ユニバースが違うシャンフロ   作:蛇ヤミー

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ちらほら言ってた京ティメットのifです。

まああまり期待せずに読んでもらえると幸いです。


陽務楽郎(サンラク)×龍宮院京極(京(アルティメット))
京ティメットifルート 始まりの可能性(楽京)


 今日は朝からクラスがざわついていた。

 どうやら転校生が来るらしいので、やれ男がいいだ女がいいだ、可愛い子がいいイケメンがいいだと騒ぎまくっていた。

 で、今その転校生が来たのだが。

 

 そいつは堂々とした立ち振る舞いで悠然と歩いてきて、黒板の前に立ち、さして緊張した様子もなく自己紹介を始めた。

 

「初めまして、僕の名前は龍宮院 京極です。特技は幼い頃から嗜んでいる剣道です。趣味は……最近は、ゲーム……ですかね? これからどうぞよろしくお願いします」

 

 にこやかに、キラキラと笑顔を振るまく女子(、、)

 その笑顔に沸き立つクラス――――の女子。

 

 確かに女子受けの良さそうな感じだ。

 今もクラスの女子の歓声に手を振ってこたえてる。

 

 対する男子は、望んでいたはずの女子、しかも綺麗系の女子が転校してきたにもかかわらず、いまいち盛り上がりに欠けていた。

 まあどんなにきれいな女子でも、あれは完全に女子にもてるタイプだ。

 女子高なら確実にラブレターとかもらうタイプ。

 並みの男子が迂闊に手を出せる相手ではなさそう。

 

 そんなことはさておき、俺はとりあえず驚愕に目を丸くしていた。

 

 ……いや、てか嘘でしょ? こんなそのまんまなことある?

 龍宮院ってあの龍宮院ですよね? 後名前な。驚くほどそのままな名前使いやがって。

 

 俺の頭に浮かんでいるゲーム内の知り合いでほぼ間違いないわけだが、その後本人がさらなる一言。

 

「あ、一応別クラスの斎賀玲さん……玲とは親戚です」

 

 確定じゃねぇか。

 

 

 

 で休み時間、転校生イベント必須である質問攻めにあう京極を遠目で眺めていた。

 

 その質問攻めも、流石に四時限目の休み時間にはある程度落ち着き、ちょうど奴が席を立ったところで、俺はそっと京極の後ろに近づき――。

 

 

「――天誅ッ!!」

 

 

「ッ!!」

 

 

 京極は即座にその場から飛びのき警戒態勢を取る。

 即座に反撃に出れないあたりに実力不足を感じるが、リスポン地獄から抜け出せるだけあるみたいだな。

というかリアルにその反応とかマジで入り浸ってるなコイツ。

 

 

「はは、ちょっとは成長してるのなー」

 

 

「は? …………もしかして、サンラク?」

 

「おう京ティメット」

 こうして俺は、京(アルティメット)とリアルでの邂逅を果たしたわけである。

 

 

 

 

「いや、まさか同じクラスに君がいるとはね……」

「こっちのセリフだわ。最初っから最後まで聞いたことある名前しやがって。もうちょっとひねれよユーザーネームそして龍宮院はネットでは隠せよ」

 

「む、君に言われたくないよ。本名聞いてみたら君だってほぼほぼ本名もじってるだけじゃないか」

「俺は多少ひねってるからバレないんですぅ」

 

 などといつものチャットのような会話をしつつ、京極たっての希望で放課後校内を案内している。

 

「つか普通に斉賀さん頼ったらいいだろうが」

「最初はそうしようと思ったけど、せっかく同じクラスに近しい存在がいるならそちらを頼るべきだと思ってね?」

 

「ああそう。っと……これで一通り周り終わったか? うし、帰るか」

「ん、せっかくだから一緒に帰ろうじゃないか」

「おう」

 こうして俺と京極は並んで帰る。

 

 

 

 校舎を出るあたりでふと思ったことを尋ねる。

 

「お前どの辺り住んでんの? 歩いて行ける範囲か?」

 一緒に帰るにしても方向が逆ならあまり意味もないだろう。

 

「ん? 私はあっちの方面。歩きの距離さ」

 そう言って指さしたのは俺の家がある方角だった。

「なんだ、意外と近い所に住んでるのかもな」

「君の家もあちらの方面なのかい? 面白い偶然もあるもんだね」

「な」

 

 

「そういやお前最初の自己紹介で自分のこと「僕」つってたのに、今は「私」なんだな」

「ん……そう言われてみれば……おかしいな……普段は「僕」なんだけど」

 

「クラスでもずっと「僕」だったな。「私」になるときってどんな時なんだ?」

「おじい様に言われて、剣道をしているときは「私」を使っているけど…………ふっ、君といる時は本能的に戦闘モードなのかな?」

 

「こえぇな、おい」

「ふふ、冗談だよ……でもほんとに何でだろう……」

 

「まあ割とどうでもいいけどさ」

「自分で聞いたくせに驚くほど興味なさげだねぇサンラクゥ……! 今日の夜は幕末で会おうじゃないか!」

 

「あー悪かったって、最初からキャラ作ってんなぁ、とは思っただけでな」

 

「作ってる訳じゃなくて、素は「僕」なんだ…………でも、おじい様が私に剣道をする時は「私」を使うように言った理由を考えると……」

 

「んーとりあえずお前が言いやすい方でいいんじゃねーの? で話は変わるけどさ」

「…………まあ、深く考えない方がいいかな。で、なに?」

 

「いや、変わるっていうか、住んでるとこの話に戻るけどよ。てっきり斉賀さん家の近くに越してきたと思ってたわ」

「あー……まあ、本当は玲の家で居候って話も出てたんだけどね」

 

「ああ、あの家ならもう一世帯増えたところで何の問題もなさそうだもんな……」

 

 以前一度だけ訪ねた斉賀宅。

 通称、風雲斉賀城。

 あの家広さヤバいからな……。

 

「一世帯? ああ違う違う。玲の家の事を知っているなら、君もうすうす感づいているとは思うけど、私の家は大きくてね。……少々周りでゴタゴタがあって、私一人でこちらに越してきたのさ。ま、ちょっとした避難だね」

 

 ああ……そう言う感じか。

 なかなかキナ臭い世界で生きてんのな……。

 

「と言っても家族とは仲がいいよ? 兄2人も私のことを可愛がってくれてるしね」

 

 

「さいですか…………ん? ということはお前一人暮らしなの?」

「そうだね」

 

「え、料理とか大丈夫? レンジ爆発とかしない?」

「私をなんだと思ってるのさ。これでも最近は自炊するようにもなったし、家庭科自体も悪くない成績さ」

 

 ……うーん、多分こいつが言ってる通りなんだろうけど、ナチュラルにポンコツ披露するからあんまり信用できんなぁ。

 

「……まあ、困ったら頼ってもらって構わんから。俺ん家ここだし」

 話ながら歩いていると早々に家についたので、そのまま場所を説明。

 

 すると京極は目を丸くし。

「驚いた……本当に面白い偶然もあるもんだね……」

「あん?」

 

「私が借りているのはそこさ」

 そういって指さしたのはうちの斜め向かいにあるレディースマンションだった。

 

「マジかよ」

「私も驚いた」

 

「とりあえずまあ、さっき言った通りだから、一応覚えとけ」

 

「ふふ、ありがとう。君、意外と面倒見がいいんだね」

「うるせぇ」

 

 

「じゃ、また明日。楽郎」

 

 

「おう、また明日な、京極」

 

 

 こうして新しい日常が始まる。

 

 

 

 

 

 

 数時間後。

 

「………………………………」

「………………………………」

 

「楽郎、なんかレンジが爆発したんだけど……」

「かーさぁん! 今日一人分飯多く作ってくれ! 友達も食ってくわ!!」

 




言ってしまえば、連載の一話目みたいになっちゃった感じです。
なのでボツにしたんですけど、気がついたら書いてた……。

京ティメットって、幕末絡むと壊れるけど、通常はこんな感じかなと思って書きました。


この後多分、婚約者候補とか現れて、サンラクさんが家の問題で動けない京極を守る為になんやかんやで決闘とかになるけど、龍宮院流を生身でも披露したサンラクさんが、意図せず京極の婚約者候補になるとかそんな感じです(この後書かないから適当)


京ティメットの一人称の件で少々修正。
そしたらリアルで楽郎と話してるときは無意識に……と言う形に。
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