色々考えた結果まあ長くなってしまいまして。
今まで投稿した分確認したら、楽玲書いてる時だけ長文になってしまっていたので、おそらく癖ですね。
例の如く、少々ブレなどございましても、二次創作ということでご容赦いただけると。
ある日、家で勉強をしていると、誰かが訪ねてきたのが分かった。
使用人の方になぜか私が呼ばれ、玄関まで行くと。
「ハロー玲ちゃん?」
「天音、さん……?」
何故かモデルの天音永遠さんが訪ねてきていた。
いつも最初にアポを確認してたと思ったけど、どうやら天音さんは既に顔パスらしい。
「え、えと天音さんどうされたんですか? その、百姉さんは今日仕事ですけど……」
「んー硬いなぁ永遠でいいのにー。まあいいか、今日は百ちゃんじゃなくて玲ちゃんに会いに来たのさ!」
「わ、私に、ですか……?」
「まあまあ立ち話もなんだし部屋にいこっか! あ、でも私玲ちゃんの部屋は知らないな……まあ百ちゃんの部屋でもいいかな。ほらいこ?」
「え? え? え? え?」
困惑する私をよそに、天音さんは引きづるように連れて行きました。
「それで、その……」
「焦らない焦らない。これを見なさい! じゃーん!!」
そう言って取り出したのは、服……? だった。
ただ、普通の服にはつかないようなパーツも沢山付いているので、コスプレか何かだろうか。
「ふっふっふ、わかってないようだね玲ちゃん。よくデザインを見てごらん?」
「デザイン? ……え、こ、これって……!」
よく見るとそれは、最近私がシャンフロで作り替えたアバター、サイガ‐0が装備している鎧のデザインと全く同じだった。
「気づいたようだね! そう、これは新サイガ‐0のアバターコスプレ! 見事な再現率でしょ? 永遠様アイが冴えわたったね!」
「ど、どうしてこんなものを」
「え? 玲ちゃん本人に来てもらうために決まってるじゃん」
「どうして……!」
「んー、私が見たいってのもあるけど、ちょっと面白そうな予感がしてねぇ……ま! 説明は後々! ささ、すぐ着ちゃおう!」
「ひぇ! あ、あ、ふ、服脱がさないで……!」
「うぅ…………」
そのまま天音さんに押し切られるように着てしまった……。
シャンフロ内でもすごく恥ずかしかったのに現実で着るとより恥ずかしい……!
誰かに見られる前に脱ぎたい……それに……。
「おぉ……! うんかわいい! やっぱり似合ってるね! 玲ちゃんに絶対に会うと思ったんだよねぇ!」
「うぅぅ……その、もう満足して……」
「あーでもごめんね? ちょっとだけミスっちゃったみたい。少し胸のあたり苦しいでしょ?」
「え、あ…………その、はい少し……」
「んー! この永遠様をもってしても、玲ちゃんの成長速度は見抜けなかったなぁ!!」
「――ッ!? ――ッ!!」
そうわざわざ大声で言う天音さんに恨みを込めた目を向けると、大層楽しそうに一笑いした後、とんでもないことを言ってのけた。
「じゃ、サンラク君呼ぼっか!」
……………………?
「……!?!?!?!?!? な、なな」
「いやぁだってさ、せっかく着たんだしちゃんと見てもらわないとね!」
「な、なんでですか!?」
「ふっふっふ、天音永遠様を舐めないでほしいねぇ。玲ちゃん、シャンフロ内で初めてアバターをサンラク君に見せた時、なんかあったでしょ? サンラク君がちょっと照れたとかさ。雰囲気で何となぁく察したんだけど…………ねぇ玲ちゃん? それ、リアルでも見たくない……?」
「――――」
何かを言いたいけれど何も言葉が出なくて口をパクパクさせることしか出来なかった。
確かにその……楽郎君がこれを着た私を見て、照れてくれるのなら、それは少し見たいけれど……。
でも、この格好は……!
それに、あの時は照れていたのではなくて、変な格好だからひいていたとしたら……。
そんな葛藤の中、この場に私と天音さん以外の声がかかる。
「玲? 百の部屋で何をしているのです? それと……天音さん、でしたか」
仙姉さん……!
私が思わず固まる中、天音さんは大した動揺も見せず、にこやかに話し始めた。
「あ、仙さんお久しぶりです! お邪魔してます!」
「ええ、お久しぶりですね。……それはそれとして、百の部屋で何を? それに……玲のその恰好……」
「あ、あの! これは!!」
「まーまー玲ちゃん、ここは私に任せて」
「え? あ、天音さん?」
ふと嫌な予感がよぎる。
思わず止めようと手を伸ばしたけれど。
「だーいじょうぶ大丈夫、任せてって。コホン、仙さん? 少々お耳を」
そう言って天音さんは仙姉さんに耳打ちを始めた。
どうしよう。
止めなければいけなかった気がする。
「――――で――――だから――――という訳で――」
私が戦々恐々と状況を見守っていると、一通り話し終わったのか、天音さんがすごく笑顔で……多分、楽郎君が言うところの、外道顔で戻ってきた。
仙姉さんのほうは、目をつむり何かを考えているみたい。
「えっと、仙姉さん……?」
「玲、話はわかりました。それでいきましょう」
「えっ!?」
話はわかったって、私はわかってない!
それでってどれ!?
「玲、貴女は陽務さんを呼んでおきなさい。家の者にはすぐに案内できるように通達しておきます。安心してください、必要以上の干渉は避けるように言い含めておきます。必要であれば数時間ほど玲の部屋には誰も近づけないようにしておきますよ」
「必要ありません!」
本当に必要ないのか二、三度聞き返された後、仙姉さんは去っていった。
「はぁぁ……」
「やっぱり仲いいねぇ。ちょっと堅苦しい感じはあるけど」
「その、仙姉さんは……いつもは、礼儀正しく厳しい人なので……いつもは」
「まあそのあたりは百ちゃんから聞いてるよ。……で、これで今日サンラク君を呼ぶことが決定したわけだけど」
「へ? …………あ!」
「これで呼ばなかったら、仙さんなんか言ってきそうだねぇ」
「あぅ……あ、その、楽郎君の予定も確認してないので……」
「あ、それは大丈夫。瑠美ちゃんにコンタクトとって、ゲームしないようにさせてるから!」
「な……! うぅ、なんでそこまで……」
「だってすっごく面白そ……同じ女として、恋する乙女を応援したいじゃん」
「ほとんど言い終わってましたけど!」
私の言葉にカラカラと笑い、一息ついた天音さんは、こともなげに口を開く。
「とにかく早く呼んじゃいなよ!」
「うううぅ……でも……」
「……ねぇ玲ちゃん? 本当はもっと、サンラク君と距離を縮めたかったり、するんじゃないのかなぁ?」
「……………………」
天音さんの言葉に意を決し、端末を手に取る。
そして――。
「呼んだ? 呼んだ?」
「……はい……」
「そっかぁ……よし……じゃあ、私はそろそろ帰るね!」
「え、えええええええ!?」
「いやさ、確かにサンラク君の驚きと照れからの赤面は見たいけど……というかまだちゃんとサンラク君の顔見たことないけど……私この後仕事あるしね! 後、サンラク君変なところで鋭いから、私が近くにいたら察してお面とかもってきそうだし」
そんな、ことはない……と思うけど。
「じゃ、そんな訳で頑張ってねー!」
そう言って天音さんは颯爽と帰っていった。
「…………えっと……」
~~~~~~~~~~~~~~~~
家で何故かは知らんが瑠美にファッションのイロハを叩き込むとか言われて、ずっとレクチャーを受けていた時に、玲さんから連絡があった。
正直、これ幸いと二つ返事で行くって打ったけど、用なんなんだろうか……。
多分シャンフロ系だとは思うけど。
なんにせよ、行くのは問題ない……のだが。
「瑠美のレクチャーの途中でそそくさと家を出たから、無駄におしゃれしてやんの……」
などと考えているうちに到着。
しかし相変わらずすごい家だな……。
と、今回はちゃんと自分でインターホンを鳴らす。
前回は焦りすぎて変な勘違いしてたしな。
一応一回来てるし、今回は玲さんに呼ばれたわけだから、不信感は持たれないと思いたいが……。
『――』
お、インターホンが繋がった感じ。
「あ、えーと」
『お待ちしておりました、陽務様。ただいまお開け致します』
顔パス!? なんで!?
あーいや、今回は玲さんが事前に伝えてたってことかな……。
前と同じ使用人さんに案内されるままついていったが、今回は応接間じゃないのか?
というか、こっちって確か……。
「こちらです陽務様」
「えっと、ここは玲さんの」
「ええ、玲様のお部屋にございます。今回は直接ご案内するように仰せつかっております」
「そ、そうですか……」
軽い気持ちで来たけど、もしかして結構大ごとなのか?
とりあえずふすまの前に座り、一言。
「し、失礼します……」
であってたか……?
正直和室に作法までは詳しくないぞ。
「ひゃい!!」
「あ、陽務ですー」
「ら、楽郎君……! ど、ど……どど」
「…………どうぞ、ってこと?」
「まっ! ちょっと待ってください!」
「あ、まだ駄目な奴だった?」
「あ、あの! 心の……準備が!!」
いったい何が起きているんだ。
まあまだ入るなと言われれば、そうするしかないので待つことにする。
――つもりだったけど、そばで控えていた使用人の方が有無を言わさず押し通しだした。
「玲様。失礼いたしますね」
「へぇぁ!?」
え、ちょっとまって、着替え中とかだったらどうするんだよ。
一発でピザ留学確定する奴じゃん!
「ぁ…………」
「――――――――」
幸い着替え中、という訳ではなかったが……これは……。
「……ぁ、あの…………」
恥ずかしそうに身をよじらせる姿は、ほんの数日前に見た光景とほとんど同じで。
「えっと、玲、さん……?」
俺の目に飛び込んできたのは、玲さん……サイガ‐0の新アバターと全く同じ格好をした玲さん本人だった。
しかもタイミング的に玲さんは立ってて、俺は作法的に正座していて。
要するにちょっとローアングルなわけで。
「……ぁ…………」
とりあえず慌てて目をそらす。
「そ……その、格好……」
「……えっと……その、今日、何故か天音さんが、これを持ってきて……」
「オーケイ全部理解した」
あの外道、玲さんにまでこんな仕打ちを。
「えと……」
玲さんは恥ずかしがりつつも、そっと俺のほうを見る。
……え、もしかして感想求められてる?
まってゲーム内ならまだしも、リアルでこれは、少々刺激が強すぎてまともに見れてないんだけど。
ただ黙っているわけにもいかないので、何かを言おうとした瞬間、後ろから声がかかる。
「玲、何をしているのです」
「うぉ!?」
「せ、仙姉さん……」
いつの間に後ろに!?
やっぱり斉賀家、戦闘能力高すぎるだろ!
後、気が付けば使用人さんもいないんだけど、もしかしてあの人も戦闘能力高い?
「お客様をいつまでも待たせていてはいけません。部屋の中にご案内差し上げなさい」
「あ……は、はい……楽郎君、どうぞ……」
…………ん? それでいいの? 玲さんそれでいいの? 今俺入っちゃうと着替えるタイミング逃す気がするんだけど。
そう思いつつも言われるがまま中に。
それを見届けた仙さんは、玲さんに言い含めるように口を開く。
「玲。一応伝えておきますが、私はこれから二時間ほど弓道場で鍛錬があります。それと、このあたりの清掃も終わったとの報告を受けているので、使用人たちもしばらくここを通ることはありません……二、三時間はこの辺りは誰も近づきませんので」
「せ、仙姉さん!?」
「…………」
「それでは陽務さん――ごゆっくり……」
「……は、はい……」
そのまま仙さんは去っていった。
多分本当に鍛錬とやらに行ったんだと思うけど……。
「…………あー、えっと……」
「……ぇあ……ら、楽郎君! 他意は、他意はないんです! えと、変な意味じゃなくって……!」
「あーうん、わかってる、わかってるから」
そんな真っ赤な顔で否定されると逆に信憑性出てきちゃうから……。
もはや古典芸能と言ってもおかしくない昔ながらの、今の時間なら何してもバレませんよ、アピール久しぶりに見たよ……。
そんで、今の状況でそれってことは……。
……やかましい脳内ディプスロ。
脳内でとりあえずディプスロを
「……………………」
「……………………」
どうする、何かを話すべきか。
というか妙に緊張するな。
シャンフロ内とは違って、ただの作り物だから仮面の目がこっちを見てるってことはないんだけど……。
……やっぱり、そのコスチュームちょっと過激だよなぁ……。
「そ、そうだ。主犯である鉛筆はどこに? どっかに隠れてる?」
「あ、いえ……天音さんはこの後仕事だと言って、帰っていきました」
「ええ……?」
「その、私にこれを持ってきて、楽郎君に見せようと言い出して……」
「それで俺を呼び出して、玲さんに着替えさせるだけ着替えさせて帰ってったの?」
「はい……」
いよいよ何しに来たんだあいつ……。
ん? ちょっとまて、じゃあなんで。
「その……じゃあ玲さんはあいつが帰った後もそれを着てたのは……?」
「う……そ、その…………や、やっぱり、変ですか……?」
「へ?」
「その、初めてアバター変えたとき、変な恰好か聞いたとき、気にしてないって言っていたので……」
「いやいやいや! そういう意味じゃなくって! むしろその……似合ってて……いいと、思います。……色々目のやり場に困って照れてただけです、はい」
「そ、そうですか……えと、ありがとう、ございます……?」
「あ、いえ……」
「……………………」
「……………………」
定期的に変な空気になるな、この状況!
そして目のやり場に困るのはあの時より今だよ!
同級生の、それも学校で高根の花とされてる女子がその恰好するのは、いくら何でも照れるって!
当の玲さんがしきりに恥ずかしそうにしているのがより…………ディプスロ俺の脳内からうせろ!!
「と、とりあえず! 目的は果たしたわけだし、着替えるのは?」
「あ、そうですね……じゃあ、その……」
「出る、もちろん部屋の外にいるって! 気になるようだったらふすまから離れとくけど」
「あ、ああ、いえ、その、そこまでしていただかなくても……」
「そか、じゃあとりあえず待ってるから」
そのまま一度部屋の外に出ようとした俺を、玲さんが呼び止める。
「あ……楽郎君」
「ん?」
「その……この格好、サイガ‐0の私と今の私ってどちらが似合ってますか……?」
「な………………ッ」
急にとんでもない質問が来たことで思わずフリーズしてしまった。
これじゃいつもと逆だぞ……!
とはいえ、言った本人も無意識だったらしく、自分の発言を思い返してなのか、元々赤かった玲さんの顔がさらに赤くなっていく。
「あ、あぁぁ……! ち、ちがっ! ごごごごごごごごめんなさい変なこと言って!! わ、わすれてくだひゃい!!」
「ああいやいや、気にしてないので……」
「はひぃ……」
あ……でもさっきの会話から考えると、気にしてないだとちょっとアレか……。
「…………その、玲さん……正直どっちも似合ってると思うけど……個人的にゲームのキャラはゲームのキャラとして見てしまうタイプなので……い、今の玲さんの方がいいと、思います……」
「!? ふぁ……!」
「た、ただその……流石にリアルでそれはちょっと刺激が強すぎるかな、とは……あーごめん余計なこと言った! とりあえず外で待ってる!」
「ひゃ、ひゃひ……!!」
そうしてほぼ逃げるように部屋から出た。
あー……一旦顔を冷やしたい。
後とりあえずカフェインが欲しい。
……というか俺は何を言っているんだ……。
そして少しした後、部屋から声がかかる。
「……その、楽郎君、着替え終わりました……」
「あ、はい。じゃ、えと、失礼します」
そう言って再び部屋の中に。
「……………………」
「……………………」
気まず!
まあさっきの今じゃ当たり前だろうが……。
「あーっと、玲さんそれに着替えたんだね」
「あ、はい。その……たまたま、たまたま手に取ったのがこれだったので!」
「そ、そう……」
玲さんが着ていたのは、以前JGEに一緒に行ったとき着ていた服だった。
あれから結構経ってる気がしたけど、実際はそんなでもないんだよな……。
「それでその……これからどうする感じに? 一応、目的……というか、鉛筆の目論見は果たしたわけだけど」
「あ……そ、うですね……」
本当に何も考えていなかったのだろう玲さんは、色々と考えを巡らせているようだった。
…………うーん。
「あのさ」
「あ、はい」
「玲さんさえよければ、この後どこか出かけない?」
「みゃッ!? ………………………………そ、そそそそれって!!」
最近、ロード入ってから復帰するまでの時間短くなってきてるな……。
というかまたなんか……ああこっちのミスだった。
「あーそっか、変な意味じゃないよ。単に今家に帰るのはちょっと面倒なことになる気がして」
瑠美のファッションセミナーから逃げるように家を出たから、多分キレてんだろうな……。
「そう、なんですか……?」
「まあ、ちょっと面倒ごとから逃げてきたもので……」
とりあえずはもうあと数時間ほどで、あいつはバイトに出かけるので、それまでの時間は潰しておきたい。
「それに、偶然にもお互い出かけるのに適した服を着てくれてるしね」
「あ…………それでは、その…………ご一緒させていただきます……」
「うん。じゃあいこっか」
「は、はい……!」
「玲さん、やっぱりその服に合ってるよね」
「ふぎゅっ……………………………………ら、楽郎君の今日の格好も似合ってるとオモイマス」
ご期待に沿えられたかはわかりませんが、頑張ってみました。
今書いているのは、これもツイッターで、バレないようにひっそりコッソリやったリクエストで、見つけ出した方から要望いただいたものを書いてます。
三ついただいたリクエストのうち、二つはこのユニバースが違うシャンフロで投稿するつもりですが、鯖癌のリクエストをいただいたものは、ほとんどオリジナルキャラしか出てこなくなりそうなので、新しく短編で上げようかと思ってます。
というか私に鯖癌そのものの二次創作は書けないので、シャンフロ内で出会った孤島出身者が他の鯖について語る……みたいな話を書いてるところですので……頑張ってます!
次の更新は書きあがってからなので、もう少しかかりそうです。
追記
感想、お待ちしてます!!