味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ   作:ホワイトアクア

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ちょっと別枠でやってた奴が一段落&唐突なるコラボ話を思い付いたので先にこっちを。

またまた喫茶鉄血の話ですが、今度はメンバーが増えます。
いろいろさんには話したものの、もう一方の人に使っちゃって良いのか悩みました……フリー素材と言えども、報告だけでも。

犬もどきさん、済みません。改めてですがあの「二人」借ります。
今回はその「二人」もちょいと含めてのお話です。

追記:コメントでゲッコーが女性って事に驚いた……え?マジで?って。毎回女性口説くものだから、てっきり男かと……あれ?男だったっけ……?(白目)
とりあえず、修正しました。


鷹山「こんちゃーす!」代理人「あっ……(察し)」

 その日、書類整理をしていたグレイ達は途中で息抜きしようとお菓子やら珈琲やらを飲んでいた。お菓子と言ってもクッキーとかだけじゃなく、スプリングフィールドやm45が作った菓子パンとかがあったので、それを片手でコーヒーブレイク。

 コーヒーは少し暖め直してから飲む。味も風味も変わり無く、流石あの店のコーヒーだけの事はあるなとグレイは納得した。

 

「うん、美味いな」

 

 流石、あのマスターが長年やってるだけの事があるコーヒーだ。少し飲んだだけでも中々癖になる苦味が広がり、身体を温めてくれる。

 グレイと同じく、鷹山達もコーヒー飲んでは菓子パンやらお菓子やらを手にもって食べる。苦味と甘味のベストバランスな味わいがマッチし、手の動きが止まらない。

 

「やっぱり菓子パンは最高やな!にしても、この珈琲随分と美味しいけど、どっかの店で売ってたか?」

「言われてみれば、やけにコクと深みがあって美味かったな……ミルクを入れたら良い感じのまろやかさになったが、持って来たのは誰だ?」

「あー、それに関しては全部俺だ。けど、そのコーヒーもちょっと訳アリのルートで入手したヤツでな」

 

 そう、このコーヒーは元々「喫茶鉄血」のマスターであるエージェントから受け取った物だった。以前にグレイが1日だけ休暇を貰ったのだが、道中で霧に巻き込まれ、気付けば並行世界に迷い混んでいた。その際、偶然見つけたのがその喫茶店だ。あの世界では戦争も悲しみもなく、鉄血と人類が共存している素敵な世界だったのを今でも覚えている。ただし、途中でプルアに通話してしまったら色々と台無しになってしまったが。

 グレイはそれまでの事を全部鷹山達に伝えた。鷹山達も最初は「ウッソだろお前www」と言っていたが、冷静になって考えたら「まあ、俺達だからそんな事起きても当たり前か」と納得していた。全く以て驚く素振りすら無しである。

 

「良いなぁ~、お前だけ面白いの見れて。俺だって行きたかったぜ」

「だったら今行くか?幸い、ここと喫茶鉄血を繋げる装置は設置済みだし、何よりもあの店に渡し忘れたものがあってな。ザック、悪いが最短で加工頼むわ」

「理由が何なのか分からんが、敢えて追及はしない。ちょっと待ってろ」

 

 何か入っている袋を渡された後、ザックは部屋を後にした。その間にグレイはザックに渡した物とは別に何か入っている袋をもう1つ用意しては鷹山に受け渡した。

 

「こっちの方はわざわざ喫茶店に入れてくれたお礼とか設置してくれた際のお礼みたいなモノだ。これをマスターや皆にどうぞって言っておいてくれ」

「お、良い匂い……そういう事か」

 

 袋の中身が何なのか直ぐに分かった鷹山。ちなみにザックに渡した袋の中身の事も教えて貰ったが、その理由に鷹山も納得していたらしい。数分後、ザックがもう作り終えたのか、走りながらグレイ達の所へ戻って来た。

 

「散々魔改造品ばっかり作ってたが、この手の物を作る方だと案外アッサリと終わって楽だったな。ほれ、約束のブツだ」

「ほいほい、ありがとね」

「失礼します。あれ……?どうしたんですか、鷹山指揮官?」

 

 ザックの後に続いて入って来たのは書類を持って来たM4とカトレア。袋を渡していたのを見て誰かにあげるのかと何となく二人は察したらしいが。

 

「あ、そうだ(唐突) M4もついでに息抜きでもしようぜ。カトレアとついでにエルもな」

「何故俺まで巻き込むんだ……そもそも、その言葉自体が特大なブーメランだと気付け」

「自覚してるっての。つーか、今日の任務って後は書類だけで終わりか?」

「そうだな……もう朝で前線には出たし、昼以降は作物耕してたりしたしな……あ、ついでに自家製の砂糖持っていけ。それとレシピ」

「小麦粉とかは要らねーの?」

「流石にパンは基本作るよりかは買ってから作るだろ」

「あの、話の展開が見えないのですが……」

 

 話について来れていない二人。とりあえずさっきまでの会話を軽く説明すると二人は驚いたらしい。特にカトレアは目をキラキラさせてエルの方をじっと見た。

 

「兄さん!行きましょう!私、一度で良いからそんなお洒落なお店に行ってみたかったの!」

「あー、そっか。カトレアもエルもそれとは無縁だったからな。まあ、こっちはもう少しで終わるし、丁度良い機会だから行けば?」

「良いのか……?色々と済まないな……」

「気にすんなって。それに、面白そうだからって理由でついて行きたがる奴も増えたし」

 

 クイッと指を示すと、扉からコッソリと覗きながらニヤニヤしていたトンプソンが。大方、通り掛かった所で聞いてしまったのだろう。これにはエルも溜め息を吐く。

 

「……言わなかったとしても、後ろからついて来るつもりだったんだろ?」

「当然だろ!タダでさえこんな面白い事が日々起きてるのに、もっと面白い事を聞かされちゃ黙っていらねぇぜエル!」

「仕方無いな……」

「あはは、諦めてやらぁ。所でN4だけで良かったの?ついでなら他の皆も呼んであげるけど」

「大丈夫です。姉さん達にも仕事の事情ありますし、離れていても常に盗聴器持っているので平気ですよ」

「サラッとトンでもない事を言ったけど、その盗聴器本来何に使うべきだったの?」

 

 きっと鷹山の事を何時でも見てますよ、というヤンデレ思考だろうか。ちょっと怖かったが何時もの事だしと無理矢理納得した全員。

 残った仕事は他のメンバーに任せ、鷹山達は一足先に喫茶鉄血に向かった。一応、鷹山達のスマホとかにもシーカーストーンの機能が一部搭載されているので、楽々と喫茶鉄血の近くに到着。

 

「うはー……マジかコレ」

 

 事前に説明されていたとはいえ、いざ見てみると本当にあったんだと実感が沸いていた。ちょっとだけ鉄血という言葉に抵抗があったが、グレイが何事も無く戻って来た事や自分達もそれなりに鉄血人形を連れては元に戻してから仕事とかを与えたりしているので大して変わってないなと思い、警戒も次第に薄くなった。

 

「じゃあ、ちょっくら入って見ようか」

 

 鷹山が率先して扉を開ける。扉を開けた先にはグレイの言ってた通り、鉄血人形の殆どが働いている光景。何よりも―――

 

「あ、もう一人のM4見っけ!」

「え?」

 

 鷹山が指を示すと、そこにはこの世界のM4が働いていたのを見たのだ。この声に全員が振り返っては驚き、鷹山のM4も喫茶店に居るM4も鉄血人形達も予想外な事に戸惑っていた。しかし……。

 

「わ、私がもう一人……!?」

「え、何で私が……って、ああ、そういう事ですか」

「うわ、あっちのM4理解早っ!色々と言う前に察してるし!これ絶対他のM4来てたんじゃね?」

「可能性大だな……」

「……お客様、そろそろ本題に入りたいのですが」

 

 コホンと咳払いし、この場の混乱を収めながら割り言って来たのは喫茶鉄血のマスターである代理人もといエージェント。エージェントも先程までの光景を見て、瞬時に並行世界から来た人物だと逸早く気付いたみたいだ。

 

「失礼ですが、今の口振りからして貴方達はここを知っていた感じですが……一体何者ですか?」

「ゴメンゴメン。言うべき事も自己紹介も遅れちまった。あ、名前を言う前にグレイって人知ってる?」

「グレイ……ああ、以前ここに訪れた。そうなると、皆様は……」

「そういう事。俺は鷹山将。で、こっちの赤いマントを着けてる方はエルゼラ・クロウバック。どっちも戦う指揮官の一人でーす♪」

 

 やはり彼等の仲間か、と納得したエージェント。まさか今度は仲間の方がわざわざこっちにやって来るとは思わなかっただろう。多分、入口近くに設置した古代シーカー族のワープを使ってまでここに来たのだろうと察する。

 彼等をじっと見渡すと、鷹山の方はちゃんとしたグリフィンの軍服を着ているのだが、エルの方は少しボロボロになってる赤いマントを纒ながら黒のグリフィン軍服を着ていて、頭部にも赤いバンダナみたいなのを巻いていて異様だった。ついて来た戦術人形はM4、トンプソン、トカレフの三人だけだったが、これもこれで何かと関連性が思い浮かばない。

 

「以前にグレイ様から聞かされてはいましたが、やはり奇抜で独特な雰囲気を漂わせていますね」

「大概周りの奴等も俺達を変人だの人間辞めてるだの言いたい放題だから間違っちゃいねーけどな」

「結成するまでの道程が複雑だった。たったそれだけだ」

 

 実際にグレイ達は何らかの理由で旅立ち、出会い、最終的にグリフィンへと流れ着いた。今では安定した生活みたいなものなので、迂闊に仕事も辞めたら一気に形勢逆転されそうだ。

 話し込んでも仕方無いので、鷹山は忘れずにグレイから受け取った袋を取り出した。

 

「そうそう、グレイからこれを渡してくれってな。はい、これ」

「これは……まあ、パンの匂いが」

「グレイが言うには「ここの店で世話になった礼」だって」

 

 渡された袋の中身はグレイお手製の菓子パンやら惣菜パンなどがあった。これら全てを全部彼が作ったというのだから凄いものである。それとは別途でパンのレシピが書かれてあるファイルも渡した。その内の1つは何故か例のモンハン飯レシピ。

 

「わざわざここまでご丁寧に……」

「アイツから聞いたけど、何でもコーヒー貰ったって?俺達も飲んでみたけど、結構美味かったよ。ミルク入れたらよりまろやかになったし。で、何処で持って来たんだって聞いたらここだって聞いて」

「そのコーヒーの礼がしたくてな。ついでに、ここでもう少しだけ飲めるなら本望だ。こういう場所は気に入ってる」

「ありがとうございます」

 

 ペコリと頭を下げるエージェント。こうまでして好意を受け取るのは予想外だったが、自分の店を褒められたのは悪い気はしなかった。しかし、特大の爆弾はこれからである。

 

「それと、これも渡して欲しいって。前回代金を払い忘れたってのもあるけど、そっちの世界で自分達の居た世界での通貨が通用するかどうか分からなかったから、通貨の代わりにコレをって頼まれんだ」

 

 もう1つ渡された袋の中身を丁寧に取り出す。その正体が分かったのか、ここに居る全員がギョッと思考が停止したかの様に止まってしまう。何故なら……。

 

「指輪にネックレス……こんなアクセサリーを……?」

「うん。しかも、鉱石を使って加工しては綺麗に嵌め込まれているだろ?ダイヤモンドとかルビーとか、結構奮発して使ったって」

『こ、鉱石!?』

 

 天然物でさえ良い物ならば10万以上は軽く越える代物だ。これで加工してキラキラ光るまで磨き、銀の装飾とかも含めて見事に作り上げたのだ。これですら値段が大きく跳ね上がる。

 

「待て。まだ本物だと分かったかどうか判断していない。まずは鉱物の成分を調べてから判断するべきだな」

 

 もしかしたら偽物かもしれないと何時の間に居たアルケミストがアクセサリーの1つを手にすると鉱物の成分を調べ始めた。

 戦術人形にそんな機能が?と思われるかもしれないが、錬金術師という名の恥じない位の知識だけは兼ね備えているのか、顔つきも真剣な表情へと変わる。

 鉱物をスキャンしながらも数分後、彼女の顔がぎこちない感じに言葉に詰まっていた。

 

「結果はどうなのですか、アルケミスト」

「あぁ……えっと……そのだな……」

「どうしたの?さっさと言いなさいよ」

「……結論から言おう。それ、ガチの本物だ……ダイヤモンドもルビーも……他の鉱石というか宝石も……」

 

 一同沈黙。そして数秒後には……。

 

『ええええええええええええええええええええええええええええええ!!!?』

 

 驚きの叫び声が聞こえ、今まで以上に無いお礼にガタガタ震えたりするなど、収まるまで時間は少し掛かったという。

 

 

 

 

 

「いやー、ここの皆は面白いなー」

「誰のせいですか全く……」

 

 度肝を冷やされるかと思ったとまだちょっと焦りが残っていたエージェント。赤字どころか黒字が天元突破しそうなレベルでヤバい物を受け取ってしまったので、これにはどうしようかと全員がパニックになってた。

 流石にこんな高価な物は受け取れないと断ったエージェントだったが、「良いって良いって!いざという時の為に取っておいて損は無いからさ!」と押し付けられ、結局の所折れてしまったそうだ。こんなの貰ったならば、暫くこの人達は無料で差し上げても良いんじゃないか?なんて事も浮かんだが、それでは喫茶を経営する自分に反する行為だと己を叱咤した。

 

「わぁ、美味しそう……本当に頂いて良いんですか?」

「うん、良いよ。どうせなら喫茶店の新メニューとかにしちゃってよ。それで役立てるなら良いし」

 

 今ではちょっと落ち着く為にM4やマヌスクリプト、果てには今まで見た事の無い人物までもが一緒になって惣菜パンとかを食べていた。

 

「はぁ……こんな甘くて美味しいのって久しぶり……」

「並行世界でも存在していたかどうかの料理もあったんだ。でも、このボリュームは結構凄いね……」

「ほう、こういうのも悪くないな」

 

「……エージェント、彼等は一体何者だ……?」

 

 チラッと見たエルが呟きながら見慣れない3人を見る。鷹山も釣られて見たが、「あれ?そう言えばこっちの世界でこんな人居たっけ?居なかったよな?」と瞬時に思い返しては即座に調べた。隣に居た眼鏡を掛けた女性とポニーテールをした少年もハッと今更気付いたらしい。

 

「あ、ごめんなさい。私h「彼女は「サクヤ・スズミヤ」、元鉄血工造の開発主任でアルケミストとかの開発に携わった人。けど、後にある理由でコーラップス液の汚染が危険ともされるドネツクでE.L.I.D.に感染。そのままゾンビのままで死んだかと思えば、この世界で生きては喫茶鉄血の店員になってる。まあ、俺等みたいに移動して来た人物だ。で、隣の子が「ユウト・スズミヤ」。彼の場合は違った並行世界でサクヤの義弟。そっちの方ではエルダーブレインの暴走によって死んだとかなったみたいだけど、こっちも同じく流れ着いた感じだ。最後に「ゲッコー」。コイツは本来存在しない鉄血人形で作り主はアーキテクト。女を口説いたりする奴だが、実力は兼ね備えている持ち主。けど、残念な奴だ。これでOK?」……!?」

「ああ、大体把握した」

 

 ペラペラと普通に喋った鷹山を見て、サクヤとユウト、更にはゲッコーまでもが唖然となった。え?この人初対面だよね?何で私達の事知ってるの?と戸惑いが隠せない。逆にエル達の方は普通にコーヒーを飲んでいる。並行世界の住人とかにツッコミすら入れてないのだ。

 

「「何で知ってるんですか!!!?」」

「TASだから」

「「TASって何!!!?」」

他人の人生とその終わり(本編ストーリーとネタバレ)は把握して当然だ。言わせんな恥ずかしい。」

「「いや、その理屈はおかしいですよ!!!?」」

 

 ただし、メッセージはスキップして飛ばすのが殆どかもしれない。本当にガチで攻める以外ならば余計な知識は知っとくだけでも良いやという位に留まるのがTASクオリティーとも言うべきか。

 それにしてもこの姉弟、並行世界の存在と言えども見事なハモリっぷりなツッコミである。一方でゲッコーは彼等が只の人間じゃないという事に警戒が少し上がった。

 

「あまりにも場数慣れをしている上、並行世界の存在についても何1つ驚く素振りも無い……本当にグリフィン側の人間か?」

「まあ、一言で言えば人間として済まされない奴等の集まりだし。隣に居るエルなんて変身するし、残ってるメンバーなんて爆弾でヒャッハーしたり、巨大ロボット作ったりしてるぜ。俺は俺で周りから避け切れない攻撃来てもグレイズして全部避け切るし」

「それは人間の領域を超えた何かだろ。マシンガンとかでも避け切れるというのか……」

「いや、それ以前にTASって言ったよね?もしかして、マジモンのTAS搭載した人間?」

 

 興味を持ったかの様にマヌスクリプトが近付く。TASを知ってるという事は、この鉄血人形きっとそういう類の知識には知ってる方なんだな、と鷹山は察した。TASという聞き慣れない単語にエージェントが話し掛けた。

 

「マヌスクリプト、TASとは一体何なんですか?」

「TASはTool-Assisted Speedrun及びTool-Assisted Superplayの略語だよ。ゲームとかのエミュレーターを使ってスーパープレイとかタイムアタックを競ったり、果てにはバグ技を使ったりとか色々あるの。チートとはちょっと別物だけどね。世界中でそれを競っては新たなタイムを出したりするんだけど、時代と共に新機種のゲームもそれが通用しなくなってね。それでもタイムアタックする人達の事をRTA(リアルタイムアタック)って呼んでるの」

「はぁ……」

「本来ならTASって機械とかに導入されてるシステムの一部みたいなモノなんだけど、それが人間だった場合は本当に凄い事になるよ?さっき彼が言ってた通り、相手の事情とかを知ってたり、敵の攻撃を難なく避けたり、果てにはまだ手にするには時間が掛かる物を練成して入手したり等……とにかく、それがあれば大体は解決出来るって事。やり方次第じゃマジで運命変わったりするから。多分だけどこの人がそう言うのなら、負ける要素は完全にゼロに等しいよ。例えるなら鉄血の基地をたった一人で無双して落とすレベル」

「そ、そんなに凄いんですか……」

 

 これにはサクヤとユウトもドン引き。だが、それもそれで辻褄が合うと納得した。個人的には練成という言葉にちょっと引っ掛かったのだが。

 きっとあっちの世界では、彼等によって次々と鉄血の基地が崩壊されているんだろう。理不尽よりも更に理不尽な相手に。そう思うと敵だとしても同情せざるを得ないと心の中で合掌した。

 

「しかし、本当に強いのか?」

「信用薄いねゲッコー。まあ、こんな話を信じろって言われても仕方無いからね。という訳で、咄嗟の判断で思い付いたんだけどさ!」

 

 と、マヌスクリプトが鷹山の近くまで迫った後、ガシッと彼の両手を掴み―――

 

「ね、これからちょっとバイトしてみてくれない?」

「ファッ!?」

 

 彼に向けて予想もしていなかった事を呟いたのであった。




という訳で、またコラボ話となります。後2話分続ける予定なのでお楽しみに。
果たして、TASという相手に喫茶鉄血のメンタルは保てるのか……!?(無理フラグ)

・もう一人のM4
喫茶鉄血の方でのM4。彼女の方はそんな悲惨って訳でもないが、性格は相変わらずちょっと怯え気味。ただ、この仕事を通して明るくなった。並行世界についてもそれなりにうろたえてはいないのだが……?

・サクヤ・スズミヤ
犬もどき様作「METAL GEAR DOLLS」のキャラで、元鉄血工造の主任。本編では悲惨な死を遂げた彼女だったが、喫茶鉄血でのコラボでは死なず第2の人生を歩んでいる。作者としても個人的に好きな人物。本当に彼女は幸せになって欲しい。

・ユウト・スズミヤ
サクヤの義弟なのだが、実は彼自身もまた並行世界の住人。彼の場合は姉共々暴走した鉄血人形によって撃ち殺されたが、喫茶鉄血のある世界へと流れ着いた。サクヤの事を姉さんと呼ぶしっかり者。違う住人と言えども、サクヤは彼を弟として迎え入れ、現在では姉と一緒に喫茶鉄血で働いている。

・ゲッコー
喫茶鉄血のある世界において、アーキテクトが作ったオリジナルハイエンドモデル。時間さえあれば女性を口説いているが、その度に代理人に怒られるパターンがしばしば。しかし、それとは裏腹に戦車を軽く振り回せる位の力は備えているので、見た目で判断しては危険。でも、残念である。

・避け切れない攻撃来てもグレイズして全部避け切るし
東方projectのTASで、ルナティックやエクストラを選んだとしても本当に全部避けてるのだ。しかも、ノーダメージで。密度がヤバい位の弾幕がチカチカして目に悪いのだが、それでも避けられるのが凄い。正に弾幕キラー。ちなみに作者はシューティングが苦手。唯一出来ても「撃破伝」がやっと。

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