味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ   作:ホワイトアクア

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Windows7が終了する直前に何とか書けたヤツ。しかし、Windows10買ったが故の本文ェ……俺もパソコン組み立てダメダメじゃねーか。
しっかし、如何せん忙しいし、履歴書作るわで結構大変な目に……早く受かる事を祈りたい。


TMPは頑張りたい

「女の子とのコミュニケーションを円滑に進めるにはどうしたら良いんでしょうかね、45さん」

「は?」

 

 とある日にて、唐突にグレイから予想外な言葉を喰らったUMP45は一体何言ってるんだコイツと反応に困っていた。

 一歩間違えたら浮気と誤解されてもおかしく無い言い方だった為、仮にそうだったとしても彼を奪うヤツを殺し、彼を束縛し、一生自分達にしか愛せない身体にしようと調教染みたプランも考えてはいた。

 逆にグレイ自身は愛されたからには一生愛すけど、支え切れるかどうか分からないよ?生活費とかその他諸々で問題あるけど……大丈夫?という感覚で相手側の気持ちを優先にして考えては浮気などは一切しない逞しい男であった。まあ、重婚(この場合、404が一方的だったが)の時点で言える立場ではないのだが。

 

「話の内容が全く見えないんだけど、何?」

「うん、まあね……グリフィンってさ、鉄血だの戦術人形だの色々問わずして色んな性格がある子達居るじゃん?そりゃ指揮官サマもちゃんと指示出来る様にコミュニケーションは取ろうとは思ってるよ。ただね……」

「ただ?」

「……俺達を見て完全に怯えていたりすると正直こっちとしてもどうしたら良いのか分からないの……」

「あー……」

 

 何となくだが察したUMP45。そして、それに該当する人物は極僅かではあるものの、あの子しか居なかった。

 

「大方、TMPの事でしょ?」

「イエス」

 

 彼女が言ったTMPというのは「ステアーTMP」という戦術人形を示していた。

 TMPはサブマシンガンの戦術人形で、黒いコートに猫耳と尻尾のアタッチメントを装着している変わった子だった。しかも、コートの中はハイレグレオタードみたいなボディースーツを着こんでいる為、一時期彼女を他のメンバーと一緒に出撃させてはちょっとだけ怪我して帰って来た事があったのだが、その際に彼女の衣装がソレだったのを直に見てしまったグレイ達は恥ずかしくなりながらも「は、早く行って来て!風邪とか引いちゃったら大変だから!」とテンパりながらもそう伝えていたのは覚えていた。

 その際、45達から笑われては幾度かからかわれたのもお約束とも言えていた。しかし、問題はそっちじゃない。本当の問題というのは……。

 

「し…指揮官、ステアーTMPです……そ、そんな見ないで下さい!お願い……」

『え……?』

 

 彼女、極度の気弱で引っ込み思案な性格をしているからである。その上、会っても大体は俯いては中々喋れなかったり、或いは距離を取っちゃったりしてコミュニケーションが取れず、後はちょっとした妄想癖もあるが故に、グレイ達も非常にどう答えたら良いのか困ったちゃんなのである。

 

「流石に鷹山も『おふざけ出来ないな……寧ろ、俺等が基本戦っているとか言っちゃってたら怖がって話し掛けて来なかったりするんじゃね……?』と危惧していたらしくてな。前回も挨拶だけしようと思ってたのに、遠くに逃げられたのがショックで落ち込んでいたからな」

「あら、中々見かけないTASさんの敗北ってヤツね」

「どっからどう見ても、そのシチュエーションって如何にも怪しいオッサン相手に怖がって逃げる構図しか見えないしな……それでアリコン言われて誤解生まれても嫌だし」

「アリコン?ロリコンの間違いじゃなくて?」

「ケンジ曰くロリコンは12歳から15歳までの少女が定義らしく、一般で言う中学生女子がそれなんだと。逆にアリコンは7歳から12歳までの間で、小学生女子がそれに該当するらしいぞ。ちなみに、何故アリコンなのかはTMPのスキンにランドセルがあったらから、そこから推測出来たんだと」

「何でそこまで詳しいのよ……」

「精神医学だとコレがデフォの基準らしいぜ?それを一括りにしてロリコンって言う勘違い野郎が居るらしいが、どっちにしろ手を出したら犯罪って事で」

「まあ、言えてるわね」

 

 しかし、肝心のコミュニケーションをどうするか決めてはいない。まあ、そこは追々時間が解決してくれるかもしれないが……慣れるまでは相当な道のりになりそうだ。だが、そう思っていたのも束の間に過ぎなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 別の日。今日は珍しく全員がオフだった為、遊びに費やしたり、仲間と話し合ったりと各々がゆったりと過ごしていた。それはグレイ達もTMPもまた然り。

 今日も今日とて、一人寂しくトコトコと可愛らしくも未だに俯いた表情のまま歩くTMP。すると……。

 

「ほら、歩け歩けー」

「えー、重たいよー」

「何言ってんだ。道中まではバイクで運んでいただろうよ。開発室までそう遠くはないんだからさっさと運ぶぞ。直したら自分のモノにしちゃって良いんだから」

「はーい」

 

 目の前を歩いていたのはザックとアーキテクト。何処かでフラついていたのか、たった今帰って来てばかりは疲れていそうな雰囲気を出している。

 ここでのグリフィンにおける事情はTMPも既に知ってはいたものの、こうして鉄血の誰かと歩いている姿を見たのは何気に初めてだったりした。

 不意に誰かの視線を感じたのか、二人一緒になって後ろを振り向く。まさか気付いていたとは知らなかったのか、身体が咄嗟に反応しては通路の角に隠れてしまった。

 

「あら、可愛い仔猫みたいに怯えちゃってー」

「あんまり弄るなよ。それに、何もしないから安心しろ。別に怒ったりしねーって」

 

 ホントに……?と言いたいのか、角からひょこっと隠れながら覗くTMP。本当に猫っぽい行動だから仕方無いのだが。ビクビクしながらも、TMPはザックとアーキテクトに声を掛けた。

 

「こ…こんにちは……ザック指揮官……あの、それって一体何なんですか……?」

「ああ、コレか?言うならゴミだ」

「ゴミ……ですか?」

 

 ザックとアーキテクトの手には大きめのゴミ袋が幾つかあり、それを台車で運んでいた様子だった。その中には何やら四角い物体とかが殆ど見えていて、決して生ゴミとかそういうモノじゃないとTMPは判断出来た。

 

「正確には粗大ゴミとか機械関係のゴミだ。使い物にならなくなった電子機器を回収して、何とか修復出来ないか試す所でな。俺はDIYとかそういうのが趣味なんだ。今日は久々の休日だから同じDIY仲間を呼ぼうとしたんだが、生憎居なくてな。だから、今日はアーキテクトを呼んだんだ」

「だからって、わざわざ私を呼ぶ事なんて無いじゃん。そりゃ、名前に基づいて作れると言えば作れるんだけどさぁ……」

「一応、今日回収したブツの中にタブレットとかスマホ入ってただろ?それ、完全に直したらお前のに使っちゃっても良かったんだからよ」

「マジで!?やるやる!アーキテクトちゃん、テンション上がっちゃう!」

「やれやれ……」

 

 コイツは物を垂らせば見事に釣り上げるタイプだな、と心の中で呆れながらも腕前は侮れない。きっちり作ってくれる分、ちゃんと指示には従ってくれるから決して悪い子とは思えないとアーキテクトをそう評価している模様だ。その会話が気になったのか、TMPがおずおずとしながら喋る。

 

「あ、あの……見学しても良いですか……?」

「え?あ、ああ……良いけど……何だ?そういう技術関係とかに興味があるのか?」

「はい……わ、私……こういうのが得意で……今も着いてる尻尾とか耳とかは、私が独自に開発して作ったんです……」

「「マジで!?」」

「ひゃ、ひゃい!!」

 

 意外な所でダイヤの原石を掘り出したかもしれないと二人は確信してはTMPに喰い付く二人。それとは逆にTMPは驚いてヒュッと屈んでしまう。そんな怯えているTMPを余所に、二人は「この子、技術の方で鍛えればきっと大いに役立つかもしれない」と考えていた。

 しかも、本来頭の耳や尻尾などは予め人形の素体共々最初から作る必要性があるのだが、この子は自身でネコ耳と尻尾を作っては物理的に装着して完全に接合したのだ。これで驚かない訳が無い。

 

「そうとなれば、善は急げだな!行くぞ、アーキテクト!TMP!」

「はいはーい!」

「え、ええっ!?私もですか……!?」

「是非ともその腕前を見せて欲しい!俺としてはそういう技能持ってる子大歓迎だからな!君の腕前で復活出来る機械とか作れたりするモノとか出来るかもしれないからな!どうかね!?」

「え、えっとぉ……じゃあ……よろしくお願いします……」

 

 ひゃっほーい!とテンション上げながら、それぞれの腕をガシッと掴むザックとアーキテクト。「ふぇっ!?」と半ば混乱しながらもTMPは開発室へと連れ込まれ、早速捨てられた機械の修復をやる事に。

 

「あ、あの……今日は一体何を修理すれば良いんですか……?」

「今日は何気に大量だった携帯端末とタブレットの修理だ。種類とかはバラバラだが、使えれば結構役に立つ。滅茶苦茶サビ付いていようが完全修復だ」

「イェーイ!」

「あ、ちゃんとTMPの分まであるから安心してくれ。TMPは携帯の修理の方は経験あるか?」

「は、はい……使い続けて壊れちゃった物は自分で直しているんですけど……原型が酷くなる位に使えなくなった物を修理するのはこれで初めてだったりします……」

「良い心掛けだな。今も昔も変わらないが、壊れたと分かった途端にポイ捨てするとか何考えてんだって言いたくなるわ。修理とかすれば使えるのに、それを全くしねぇからゴミ問題だって増えるだっての」

 

 ザックの言い分に納得するTMP。確かにそういうのは大事かもしれないが、それはあくまでも自分達がその分野の知識があるからこそ得意とする訳であって、一般人からすればどう修理して良いのか分からないと判断に困るだろう。

 修理に出そうとしても金を取られたり、自ら修理しようとしても素材も必要となって来る上に金もまた必要となる。だからこそ、捨てて新しいモノへと乗り換えるという人間として当たり前な悪い癖は最早直せそうにはならないのだ。ザック達みたいに修理してまた使えば良いという人物像は極僅かではあるものの、大変希少な存在でもあるのだ。

 

「さて、始めるぞ」

 

 彼等の手元には軽く10台は越えているタブレットやスマホの量が。色が変色して画面がクモの巣みたいに酷く割れている物や、中身が見えてる位に酷く壊れた物。中には丸ごと全部サビ付いて使い物にならなくなった物まで……とにかく酷いのオンパレードだった。

 まずは、お手本という意味合いも込めて、良くありそうな壊れ具合をしたスマホからの修復が始まった。最初に部品を分解する作業から始まる。ネジがある箇所はドライバーで外しながらも何処に着いてあったのかをメモし、各々のパーツもピンセットで丁寧に外す。センサーやモジュール、配線等は端末を動かす為には絶対に必要なモノである為、絶対に無くしてはいけないし、ちゃんとした手順で直さないといけない。誤った方法だと結局直らなかったりするパターンも多いからだ。

 

「よし、細かく分けたな。次は本体のカバー部分や汚れた箇所を研磨する。それが終わったら次は電流チェックだ」

 

 廃棄された電子機器の殆どは表と裏が壊滅的に汚い。その為、裏側の方は研磨する必要がある。ロゴや名前が消えてしまうかもしれないが、捨てられている以上気にする必要は無い。

 また、表面の割れたフロントパネルとかは手で修理するのは無理があるので、コレばかりは市販とかで売られている交換用のフロントパネルを購入して接続しなければならない。ついでに電池のバッテリーも完全に使い物にならない為、それも購入。

 

「ねぇねぇ、中身はどうするの?」

「あー、基盤の方か?そっちは一旦ブラシとかで軽く擦った後、専用のスプレーで更に擦っとけ」

「あ、あの……外れたパーツはどうしたら良いんでしょうか……?」

「そっちも専用の接着剤で固定。念の為に電圧計で流れるかどうか確認してからバッテリーのパーツも繋げるぞ」

 

 大方の作業が終わったら、最後にパーツを組み直す。最初に分解した手順を逆から順々に取り付け、ドライバーでネジを再び固定。回路を付け直し、新品のフロントパネルを接続し、残った部品を取り付けて修理は完了。

 直ったスマホは新品みたいに綺麗になっていて、傷も無ければ汚れも無い完全な仕上がりとなった。そして、ついに電源を入れる時が。

 

「さて、起動するか……?」

 

 電源ボタンを長押しすると、パッと画面が点灯。暫く待ってから動かすと何の不具合も起きず、スムーズに動かせていた。

 

「やった……!」

「ヒャッホー!かんせーい!」

「良く頑張ったな。ここまでやれてれば上出来だろ。今回作ったヤツはお前等の携帯として使って良いからな」

「あ、ありがとうございます!」

「最高!指揮官愛してるぜぇ!」

「何処ぞのカラスみたいな言い方すんな。オッサンじゃねぇだろ。さて……残りもやるぞ」

 

 そんな感じで三人は一日中電子機器の修理を続けていた。たまに知らない分野の方を学んだり、意外な修理をしたりするなど……TMPは心の底から楽しんだ。何時の間にか人に対する不安とかで怯えたり緊張してたりするのも忘れたままで。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日の任務は以上だ。後はこっちでやっておくからな」

「は、はい!お疲れ様でした!」

 

 任務が終了し、元気良く挨拶してからパタパタと出たTMP。未だにちょっとだけ言葉がすんなりと出ない事があるものの、彼女の変わり様にグレイはちょっとだけ驚いていた。逆にUMP45は何かと知っていたのか、そんなに驚いた様子は見せていなかったが。

 

「……最近、あの子変わったな」

「そうね。きっと何処かの誰かさんがあの子の趣味を惹き付ける様な事をしたんじゃない?」

「マジでか。にしても、こんなにビフォーアフターで進化するなんてな……」

 

 以前のTMPと比べ、前よりかはマシになっていた。人前で話せている辺り、かなりの進歩だろう。その姿は一人の女の子という感じに。これでまた一歩コミュニケーションの方を解決したグレイだが、まだまだ性格に難ある戦術人形は多く居る。それは追々対処するしか無いだろう。

 

「何か安心して良かったよ。いやー、疲れた疲れた。ちょっと軽く飲めるヤツ買おうかな」

「あ、私も行くわ」

 

 執務室を後にして、近場の自販機に向かう二人。すると……。

 

「ふふ……ふふふ……今日もザック指揮官頑張ってるね……」

「「ん……?」」

 

 角に差し掛かった辺りでTMPの姿を見た。だが、様子が若干おかしかった。耳を澄ませてみると、彼女は小さな声で何かを呟いている。

 

「今日もまたゴミ捨て場で廃材探してるんだね……毎日大変ですけど、そんな指揮官が大好き……もしも、私が壊れた時はザック指揮官に直して貰いたいなぁ……私のあんな所やこんな所まで、隅から隅まで触られて、弄られて、彼に染められる……ああ……待ち遠しいなぁ……!」

 

 「聞こえ間違えだったかなーwあの子がそんな事言うなんてあり得ないよねーwww」と無理矢理にでも現実逃避するものの、現実は許してくれなかった。

 

「昨日は夜の1時まで起きていたから、コーヒーを差し入れしなきゃ……!疲れた時は私がシてあげなきゃ駄目だもん……パスワードも知ってるし、何時でも指揮官の事を見てるからね……指揮官、指揮官指揮官指揮官指揮官指揮官指揮官指揮官指揮官……」

((アカン))

 

 知らぬ間に彼女が病んでた光景にグレイとUMP45は指を十字に切って立ち去った。

 

「ザック……骨は拾っといてやるぜ……」

「404は存在は消しても、貴方のメモリーは決して消えないから安心してね……」

「ねえ、それって一体何の事なのかな?」

「「………」」

「ねえ、教えてよ。私の事を言ってるのかな?どうしてザック指揮官の骨を拾うの?ねえねえ、教えてよ。ねえねえねえねえねえねえねえねえねえねねえねえねえねえねえねえねえねえねえねええねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえねえ(ry」

 

 その狂気に耐えられず、全力で逃げたのは言うまでも無かった。グレイ曰く「絶対振り返ったらヤバいと思った!こえーよ!振り向いてはいけない小道か九十九里浜で机焼くシーンの間違いじゃねぇのか!?」と言い、UMP45は「出来る事ならあんな恐怖消したい……」と涙目になっていたとか。




ヤンデレTMP可愛いよね……偶然バグで起きたとはいえ、そんな可愛い子に言い寄られたら受け入れるしかないじゃないかッ!!(おまわりさんこっちry)

・愛してるぜぇ!
テイルズオブヴェスペリアのレイヴンが愛の快針を放った時の台詞。

・振り向いてはいけない小道
ジョジョ四部のダイヤモンドは砕けないに出た七不思議的な存在。振り返ったら最後、魂があの世に持っていかれるとか。

・九十九里浜で机を焼く
ほんとにあった怖い話から「机と海」。最後近くの「ねぇねぇ」という声は正にそれでした。

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