色々ありまして遅刻しましたが、投稿します。
Twitterで少し居場所がなくなるなどして傷心気味ですが、何とか気合を入れて。
……私の事はともかく、おめでとう投稿です!!よろしく!!
なお、二次創作およびかなり弱った状態のリハビリ作ですので、クオリティはご容赦頂けると幸いです。
十月一日。
正確に言うならば、九月三十日の深夜0時を回った直後、佐備夏蓮と鹿尾野葉は、互いの部屋の窓を開け、家と家の間越しに会話をしていた。
「うーん……やっぱりこの時期のこの時間は、流石に冷えるね」
「確かに。……で? 葉、言うことは?」
「はいはい……誕生日おめでとう、夏蓮“
葉の言葉に満足げに笑う夏蓮。
十月一日は佐備夏蓮の誕生日。
毎年この日には夏蓮は姉ぶり、葉は子供の頃からこの日だけは夏蓮のことを姉と呼ぶようになっていた。
「ねえ夏蓮、もういい加減これやめない? そろそろ恥ずかしいんだけど」
「……ん、聞こえなかった。今なんて?」
「…………はぁ……何でもないですよ夏蓮姉」
「よろしい。で、プレゼントは?」
「窓越しで渡すの? 明日の朝渡すよ、今日はもう寝よう?」
「わかった、軽く周回してから寝る」
「………………程々にね」
そう言いながら窓を閉めた葉は、恐らく後二時間は寝ないなと思いつつ息を吐く。
「…………はぁ、明日学校……」
~~~~~~
「はい、これ……プレゼント。複合パーツプラモデル」
「!? これは、最新のプラモデル、数多のパーツが入っているので、自分だけのオリジナルを作れるという……結構高かったと思うけど……」
「まあ、それなりには。でも夏蓮それ凄く欲しそうだったし」
「ん……ん?」
「え? …………………………ああ、はい。夏蓮姉」
「ありがとう葉。じゃ、学校行こう」
「…………ねえ、もう一回言うけど。というかもう何年も言ってるけど、学校ではやめない?」
「やめない。ほらさっさと行くよ、葉」
「うぅ……普段は朝歩くのすら面倒くさがるときあるのに……わかったよ、夏蓮姉」
~~~~~~
葉や夏蓮と同じクラスである生徒は、十月一日の二人を見るのが一年の楽しみであった。
いつもは殆ど葉に世話を焼かれている夏蓮が、唯一葉を世話しようとする日だからである。
「葉、忘れ物は大丈夫?」
「う、うん……大丈夫、ありがとう夏蓮……姉」
「ん。ならいい」
と、普段であれば葉が夏蓮にするような気づかいを、休み時間や授業中までも夏蓮は続け、葉は夏蓮を姉と呼び続ける。
こればかりは誰も茶化すことはなく、毎年の風物詩として、皆温かく見守っていた。
当然夏蓮もこれが当たり前としてとらえているので、毎年照れているのは葉ただ一人ということにはなるのだが。
そして昼休み。
「葉、お弁当食べるよ」
「……今年もお弁当は作ってきてないけど……」
「ん、流石に私も不安が残るのは嫌だからお母さんに作ってもらった」
「うん……ちょっとくらい覚えたりは……」
「まだいいと思ってる」
「…………そっか……」
このやり取りも、実は毎年の事である。
その日の夜、日付の変わった十月二日。
前日と同じように部屋の窓を開け、二人は話し始める。
「葉、誕生日おめでとう。ようやく私に追いついたね」
「毎年それ言うなぁ……うん、ありがと」
「当たり前、葉はもう少し年長者を敬うべき」
「たった一日でしょ?」
「一日でも年上には変わりない」
「………………ふふ、あはははは!! もう何回このやり取りすればいいのさもぉー!」
「別に? 葉が最初から私を敬っていればこのやり取りだってなくなるけど」
「まあそうなんだけどさ……仮にもう少し年上でも、夏蓮は敬うってタイプじゃないかな?」
「むぅ……まあいい。とりあえずこれ、誕生日プレゼント」
そう言って、部屋から包みを取り出す夏蓮。
「ちょちょ、ここで渡すの? プレゼント投げ渡す気!?」
「……仕方ない。少し待ってて」
「へ?」
夏蓮は窓と屋根を伝って、葉の目の前までスルスルとやってくる。
「はい、プレゼント」
「ありがと……でも、これやっちゃダメだって怒られたでしょ?」
「葉が言わなければ何もバレない」
「まあ、ケガしなければいいんだけど……こ、これって、名店スパイスセット! ちょっと前に各名店のオリジナルスパイスを期間限定で発売していた……! え、こ、これどうしたの!?」
「葉は欲しいだろうなと思って何となく買った後に、よく考えたら自分で買うだろうと思ってたやつ。後で葉が買えなくて凹んでたのを見て、せっかくだから誕生日プレゼントにしようと」
「そ、そう……え、微妙に複雑なんだけど、凹んでるのを見た上で今日まで待ってたの?」
「かまわないでしょ? ちゃんとプレゼントしてるし、賞味期限もまだ先」
「……ん、まあ、そうだね」
妙な釈然としなさはあったが、プレゼントをもらっている身なので、そっと口を閉じる。
プレゼントを渡した後、そそくさと自分の部屋に戻り、いつもの様に窓から会話をする。
だがいつもであれば、早々に夏蓮がネフホロに移行するのだが、葉の誕生日は、葉の気が済むまで話をすること。
これが十月二日の恒例となっていた。
「ん……明日も学校だし、そろそろ寝よっか夏蓮」
葉があくびをこらえながら夏蓮に告げる。
「そうだね」
「……今日はもう寝るんだよ?」
「わかってる」
葉の言葉に素直にうなずく夏蓮。
この日だけは、葉の言うことに無駄な反発はしない。
そのまま二人が窓を閉めようとしたとき、同時に動きが止まる。
そして――
「葉」「夏蓮」
「「お誕生日おめでとう」」
二人は笑顔を交わし、窓を閉める。
毎年二人の間で行う恒例の言葉。
示し合わせたわけではないが、必ず同じタイミングになってしまう。
こうして二人の誕生日が過ぎていく。
これまでと同じように――これからも――。
なんとかなんとか……。
とりあえず今、心が死んでる分こちらだけでも復活させておこうかなという思いで更新しました。
また頻度は落ちるでしょうが、今度は一応非公開にはしないつもりなので、よろしければまたよろしくお願いいたします!
とりあえずいまはつよくはいきられないので。
そんなどうでもいいことは置いといて、最後に改めて!!!
ルスト&モルド!!!
誕生日おめでとうーーー!!!!ございました!!!