続き物の二つ目です。
出来てはいたけど、地雷な人が多そうなマイナーカプの続きなので、ずっと投稿できなかった奴ですね。
人によっては大地雷ですから気を付けて!
マイナーカプ好きな私が時折顔を出す。
二次創作なので少しは好きにやろうかと思って書いたんですけどね。
「う、うま……」
「でしょ? ここのはただのジャンクとは違うんだから」
口約束程度だと思っていた飯のお誘いを、意外なほど早く受けた。
誘いのまま付いて行くと、連れて行かれたのはジャンクフード店とは言い難い雰囲気のこじゃれた店だった。
そしてこの店のバーガーが美味いのなんの。
「ここは素材にもこだわってるから本当においしいのよ」
「や、ちょっと甘く見てましたわ……マジすみませんでした」
「ふっふーん」
なかなか見れない夏目氏のドヤ顔をだが、それはそれとして相変わらずポテトの量は多すぎやしませんかね。
目の前の山をチラ見していると、当の夏目氏が俺をガン見しているのに気付いた。
「? 何か」
「ああいえ、まさか素顔で現れるとは夢にも思ってなくて」
そう、今日俺は面を被らずに来た。
会うたびタイミング的に何故か面を被っていはいたが、別に夏目氏相手にそこまでひた隠しにする必要もないのだ。
外道組にはなんとなく知られない方が身のための様な気はするが。
「まあいつも被ってる訳じゃないんで」
「最初ほんとにわからなくて困惑したわ……それにしても……」
「それにしても?」
「なんというか……普通にかっこいいじゃない、楽郎くん。全力で顔を隠してるからどうしても見せられない顔なんじゃないかと疑ってたわ」
「酷い。……妹は読モやってるくらいなので、俺も多少は見れると思いますが」
「そうなの? へぇ……全然趣味違うのね」
「なんというかそう言う家系で……」
「……あれ、読者モデルってことは」
「気づかれてしまいましたか……そう、うちの妹は天音永遠の重度のファンでして」
「ああ…………」
夏目氏もこちらの言いたいことを察したのか、気の毒そうな顔を見せる。
「……まあ、妹は奴の本性を知らないだけ、まだマシですけどね」
「どういうこと?」
「笹原エイトっているじゃないですか」
「ああ、エイトちゃん……がどうしたの?」
「あの子、奴の大学の後輩らしいですよ。奴の正体を知った上で……」
「そんな…………」
「それも二年」
「……私今度彼女の番組にゲストでいくけど、もっと優しくしてあげることにする……」
本当にそうしてあげてください。
「でも、メールでやりとりしてる限りあなたは割とまともな気がしてきたわ。天音さんと同類扱いしてたけど」
「いやまあ、なんだかんだ言っても基本は同類ですよ。ただあそこまでリアル魔王ではないと言うか」
「ゲームの挙動はどうかしてるけどリアルでは普通って感じね、楽郎くんは」
ゲームの挙動は変人扱いなんすね。
「ああ、後は夏目氏と話してる時は悪乗りしないようにはしてるからっすかね」
「え? ……そ、そうなの?」
「あんまり変な目で見られたくはないですしねー」
「そ、そう……」
「基本あいつらと一緒にいたら引っ張られるようにして悪乗りしていきますから。……ハッ、もしや俺が外道と呼ばれるのは、あいつらと一緒にいるから……?」
「それは多分だけど違うと思うけど」
「いや確かに多少クソゲーに思考を持ってかれることもありますし、対立した時いかに相手を不快にさせるかを即座に考えますけど、あいつら程では」
「さっきのまともって言葉撤回させてもらっていい?」
まとも認定期間の短さたるや。
「あ、ゲームで思い出したけど、前に言ってたベルセルク・オンライン・パッション? 少しやってみたわ」
「ゲッ! 手を出してしまったと……」
便秘は人間性を捨てるゲームだと言うのに……。
「うん……何あれ、あのバグの数」
「まあ、そのバグを利用して頭オカシイ対戦するのが今や基本なんで……」
「ケイはあれを何に役立ててるの……?」
「あー……あれはあれで結構。アレに慣れてると想定外の奇襲なんかも落ち着いて対応できるようになったりしますし、自分の体以外の物を操るのって普通は結構むずいんで」
「なるほど……臨機応変に対応するための練習にもなるってことね……確かにカースドプリズンとかはそういう側面もあるかも……他にもそう言う、今後に役立ちそうなのはある?」
「えー……? 前も話しましたけど、基本が悪食なんで大体クソゲーですが?」
「質のいいゲームはシャンフロがあればとりあえず大丈夫そうだから、そのほかの意外性がほしいの」
「あー……」
どうする? 対人でもっとも経験になるのは間違いなく幕末だが、夏目氏に幕末は絶対に勧められん。
下手したら縁切られるわ。
だったら何とかすすめられるのは……。
「ゴリライオンライン……アニマルファイト・オンライン、とか……?」
「どんなゲーム? ……ちょっと待って、何か聞いたことがある気もする……操作性が劣悪だったって誰かから聞いた気もするんだけど」
「まあ、間違いなく良くはないです」
「うーん、どんな内容なの? 格ゲーっぽい名前だけど」
「格ゲーですね。名前の通り数十種類いる動物を操作して闘うゲームで」
「あなたが言うってことはクソゲーなんでしょ? どうクソなの?」
「さっき言ってた、動物になり切るゲームなのに操作性が悪すぎるのもあるけど、一番はバランス調整ミスで、どの動物もライオンの下位互換で」
「ライオン一強じゃない」
「ええ。で、その後のアップデートでライオンに対してメタを張れるゴリラが出てきて、最終的にプレイヤーのほとんどはゴリラかライオンしか使わない状態に」
「それはまた……あ、だからゴリライオンラインってことね」
「中にはウサギとか使っても高戦績を誇る強者もいるらしいすけどね」
「ふーん……それをおすすめしてくれた理由は?」
「あくまで俺は、ですけど。獣の動きみたいなのって意外と役に立つなと。とっさの判断みたいなときに多少耐性が無茶でも動けると言うか」
「なるほど……獣の動き、か」
「……あくまでクソゲーなんで……」
「さすがにわかってるわよ」
まあ長々と話していたせいで、ドリンクの氷もとけてしまってる。
で、話しているときは気づかなかったが、ふと見ると先ほどまであったポテトの山がもうほとんどなくなっていた。
そして俺がそれを見ているとわかったのか夏目氏は。
「あ、食べたかったかしら? しょうがないわね。はい」
そう、ポテトを一本掴んで、俺の口元まで差し出してきた。
「え」
「ん?」
これは、食えってことですかね。
「………………んぐ」
「ポテトは揚げたてが一番だけど、少し冷めた時のしなしな感もまたおいしいわよね!」
「そ、そっすね……」
何か知らんが俺だけ勝手に意識してる感じになってないか?
落ち着け俺、落ち着け。
もはやほぼ残っていないドリンクを飲みほしていると、夏目氏何か言いたげにしていた。
「…………」
「? 夏目氏?」
「その夏目氏、ってなんか落ち着かないのよね」
「と言いますと……」
「こう、ゲーム仲間には名前で呼ばれることが多いのよ。だから」
「え、じゃあ……メグ、さん……?」
「じゃあそれで! 今度はスムーズに言えるようにね?」
「う、うす……」
その後、残っていたポテトも片付け、夏目氏――メグさんが勢いよく立ち上がる。
「さてと……ねえ、楽郎くんこの後時間ある?」
「へ?」
「さっき教わったゲーム、さっそく試してみたくなったから、ちょこっとレクチャーしてくれない? 後ついでにGH:Cの練習も付き合ってほしいんだけど」
「えっと……それはかまいはしませんが、夏目氏の時間は問題ないんで?」
「んー?」
「あ、あー……メグさんの時間は」
「ふふ、今日は一日オフなの。だからよろしくね?」
「う、うす……!」
この後数時間、近くのVR施設でゲームをして過ごした。
ただ名前だけはなかなか慣れなかった……。
夏目氏って名前に慣れすぎたせいか。
おまけ
楽郎くんを駅まで送り届けた後、タクシーに乗って家路につく。
今日は楽郎くんのお蔭でなかなか実入りのある一日だったんじゃないだろうか。
「ああいう通常では人が離れて行ってしまうゲームをいっぱいやるから、あの時みたいな突拍子もない動きが出来るのかしらね……」
完全に真似しようとは思わないけど、大いに参考になる。
私が培ってきたプレイスタイルとは全然違う形だから、よりそう思う。
「それにしても、今日は最後までうまく名前を呼べなかったのは面白かったかも……」
て、あれ?
だいぶ仲が良くなったとはいえ、私は未成年に何を……?
あいや、でも、単純にゲーム友達としてのじゃれ合い的な?
でもなんか楽郎くんかなり名前を呼ぶの恥ずかしがってたような。
あれ? 何か……急に恥ずかしくなってきた……?
というか全然意識してなかったけど、自然にあーんとかしてなかった!?
いや、別にやましい事はないわけで……弟! そう、弟に接するような気持ちで!
……違う! ケイ違うわよ!?
……ってケイに言い訳するのも、なんか違う気がする……あれ……?
結局家につくまで、私はタクシーの中で顔を赤くし続けてしまった。
運転手さんに変な目で見られなかったかしら……。
サンラクさんは、他のクソゲーは誰かに勧めても、幕末だけは適正のある人、もしくは外道にしか紹介しないイメージです。
どんなに外道に染まっても、幕末だけは常人には勧めない感じがある……。
このカプは一応三部構成だけど、次は保留にしておきます。
本当に構想だけなので……。
後、一応、恵慧も出来てます。
一回、これ投稿した直後に恵慧を投稿するという外道な行動も考えましたがやめました。
出来れば今日から三日間は毎日更新したい。
明日はヒロインちゃん、今年最後はまだだれか決めてないので保留。
そもそも31日分は出来てもいないので、投稿できるかどうかさえ謎。