再構成の新世界 融合世界『インフィニット・エターナル・ギア・ライダー』 作:金宮 来人
急に寒くなり、風邪をひきました。
台風の影響を受けた皆さま、どうかお気を付けください。
「彼が『世界で本当に一番初めに発見された男性操縦者』です。」
そう言われて頭を下げる男子生徒。
メガネをかけているのだが、髪が長めで目元まである。
きれいな金色の髪で眼鏡の奥にある目はアクアマリンのような透き通る水色の瞳をしていた。
「初めまして、僕は『クロノス・オウマ・ジオウ』です。まぁ、面倒なのでクロノスとかジオウ・・日本名ならオウマの方がいいのかな?好きに縮めて呼んでくれると楽だな。」
「なんだと!?」
そう叫んでアナザーが立ち上がる。
「く、クロノス・・だと!?その顔をよく見せてくれ!!」
そう言って近づこうとすると、その前に三人の人影が現れる。
一人は剣を構え、一人は杖を構える。一番後ろにいる人はクロノスの前で拳を構えている。
「・・護衛、ツヴァイ・・『月詠【ツクヨミ】』。」
「同じく護衛、アインの『暁【アカツキ】』デス!」
「・・ドライ・・響【ヒビキ】。」
三人の女性はスーツを着ている。
「えっと、僕は一応【ジオウ・コーポレーション】って、時計の大手企業の社長の息子だから・・、こうして護衛がいるんだ。既に一回、誘拐未遂があってね?気が立ってて・・みんな驚かせてごめんね。あと・・、あまり顔を見られるの慣れてなくて隠していたんだけど・・がんばる。うん、こうして髪を上げればいいのかな?」
そう言って髪を上げた顔を見てアナザーは目を見張る。
「・・あ、あぁ。こちらこそすまない。はたから見てオレの知り合いに似てて、クロノスって名前だから・・。オレはそいつに返しきれない恩があったから・・。」
「そうなの・・。ごめんね、紛らわしい事で。大事な人なんだね?」
手を離すとはらりと髪が元に戻る。その目元は優しい微笑みをしていた。
「いや、お前は悪くない。うん・・、オレも過去にこだわってばかりじゃいけないな。」
二人が離れると護衛の三人も下がる。と言うか‥ドライ・・響・・か。
「俺も質問だ。ドライの響さん、少しマフラーを下げて顔を見せてもらえるか?」
「・・?どうしますか?」
「君が嫌じゃなければ好きにしていいよ。」
「・・わかりました。・・では、こうでいい?」
そう言ってマフラーを下げた顔を見て確信する。
「なるほど。・・日本人?」
「いや、ハーフ。響・カデンツァナ・立花。元、国連所属で、先ほどの誘拐事件の際に警護として参加、敵対象を撃退し、その腕を買われて【ジオウ・コーポレーション】に所属することに。現在はクロノス様の護衛を担当。」
「なるほど・・。いや、すまない。手間取らせたな。こちらも俺の顔も名前も知り合いに似ていたのでな。昔、同じようにマフラーをしていた存在がいてさ、独りぼっちだったんだが、一人はさみしいって叫んでいたからさ・・君は一人じゃないんだな?」
「クロノス様と暁、月詠が居る。一人じゃない。」
「そうか・・。よかったな、【太陽】と言う温かい日向に、【月】と言う優しい光、一緒にいられる【時間】がある。」
「・・今の私はとても幸せだ。」
「それはよかった。最後に見たときには大事な人と共に出会えたんだ。あの子もきっと幸せなんだと思える。こちらもうれしいよ。君を見て安心した。」
「・・そう。なら・・よかった。でも・・」
そう言って俺をじっと見つめる。
「貴方を見たことがある気がする・・。何故?」
「さぁな?・・きっとどこかで会っているのかもしれないぜ?俺はいろんなところに行ったし、見てきたからな。だが、こんな格好だから別の誰かかもしれないが・・。」
「まぁ、重要でもないようだし・・。いい。」
織斑が話に入るように立ち上がる。
「あー・・オウマ?ジオウ?どう呼べばいい?」
「えっと、・・クロノスでいいよ?数少ない男子だし。仲良くしたいんだ。」
えへへ・・。と笑うクロノスにこっちも笑ってしまう。
「これでも、俺は強いからな。太陽や月、響の居ない時は俺が代わりに護衛してやろうか?」
「オレも手伝うぜ?」
そう言うとクラスの女子が笑いだす。
「男が女より強いって!?」
「それどれくらい前の話なの!?」
「あはは・・本気?」
「おとぎ話かファンタジーの読みすぎじゃない?」
そう言われて俺は顎に手を当てる。
「ふむ・・力の差か・・。」
コートと帽子を錬金術の術式から取り出して身にまとう。
「なんだったら・・ファンタジーな力でその凝り固まった常識をぶっ飛ばしてやろうか?」
そう言って指を鳴らす。
地面に五個の錬金術の陣が書かれて、そこから五人出てくる。
ミカ、ガリィ、ファラ、レイア、キャロルがそれぞれの色の錬金術陣から現れる。
「きゃぁ!?」
「ひ、人がどこから!?」
「光の中から人が出てきた!?」
「し、侵入者!?」
騒ぎになるが俺の前で五人は膝をつく。
「こいつらは俺の付き人で俺の世話をしている。俺は錬金術師。呪われた名を持ちその運命によって生かされてきた男【イチカ・ダインスレイフ】だ。」
そう言って帽子を押さえて指を鳴らすと、目の前に火で形作られた鳥が生まれる。それを手袋をはめた指に乗せる。
「錬金術とは魔法ではなく、等価交換によって生まれる結果だ。今、この鳥は俺の記憶の燃やしたい記憶をもとにエネルギーを変換して作られた。」
その鳥を上に放すと、鳥は弾けて消えて代わりに赤い羽をふわふわと下す。
「故に力という物を自覚している俺は強い。つまりすべて事実に基づいた結果だ。」
そう言って手を上げると五人は足元にワープジェムを投げて、その場から消えた。
学園の敷地内に男子寮を作る話で途中に呼んだから、その作業に戻ったのだ。
「と言う事で・・そちらの護衛さんは俺に向けた武器は降ろしていただけないかな?」
そう言って苦笑い。
三人が俺に向けて武器を向けていたからだ。
「これからもこういうことはあると思うので慣れてほしいなぁ・・て、ダメか?」
「僕としては仲良くしたいんだけど・・まぁ、もう少し時間をおいてからの方がいいかと思うな。三人ともなるべくなれる方向でね?」
「「「了解しました。努力はいたします。」」」
「・・あはは・・。うん、ごめん。」
そう言って弱気な笑いを向けられた。しょうがないか。
未知の人物だし、驚異としての認識は仕方ないだろう。
「まぁ・・俺としてもそちらのクロノスとはいろいろと話してみたいものだが・・、無理強いはしないし、俺もやる事多いしな・・。」
そう言って空を遠い目で見上げる。
生徒会の仕事、学園と男子生徒の扱いの話し合い、IS委員会に対する抑え、外部の観察、男子寮の製作、それにおける生活必需品の計算、ETCETC・・。
「・・なんで俺ってこういった役回りなんだろうな・・。」
「マスターはぁ、そう言う星のもとに生まれているのだとぉ・・ガリィは思いますけど?」
「いいからお前は向こうへ行け。」
ガリィがなぜか帰ってきてからかってきた。
俺はそれを飼い犬を追い払うような扱いする。
「あはは・・苦労してるみたいだね・・。」
「したいわけじゃないんだがなぁ・・。まぁ、そう言う事で何か相談があれば受けるから・・。そう言えば一応俺たちは男子寮を制作してるが・・お前さんはどこに住むことに?」
「この子たちが護衛と言う事で学生寮の一室を・・。正確に言うと二部屋をぶち抜いた改装を依頼中。親が無理行ったようで申し訳ない。」
「そりゃそちらさんもご苦労なことで・・。」
「「はぁ・・。」」
お互いにため息をついた。そう言う関係になりそうだ。
どういう関係かって?どちらも面倒を受ける側と言う事だよ。
では、また次回。