桂ヒナギク in the 仮面ライダーカブト 作:桂ヒナギク
七年前、渋谷に隕石が落下し、一帯は壊滅した。
隕石がもたらした災害はそれだけに
ワームは人間を殺害し、その人間そっくりに擬態し、記憶までをもコピーして人間社会に浸透しつつ、その数を確実に増やしていった。
金の髪留めをした桃色長髪の端整な顔立ちをした
「ヒナギクさん」
杉並区私立白皇学院の校門の前でヒナギクは声をかけられた。
振り返ると、水色短髪で童顔の
「おはようございます」
「おはよう」
ヒナギクはにっこりと微笑んだ。
「昨日のデート、どうしてすっぽかしたんですか?」
「ごめんね。急用が出来ちゃったのよ。だから行けなかったの。ホントにごめんね」
「そうなんですか。ところで、最近現れるようになったワームとかいう怪物が人間に擬態しているようですが、ヒナギクさんは本物ですよね?」
「私を誰だと思ってるの? ワームなんて私の正宗にかかれば一捻りよ」
「それもそうですね」
校門を抜ける二人。
「ところでナギは?」
「風邪で寝込んでますよ」
校舎に入り、上履きに履き替えて教室へ向かう。
「ハヤテくん、今度の土曜日にデートしてあげる。待ち合わせは負犬公園よ」
「ホントですか!? 絶対来て下さいよ!」
「分かってるわよ」
教室に入り、席に着くヒナギク。
ヒナギクはクラスメイトの
「東宮くん!」
ヒナギクの呼び掛けに康太郎が振り返る。
「何だい、桂さん?」
「ちょっと来て」
康太郎は疑問に思いながらヒナギクの下へ移動した。
「こっち」
ヒナギクは康太郎を外へ連れ出した。
向かったのは校舎裏だ。
「こんなところで何を? まさか僕に告白?」
「寝言は寝てから言いなさい」
「違うんですね……で、こんな所に何があるの?」
ヒナギクは指笛を吹いた。
すると、サナギ体ワーム、もといサリスが現れた。
「ば、化け物!?」
「私の手下よ。これから貴方はワームになるの。貴方は死んでもワームの中で生き続けるのよ」
「言ってることが分からないよ」
「殺りなさい」
サリスが康太郎に襲いかかる。
「うっ!」
康太郎は攻撃を受けて息絶えた。
サリスが康太郎に擬態すると、本物の死体は溶けて消えた。
「教室、戻るわよ」
「はい」
ヒナギクと康太郎は教室に戻った。
昼休み、ヒナギクはハヤテと食事をしていた。
二人ともカレーを食べている。
「ハヤテくん、ZECTに所属してるんでしょ? ライダーベルト調達出来ない?」
「ZECTじゃない人間に渡せるはずないじゃないですか」
「私にはマスクドライダーシステムが必要なの! 何とかしなさい!」
「分かりました。じゃあ貰ってきます」
食事が終わり、食堂から教室へ戻る二人。
……。
…………。
………………。
放課後、ヒナギクが
ケースにはZECTの文字とカブトムシのマークが刻まれていた。
「これがマスクドライダーシステムのカブト……。よく手に入ったわね」
「無理言って貰ったんですよ」
「ありがと」
ヒナギクはハヤテの頬にキスをした。
頬を赤らめるハヤテ。
「じゃあ持って行くわね」
ヒナギクは中を確認すると、そう言ってケースを持って生徒会室を後にした。
(これさえあれば……)
ヒナギクの脳裏にネイティブというサリスによく似た怪物の姿が浮かんだ。
「キシャアアアア!」
ヒナギクの前にサリスが現れた。
(この力、早速試してみるか)
ヒナギクはケースを開け、ライダーベルトを腰に巻いた。
カブトゼクターが飛来する。
「変身」
カブトゼクターをキャッチしてバックルにセットすると、{Henshin}という電子音と共にヒナギクはカブト・マスクドフォームに変身した。
「はっ!」
カブトクナイガン・アックスモードでサリスを切りつける。
アバランチブレイク!
サリスは爆裂霧散した。
(すごいわね)
カブトは変身を解除した。
ヒナギクは帰路に就いた。