ユニバースが違うシャンフロ   作:蛇ヤミー

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以前に出てきたルスモル友達のモブ視点のルスモル話です。

ルスモルに関しては、正直第三者視点から見る方が書きやすい気がします。
とはいえ、モブ視点が好きじゃない方もいると思うので、ご注意を。

二次創作ですのである程度はご了承ください。


友人が見る緋色の理(錆黴)

「ん? これ……」

 

 学校帰り、なんとなく立ち寄ったゲームショップで、ふと目に入ったゲームを手に取る。

 

「ネフィリム・ホロウかぁ……」

 以前から佐備さんが、普段のキャラからは想像できないほど推してくるゲームだ。

 このゲームのお陰で佐備さんは校内でちょっとした有名人だし。

 

「面白い……んだろうなぁ……少なくとも、2のデモプレイを見た感じはちょっと興味をそそられた感はある……明日辺りちょっと聞いてみるかな…………鹿尾野の方に」

 

 正直佐備さんに聞く度胸はなかった。

 

 ~~~~

 

 休み時間、一応近くに佐備さんがいないことを確認してから、鹿尾野に話しかける。

 すると苦笑いで答えが返ってきた。

 

「ネフホロ? ……えっと、夏蓮が言ってるのは別に気にしなくてもいいんだよ? 無理に始めることはないし」

「あいや、2のデモ見てから実際にちょっと興味はあったからさ」

 

「そっか。始めるなら教えるよ? 実際操作性は結構難易度高いしね」

「2ではだいぶ改善されるんだっけ?」

 

「うん、僕も体験してみたけど、初めてでも結構スムーズに動かせると思うよ? まあ、でもそういう意味では2から始めてもいいとは思うけど」

 

 

「それはよくない」

 

 

「えっ」「うわっ」

 

 俺と鹿尾野の死角から急に声がかけられる。

 

 

「葉は間違ったことを言っている。確かに2では操作性が初心者にも扱いやすいほどに改善されてはいる。しかし初代の動きを理解していることは続編をプレイするのに圧倒的有利ともいえる」

 

 

「夏蓮、いつの間に……」

「一応周りを確認して話し始めたと思ったんだけど」

 

 

「とにかく始めるなら初代からやってみるべき。もちろん練習には付き合うし、パーツ集めも可能な限り協力する。今は2の発表でネフホロの人口も増えてとてもいい環境。なので今始めるべき、すぐにでも」

 

「わ、わかった……そうしてみます」

「うん、じゃあ今日の夜、待ってる」

 

「きょ……っ!? あ、はい」

 

 佐備さんは満足げに笑って元いた場所に戻っていった。

 

「…………いいの?」

「ああうん、まあ興味があったのは確かだし、値段もそんなに高くなかったしな」

 しかし、なんで気付いたんだろ、ネフホロ話してたの……。

 

 ~~~~

 

 家に帰り、VR機を動かす。

「……何気にゲームするの久しぶりだな……なんかちょっと楽しみになってきた」

 

 とりあえずプロローグを盛大にスキップし、待ち合わせの場所に向かう。

 ……一応、ストーリーは気になるから後で見直そう。

 

 言われた場所の近くに行くと、見た事のある……って、あれ……? 佐備さん、色は違うけど見た目そのまま!?

 

「あ、こっちこっち!」

「お、おう……」

 

 近くに来てみると、鹿尾野は線が細い感じにカスタマイズされてるけど、佐備さんは本当にリアルの見た目そのままだった。

 

「えっと……モルド……とルストさん、でいいのか?」

「呼び捨てでいい」

 

「じゃあ、ルストで」

「ん」

 

「そっちは……え? ……名前……なんでそれにしたの?」

 

 

「プレイヤー名『モブ』……意外とよくない? この名前」

 まさかの名前かぶりもなかったしさ。

 

「ええ……まあ気に入ってるならいいんだけど」

「モブ、とりあえずこっち。練習用の機体を使ってみるべき」

 

「あ、わかった」

「ルストは躊躇いないなぁ……」

 

 ~~~~~~

 

 

『これは……確かに難しい、か……でもこうすれば……お、動いた』

 

「おお、モブ意外といけるんじゃない?」

「うん、モブは筋がいい」

『マジか! やったね!』

 

 特大のマネキンのような機体に乗り込み、言われた通りに動いてみる。

 一応練習用の機体という事で、パーツが何一つ付いてないのを使わせてもらっているが、本来これにパーツをくっつけて戦うらしい。

 

 今は始めたばかりなので使えるのは基本パーツのみ。

 この後敵を倒して素材を狩りとって自分の機体――ネフィリムに装備する、と。

 

 確かに操作はかなり難しいけど、慣れたら楽しい奴じゃない? これ。

 すぐに戦闘は厳しいかもだけどさ。

 

 

 

 

 一通り操作を教わって、概ね動かせるようになった後、一度ルスト達のネフィリムを見せてもらうことになった。

 

 

「っはぁ……この赤いの、かっこいいな……」

 

「自信作……! 少し前まで長い事無敗を誇っていた」

「今でも結構な勝率なんだよね」

 

「サンラクめ……」

「ルスト、邪気が漏れてる」

 

 サンラクと言うのが誰かは分からないけど、恐らく無敗記録を終わらせたプレイヤーなんだろう。

 

 いやそれにしたって無敗ってすげーわ。

 

 

「はぁー……あ、確か機体には名前つけるんだよな? 何て名前なんだ?」

 

 

「「『緋翼連理』」」

 

 

 二人が声を揃えて言う。

 息ピッタリか。

 

「へぇ、名前もかっこい……ひよくれんり?」

 

「そう。緋色の羽が連なる理で緋翼連理」

 

「あ。あー……」

「それがどうかしたの?」

 

 どうかしたって……ひよくれんりって確か……。

 

「いや、えと……何でもないぞ? …………ちなみに、それってどっちが付けた名前なんだ?」

 

 

「ん? ああ、これはルストが。ルストは横文字の名前より漢字の方が好きなんだよねぇ」

 

「うるさい」

「ちょ、そんな、ことで、なぐらない、でよ」

 

 モルドにルストが連続で腹パンを入れてる。

 

 それはそれとして――

 

「……ルスト、佐備さんが……」

 

 

 緋翼連理の名前が、もしも比翼連理って言葉からとられてるなら、その……いや、俺もその言葉の意味は何となく知ってるだけで、由来までは詳しく知らないけど………………まあなんか当て字っぽいし、雰囲気でかっこいい熟語に色をくっつけただけ……かな?

 

 佐備さんだしな、まさかそんな……。

 

 

「モブ」

「っはい!?」

 

 

「……………………意味はモルドには言わないで」

 

 

「へ?」

 

 

「緋翼連理……元の意味、知ってるでしょ」

 

 

「あ、え、じゃあ……」

 

 

「…………モルドには黙ってて」

 

「はい」

 

 

 マジですか。

 

 ……おい鹿尾野、佐備さんは思った以上に巨大な感情を向けてくれてるぞ。

 ちゃんと応えてやれよ……?

 

 

 

 

 

 

 比翼連理

 〜〜男女の情愛の、深く睦まじい事の例え。相思相愛の仲。夫婦仲の睦まじく、強く結ばれている事の例え~~。

 

 




 比翼連理という熟語ですが、由来の方は少し調べたところどうもガチガチに重たい話みたいなので、熟語の意味としてだけ使ってます。

由来まで知っているかどうかで重さがさらに増しそうでいいですね。
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