再構成の新世界 融合世界『インフィニット・エターナル・ギア・ライダー』 作:金宮 来人
お久しぶりです。
では、どうぞ。
俺がぶっちゃけた一言で目の前の楯無が凍り付く。
「まぁ、おそらくだがな。俺が思うに『織斑一夏の因子を持つ者はISに乗れる』という世界のルールがあるようでな?・・まぁ、おそらくは俺の上司に当たる神様のやらかしてることだ。俺が願った事ではないが、俺がある意味での一因を持っていることは確かだろう。」
口を閉まらせるために口に茶を含ませて、一口飲む。
「もともとの世界で俺が乗れた理由は、『織斑一夏』だからだ。そして、ここにいるのは織斑一夏をもとに多少は異なっている人物もいるが、その起点としてはやはり織斑一夏がその起源であるだろう。そして、俺の推理が正しければ『IS』のある世界では織斑一夏は基本的にISによって巻き込まれ、その人生をかなり変えられる。それもまた世界のルールだ。俺はそれによってこの世界に混ざってしまったのだろう。」
幾つかの理論を考えた結果として、ソレに帰結する。
「故に、そこの二人もおそらくはISに乗れる。またはそれに準ずるものを扱ることができるはずだな。俺は錬金術を使いつつも神話に残る装備などの名前を持つ装備、『シンフォギア』を持ち、さらにISを持っている。そこの二人はどうだ?」
二人に声をかけるとお互いに見合って頷く。先に口を開いたのは『織斑一夏』の方だ。
「俺は世界を救う正義を掴む、そう誓って友と一緒に『仮面ライダー』をしていた。そして、世界中に怪人があふれだして、どうするべきか対策会議をしていたら空が光り、急にもう一つの地球のようなものが空に見えたと思ったら、全部が真っ白になって・・気が付いたらここにいたんだ。ISというかライダーシステムに同化しているな。個別でも使える。」
次にアナザーが続いて話す。
「オレはその原因の片方だな。オレの世界でも仮面ライダーとISがあった。これは俺のオリジナルがライダーとISを合体させたシステムを作ったから、用途によって使い分けられる。そして、アメリカが独自でISにライダーを取り入れる実験をした。その際に造ったものが【戦国ドライバー】という物だった。それは亜空間を通り異世界と地球をつなぐ『クラック』という物を出すんだ。それの先を『ヘルヘイムの森』という。そこには奇妙な木の実があり、それを戦国ドライバーを装備したものがもぎ取ると装備アイテムとなる。だが、そのクラックは自然に急に表れることがあり、そこへ入り込んだ際に木の実を食すと怪人となってしまう恐ろしい場所だったんだ。クラックを広げないためにその戦国ドライバーの使用を中止するよう訴えたがアメリカはそれを拒否。結果、世界中にクラックが広がり、アメリカが一番初めに消えた。さらに人類は減りだし・・俺のもととなった男、オリジナルの『織斑一夏だった』男が自身を犠牲にして世界を再構成する計画を考えた。俺たちはそれによって、おそらくこの隣の織斑一夏の居る世界とつながったんだ。二つの世界を一つにして、A世界とB世界を合わせた新しいC世界にした。その際に俺以外は存在したから再構成されたようだ。」
肩をすくめてアナザーはとうとうお茶に口をつけた。
「面倒だが、オレも、そいつも、こいつも元は『織斑一夏』というファクターが元になっている。まぁ、俺は作りものだがな・・。もしかするとオレのもとになった、本当に織斑一夏だった男もこの世界のどこかにいるかもしれない。」
自分、俺、隣と指さして言った後で空中で円を描くように指を回す。
「・・そう・・。とりあえずは、一時的にここにいてもらうわ。いろいろと聞きたいことが多すぎるからね。貴方たちのデータを調べてもらった結果が、今私の端末に来たんだけど、・・データ該当者存在なし。やはり、この学園で色々と聞くことになるわね。下手に外部に出すと厄介だから・・隔離させてもらうけどかまわないかしら?」
三人で顔を見合わせる。
「とりあえず住むとこくれりゃ問題ない。」
「テントで生活でも問題ない。」
「そもそも寝る必要がない。俺は錬金術の恩恵で生きているからな。」
伊達にライダーで活動していない織斑一夏と、もともと暗部の生活のようなアナザー、錬金術で人間の生活とは程遠い暮らしの俺。問題は全くない。
「とりあえず・・、校舎から離れてて、海からも少し遠い・・そこの竹林か。あの横辺りを貰えるか?」
窓から見える範囲で指をさす。
「貰えるか‥て、どういう事?」
そう言われて俺は腕を組み当たり前と言う感じで、
「そりゃ住むとこ作るに決まっている。ISとギアの研究施設もかねてある程度の広さの建物作るから、学園長に話しておいてくれ。許可が無ければ海に造ることになるが?・・面倒だろ?この近海に新しい建物が【生える】のは。こう、海上ににょきっとな。」
首をかしげながら言うと、楯無の眉間にしわが寄った。ものすごい怪訝そうな表情だ。
「材料は錬金術で土や竹、梁や柱には俺の使いの一人のロッドを使って作るからかなりの堅牢な建物ができる予定だ。生活用の消耗品だけ貰えればあとは普通に生活できるように整えるから、建設する際にも金も資材も要らない。おかしなことがあればここから見える範囲だからすぐに対応ができる。・・まぁ、プライバシー的な面は保護はさせてもらうがな。しかし騒ぎなどになればすぐに判断できる位置だ。むしろ俺としても結構な譲歩だがな。」
腕を組んでそう言うとさらに首をひねっていた。
「貴方は問題ないというけど・・ほかの二人は?」
「正直、俺の世界だったら、高校生は卒業してたんだが・・勉強する必要はないんだ。と言うことで授業はしないがデータ採取などは協力するということで譲ってくれないか?」
「オレはむしろ暗部よりの仕事メインだ。あんたの下で動くことでどうだ?」
二人も問題なく納得しているようだ。
「「そもそも、帰る場所など無いならしょうがない。」」
・・・仕方なくという感じではあるがな。
「俺は全教科の教師もできる知識がある・・が、ここはIS工学などの教師の方がいいだろう。篠ノ之束並みの知識はあるのでな。正直奴と一緒に教師生活をするのも悪くは無いのだが・・、織斑教諭に伝えてほしい。篠ノ之束も俺と話さないかと言う連絡をしてくれと。異世界人なんて異常なものは気になるだろう?とか言って焚きつけてやれ。好きな妹との学園内での生活だろう?俺は個人的にも強いからな、警護もできるし一緒に隔離すればいい。俺は別に女性に性的行為をする事は無い。後は‥」
そう言って他二人を見ると腕を組んで少し不満げな表情だ。
「オレはそもそも、恋愛などしたことがない。元はコンピュータウィルスに近い存在だったんだ。今は肉体を得たが、あまりそう言う事には興味がない。楽しい事、心が躍るようなことがしたいだけだ。」
そう言っているアナザー。それって免疫がないだけじゃ?
「俺は結婚してたが?」
「・・・・なんだと?」「なんですと!?」「・・マジか・・。」
三者三様に驚きを隠せない。
「こんなことになってそれでよかったのか?家族がいたんじゃないのか?」
「そうだな・・。話すとするか。」
そう言って織斑一夏はお茶で口を湿らせた。
「俺はこの世界ではどうか知らんが、小学生時代から幼馴染だった鳳鈴音と共に恋愛を通して結婚生活を得た。それから、俺の親友も企業の社長で一緒にライダーとしての活躍をしつつ、お互いの家庭の間ではしっかりと交流があったからな。」
「それが壊れたことについて、何かあるか?もっと怒るところじゃないのか?」
「・・正直さみしいし、思うところはある。だが、まぁ、こちらの世界もおかしくなり始めていた。アナザーと同じことになった可能性は否めない。だから、・・これでよかったのかもしれないと思っている。戦国ドライバーとクラックはこっちでも確認されていた。」
そう言って下を向いて腕を組んだ。自分に言い聞かせているところもあるのだろう。
「なるほど・・ね。・・あ、ちょっと待って、連絡が来たわ。」
そう言って端末に話している。俺はさっきの話を分かりやすくまとめている。
人物の情報や、ここに来る前の世界状況。家庭などの知り合いの有無。それを書類形式にしてまとめて紙に書いていく。
「それじゃ少しこの部屋で待機してもらえるかしら?会議の招集がかかったの。少し上層部と話をしてくるわ。さっきの話も含めて敷地内に建物を作る件もね。」
「なら・・コレを持っていけ。今ここで聞いた話を分かりやすくまとめた。話す際にまとめてある方がわかりやすくていいだろう。優遇してくれると助かる。」
そう言って数枚の書類を渡す。それを楯無はざっと見てこちらを向く。
「貴方、秘書官やらない?」
「面倒だ。さっさと行ってこい。」
生徒会室から追い出して、俺は席に座った。
織斑は考え事を、アナザーはソファで寝っ転がって眠っていた。
俺は生徒会の書類から俺でも問題ないものを処理して、確認と決済をしておけばいいように仕事を始めた。
机の上には二日ぐらいの書類がたまっていたのがさっきから気になっていたので、それを処理した。
話が終わって帰ってきた楯無から、会議内容より先に書類整理の感謝の言葉を述べられたのには苦笑いしか浮かばなかった。
お忘れの方もいるでしょうが、エターナルの一夏は既婚者です。
まぁ、世界の融合で色々と巻き戻っていますが・・。
では、また次回。