の3周年まで、後1日!!
シャンフロ3周年前夜祭は、秋津茜です!
作者様Twitterの気になったのを……。
今日は午前授業。
部活もお休みで、午後から少し時間が空いていた。
……今日は何しようかなぁ。
すぐ帰ってシャンフロやるのもいいかもしれない……楽郎さんがいるかもしれないし!
事前に楽郎さんの学校も午前授業だということも聞いていたので、多分すぐにインしていると思う。
そんなことを考えていると、クラスメイトのお友達が話しかけてきた。
「ねえ隠岐さん! 今日さ、せっかく午前授業だしクラスの皆でお昼ご飯行きたいなって話してたんだよね! 隠岐さんもどうかなって!」
「えっと……」
どうしようかな……お友達とご飯行くのは楽しそうだけど、でも楽郎さん……うーんうーん……。
そんな風に少しだけ悩んでいると、ずっと窓の外を見ていた瑠美ちゃんが、私に話しかけてきた。
「紅音」
「? 瑠美ちゃん? どうしたの?」
「ちょっと来てみて」
? 何だろう?
「外」
「あれ……? 窓の外? ……えっと……あ!」
瑠美ちゃんに促されるまま窓の外を見ると、なんと校門の前に楽郎さんが立っていました。
「え! あ! あれ!?」
私は慌てて電話をかける。
「もしもし楽郎さん!?」
私が電話を始めると、クラス内が少しざわついた気が。
……あ、お話の途中で電話しちゃったからだ。
後で謝らないと。
『おー、紅音。もしかして窓から見えたか?』
「はい! えと」
『はは、なんだバレちまったか。校門から出てきたときに脅かしてやろうとか思ってたのに』
「え? もし気づかなくても驚きより喜びの方が強いですよ?」
『え、あ、おう……とりあえずこの後一緒に飯でもと思ってな』
「はい!! えへへ……デートですね!」
『まあ……そうなるな』
「はい! ありがとうございます!!」
そのまま電話を切って振り向くと、何か神妙な空気になっていて、ちょっと戸惑ったけど、とりあえず伝えなきゃいけない。
「えと、ごめんなさい! せっかくお誘いいただいたんですけど、私これからその……大切な人との用があるので……それじゃあ!!」
そう言って荷物を持って教室を飛び出す。
楽郎さんを待たせてるから急がないと。
……あ、でも廊下を走っちゃダメだから早歩きで……!
後、私が出た後何か叫び声が聞こえた気がしたんだけど、何だったんだろう?
明日聞けばいいや!
「楽郎さんお待たせしました!!」
「いや早ぇよ。全然待ってないわ」
「デートが楽しみでしたので!」
「……じゃ、行くか」
「はい!!」
~~~~~~~~
「瑠美が?」
「はい! 窓の外にいるって教えてくれたんです!」
朝のうちに、俺も紅音も学校が午前授業だと言うのは知っていたので、サプライズで学校に凸ってやろうと息巻いて紅音の学校の前で待機していたわけだが、どうも先に瑠美の奴に見つかってたみたいだ。
「あいつめ、せっかくのサプライズを邪魔しおって……」
うちの妹は本当に邪教徒の名に恥じない行動を……。
「でも、おかげで助かりました! クラスのお友達にご飯一緒に行かないかって誘われてたところだったんですよ!」
うちの妹は本当に出来た妹だな……!!
心の中で手のひらをドリルにしていると、紅音の頭に見覚えのあるものが装備されているのを見つけた。
「お、それつけてくれたんだな」
「はい! 楽郎さんからの誕生日プレゼント、大事に使ってます!」
それは以前に俺が誕生日のプレゼントで渡したヘアピン。
「うん似合ってる似合ってる」
「えへへ……ありがとうございます!! 嬉しいです!!」
嬉しそうに笑顔を見せる紅音を一撫でして、適当な食事処を探す。
「とりあえず……飯にするかぁ」
「はい! 私おなかペコペコです!」
「何がいいか……紅音好きな食べ物なんだっけ」
「伊達巻です!!」
「………………それはまた今度な」
とりあえず手ごろなファミレスになった。
~~~~~~
「ご馳走様でした! ……ほんとにご馳走になってよかったんですか?」
「こんぐらいは大丈夫だっての。……それより、この後どうするか」
「あ、じゃあお腹ごなしにちょっと公園いきませんか!?」
「お腹ごなして……伝わるけど。まあそうするか」
「はい!!」
そのまま色々と話ながら少し歩いているうちに、先程まで日が照っていたにもかかわらず、少し雲行きが怪しくなってきた。
そしてすぐに額に水が落ちてくる。
これは……。
「……雨か?」
「雨ですね!」
紅音もそれに気付いたのか上を見つつ答える。
俺も紅音に倣うように空を見上げると……。
「…………え、なんかヤバくね?」
「なんか一気に来そうですね!」
今にも降り出しそうな雲行き。
歩いてる最中はそこまででもなか――っ!!
――ザァァァァァァァッ――
「うおっマジか!」
「わぁー!!」
まさしくバケツをひっくり返したような雨が、一気に降り注ぐ。
「と、とりあえず我が家が近い! 走るぞ紅音!」
「はい!」
そしてそのままもうダッシュで家に向かう事に。
くっそ、飯食った直後は脇腹が……ッ!!
腹ごなし前に過度な運動させるなよ!
「ふぅ……ふぅ……」
「わぁー……」
ようやく家についた。
マジでスコールみたいな雨だった……。
「あー酷い目にあったわ」
「ふぁー…………あはは……濡れちゃいましたね……」
「っと、紅音、今タオル持ってくるから、とりあえずその場で、待っ……て……」
先に玄関に入り、紅音にそう伝えるために振り向いたとき、思わず言葉が止まった。
雨に濡れた髪、滴る水、そして雨で所々透けてるシャツ。
「……ふぅ……」
小さく漏れる吐息に、少し息をのむ。
そんないつもの元気いっぱいの姿とは違う、物憂げな雰囲気に一瞬見入ってしまったが、すぐに我に返る。
「わ、悪い……っ!」
慌てて紅音から目を逸らす。
「? どうかしたんですか?」
俺の謝罪の意味が理解できていないのか、紅音はズイッと身を乗り出して俺を下から覗きこむ。
「……ちょ、ちょっとタイム」
「……どういう意味ですか?」
雨に濡れ、前に垂れてきた髪を耳にかけつつ、小首を傾げて紅音は尋ねてくる。
わざとやってんのか!? ……わかってるよ! 完全に無意識なのは!!
「と、とりあえず、そこで待っててくれ! タオル持ってくるから!!」
「?? はい」
~~~~~~
玄関に立たせておくのもあれなので、居間で待たせている紅音に急いでタオルを持っていく。
「ほれ」
とりあえず多めに持ってきて渡すと、紅音はしんなりした笑顔を作り、それを受け取った。
「ありがとうございます」
「……どうした? 雨に濡れて体調でも崩したか?」
「あー……いえ、その……せっかく楽郎さんとのデートだったのにって思うと、少し」
頭を拭きつつ、タオルで顔を隠しながら残念そうに言う紅音。
……こいつは……。
俺は紅音が使っていたタオルを奪い取り、そのまま紅音の頭を少しだけ乱雑に拭いてやった。
「え? あ、うわわ!」
「お・ま・え・は! 何をくだらないことで気落ちさせてんだよ!」
「え? え?」
「俺はお前と一緒にいれるだけで楽しいっての。つか、外に出掛けることが出来ないなら、ゲームでもなんでも出来るだろ?」
「楽郎さん…………ふふ、そうですね…………はい!」
「さしあたって、今は……まあまず色々と乾かすとこからか……瑠美に連絡して服借りるって手もあるか……」
「あ、楽郎さん……それなんですけど……楽郎さんがタオル取りに言ってる間に、瑠美ちゃんには連絡してて……」
「お、そうか。んじゃ適当にあいつの部屋から服持ってきていいぞ」
「あ……えと、その、ですね…………状況を伝えたら、えと……シャワーだけでも浴びて体をあっためるよう言われてて……」
「っ!! ……そ、そうか……! いや、そりゃそうだな! 雨にあたって体も冷えてるしな! うん、それが正しいわ」
「あ、でも! それだったら楽郎さんも体冷えてるんじゃ……」
「いや、あー……お、俺はまあ……大丈夫だ、うん」
「えと……じゃあその……先にシャワー浴びてきますね……?」
「……っ!! わ、わざと言ってるんじゃないよな……!?」
「? えっ、なにがですか?」
「いやなんでもない……………………マジで無自覚かよ……」
「楽郎さん……?」
少し言いよどんだ俺を不思議に思ったのか、後半部分が聞こえなくて聞き直そうとしているのか、スッと俺の近くに身を寄せる紅音。
「………………………………」
「………………………………」
何故かほんの少しの間、ただ無言で互いを見つめあう時間が出来、そして――。
――ガチャッ!
「ただいまー!」
絶妙のタイミングで帰ってきた瑠美に二人して肩を震わせた。
「いやー、お兄ちゃんも紅音も雨に降られたらしいけど、なんかどうも通り雨だったみたいだよ? 今はすっかり止んで…………おやおや? お邪魔でしたか?」
そのまま勢いよく居間に入ってきたことで固まる俺たちを見て、にやにやと笑いながら聞いてくる瑠美。
こいつ……!
「だぁぁあ! いいから紅音連れてけ! このままだと風邪ひいちまうだろ!」
「はぁい。いこ、紅音。とりあえずお風呂だね。その後またコーディネートしてあげる」
「お、お手柔らかにお願いします……!」
「だめー」
そうして居間を離れる二人を見送った後、大きく息を吐く。
「はあぁぁぁぁぁぁぁ……っ」
いやほんと、何だったんだ今の空気。なんかこう、むずがゆくなるような沈黙だった……。
「…………ギャップっつーかなんというか……天然の魔性かよ……」
今の所、少々鼓動の早さが抑えづらくなっているわ。
落ち着け、冷静になれ。クール、ソークール。
「あー……ちょっと無理かも……」
19日の更新はTwitterでアンケして、0時ではなくて4時31分(シャンフロが連載開始した時間)になりました。
よろしくです!
本編確定カプ予定してます!