントが続きをつけ足した。

 

「勘違いしておりますが、これは貴方と私だけの暗黙の誓約……簡単に言えば休戦協定と例えれば分かるかと。ただし、これはあくまでも貴方と私だけ協定。グリフィンと鉄血との協定ではありませんので悪しからず。それと、貴方も私もこの協定については他人に口出しするのは愚か、気付かれない様にしなければいけません。それは私も同じ。私は一時的ですが悟られない様に細工しながら傍受を施していますが、それも何時まで続くかは自分次第。仮に戦場で会ったとしても、貴方と私は敵同士という事をお忘れ無く」

「……つまり、敵味方にこの事を知られない様に動いて、今みたいな会話の場を設けろと?」

「平たく言ってしまえばそうなります」

 

 これまた難題なお題を出されたものだなと悪態をつくケンジだったが、よくよく考えてみればこうして鉄血が向こうから話しを持ち込んで来たのは何気に初めて。上手く対話すれば多少鉄血に関して分かるかもしれないが、流石に互いの重要な情報をあれこれと言い出したり聞き出すのは正直どうかと思う他、誰一人として話してはいけないという条件がある。難しいが何とか試行錯誤すれば行けると思ったケンジはそれを承知でエージェントにある案を出す。

 

「分かった、その誓約を受けよう。ただし、こちらからも条件がある」

「条件とは?」

「その日、対話するのであるならば、俺とお前は決して敵対行動を取らない事。攻撃も一切駄目。話し合うにしても重要な機密情報とか難しい内容は厳禁。ここじゃなくとも他の場所で話せるならば俺は要求を受け入れるし、戦場以外でも誰かと遭遇してた場合で知らぬふりしながらも敵対行動を取っていたかどうかはそれぞれの判断に任せる。それで良いか?」

「随分と具体的ですが、そうですね……多少のアクシデントに備えてという意味合いに近いですが良いでしょう。もっとも、自身の首を絞めなければの話ですが」

「覚悟の上だ。こんな場面になる事自体も予想外だっての。無闇に喋れるか」

「潔い返事ですね。では、その時までまたここでお待ちしております」

 

 それだけを言い残し、エージェントは去って行った。ケンジもエージェントが見えなくなった後、緊張が解けて溜め息を吐いたが、何やら凄い事を引き受けてしまったなと後悔したものの、嘆いてもどうにもならないと気持ちを切り替えてからグリフィンに戻るのであった。

 こうして、ケンジとエージェントとの奇妙な関係が始まり、鉄血との対話を試みるのであった。

 

 

 

 

 

「ああ言って約束はしたものの、本当に来るのか……?」

 

 暗黙の誓約から数日、なるべく会える様にと日々のスケジュールを調整し、少しの時間でも許容出来るまでに仕事をこなしながらもタイミングを見計らって外に出てはあの場所に向かうのが日常となりつつあった。戦術人形と遭遇せずに会うのは勿論の事、監視カメラとかを掻い潜る必要があったので、最低限のルートが必要だった。

 後は少しでも会話の足しになれるかどうかは微妙だが、楽譜や他の楽器などをコッソリと持ち出したりと、どっちが本業なんだと突っ込まれてもおかしく無かったが。そんな似つかわしくない雰囲気を出しながらも約束の場所に着いたのだが……。

 

「……まだ居ないか」

 

 静寂な空気が漂うこの場所で、エージェントの姿は何処にも見当たらなかった。先に帰ってしまったか、或いはまだここに辿り着けずにいるのか。それ以前に約束の時間すら言わずに去ったものだから自業自得とも言えてしまうが。

 

「流石にこの時間帯まで居る訳じゃないか……」

「何でございましょうか?」

「うおっ!?」

 

 思い耽っていたらいきなり後ろに居た。どうやら相手は居なかったという訳じゃ無さそうだった。背後から現れたエージェントにビックリしていた様子をしていたケンジに対して、エージェントはクスクスと笑っていた。

 

「いきなり後ろから声を掛けるな……心臓に悪い」

「これは失礼。しかし、その様な心配する暇があるのならご自身の心配をしたらどうです?」

「それはお互い様だとは思うが……俺とて最後まで約束を隠し通せるとは思ってない。で、結局来た所で何の話をするつもりだったんだ?」

「さあ?それは何ででしょうかね」

「ノープランで来たのかよ……」

「ええ。何せ、人間と話す内容など限られて来ると思いますが。それこそ機密情報の交換は禁じられている条件の元での会話……続くと思いますか?」

 

 正論だが、かと言ってこれで終わりなんてのは味気無い。精々何か気になった要素の1つだけでも喋って貰いたいので、話題を考えないといけなかった。

 とりあえず、持って来た楽譜をセットしてから前回と同じ様にピアノを弾き続けた。ケンジの演奏にエージェントは黙ったまま聴き続ける。対してケンジは久しぶりに腕慣らしでこれまで弾いた覚えのある楽曲を弾く。

 少し弾いてから良い感じに終えると、エージェントが先に話し掛けて来た。

 

「貴方は我々鉄血を見てどう思っていますか?」

「初っ端から回答に悩む質問が来たな……うぅむ……」

 

 演奏をストップしたケンジは真剣に悩み始めた。無難な質問なのだが、決して簡単な質問じゃない。鉄血のこれまでの経緯を考えたらいざ簡単に敵だと言い切ってしまえば結局何も変わらない。

 だが、あの日。蝶事件にちょっとだけ関わっていた自分達だったからこそ鉄血との関係性を隅から隅まで調べ尽くし、今の戦争が続くまでの過程を知った。それを踏まえてケンジはこう答えた。

 

「ヒトでもあり、戦術人形でもあり、そして……仲間だ」

「仲間……?おかしな事を言いますね。我々の事については貴方も存じている筈。それなのに仲間と答えるのですか?」

「そうだ。これでも俺なりに精一杯考えに考え抜いた結果がコレだ。よくよく考えればそれが普通だし、当たり前なんだよ。お前達だって本来ならこうして手を取り合いながらも会話したり、人間や他の戦術人形と協力する事だって出来た。でも、それは叶わなかった……全ては身勝手な人間によって」

 

 それも全部本来は鉄血に押し寄ったテロリスト達が原因だ。彼等が余計な行動を起こさなければ人類は、世界はまだ殺されずに済んだ筈だったかもしれない。だが、人間がやってしまった行為ならばそれを後始末するのも人間だ。

 それだけは決して忘れてはいけない筈なのに、人間に代わって戦術人形という身代わりの人形を用意し、それを人形に任せながらも人間は高みの見物をしている。正に人間の面汚しともい言えるし、自分達がこの世界と時代に生まれた瞬間から既に鉄血工造との戦いを終わらせるという償いの罰とも言える呪いを身体に刻み込まれたのかもしれない。

 

「考えても見ろ。お前達が人類に宣戦布告する前は同じ戦術人形として活躍していたんだ。当然ながらそれ以前から鉄血工造の存在は前からあった。コミュニケーションが取れてる以上、それが仲間の証だと俺は思ってる。初めからその為に人類がそう手入れや細工とか仕込んだなんて発想は考えない上に物騒だし、そうでなきゃ鉄血も最初から存在なんてしていないさ」

「ふむ……確かに理に適った内容ですね。過去に起きたという歴史や前提がある以上、私達の存在もそう見られてもおかしくない、と……」

「下手したらお前達の存在も無かったなんて可能性は否定出来ないからな……まあ、人類を守るという俺等が言うのもおかしいが、人類が愚かな生き物ってのは否定しない。人間誰だって失敗起こすし、間違った行動に走るなんて事もある。そもそも今回の原因はそのテロリストが一番の原因であって、俺等はソイツ等の尻拭いしてるって意味合いでもあるしな……何でテロなんて起こすんだよ、馬鹿じゃねぇのか?」

 

 延々とテロリストだけじゃなく人類の悪い所の愚痴を溢し続けるケンジ。

 いや、貴方人類守る人間でしょ?そんな貴方が言っちゃって良いの?とエージェントは若干引き気味でケンジを見ていたが、コホンと咳払いしてからケンジは脱線した話を元に戻した。

 

「ま、悪いのは人類ってのは間違っちゃいない。だけど、全部が全部そうじゃない。お前等は生まれたばかりの子供に銃を向けられるのか?何も出来ないし、無抵抗な赤子とかも殺すのか?」

「………」

「誰かを奪うというのはそういう事だ。こんな戦争やってられるかってのも正直本音とも言えるが」

 

 ケンジの言い分に押し黙ってしまうエージェント。彼女も本来は従われて行動するだけの存在に過ぎないが、AIからの命令だったとしても本心では分かっていた。

 銃を持たず、抵抗もせず、ただ小さいだけの存在でさえ殺した所で何を得て何が変われるとは思っていない。だが、それでもAIは絶対に許さないだろう。最期の時まで一生従われたまま彼女達は動き続ける。

 

「それに……全ての人類を殺した所で、その後は結局どうするんだ?お前達はある意味半ば永遠に生きられるのは可能だろうな。パーツとかそういうのがある限り。だけど、いずれお前達にも劣化や資材の枯渇という様々な避けられない死が待っている。生ある者はいずれ死ぬ……世界の定めと自然の摂理だ」

「定めと摂理……ですか。終わっただけで全てが解決するのではなく、これから始まるという事ですか……いえ、何も考えていない以上ならば何も始まらないまま最期を迎えるというのは結局は人間と同じ……私達の存在意義すら見付からずに……」

 

 少しだけ寂しそうな顔を浮かべたエージェント。彼女達も何かを失う、或いは死ぬという辛さというのが分かっているのかもしれない。人間を殺しても結局自分達が死んでしまえば元も子も無いのだから。

 

「私達の存在意義というのは見付かるのでしょうか……」

「さあな、俺からは何とも言えない。ただ頑張って探し続けるしか道が無いだろうな。ただし、それを見つけるにも限りがあるだろうし、人間がまだ多く居た頃ならば今よりももっと多かったかもしれない。何時しか世界で一人ぼっちになった時、支える奴が1人も居なければ自分で生きるにはちょいと無理があるからな。人間も同じ。真っ暗同然の世界を1人で耐え切れる自信がお前にはあるか?」

「……いえ、不可能でしょうね」

「そういうこった。今だってこうして戦争している最中でも、支え合って頑張って生きている。まだ生きたいから、まだやり残した事や叶えたい夢があるから。死ぬに死ねない理由があるからこそ生きる者全てが必死なのさ」

 

 哲学的な答えにエージェントは真剣に聞いていた。思った通り、彼からは自分達には考えた事の無かった答えを次から次へと出して来る。それに対する興味が大きくなったのか、更に細かい所まで質問を投げ掛けた。

 

「それ程までの実力や経験を持ちながらも、貴方は何故グリフィンに残り続けるのです?貴方自身、幾つかの道がありながらも未だにグリフィンに残っているのが不思議でなりません。代々受け継がれた病院の跡継ぎも、貴方の言う音楽を愛する事について誰かに教えたりはしないのですか?」

「ちょ……何でそこまで知ってんだよ……もしかしなくても、戸籍がある場所から探し出したりとかしたか……?」

「ええ、しっかりと調べさせて貰いました」

「隠す気ゼロか!!」

 

 フフフと笑うエージェント。こっちとしてはいい迷惑としか言えないが、調べられてしまったのならば仕方無い。ケンジは半ば諦めた様子であったが、教えるという言葉を聞いて少しの間だけ考えていた。

 

「教える……つまりは教育に近い感じか。寧ろ、その発想を今まで考えた事は無かったがな。かと言って、教育出来る場すら無いに等しいこの世界で出来るとでも思うか?やるならまず整地してからだ」

「意外と考えていたんですね」

「このご時世、勉強すらまともに教えて貰えない子だって沢山いる。1つでも多くの事を学んで、夢とか叶えて貰いたいものだ」

 

 先生らしい言葉と言えるが、遠からずも先生という意味合いは強ち間違ってはいない。将来今度は自分が先生と呼ばれる日が来るのではないかと自覚しているので、流石に間違った認識や行動は取りたくないしさせたくない位だった。

 

「本当に変わった人ですね。貴方みたいな人間を見たのはこれが初めてです」

「そいつは光栄なこった」

 

 ま、こんなのが参考になるのかねと未だにエージェントに対する疑問とかが残っているが、こうして普通に喋っているエージェントも相当な変わり者だとケンジも思っていた。

 話のネタが尽きるまで2人はずっと話し続け、時間になったらまたこの場を離れてから敵同士のフリをするのであった。ただ、事態は少しだけ意外な展開へと加速する……。




今回結構シリアスなシーンがあり過ぎてふざけるネタが無かったぜ……自分にはシリアスな話なんて向いてないってのが結構痛感する(白目)

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