ユニバースが違うシャンフロ   作:蛇ヤミー

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色々書いてましたけど、隙あらばギスる奴らが何とかまとまって書きあがったので投稿します。

これはifがいっぱい。
このユニバースは銭鳴さんが女の人です(多分女性と思うけど、確か作者様からの名言はない)
で、プレイヤー名『ハル』は本名からもじったと予想して、リアルでもハルと呼ばれてます。

リアルネーム勝手につけるのは気が引けたので、後は名無しです。

でもレイドボス『ユラ』さんは多分本名と予想。ひねるタイプではなさそう。


ほぼ描写の無い方々なので、かなり創作です。
二次創作なのでご勘弁……。


その他 幕末内カップリング
幕末ifルート ランカーさんと大体八位


「ねえねえ、ハル。今日の飲み会どうする?」

「飲み会かぁ……一つ聞きたいんだけど……あの人、くる……?」

「あの人?」

「ほら、皆に敬語使ってる」

「あーあーあー! ほとんど全員参加って言ってたし、多分来るんじゃないの? え、何何? ハルってばああいう感じの人がタイプなの!?」

 

「違う違う! むしろちょっと……苦手なんだよね……なんていうか……怖い?」

 

「ええ? あの人ほとんど怒らないし物腰柔らかだし、すごくいい人だよ?」

「うん…………でも、なんだろう……こう……やっぱ何でもない! 飲み会は行くよ」

「えー! 何それ気になるぅ!」

 

 

 ――まあ、普通に暮らしててこんな事思うわけないから、口には出せないよね……。

 

 

 

 

 

「飲み会、ですか」

「おう! お前も来るだろ?」

「ええ、誘っていただいたものを断るほど野暮ではありませんが……その、彼女も来ますか?」

「彼女? ……おいおい、誰の事だ? お前も意外と」

 

「そう言うんじゃありませんよ。むしろ少し近寄らないでおこうかと思いましてね」

 

「なんでだよ! このラボそんな性格悪い子いないはずだぞ!」

「ああいやなんとなく、嫌われてるような気がしましてね。ほら、いつも元気な子と一緒にいることの多い……」

「まさかハルちゃんか!? ええ、ハルちゃん大人しそうに見えて割と話しやすいし、結構フレンドリーな子だぞ? お前何したんだよ」

 

「特に何をしたと言う覚えはないんですが……何故でしょう、私も彼女にはあまり近づかない方がいい気がしてまして」

「なんだよそれー……あんまラボ内で喧嘩とかすんなよ?」

「そこまでではないとは思いますよ。それで? 飲み会はいつどこでですか?」

 

 

 ――ええ、喧嘩という事ではないのですが、一応。

 

 

 

 

「「あの人(娘)、油断ならない」」

 

 

 

 

 

 

 

 辻斬・狂想曲:オンライン――通称『幕末』

 ホームページ、掲示板、攻略wikiに乗っている通り、和気あいあいとした楽しいゲームです。

 今日も今日とて私はストレス解消のためにもこの楽しい(、、、)ゲームをやっているわけ。

 

 ――あー、昨日の飲み会最悪だった。いや飲み会自体は別によかっただけど、隣の席の酔ったチャラ男が昨日に限って声をかけてきて……ラボ内に助けてくれた人はいたけど、ほんと私自身がこうしてやりたかった……!

 

 

「昨日の八つ当たり天誅!」

「ぎゃぁ!」

 次。

 

「天誅!」

「わぁ!」

 次!

 

「僕の刀の錆にしてあげよう……って、あれ!」

「天誅!!」

「ぐは!」

 

 あ、今の京極ちゃんだったかも。

 まいっか。

 次。

 

「天ちゅ」

「天誅テンチュウテンチュウハハハハハハハハハハハ!!」

 

「げ」

 私が次の獲物に手を付けようとした矢先、約十人いる会いたくない人たちの一人に出会ってしまった。

 

 吹雪狩――誠意大将軍。

 幕末総合ランキング八位のトップランカーだ。

 

 最悪。

 

「おや、銭鳴さんではないですか。まさか獲物がかち合うとは」

「あははーどうもーそれじゃあ……」

 

 適度にあいさつを交わして、背を向け走り出す。

「まあまあここで会ったのも何かの縁ですので……天誅ぁぁあ!!」

 

 ――パチィンッ!!

 

 当然、このまま見逃してくれるわけもないので、返事代わりに振り向かずに後ろに銭を飛ばす。

「ははは、拍子撃ちですか。流石のお家芸ですね」

 

 ああ、ですよね。

 当然のように通じないですよね!

 

 ノールックであの威力は結構難しいだけどなぁ!!

 最近では顔無し(誰かさん)にも真似されたし!

 

 とは言え数秒稼げたので、全力で走る。

 あの人最近AGIあげてきたとはいえ、ギリギリ私の方が早い。

 

 何とかな――。

「るぅわぁ!」

「おお、よくよけましたね」

 普通その大太刀投げる!?

 

 あーどうしよどうしよ……あれ。

 

 

 見つけた見つけた! チャンス到来!

 

 

 私は方向転換し、一直線にチャンスに飛び込む。

 

 

「会いたかった! 祭囃子!!」

「は?」

 

「これあげるね!」

「ヒヒ、ヒヒハハハハハハ、ここで会ったが百年目ェッ!! 天誅天誅天誅天誅!!!」

「げぇっ!! 銭鳴お前ぇ!!」

 

「こればかりはごめんねぇ! でも天がやれって言ったから!」

 

 後ろから聞こえるチェストォォォッ!! の声を無視して一心不乱に走り抜ける。

 助かった!!

 

 

 

 かなりなりふり構わず走り回ったため、完全に吹雪狩は撒いたみたいだ。

「いやー危なかったー」

 ほんと、祭囃子がインしてなかったらダメだった。

 

「……? あれ、今目立ったイベントしてないのになんで祭囃子がインしてるんだろ」

「……京ティメットから用があるって言われたんだが、幕末内でしか話さねぇとか言いやがってな」

「げ……あ、はは、祭囃子さっきはごめんねー。あと京極ちゃんならさっき私天誅しちゃったからリスポン付近にいるんじゃない?」

「ごめんねじゃねーよ……マジヤバかった」

 

「よく生き残れたねー」

「何と途中でレイドボスさんに遭遇」

「よく生き残れたね!?」

 

「ほんとそれ……一応混戦利用してトンズラして、一応京ティメットと割と仲のいいお前を探して居場所聞こうとしてたんだが……あいつ天誅されてたのかよ……どうりで待ち合わせ地点探し回ってもいないと思った」

 

「あの子はなんというか……持ってるからね!」

「本人はいらねぇだろうな………………さて」

 一通りの雑談を終えたと言わんばかりの祭囃子が軽く一息つく。

 

「あははーだよねー」

 私もそれは分かり切っていたことなので笑顔は絶やさない。

 

「………………」

「………………」

 

「「天誅!!」」

 

 先ほどまでの和やかな会話はなんだったのか、私と祭囃子が同時に刀を振りぬく。

 ガキンッ! と言う音と共に少し距離を開ける。

 

「お前さっきのMPK(将軍擦り付け)許してないからな! 大人しく天誅されろコルァ!!」

「いやだよ! 昨日の飲み会でむしゃくしゃしてるのにわざわざ天誅なんかされてやるもんか!」

「お前もかよ! さっき将軍もそんなようなこと言いながら斬りかかってきたわ!」

 

 なんか変な偶然!

 

 ああ、もう! 吹雪狩りも厄介だけど、テンション上がった祭囃子も面倒だなぁ!

 

 

 

 

 

 悔しい。

 結局昨日は祭囃子にやられてしまった。

 次会ったら覚えてろ……。

 

 そんなことを考えながら路地を歩いていると。

 

「うわ……」

 私の目に入ってきたのは飲み会の時に絡んできたチャラ男。

 一応酔ってたから大丈夫かと思うけど、何か気分悪いなぁ。

 

 なるべく顔を見ないように横を通ろうとした矢先。

「きゃっ」

 チャラ男に腕を取られてしまった。

 

「ああ! やっぱり! 一昨日居酒屋で見た子じゃん!! やっべ運命的!」

「ちょ、離してもらえます?」

 

「いやいや、離すわけねぇじゃん。あん時は変なのに邪魔されちゃったけど、今回は楽しめそうだし」

「は……!?」

 

 そういってチャラ男は私の腕をさらに強く引いていく。

 

「い……っ! やめて!! 離して!!」

 

 まずい。

 ここはかなり人通りが少ないし、腕を取られて自由に動けない。

 今結構声出したんだけど、誰も通りかかる気配がない。

 武器になるようなものは持ってないし……マジでヤバいかも。

 

「ほら、あっちもっと人通り少ねぇし……な?」

 な、じゃねぇよ!! うぅ!!

 

 本気で危険を感じたとき、一昨日助けてくれた時と同じ声が再びかかる。

 

 

「彼女を離してください」

 

 

「いっでぇ!!」

 その声のすぐ後に聞こえたチャラ男の悲鳴。

 

 どうやらその声の主は私の腕をつかんでいた腕をより強くつかみ私を解放してくれたようだ。

「あなたも懲りないと言うか……もはや犯罪ですが」

「てめ、あん時の!!」

 

 そう、飲み会の時と今、私を助けてくれたのは、同じラボの、私が一方的に避けていた彼だった。

 

 彼が手を離すとチャラ男は警戒したのか少し身を離す。

 私は慌てて彼の後ろに回った。

 

 そして息が止まる。

 

「いいですか。これ以上犯罪行為を行うと言うのであれば、こちらとしても考えがありますよ」

「はぁ? あーはいはい、けーさつでもよびますかぁ? その前にお前ボコボコにしてやるわ」

 

 彼を人のよさそうな大学生と見てるのか、チャラ男はひたすらイキリ倒している。

 でも私は、黙って後ろに下がる。

 

 多分チャラ男からは陰になって見えないのだろう。

 

 

 ――彼が長めの鉄パイプを持っているのが。

 

 

「だいたい誰だか知らねぇけど、関係ない奴が入ってきてんじゃねぇよ。何ストーカー? きっも。だいたい――――バァンッ!!――――……ひ」

 

 後ろからでもはっきりわかる。

 彼が振りかぶった鉄パイプはチャラ男の鼻先を掠めるか掠めないかギリギリを通ったのだ。

 

 そしてそれが全く手加減してないことを証明するように、コンクリにはへこみが出来ている。

 

 

 

「何か勘違いされてますね。警察? とんでもない。あなたみたいなクズは徹底的に、二度と外に出られなくなるまで……と言う考えがあると言ったんですよ」

 

 

 

 向けられているのが私ではないのに、私まで震えが来そうなほど冷たい声。

 ゲーム内でもないのに首筋がチリチリする。

 

「」

 チャラ男はもう声も出せない。

 

 それはそうだ。

 怯えるチャラ男へ吐き捨てるように彼が告げる。

 

「さっさと消えなさい。そして二度と現れるな」

 チャラ男は一目散に逃げ出す。

 

 

 その様子を眺めた後、私は一息つき、彼は小さく――本当に小さく、恐らく無意識であろう一言を呟く。

 

 

 

「――天誅」

 

 

 そしていつものように人のよさそうな顔で私に振り返り、私に気を使うように語りかけてくる。

 

「あー、すみません、怖がらせてしまいましたね。近くを歩いていたら偶然聞き覚えのある声で悲鳴が聞こえたので、慌ててて。ああいう輩を撃退するにはこういうのもありかなと――」

 

 

 お礼を言おうと思った。

 

 そして今まで避けてたことを謝ろうとも思った。

 

 

 でも、私がまずとった行動は違った。

 

 

 言葉を発しない私が、まだ怯えているのだろうと思ったのか、絶えず気を使う言葉をかけてくれる彼に対し、ゆっくり近づき、身長差のある彼を見上げ、そっと手を首元にもっていき――。

 

 

 

「……余韻、天誅……?」

 

 

 そう囁いた。

 

 

 瞬間彼は固まり、ジッと私を見つめる。

 

 そして何かに気付いたように笑い出した。

「フ、フフ、ハハハ!! そうか! そうでしたね! あの先輩、誰彼かまわずゲームに誘ってましたね! ハハ、いや、それは知ってましたがまさか私以外に生き残りがいるとは思いませんでした!」

 

「ふふ、まあそりゃそうだよね。当の本人も引退してるし。……あ、えと、ありがとうね。さっきと、一昨日も」

 

「いえいえ、さっきのチャラ男には少しイラついて、殺気をばら撒きすぎたと反省してたところでした。あなたじゃなかったら、怖がらせてしまっていたところでしたよ」

 

 

「いや、あれは私でも怖い」

「おっと、それはすみませんでした。フフ」

「あはは!」

 

 

 そのまま少し笑い合った後、二人で大学へ向かった。

 

 

 

 

 

「あ、やっぱりあの後レイドボスさんに」

「ええ、サンラクは上手い事撒いたみたいですがね……腹立たしい」

「でも祭囃子ってもう地布武鬼持ってないんじゃないの? あのデスゲームイベの時」

「ああ、あの後レイドボスさん討伐戦で上手い事回収したみたいなんですよ」

「抜け目ないなぁ」

 

 祭囃子のプレイスキルに笑いながら感心していると、彼はしみじみと語りだした。

「しかし、あれだけ避けられていると思っていたあなたとこうして話していると言うのも面白いものですね」

「いやまあ、ね……それはごめん。でも今にして思えば、私の勘は正しかった」

「勘?」

 

「うん、この人油断ならないって思ってたから」

「ハハハッ! 奇遇ですね! 私もそう思ってましたよ!」

 

「やっぱりなんとなく伝わるものだねぇ」

「幕末の空気が、ですか?」

「ね」

 

 

「それで、互いに自己紹介でもしますか?」

「いやー……お互い大体予想ついてるでしょ?」

「ええまあ」

「いや私としてはあまり知りたくなかったところあるけど」

「フフフ」

「はぁ……あ、私ちょっと向こうに用があるから!」

 

 

「ええ、ではまたラボで。それと……」

「うん、またね(、、、)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハハハハハハハハハハハ、チェストォォォォォォ!!」

「だよねぇぇぇぇ!! もうやるしかない!」

 

 

 

「「天誅ッ!!」」

 

 

 




天誅って言葉をなんとかいい雰囲気で使いたかったんですが……ま、無理ですよね!

後、創作物なので鉄パイプ振りおろして守ったりしてますが、やってはいけませんよ!
それも犯罪ですからね!




ちなみに、ラストの後は銭鳴さんが天誅されます。
でもその後、他のランカーたちと談合して徹底的にやり返します。

リアルでは、急に仲良くなりだして噂されるけど、決して幕末の話題を出さないのでいつまでも噂が消えない二人になっていきます。


他はまだかなり書きあがらないので、また更新は未定です。
でも天誅はしないでください。
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