味方からも敵からもヤベー奴扱いされた指揮官達のいるドルフロ   作:ホワイトアクア

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ドルフロみたいな崩壊した世界だと頭の中ではゴッドイーターやらコードヴェインやらそっくりな気がしてならない。その内アラガミとか登場したらヤバそうな気が。

早くゴッドイーター3とかやりたい……。


嬉しくも悲しくも、これが現実である

 基本、戦闘や事務処理、並びに復興作業を続けている彼等だが、必ずしも仕事がそれだけという事じゃない。たまにグリフィンには少々異なった依頼内容が届く事もあるのだ。

 

「ふむ……困ったな……」

「どうした?」

「いや、何。この近くに孤児院があるのは知ってるだろ?その子達に紙芝居だとか演劇とかの依頼が来てな……仮にも受けようとするならば、どういう題目にしようかと迷っていたんだ」

 

 今回の仕事は市街地の近くにある孤児院からの依頼で、内容はちょっとしたボランティア活動に協力を要請したいという内容だった。

 

「そうなんですか。というか、そんな所あったんですね……初耳です」

「ちょいと離れた場所にあるからな。紛争の激化に伴い、両親を亡くしたり、身寄りの無い子供を引き取ったりして育てているんだよ。学校とかの教育機関もあんまり無いから、せめて基礎的知識とかを教えたりして一緒に過ごすのがあそこの教育方針だと。迂闊に外に出るのも危ないしな」

「だから自分達の方に依頼が回ったと?」

「そういう事だ。まあ、表向きはそうなんだけどな……」

 

 小声で呟いたグレイにフランは首を傾げた。何か関係でもあるのだろうかと思っていたが、その理由は後々で分かる事となる。とりあえず、今は先程も言った通り子供と触れ合える活動という事で紙芝居か読み聞かせにしたのだが、ならば何の話にしようか迷っていた。指揮官一同と他の戦術人形も交えて話し合いが行われたが……。

 

「普通に考えてシンデレラとか白雪姫は?」

「それで済むなら良いけど、どうもありきたりなんだよな。それこそ男の子が見たいとは思わんだろ。ああいうストーリーって女の子向けじゃん。俺としてはその両方を潰さずに、楽しませる様なヤツがやりたいんだよ」

「気持ちは分かるが……それっぽい題目あるか?」

「それ言われちゃお仕舞いよ……」

 

 何だか話の展開が変わり、少しずつだが嫌な予感がした。しかし、理由は分からなくも無いが男の子も女の子も楽しめる紙芝居とは一体どういう事なのかと女子の方は疑問視したが、そこから更なる爆弾発言が。

 

「じゃあ……どうする?軽くストーリーぶっ壊す?」

「軽くで済むんだろうか……ちなみに何か提案あるのか?」

「マッチ売りの少女から始めようかと……」

「うーん……まあ、悪くない範囲だな。ただ、そこからどう繋げるかだけど……あ、言っておくが同人みたいな展開は無しな」

「そこまで野暮じゃねぇって」

 

 軽くストーリーをぶち壊すという時点で改変は免れないだろうと察する女性陣。すると、鷹山がある質問を投げ掛けて来て、その問いに関してケンジが答えてくれた。

 

「所で、個人的に気になるんだが……女の子の父親って何の会社やってんの?」

「そこら辺は分からん。絵本の内容から考えたら多分マッチ職人の人物だと思われるけど、父親が何であそこまで厳しかった理由が何も無いんだ。不況か或いは家族の病気か死亡によるショックか……いや、家族関係も父親と娘だけだったのか良く分からない。アメリカの絵本では、主人公の少女は死ぬ直前に心優しい金持ちに助けられるという結末に改変されている場合もあるが、その辺りから改変しようかと思う。最初からだと面倒だからな」

「結局何か混ぜる事には変わらないのね……」

 

 それを聞いて納得した鷹山。同時にグレイはケンジの話を聞いてピンと来たのかボールペンでシナリオを書き始めた。最早自分達が出る必要あったのか溜め息を吐いては頭が痛くなりそうなったUMP45であった。

 

 

 

 

 

 そして当日。少し離れた場所にある孤児院へと向かうグレイ達。来ているのはグレイ、鷹山、ケンジ、フラン、最後に一緒について来た戦術人形のみ。代わりにエルとザックとクラウスはグリフィンで書類整理やら任務やらを担当する事になっていた。

 

「あ!グリフィンのお兄さんだー!」

「おーっす!チビッ子ー!元気にしてたかー!」

「元気にしてたよー!」

「お兄さん来るの待ってたー!」

「シスターさんは毎日おち〇ちん触りに来てたけどねー!」

「え、今何て?」

 

 グレイ達が見えた途端にパタパタと駆け寄る子供達。端から見れば大人が沢山の子供と触れ合っている微笑ましい光景の筈だったのだが、最後の爆弾発言に全部持ってかれては場の空気を凍らすには十分な威力だった。戦術人形達は「え、何いってるのこの子!?」と疑いたくなったが、何も知らないフランを除いてグレイ達は頭を抱えて「まだ続いてんのか……」と呟いていた。

 

「あ~、お久し振りですね~。グリフィンの皆さんこんにちは~」

「ええ、お久し振りですシスターフィリア。俺としちゃ会いたくなかったんですけど」

 

 声の聞こえた方向を見ると、一人のシスターがこちらに近寄って来た。戦術人形達と初めて来たフランも釣られて見たが、その姿に思わずギョッと驚いていた。何せシスターのスタイルは全ての男が絶対に振り向きそうな爆乳、スリムな身体、むちっとした尻。正に性の暴力と言わんばかりの極上なスタイルをしていたのだ。

 ふんわりとしたフィリアに対して、グレイ達は溜め息を吐いていた。今の態度からして大体察したUMP45もこれにはグレイ達に同情していた。

 

「あら?あらあら、可愛らしい人ですね♪もしかしてグレイさん達の仕事仲間ですか?中々好みのタイプですねこれは。是非ともお持ち帰りをしてじっくりと味わっちゃ―――」

「デトロイト市警だ!」

「目の前で堂々と誘拐発言するんじゃねぇ!」

「仕事仲間を連れて行かれたらこっちが困るんでな」

「ぐぎぎぎぎっ!?ちょ、痛い痛い痛い!チョークスリーパーは止めて!死ぬ死ぬ!息が出来ませんから!」

「ああっ!またですかシスターフィリア!貴女は何度も卑猥な事をしてはいけませんと口酸っぱく言ったではありませんか!またグリフィンの皆さんに迷惑を掛けて反省部屋行きにされたいのですか!」

 

 プロレス技でフィリアをシバくグレイ達。直後、神父と思わしき人物の声が聞こえる。神父が止めようとすると思った矢先、なんと神父までもがプロレス技を仕掛け、鷹山と一緒にブレーンバスターを決める。随分とアグレッシブだが凄い暴力的とも言える光景に戦術人形達は唖然となった。恐る恐るHK416が一体全体どういう事なのか聞くと……。

 

「あ、あの……これは一体どういう事なんですか……?理解がまだ追い付かないんですが……」

「ここの孤児院で働いているフィリアさんは聖職者でもあるんだが、同時に根っからのショタ好きでな。もっとも、彼女の本当の正体はサキュバスらしく、ある意味クイーンの立場に近い存在なんだと」

「サキュバスってアレですよね……?男の性を吸い取るという夢魔ってヤツの……何でそんなのがこの世界に……?」

「その認識で構わない。何でコイツが居るのかというと、先のコーラップスやら鉄血との奮闘で人類は多く失っただろ?あちら側としてはジャンルの1つに過ぎない男の子がもしも絶滅なんかしたらどうしようと不安になったらしくてな。何をトチ狂ったのか男の子を保護し続けたんだが、その途中で近くの教会に居た神父にバレた。ただ今の世界における厳しさは神父も良く分かってるから、せめて小さな子供は男の子だろうが女の子だろうが保護して、ちゃんと育ててあげなさいと約束をしたらしい。結果、孤児院みたいな感じになったそうだ」

「ってか、そんな事を言ったら俺達も大概だけどな」

 

 そんな展開アリなのか!?と疑いそうになったが、目の前のそれが物語っているから実現しているのだろう。神父も最初は悪魔の手先と思って聖水やら十字架やらを構えていたのだが、涙目になって必死にお願いする彼女を見て根負けしたらしい。ただ純粋に助けたいのだろうとその時は思っていたそうだ。しかし……。

 

「男の子は結局おねショタ展開に連れ込むのは確定だとして、問題は保護された女の子達の方。アイツ、あわよくば同じサキュバスにしようとトンでもない教育をしようと考えたらしくてな……しかも、大勢のサキュバス連れて「諸君、私はSEXが好きだ」とか「大乱交を!一心不乱の大乱交を!」とか叫んでいるのを見た神父が即座に俺達の所へ通報したんだと」

「通報を受けた俺達も何事かと思ってたんだが、着いた時には何じゃありゃ!?って思ったわ。で、一人一人無力化させて落ち着かせて、後は神父による説教タイム。これで反省するかと思ってたけど、それ以降常習犯になっちまってな……」

「あー……だから嫌な顔してたり会いたくないって言ってのね」

「そういや、俺達が紙芝居するって聞いて思い出したが、一時期読み聞かせと言わせておきながら18禁の同時を子供達の目の前で堂々と見せて、しかも声に出して聞かせていたのは一番ヤバかった思い出が……」

「ホントに大丈夫なのこの孤児院!?」

 

 毎回通報を受けて訪れるのも中々に苦痛だったのだろう。その度に神父がプロレス技で体罰染みたやり方してたりしてグレイ達の負担を軽減させようと努力しているそうだ。神父がそんな事をして良いのかどうかはこの際どうでも良いのだろう。例えそれが暴力教会とか言われたにしても差ほど気にしてはいないのだから。

 

「さて、早く行こうぜ。子供達が待ってる」

「そうだな。こんなので時間を潰したくは無いからな」

「んじゃ、神父ー。俺達先に行ってるねー」

「どうぞどうぞ。この淫乱バカは私の方でシバいておきますから」

「し、神父!ギブ!ギブですから!反省してますから!ですからプロレス技はもう勘弁して下さい!あだだだだだ!!」

 

 苦痛に訴えるフィリアの言葉を無視し、グレイ達は孤児院の中へと入って行った。分かっていた通り、孤児院に居るのは子供が殆どであるのだが、中にはそろそろ成人に到達しそうな子も居た。

 

「ほ~れ、お菓子だぞ~」

「はい、これウチで獲れた果物。皆で分けて食べて」

 

 早速グレイ達は子供達に食糧のお裾分け。その後は可能な限り老朽化した所が無いかチェックしたり、畑の具合はどうなのか聞いたりし、後は困らない様に資金を提供したりするなどした。この時点で本来の紙芝居とかの話は一体何処へ行ったと言いたくなるが。一応、まだ話していない子供にも挨拶しようと廻っていたが、ふと誰かの視線を感じた。

 

「うん?」

「どした、グレイ?あ……」

 

 向けられた方向を見ると、物陰から一人の少女がこちらを見ていた。赤い目と白い髪。恐らくはアルビノだと思われる特徴的な部分。こんな似たような光景を彼等はハッキリと覚えていた。

 

「君は……あの時の!」

「………!」

 

 そう、グレイ達が見たのはあの時の奴隷の少女だった。まさかこんな所で再会するとは思わず、少女の方も覚えていてくれていたのか、パァッと明るい笑顔でトテトテとこちらへと近付いて来た。

 

「おー!元気にしてたか!どス―――」

 

―――ドガッ!バキッ!ベキッ!グシャッ!

 

『言わせねぇよ!?』

 

 その名で呼ぶのは止めろと全員からフルボッコにされる鷹山。少女も確かに前そんな出来事があったなぁ……と若干ドン引きしていた。ある意味今じゃその名を呼ぶのは色々とマズい気がするのは間違ってもいなかったりするが。そして、少女は言いたかった事、話したかった事を口に出すべく、勇気をもって話し掛けた。

 

「あの……皆さん、お久し振りです……」

「えっ!?君、喋れたのか!?」

「はい。あの時は何故か喋る事が出来なくて、せめて頭を振るくらいしかコミュニケーションが取れなかったんです。だから、このまま伝える事が出来なかったらどうしようって思ってたんですけど……本当に元の世界に帰れる事が出来ました。ありがとうございます」

「大丈夫、気にしてないから。こういう厄介事は慣れている様なものだしな」

 

 だから、心配しなくて良いと言いながらグレイは少女の頭を撫でた。それがとても心地が良かったのか嬉しそうな表情を見せる少女。正に天使とも言える感じだった。しかし……。

 

「んー?てか、君は元々ここに居たの?」

「はい。両親が死んでしまってここの孤児院に住む事になりましたが……同じ境遇を持っている子供がいっぱい居るので、案外寂しかったりはしません。時々遊んであげてお姉ちゃんみたいな立場になってますが」

「偉いな。偉いんだけど……運営してる人があの変態痴女なんだよなぁ……」

「どスケベホワイトミルクってのも案外間違っていなさそうな気がしてならないな……あの痴女であるからこそ子供もそうなるまで悪影響するのか……」

 

 かぁーっと真っ赤になってしまう少女。何だかあまりにも可哀想なので、これからは時々様子を確認する前提で何度も孤児院に足を運んだほうが良いかもしれないと満場一致で決まったのであった。

 ついでにこれを聞いていた戦術人形から一体どういう事なのか質問攻めの嵐となり、ちょっとだけ説明するのに時間を要したのはお約束。




Felys Final Remixが出たと聞いて久々にガラクタノカミサマを思い出した。このネタ、後々で使えそうかもしれない。

もしかしたら外伝で且つシリアス重視になるかもしれん。
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