味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ   作:ホワイトアクア

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信じて送り出した新人君がグリフィンのチートにドハマリしてゲス顔ビデオレターを送ってくるなんて……。

フラン「そこまでなりませんからね、俺!?」

まあ、どの道AK-12とAN-94と遭遇した際には顔を真っ青にする位の絶望を見せたい位。「ヤベー奴」の代名詞は俺等だけで十分だと分からせたい(ゲス顔


最終鬼畜グリフィンの入隊試験 中

 最悪だ、とフランは溜め息を吐いた。何故よりにもよってこの試験を受ける羽目になったのかを。

 確かに最初はちょっとしたスパイ活動も兼ねて彼等の活動を知りたいという気持ちや、場合によってはここに就職したいという気持ちも少なからずあった。だが、現状では想像よりも遥かにヤバい場所だと悟った時点で既に遅く、後悔だけしか積み重なる。

 しかも、これから行う試験も死亡フラグ一直線と言ってもおかしくない危険な行動。流石のフランも「あ、もうコレ死んだな……」と目が死に掛けていた。しかし―――

 

「かと言って……死ぬのも真っ平ゴメンだ……」

 

 考えてみれば、人間辞めてるとは言え彼等も人間。どういう過程であれ彼等も生き抜く為に戦っている。正規軍よりもここに居る彼等の方が余程救世主とか英雄とかに見える。

 同じ人間なのに、だんだんと離れて置いて行かれるなんて情けないにも程がある。だったら死ぬ覚悟でやってやるとフランは吹っ切れた。

 

「あ~ら、何だかカッコ良くなった感じ?」

「え?あ、どうも……」

 

 いきなり声を掛けられたので驚いて振り返ったが、そこにはUMP45が居た。同時に404小隊の存在も思い出す。彼女達も噂程度でしか聞いた覚えが無かったが、まさかここに居るとは思わなかっただろう。しかし、フランは404よりかは1週間後に行われる試験とかの方で頭が一杯だった。

 反対にUMP45は彼の様子を隈なく監視していたが、何一つとしてスパイらしい行動を取っていない事に少々不満はあったものの、これはこれで弄り甲斐がありそうだと内心て小悪魔的な笑みを見せる。今でも404の存在は誰にも知らされる訳には行かないが、フランが覚醒した様子にこの子が何処までついて来れるのか期待している所もあった。

 

「何かごめんね~。私達の指揮官って何時もこんな感じだし、いきなりあんな話を振られて驚いちゃったでしょ?」

「ハハ……そうですね。けど……同時に納得も出来るんです。あそこまで言うって事は、絶対生半可な覚悟を持って行っては死ぬ……きっとあの人達は俺からでは想像も付かない出来事に何度も遭遇したんだと思います。だから、今日だけじゃなくこれからもずっと強くなれるんだと」

(間違ってもいないんだけど、若干違うというか……)

 

 これ以上強くなっても怖いから、と口が裂けても言えない。彼等は本当に何処まで強くなるつもりなのだろうか?鉄血とか諸々超えて、ついには人の手には負えない存在に……。

 

(いや……深く考えるのは止めておこう……)

 

 考えたら最悪な光景しか見られない。この前も何時しか何処かの前線で鷹山が手にガソリンとかに手をちゃぽんと突っ込んだ後、懐からライターを取り出してまさかの着火。「俺のこの手が真っ赤に燃えるゥ!!」とか叫んだ後、鉄血兵の頭を掴んで「ヒート・エンドォォォォォ!!」と叫んでいたのを覚えている。

 あまりにも狂気染みた行動にM4が発狂してから落ち着かせるまでちょっと時間が掛かった。ゴリ押しを超えた何かにこれには全員がドン引き。こんな行動を何の躊躇いも無く思いついては行動に移せる位に怖いのだ。

 

「あの……少しだけ聞いても良いですか?」

「え?あ、ああ……良いわよ。何かしら」

「今回の試験内容って……皆さんは知ってたりは……」

「してないし、知っていたとしても教えるつもりある?」

「ですよね……」

 

 普通ならば教えるつもりは一切無いのだが、今回に限っては誰もがUMP45も含め誰もが知らなかった。つまりは彼等が唐突に考えたのだろう。

 彼等が行う試験については先程聞いた限りだとかなり体力が求められる内容なのだが、それを知ろうと後からついて行っても無理な気がした。多分何処かで脱落するから。

 

「でも、やれるだけ頑張ってみようと思います。もしかしたら、俺もあの人達みたいになれたりして……」

「………正気?」

「分かってはいるんですけど、どうせなら正規軍の奴等に見返すのも一興かなって。あそこはちょっと居辛いなぁって部分も若干あったりしたものですので……」

「名誉とかお金とか要らない方?」

「従って動くより、迅速に動きながら状況を覆せるなら何とでも。何事にも囚われない生き方ってのも悪くないかもしれません」

 

 そう言ってニコッと笑みを浮かべるフラン。さっきまでの不安だった様子が嘘だったみたいに良い顔になっていた。

 この子はきっとグレイ指揮官達と同じ感覚を持っているのかもしれない、とUMP45はそう確信していた。

 

 

 

 

 

 試験までの間はグリフィンで書類仕事をしたり、空いた時間を使って体力トレーニングをメインにやり続けていた。

 走り込みだけじゃなくロッククライミングやパイプ管を使って登ったりするなど、段々とトレーニング内容がハードになりつつなっていた。

 

「凄いな……アイツ、普通じゃ考えられないルートを伝って走ってやがる……」

「まさか、指揮官達はこうなる事を想定して言ったとか……?」

「それはちょっと考え過ぎ……あー、でも考えそうね。これまで旅して来た指揮官なら危ない場所でもスイスイ行けたんじゃない?」

 

 遠くからフランの様子をAR小隊がじーっと見ていた。体力には自信があると言っていたが、ここまで運動神経が良いとは思わなかっただろう。

 しかし、これだけでは物足りなかったのか、ついには近場にある廃墟ビルや建物がある場所でも走っては忍者の如くジャンプし、空中で回転したり、ゴミ袋が溜まっている場所にイーグルダイブするなど、見ているこっちがドキッとしそうになったりした。

 

「え、エージェント……見た……?」

「ええ、見ました……あんな高い所から良く怪我も無く平気で済みましたね……」

「ひぃっ……!こんな高い所からジャンプするとか正気じゃないでしょ……!?」

 

 その時偶然徘徊任務をしていたデストロイヤー、エージェント、アーキテクトが見ていたそうだが、やはり鉄血側の人形でもその恐ろしさというのは伝わっていたそうだ。

 同時に「あ、コレ人間辞めてる子だわ」と認識が広がったのは言うまでもない。以下、それぞれの感想。

 

「まるで日本の忍者を見ている感覚でした……あれ?でも、彼は外国人ですよね……?」(一〇〇式

「何なんですかアレ!指揮官達もそうですけど、正規軍の人もあんなに野蛮なんですか!ソ連みたいにやってる事が派手です!!」(スオミ

「えええええっ!?あ、あんな高い所から落ちるなんて……!高所恐怖症の私からすれば恐怖です……!でも、あんな所から空を飛べたら……」(M1014

「最近の鬼ごっこはここまで進化したんだにゃー。え、違う?」(IDW

「あらあら……あんなに熱くて大胆に行くなんて……あそこまで頑張れる子を見ると、好きになりそう……」(DSR-50

 

 と、フランに対する警戒も何だか薄くなりつつあった。そして、いよいよ例の試験が行われようとしていた。目的地までは車で進む一同だったが、途中から段々と雰囲気が変わって来る。

 彼等が居る場所は少し離れた廃墟の街並み。丁度良い所で車を停め、朽ちたホームセンターを拠点に彼等は準備を始めた。

 

「さて、これから行う試験について改めて説明をしよう。今回の試験はこの廃墟に蔓延るE.L.I.D.の殲滅。それから数分後に遭遇する鉄血との戦闘だ」

「あ、あの……鉄血との戦闘って一体どういう事なんですか……?もしかして、予めこうなる事を予測していたとかですか……?」

「いや、違う。本来ここに来た目的というのは「ある物」を回収すべく少数でここに来たんだ。ついでに安全領域を確保する為にもな」

「ある物とは一体なんです……?」

「聞いた噂程度かもしれないが、何でも別世界に行ける装置があるんだとか無いだとか……それが遺跡か研究所だかにあるらしく、もしそれがあったなら俺達が回収しなきゃいけないと思ってな」

「変な話だろ?だが、これが鉄血の手に渡ったら大変だからな。もしも、過去に遡って変えられたりしたら……最悪なシナリオになるのは間違い無い。噂だとしても、人と人で通じたり、ネットで囁かれていたりしたら大変だ」

 

 それは確かに恐ろしい話だ。これにはフランも顔が少しだけ強張ってしまう。しかし、それならば逆に鉄血の暴走を無かった事にする為に過去に遡るというのは……?と考えていたが、それを見通したかの様にグレイが釘を差す。

 

「蝶事件を無かった事にしたいと思ってるか?そりゃ必ず誰もがそう望むかもな。でも、ダメだ」

「それは何故です……?」

「俺達は蝶事件もあってからこそグリフィンという場所で戦いながら生きている。そこで沢山の仲間に会って、沢山の思い出とかも作って来た……それで過去を変えるというのは、これまで積み重ねた幸せな時間ですらゼロに戻すというのと一緒になるんだぞ?記憶が無くなっているかもしれない恐怖にお前は耐えれるのか?」

「………!」

「そういうこった。ああいうモノって迂闊に触れないし、本当に何が起きるのかさえ全く予想がつかん」

 

 ああ、また悪い癖でやってしまったと自分を責めるフラン。どうしても怪しいと思う部分は深く追究したり、何かしら考え事をしたりしていたなど度々やってしまう事が何度もあった。それに、彼等の言う内容にも一理ある。もしも、自分が同じ立場ならきっと嫌な気持ちになっていただろう。

 

「ま、気に落とさんな。それは人間として当たり前な考えかもしれないけど、君みたいに何事も考えるって発想は俺達からも評価している。今は過去だろうがスパイだろうが関係無く頑張ろうぜ」

「はい……え?」

「言っておくけど、君がグリフィンに何しに来たかってのは知ってるから。それも踏まえた上で君を試そうとしたけど……何だかんだで君は俺達と同じ強さを持ってるかもな」

 

 ハハハと笑うグレイだったが、もう完全にバレていた状況にポカーンとなったフラン。やっぱりこの人達には敵わないかもしれないと実感したが、それでも気にせず試験を始める事にした。

 とりあえずはホームセンター内に使えるモノは全部揃えた。消火器だろうとヘルメットだろうと使えるモノは全部。こんなモノが一体E.L.I.D.殲滅に役立つのか?と不安になるかもしれないが、彼等はそれよりも遥か斜めの方向で成し遂げる。

 

「武器が無ければ作れば良い……サバイバルにおいてはこの技術は必要となる。作り方は自由」

「作るって言ってもどうやってですか……?電気とか流れていないから工具とか使えないのでは……」

「何、その為のガムテープさ」

「ガムテープ!?」

 

 「ほら、見てろ」とザックは茫然となっているフランを無視して作り始めた。素材に使ったのはスレッジハンマーと消火斧。これを組み合わせてからガムテープでベリベリと固定して作ると、凶悪な武器として出来上がった。

 

「うわぁ……」

「名付けて「ディファイラー」だ。中々イカすだろ?」

「恐ろし過ぎて何とも言えませんよ!!」

 

 殺意バリバリの雰囲気を出している武器。ハンマーに斧の刃が取り付いているなんてゾッとするとしか言い様が無い。何よりもガムテープだけでどうやって作れたんだ、とツッコミを入れたくなる。

 だが、ここで愚痴をこぼしても仕方無いのでフランもやる事に。作るにしても何か予想外なモノを作れば良いのだろうかと疑問視するフラン。すると―――

 

―――カラカラカラ……。

 

「ん?」

 

 うっかり何かを蹴った感触が。視線を追い駆けると蹴ったのは懐中電灯だった。ただのライトかと思った瞬間、その隣には宝石が転がっていた。

 

「待てよ……」

 

 ここでフランは何か閃いたのか、懐中電灯と宝石を拾って作業台に乗せる。作りたい全貌を試行錯誤しながらベリベリとガムテープを張り付け、ものの数秒で彼は初めての改造武器を開発した。

 そして、ライトの電源を入れると―――

 

―――ブォン!!

 

「わぁっ!?」

「うおっ!?レーザーソード!?スゲェ!!」

「マジか……こりゃとんでもないダイヤの原石を見つけたかもな……」

 

 スイッチを入れた瞬間に光の刃がスッと飛び出た。これが自分の作った武器なのか?と驚いてはいたが、案外作れれば何ともなるんだなと納得してしまった。

 改造の味を楽しめたのか、フランの創作意欲が次々と溢れて来る。後から続く様にグレイ達もいよいよ製作へと入る。

 

「じゃあ、俺はダイナマイトと弓矢で……ブレームボウの完成。後は宝石とエイリアンマスクを使って……レーザーアイの出来上がり」

「じゃ、俺は電動丸ノコと皿で……プレートランチャー!それと、オートバイエンジンとボクシンググローブでドラゴンパンチ!」

 

 次から次へと恐ろしい手作り兵器が完成していく。威力は絶大で、E.L.I.D.じゃなくとも大怪我か死亡するレベル。

 作り上げた武器を手に市街地への方へと向かう一同。その先にはコーラップス液によって肉体が腐り、死ぬ事すら許されないE.L.I.D.達が大量に居た。これもまた人類が解決しなければいけない問題なのだが、それを食い止めるべく彼等は恐れずに前へと進む。

 

「そんじゃ……一丁やるぞ!」

 

 掛け声と同時に各々は殲滅を開始した。作ったマスクからレーザー光線が発射したり、丸ノコで皿を発射しただけなのにゾンビを切り刻んだり……とにかくやる事が派手の一言だった。

 また、壊れた車と車を修理と改造をし、凶悪な車へと変貌させては大量のE.L.I.D.に向かって突撃を仕掛けたりするなど……やりたい放題だった。

 

「ハハハ、見ろ!E.L.I.D.がゴミの様だ!」

「重火器じゃなくても、E.L.I.D.って普通に倒せたんですね……」

「フラン君は真面目だなぁ。ほら、もっと笑って笑って!」

「色んな意味で笑えませんよ!」

 

 鹿の頭部の剥製を被って突進したり、炎を纏っている剣と盾を使ってはガンガン進んでいたり、エレキギターとアンプを組み合わせた楽器で大音量のシャウトしたりする人達を見て笑える要素は何処にあるのだろうか。それでもゾンビ達は死ぬのだから何の問題も無いと言い切ってしまうのだが。

 

「所で感染とかのリスクは……?」

「大丈夫。基本、状態異常攻撃は起きない様に乱数調整してるから」

「どういう理屈ですか!?」

 

 多分こいつ等にワクチンとか要らないのではないだろうか。そんな事がありながらも1時間後には周囲のE.L.I.D.は大方全滅し、これで少しは安全領域を確保出来た。

 何とか無事に終わったフランも一息ついたが、まだ試験は始まったばかりだ。次に目指すは奪われてはならない技術が隠されている場所だ。




戦闘描写は細かく書けぬ……済まぬ……済まぬ……。
コンボ武器って凄く多くの種類あるから、その分どうやって書こうか迷うんだよね。だから、細かく書けるのはちょっと難しい……何から何までダメな私で済まない……。

・俺のこの手が真っ赤に燃える
機動武闘伝Gガンダムのシャイニングフィンガーの事。Gジェネだと流派東方不敗を習得した人がチラホラ多く居てヤバい。特にギンガナムとグラハムは。

・イーグルダイブ
アサシンクリードにおいて必須のテクニック。高所から藁が積み重なっている所に目掛けて飛ぶ。ただし、打ち所悪いとマジで死ぬ。アサシン教団は何故あんな風に飛んでまで無傷なんだ……(白目)

・ガムテープ
デッドライジング2から始まったとされる「コンボ武器」。コンボ武器を作る際、必ず作っているシーンが挟まれるのだが、どのシーンでも何故かガムテープでベリベリ引っ張ってはくっ付けて固定しているだけの光景しか無い。そんな有り得ないモノをポンポンと作り出す事から「ガムテの錬金術師」と呼ばれる伝説にもなった。ちなみにグレイ達がこれまで作った武器とかも全部デッドライジングシリーズから登場した物。3だと車と車で改造する事も出来てしまった。

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