味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ   作:ホワイトアクア

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M4「この1ヶ月間何をしていたんですか……?」
作者「すまんて……就職難と同時にちょっとばかしスランプとかも起きて……気分転換とかでひたすらゲーム動画見てたら1ヶ月間経ってた……。」
UMP9「ちなみにゲームは何見てたの?」
作者「デッドライジング、アンチャーテッド、トゥームレイダー、ラストオブアス、モンハン2&3G、HALO……あ、今ではホライゾンゼロドーン見てます。」
全員『見過ぎ!!もっと早くやれ!!』

そんな訳で遅れて済みませんでした……ただ、動画見てたお陰で少しだけネタが増えたので無駄じゃなかったです。海外のゲームばっかりだけど、アサシンクリードみたいな人間辞めてる系のゲームってホントにすこ。


最終鬼畜グリフィンの入隊試験 上

 民間軍事請負会社「グリフィン&クルーガー」。暴走する鉄血人形をI.O.P.社と連携しながら鎮圧や阻止を繰り返し、人類最後の砦となる組織。

 だが、それは前までの話。今では指揮官たるグレイ達が前線で戦い、圧倒的で且つ理不尽な位に強く、たった数名だけで鉄血の戦力を押し返していた。当然、そこに属している戦術人形達もちゃんと戦ってはいる。

 彼等のお陰もあり、次々と解決すべき問題ですら彼等が率先してやっては働き続け、今では住民の安全や生活の他に人々の不安となる要素を除去している最中でもある。ここまで聞けば安心と思える反面油断は出来ないと思う人物も居るだろう。

 

 しかし、時折彼等は一度思うだろう。「何故彼等はあんなに強いのか?」と。

 毒を以て毒を制すという言葉がある様に、目には目を歯には歯を。そして、人間ならば人間を。相手が人形ならばこちらも人形で戦うべきだと。そういう風に思われていた。

 だが、彼等はそれに囚われない。寧ろ、臨機応変に自由な戦い方で良い。自由に生きて良いと全てを表しているかの様な姿だった。それを踏まえた上で言うと、彼等は鉄血だろうがバケモノだろうが怯える事なく普通に戦う。

 度外視した彼等の行動には疑問を持たれても仕方が無いだろう。故に誰かがそう喋ったのか、或いは気に掛けてはいたのか、誰かがこう言った。

 

「誰でも良い。とにかく、彼等について詳しい情報を一つでも多く入手して来い」

 

 そう言ったのは正規軍に勤める上官。正規軍はこれまでグリフィンとは何度か関わってはグレイ達を正規軍の所に引き入れようとしたりして、後に困らない様に戦力として確保するつもりも考えていた。

 しかし、ことごとく失敗。グレイ達側からしたらあまり良い噂を聞かないという一点張りだったが、逆にグリフィンでは「変態達が集う会社」だの「鉄血相手に普通に戦えるヤベー奴等」だの「捕まえた鉄血を正気に戻した人外魔境」と……大体合ってる噂がチラホラと囁かれていた。

 そんな所にわざわざスパイ染みた行動をしてまで調査して来いと言われて誰がすんなりと頷くか。ここに居る誰もがお前が行けだの何だの押し付け合いが始まってはざわざわと騒ぎ始める。だが、正にタイミングが悪かったとも言うべきか、さり気無いある一言によって事態は進んでしまう……。

 

「なあ、折角ならこの前入って来た新入りにやらせば良くね?」

「お、それ良いな!俺、あそこまで行って何されるか怖くて仕方ねぇし……」

「余計な仕事を増やしたり、死んだりするのは勘弁だからな……そういう訳だ、新入り。お前、1週間後にグリフィンの所に行って来い」

 

 

 

「へ…………?」

 

 

 

 いきなり話を振られ、話の筋が見えない少年は最悪な形でグリフィンに赴かなければいけなかった……。

 

 

 

 

 

「はぁ……どうしよう……」

 

 そして、ついにその日が来た。入隊なりたての少年は荷物を持ってグリフィンにやって来ていた。何故こんな事に……と嘆いているが、多分居ようが居なかろうがそうなっていた可能性が一番高いだろうと悪運を受け入れてしまった。

 昨日話を振られた少年は一体全体どういう事なのかを最初から説明して貰うと同時にグリフィンについても少々教えられた。少年もグリフィンについての噂は知ってはいたが、まさか自分がその調査をして来いと言われるなんて思いもしなかっただろう。気付いた時には顔を青褪めていて、断る事も出来ず、人生が終わったと気分が沈んでいた。

 

「自分だって好きであんな所に行きたいとか言わないのに……何でよりにもよって入隊したての俺なんだ……」

 

 少しばかりの実戦経験はあり、体力にも自信がある。だが、まだ階級が低い内は雑用をするのが手一杯だった。それも仕方無いと溜め息を吐きながら一歩ずつ前へと進む。「あ、俺身代わりなんだ……」と絶望しながら。

 しかし、辿り着いたらどうしようかと問題がまた浮かび上がる。本来はグリフィンについての調査をするつもりなのだが、変に怪しまれたりしたらどうしようと思う部分もあり、下手したら何かされると思い込んでいたからだ。幸いにも1週間という猶予があった為、少年は前以てグリフィンに来る事を連絡。そして、その内容というのが……。

 

「そ、そちらのグリフィンの方で応募……いや、め、面接をしたいのですが……」

 

 まさかの面接スタイルだった。その上、変に緊張していたのか口調も落ち着かない。ついでに言い換えてしまえば上司の許可無くしての転勤とも言えた。色々と道という道を踏み間違え、危ない橋を渡り、気付いた時には後戻りが出来ずに「どうすんだコレ!?」と言わざるを得ない状況に。

 気が重くなりそうだったが、もうどうにでもなれと諦めていた様子もあり、少年は覚悟を決めてグリフィンの元へと訪れたのであった。

 

 時間は遡ってグリフィンの方では、仕事の途中で入って来た連絡を取っていた。受話器を取ったグレイが応答に答える。

 

「はい、こちら民間軍事請負会社グリフィン&クルーガーでございます。ご用件は何でしょうか?」

『あ、あの……私、正規軍に勤める士官候補生の「フラン・レイモンド」と申します……そ、そちらのグリフィンの方で応募……いや、め、面接をしたいのですが……』

(うん?)

 

 この時点でグレイは何かあると察した。それ以前にグリフィンはグレイ達だけで十分だったりするので一人や二人が加わった所で大して変わらないだろうし、ましてや邪魔になるかもしれないと言い切った方が妥当だろう。応募とかもしていないので、既に相手が嘘であるというのはバレているのと一緒だった。

 だが、緊張して震える声から何か訳があると同時に、仮にも本当に就職したいのなら何処まで耐え切れるのかどうかも確認したかった等……様々な思考が巡る中、グレイは―――

 

「あ、ありがとうございます。では、何日がよろしいでしょうか?」

 

 と、すんなり引き受けてしまったのであった。大方話した後、即座に全員を集めて緊急会議。404の力を借りて彼の正体や関係性を全部纏め、1週間後に訪れる彼をどうするか考えていた。

 

「まさか正規軍が来るとはね……けど、この子もこの子で可哀想だ。成り行きは把握しているけど、まだ入ったばかりの子にスパイ活動させるとは」

「年齢は16歳……薄い金髪少年ね……妙な所でショタっぽい雰囲気あるけど、コレ大丈夫?」

「まあ……なんて可愛らしいの……♡」

「ヤバい、スプリングフィールドの目が野獣みたいに輝いているんだが」

 

 一体何があったんですか、とM4が声を掛ける。聞けば、ここ最近で指揮官との恋仲となるカップルが多過ぎている影響なのか、これはマズいと危機感を感じていたそうだ。勿論、恋する乙女みたいに願望を持っている人物も多数。ヘリアンに関しては同意して頷いていて、グレイ達からすればアホくさと呆れていた。

 

「秘密を探れって言われた感じの子だけど、どうするの?」

「問題そこなのよねー……電話の声だと落ち着いた雰囲気じゃなかったし、それも踏まえて確かめてみる。面接担当するなんて初めてだけど……」

「とりあえず、質問リストとか考えた方が良くね?」

 

 確信に迫る質問はなるべく避け、まともな質問を全員で考える。理想としては体力が有り余っていて、瞬時に判断が出来る人物に近ければ好条件だ。

 互いに待ってから1週間後。ついにその時が訪れたのである。グリフィンに入ったフランは警備員に面接の事について話し、警備員の方でもフランが来たら道を示す様に伝えた。

 言われた通りに進むと普段グレイ達が仕事する執務室の方に。ドアをノックしてから「どうぞ」とグレイが返事をする。フランは一呼吸落ち着いてから―――

 

「失礼します!」

 

 ドアノブに手を掛け、そっと開いた。そこにはグレイ、鷹山、ケンジ、エル、ザックが揃いも揃ってグリフィンの制服を着ながら椅子に座って待ち構えていた。

 まさかの面接官5人という圧倒的且つ圧迫面接。これにはフランも予想外だったのか内心で焦っていた。

 

(ご、5人……!?)

「初めまして。私は民間軍事請負会社グリフィン&クルーガーの指揮官を勤めているグレイ・クニクスルです。他4名の指揮官も居ますが、今日はよろしくお願いします」

(他の人達も指揮官!?)

 

 最初からクライマックス。潜入する場所間違えた感が半端無く出ていた。そんな様子を監視カメラからじっと観察して見ていたクラウスはゲラゲラと笑っている。

 

「アイツ等が丁寧語で話すとかwwwwwファーwwwww」

 

 笑い過ぎて若干引いたが、おふざけオンリーの鷹山や魔改造ばかりで開発室に引き籠りなザックが一変して真面目な性格になるというのは……どうしても気になるだろう。戦術人形達も気になっては映し出されたモニターから目を離せないでいた。

 一方でグレイ達の方では軽く自己紹介と階級を済ませた所で、いよいよ本格的に質問を問う準備が完了した。最初に切り出したのはグレイから。

 

「基本、我々の事業内容や活動内容を知ってはいると思いますが、かなり体力が必要となります。戦術以外の用途で頼まれる事があるかもしれませんが、その辺りは大丈夫ですか?」

「はい!正規軍の方で入りたてではありますが、それでも追い付けるまでの体力には自信があります!」

(体力の方は問題無し……と)

 

 そう言って貰わないと困る。グレイ達は雑務よりかは前線で戦うのと同時に畑仕事や建築なども行う為、体力が多めとなる人材を希望していた。見事にヒットしたので、次はザックが質問を投げ掛けた。

 

「君は何か細かい作業とか考える方は得意かね?」

「はい。いずれは前線で指揮を執るべくして指揮官になるつもりでもいたので、細かく考えたりするのは得意です。ちなみに作業というのは一体何ですか?」

「仮に君が捕虜として捕らえられてしまったり、或いは武器も無ければ通信手段も無いという様な過酷な状況下で遭遇してしまった際にどうするべきか……そうならない為に必要なサバイバル技術を学ぶ必要があるんだ。順応性や応用力が求められるが……行けるか?」

「大丈夫です。作る事に関しては得意ですが、出来ればこれまで何を作って来たのか見せて貰ったり、手順が書かれた紙とかあれば」

(成程……でも、言われてみりゃ経験無い奴からすれば無茶振り同然だわな)

 

 これもある程度は欲しい技能。特にサバイバルに限っては知識が多ければ多い程生存率も高くなり、戦いでも大いに役立つ。機械で作るのもそうだが、時たまに手作りで何か作らないといけない場合もある。この子は多分秘めた才能を持ってるかもしれないとザックは思っていた。

 

「次は俺からだな。戦況や仕事柄でもそうだが、コミュニケーション能力も必要だ。相手の心理を読むのもそうだが、時には優しくしたり接したりするのも大事だ」

「加えて俺からでは忍耐力や正確に敵を仕留めるだけの攻撃力……例え正規軍と言えども、これまでとは違った方法で身を守る術を学ぶ事になるぞ?」

「ま、まだ日が浅いというのもありますが……追々慣れて行くしか無いと思ってます!」

 

 ケンジとエルからのダブル質問。ケンジは持ち前のコミュニケーション能力で鉄血と話し合える事を実現し、エルはグレイや鷹山に劣らずとも敵を倒せる実力を持っている。

 これもまた必要な能力でもあるが、彼が来るまでの過程を考えたらまだまだ慣れ始めたばかり。こればかりは仕方無いので妥協。最後に鷹山の質問が……。

 

「じゃあ、最後に俺からの質問だけど……今じゃ世の中だとE.L.I.D.だとかAIの暴走だったりとか、ある意味現実じゃ考えつかなかった事がこうして今起きてる訳だよな?」

「はい……」

「誰しもあんなのだったら焦ったり驚いたりするだろう。けど、それでも慣れる為にも順応性というのが一番必要となって来る。これから先は予想外な事ばっかり起きるかもしれないが、深く考えたら駄目だからな。受け入れるんだ」

「は、はい……」

 

 最後に関してはグレイ達の異様な行動の数々だったりとかだろう。ただでさえ異世界に旅したとか、物凄い機械を作ったりとか、事実を知っているのは極僅かな人物のみ。

 そんな一体何が起きるのか全く分からないまま伊達に人外魔境と呼ばれてはいないと恐れられた場所に何も知らない人物がそこに放り込まれたらどうなるのか。無理にも程がある。

 しかし、グレイは一通り答えた質問を通して何かを感じたのか、真っ直ぐにフランを見つめながら告げた。

 

「成程……大体君の能力とか具体的な感じは良く分かった。とりあえず、この場で言わせて貰うけど……合格だ」

「ほ、本当ですか?」

「ああ。ただ、それは別にもう一つ試験を受けて欲しい内容があってだな」

「もう一つ?それは一体何ですか……?」

「難しい話じゃない。簡単に言うと、1週間後にパルクールとサバイバルを用いたE.L.I.D.の殲滅と鉄血の無力化に挑んで貰いたい」

「は……?」

「ただし、武器は現地調達。武器を作るのはアリだ。ついでに俺達も参加するし、武器は何も持ち込まない前提で行く。あ、見捨てたりはしないから安心してくれ。元々俺達も行くつもりだし、同じ様に参加するつもりだったからな。新たな試みであると同時に自分がどれだけ生き延びれるか挑戦したくてな。もしもの事態に備えて習得しておいて損は無いからな」

 

 その言葉を聞いた瞬間、フランは絶望した。絶対これはダメなヤツだと感じてはいたが、既に逃げ道は閉ざされてしまった。

 まだまだ絶望はこれから始まったばかり。唐突に始まった面接ついでに死ぬかもしれない体力試験。一体、この試験の行く末はどうなってしまうのか……。




ちなみに、フラン・レイモンド君の名前の由来はそれぞれ「デズモンド・マイルズ」、「ネイサン・ドレイク」、「フランク・ウェスト」、「ララ・クロフト」を全部ミックスさせながら且つ普通に居そうな名前として考えました。

ここまで来ると絶対生き残れる強キャラ感が半端無い。後はもう分かるよな……?

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