五等分の花嫁と五等分のジョジョ   作:Pに花咲かない

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第4話 獲者 その2

スピードワゴン「ダメだみんな!!その5人を引き渡してはアンタ達も——」

 

ラバーソール「テメエは黙ってろ!!!!!」

 

瞬く間にイエローテンパランスをスピードワゴンの方へと向かわせ、スピードワゴンの口を覆うようにへばり付いた。

 

スピードワゴン「むが…もごぉおお!!」

 

スピードワゴンは必死に口にへばり付いたスタンドをはぎ取ろうしたが無意味、このスタンドを離すには本体が解除する以外に方法はない。

 

ラバーソール「ったくイエローテンパランスを口にへばり付けてもまだ喋ろうとするのか、とんだ解説王だ」

 

三玖「貴方が言ってたそこの5人って……もしかして私達?」

 

ラバーソール「てめえら意外誰がいるんだよこのビチグソが!!」

 

二乃「ちょ…なんで私達が!関係ないでしょ!アンタ達のくだらない喧嘩をこっちまで巻き込まないで!」

 

ラバーソール「関係ない?………ニッヒヒ、そうだなぁ…関係ないなぁ」

 

 

一歩、また一歩とラバーソールは静かにそして確実に歩みを進めた。

小学生が稀に団地へと姿を現す野良猫を悟られないようにゆっくりと近づくように。

 

 

ジョナサン「君達は逃げるんだ!!早くこのマンションから出ていってくれ!」

 

五月「ここは私達の家です!出て行くのは貴方達——」

 

一花「いや、五月ちゃん逃げようよ!なんか…凄く嫌な予感がする!」

 

一花は五月の腕をがっしりと握り強引に引っ張りながら玄関の方へと走り始めた。

 

一花「二乃も三玖も四葉も!早く!!」

 

二乃「えっ、ええ!わかったわ!」

 

ラバーソール「わかったわ!じゃねえ、取り引き道具をそう簡単に逃すと思ってんのかよ!!イエローテンパランス!!」

 

 

自分のスタンド名を叫ぶと同時に再び黄色の物体が宙を舞う。狙いは五つ子…ではなくその先にあった玄関へと続く扉だった、扉全体を覆うようにイエローテンパランスがへばり付きドアノブに手をかけることも扉をぶち破ることも不可能になってしまった。

 

 

四葉「うわぅ!またこの液体!!」

 

二乃「多少液体には触ることになるけど、それでもこのドアノブを開けるしかない!!」

 

承太郎「やめろ!!その液体に触るんじゃねえ!!」

 

二乃「えっ?」

 

承太郎の警告は二乃耳に入るのが遅く既にドアノブに手をかけてしまっていた。

 

二乃「っ!!」

 

ドアノブを回すことは出来ないことに二乃は違和感を感じ手を離したが既にその手のひらには黄色の液体が付いていた。

 

二乃「なによ…なんなのよこれ!」

 

一花「あの人達に付いているものと同じ…見せて二乃!」

 

ラバーソール「バッカだなお前!!散々こうやって承太郎やジョナサンが被害に遭ってんのに自分から触りに行くとか…滑稽すぎる!!」

 

 

ジョナサン「……承太郎、時を止めて奴の本体を倒すことは可能か?」

 

承太郎「それが可能ならとっくにやっている、しかし身体は野郎のスタンドがへばり付いていてマトモに動けやしねえ。時を止めて攻撃するには距離が開き過ぎている」

 

ジョナサン「そうか……ぐっ、この液体…確実に僕の身体を蝕んでいる…」

 

仗助「ジョースターさん!承太郎さん!今俺のクレイジーダイヤモンドで治して——」

 

ラバーソール「そこを動くんじゃねえ!!!!」

 

仗助「!?」

 

走り出して承太郎達に近づこうとした仗助はその場で歩みのブレーキをかけラバーソールの方向へ向く。

 

二乃「は…離しなさいよ…!」

 

ラバーソール「離してって言われて離す奴がこの世にいるかってんだ!悲劇のヒロインぶるんじゃねえ田ゴ作が!!」

 

そちらを見るとラバーソールは二乃の首に腕を回し拘束をしていた。

 

五月「二乃を離しなさい!!警察を呼びますよ!!」

 

ラバーソール「このラバーソール様がサツごときにビビると思ってるのかぁ?スタンド使いでも裁くことの出来ないこの俺様によぉ!?」

 

五月「………………」

 

ラバーソール「呼んでみろや、そしたら無駄な死人が出るだけだ」

 

五月「うっ」

 

ジョルノ「貴方は余計なことをしないでください」

 

五月「余計…って、どこが余計なんですか!?」

 

ジョルノ「巻き込んだことは申し訳ないと思っている。しかし奴のあの姿、あのパワーを見ても警察なんて現実的なものが通用すると思いますか?」

 

五月「じゃあ教えてください!あの人は何なんですか!……いえ、貴方達はなにをやっているのですか!?」

 

ジョルノ「…………君達は知らない方がいい。知れば君達の平穏な生活は終わりを迎え、幸せを掴めずに大往生が出来なくなるだろう」

 

五月「質問の答えになってな——」

 

ラバーソール「黙れそこのガキ2人!今喋っていい権利があるのは俺様だ馬鹿野郎!!」

 

 

ラバーソールの声は家全体に響き渡りジョルノと五月も肩をすくめ目を合わせるのをやめる。

 

 

ラバーソール「答えを聞かせてもらうぜジョースターの人間ども、この小娘5人を『渡す』か『渡さない』か」

 

ジョセフ「渡さないと言った場合はどうなんだ」

 

ラバーソール「…今捕まえているこの女を…ぶっ殺す」

 

二乃「!?」

 

 

突然の殺害予告。二乃を始めとする5つ子の顔色が死人のように真っ青になっていく、一方ジョースター5人は怒りから眉間にしわを寄せてラバーソールのことを睨んでいる。

 

 

ジョナサン「その女性はお前にとっても無害のはずだ!巻き込むのをやめろ!」

 

ラバーソール「無害かどうかなんて関係ねえ、利用できる物は利用する。こいつは俺の為に利用されるべき道具なんだよ!」

 

仗助「てめえ……」

 

ラバーソール「迷うことはねえんだぜぇ!?なあ承太郎、この女達を俺に引き渡したことでお前たちになんの損があるんだよ?」

 

承太郎「………………………」

 

ラバーソール「こいつら5人を引き渡せば瀕死のお前も無事助かる、お前らにとっても利になる条件だろう?」

 

スピードワゴン「もがっ!!…もごっ!もごごっ!もぶがご!!」

 

スピードワゴンはもがきながら何かを必死に伝えようと5人に目線を送るが口を塞がれている為、聞き取ることは出来ない。

 

ラバーソール「うるせぇなお前も」

 

ラバーソール(お前だけは直接始末してやるぜスピードワゴン。お前はこの世界の『仕組み』を知っているからなぁ)

 

「離して」

 

ラバーソール「?」

 

ラバーソールと拘束されている二乃の前に同じ顔の女性が前に立った。肩は震えながら、それでも目線だけはしっかりと相手の方へと向けて

 

三玖「二乃を離して」

 

二乃「三……三玖!」

 

一花「そうよ、今すぐ返して!私の妹よ!」

 

三玖に続いて一花も隣に立った。

 

二乃「一花…まで……」

 

ラバーソール「はーぁ、そういうのマジでウザいわ」

 

ラバーソールに纏わり付いているイエローテンパランスの動きが激しくなる、それはつまり攻撃の合図を示していた。

 

二乃「に…逃げて2人とも!!」

 

纏わり付いていたイエローテンパランスはラバーソールの体を離れ2人の女性の方へと向かった。

 

承太郎「じじい!」

 

ジョセフ「ダメだ間に合わねえ!!」

 

一花「ヤバッ——」

 

三玖「一花!避け——」

 

ラバーソール「射程距離には入っている!避けることは不可能だぜ!」

 

 

三玖は一花を自分もろともダイビングで避けさせるように身体を押したが既に時遅し、既にハイスピードで迫る黄色の液体を完全に避けることは出来ず三玖と一花が液体の餌食になることは確定していた。

 

はずだった。

 

 

ラバーソール「なっ!?」

 

承太郎「!!」

 

ジョセフ「ちょ、マジかよ!?」

 

 

三玖と一花は液体を完全に回避した。液体は空振りをし、地面にベチャという音と共に着地した。

しかし三玖達の回避行動は既に遅かったのは間違いない、それでも彼女達は瞬間的に回避をした。

 

 

ジョルノ「瞬間的に…位置が移動したような…今」

 

ラバーソール「どうなってやがる、確かに。あの距離は殺れる距離、避けることなんて不可能…」

 

承太郎(今…あいつ、いやまさか)

 

三玖「一花、怪我ない?」

 

一花「う…うん、大丈夫」

 

 

ラバーソール「テメエら…避けてんじゃねえ!!!!」

 

 

再びイエローテンパランスを向け2人を攻撃しようとする…が

 

 

仗助「どこ向いてんだよ、田ゴ作」

 

ラバーソール「ぬわっ!?」

 

 

ラバーソールが目を離した瞬間に仗助は一気に間合いを詰めて来ており、その距離はクレイジーダイヤモンドで仕留めるには十分な距離であった。

 

 

 

仗助「てめえが何者かは知らねえし、てめえの目的も知らねえ、仮にここで俺が死んじまってもそれは不用心だった俺の敗北だし、お前の勝利になるのは間違いねえ。仕方ねえってことだ」

 

ラバーソール「あ?」

 

仗助「ただよ、この戦いとは無関係の第三者巻き込んでよ、てめえにとっても無害な女人質に取ってよ、大切な人達目の前で死にそうになってる所見せつけられたらヨォ……俺も仕方なしに負けるわけにはいかねえんだ!」

 

二乃「!?」

 

仗助は高々と腕を振り上げ、人差し指を立てながら勢いよく降ろしながらラバーソールと二乃に向けて指さしをした。

 

仗助「10秒やるぜラバーソール!!その女を解放しろ!解放すればお前に何もしないと約束してやる!」

 

ラバーソール「……………ふっ」

 

ラバーソール「ふっふふふ、はーっはっはっはっ!!こいつは傑作だなぁ!おい!!」

 

仗助「…………………」

 

ラバーソール「承太郎、お前の頭の回転の良さは、他のジョースターの連中には引き継がれなかったようだなぁ!こいつを見てりゃわかるよ!」

 

仗助「…………………」

 

ラバーソール「しょうもねえ脅しなんかしやがってよぉ!俺のスタンドイエローテンパランスに弱点はない!!!!」

 

仗助「………………」

 

ラバーソール「ドゥーユー!アンダスタァアアアアン!!??」

 

仗助「……………10秒、経過だぜ。ラバーソール」

 

 

仗助はクレイジーダイヤモンドを背後に召喚した。

 

 

仗助「命までは取らねえ、ただ二度と人前に出れねえ身体にはなるかもな」

 

二乃「ア、アンタ何する気!?」

 

仗助「黙ってな、お前を拘束してる奴をぶちのめすだけだ」

 

ラバーソール「攻撃してみろや!!攻撃を食らうのはこの女だけだぜ!!」

 

仗助「そうかい………」

 

 

そして静かに動きをまだ見せていなかったクレイジーダイヤモンドがロボットのスイッチが入ったかのように動き出し、右腕をラバーソールの方向へと走らせた。

 

そして…

 

 

ボゴォ!!!!!!

 

 

二乃の身体を貫き、そしてラバーソールの身体も貫いた。

 

 

二乃「ゴフッ!!!!」

 

ラバーソール「ぶはぁ!!!??」

 

 

ジョセフ「ブフッゥ!?」

 

承太郎「?」

 

クレイジーダイヤモンドが通った2人の体からは徐々に溶岩のように赤黒い血が流れて地面にポタポタと落ちる。

 

二乃「ぐっ………うっ……」

 

四葉「二乃!!!!!!!!」

 

仗助「近寄るんじゃねえ!まだそいつのスタンドは発動中だ!!」

 

ジョナサン「仗助なんてことを!いくら敵を倒す為とは言え無関係の女性ごと殺すなんて!」

 

仗助「安心してくださいよ、ジョースターさん。無関係の女に傷を負わせるほど、俺も落ちちゃあいませんよ」

 

ラバーソール「ぶふっ……き…貴様ァ……」

 

仗助「この女とテメエとの隙間は1mmも無かったはずだ。1mmもねえってことはテメエのスタンドが入る隙間すらねえってことだ……油断したな」

 

ラバーソール「な……なんて野郎だ…テメエが無関係って言った女ごと…攻撃しやがるなんて……」

 

仗助「いいや、俺のクレイジーダイヤモンドは治す能力だ。心臓さえ動いていれば……」

 

ズブッ!!!!

 

仗助は二乃、そしてその後ろにいるラバーソールの腹を貫通させていたクレイジーダイヤモンドの右腕を引き抜いた。

瞬間、二乃の身体に大きく開いていた穴は塞がれておりイエローテンパランスがこびりついていた右手も元に戻っていた。

 

 

仗助「傷は治した、早くそいつの側から離れな」

 

二乃「あ、あれ?」

 

五月「二乃!!大丈夫ですか!?」

 

二乃「う…うん、さっきまで死ぬほど痛かった…いや、痛すぎて痛みも感じずに意識が朦朧としてたけど、急になんとも無くなったわ」

 

四葉「二乃ぉおおお!!生きてて良かったぁああああ!!」

 

二乃「ちょ、四葉抱きついてこないでよ」

 

三玖「いやでも、本当に死んだと思った」

 

一花「何が起こったとかは…全くわからなかったけどね、まあ無事で何より…」

 

 

二乃の無事を確認しに五つ子は二乃の元へと集まる。

一方ラバーソールは深手を負っている状況は変わっておらず片膝をついて傷を抑えていた。

 

仗助「俺のクレイジーダイヤモンドは生きてさえいれば例え致命傷と言えるほどの深手でも治すことが出来る、あの二乃とかいう女のようにな」

 

ラバーソール「き…汚え手使いやがってよ!!」

 

仗助「どーの口が言ってるんだか、人質取ってヒャッハーしてた野郎がよぉ?」

 

ラバーソール「………チッ」

 

仗助「お前の誤算だぜ、ラバーソール。お前があの10秒間に二乃を離していたら恐らく俺の敗北は確定していた、俺のスタンドじゃあテメエのスタンドに打つ手がねえ」

 

ラバーソール「……………………」

 

仗助「………………………」

 

 

今まで嫌悪の目で仗助を睨み続けていたラバーソールだが、次第に仗助と目を合わせるのをやめて下に俯く。それがどういう感情を表しているのかを仗助はまだわからずにいた。

 

 

ラバーソール「……お……」

 

仗助「あ?」

 

ラバーソール「お…俺が悪かった……すまない…すまなかった」

 

仗助「…………………」

 

ラバーソール「も……もう何もしない、神に誓う。もうお前らに何もしないし、無関係者を巻き込むこともしない………」

 

ラバーソール「だ…だから……ぶはっ!!…お前のスタンドで、傷を……治して欲しい」

 

仗助「今更そんな安い命乞いが通用すると思うなよ、こんな滅茶苦茶にしておいてよぉ」

 

ラバーソール「た……頼む!このままじゃ傷が大きすぎて出血多量とかで死んじまうよぉ!!」

 

仗助「…………取り引きだぜ、ラバーソール」

 

ラバーソール「へ?」

 

今まで片膝をついているラバーソールを見下ろしていた仗助は腰を下げラバーソールと同じ目の位置なるよう身体を合わせた。

そしてラバーソールの髪の毛をガッチリと掴み静かに、口を開いた。

 

 

仗助「俺が出す条件、全てお前がYESと言って行動に移すなら…治してやる」

 

ラバーソール「なぁ!?」

 

仗助「だけど…もしNOと言ったり、少しでも俺たちに噛みつこうとしたら……出血多量で死ぬ前に俺が三途の川までの片道チケットをすぐに用意してやる」

 

ラバーソール「ヒィ!?」

 

仗助「まず1つ目、俺たちの仲間にへばりついているテメエのスタンドを解除しろ」

 

ラバーソール「はいぃ!すぐに!!」

 

そうラバーソウルが叫ぶと承太郎 ジョナサン ジョルノについていた奴のスタンドが弾け、完全に消滅した。

 

承太郎「チッ…おせえぞ仗助。お前がベラベラ喋ってるうちも俺達は攻撃を喰らっていてえんだ」

 

ジョナサン「まあ、承太郎。今は助けてくれた仗助に感謝を伝えるのが先じゃないかい?」

 

ジョルノ「感謝するよ、仗助」

 

承太郎「……助かった」

 

仗助「すいません承太郎さん、こいつの片付けが終わったらすぐに傷治しますんで」

 

スピードワゴン「モガモゴ!!!!!」

 

一花「あのぉ、あの帽子の男の人の奴は解放されてませんよぉ?」

 

仗助「てめえ!スピードワゴンのも解放するに決まってんだろうが!!あぁ!!??」ガシッ!!!

 

ラバーソール「わ…忘れてた!忘れてただけだから頼むから髪の毛を引っ張らないでくれぇ!!」

 

二乃「うわぁ…不良ってホント怖いわね」

 

三玖「ジャパニーズ不良……恐るべし」

 

四葉「見た目もバッチリですしね、ヤンキー映画のワンシーン見てるみたいです」

 

五月「ちょ…ちょっとみんなこの変な状況に段々と慣れてきてませんか!?」

 

 

スピードワゴン「ふぅー、助かったぜぇ。もう少しで首と鼻にまで侵食するところだった」

 

ラバーソール「ほら!全員解放したぞ!早く治してくれよぉ!!」

 

仗助「まだだ、まだ取り引きは終わってねえ」

 

ラバーソール「えぇ!?」

 

仗助「2つ目の条件だ。お前の仲間のスタンド能力、それからバックにいるお前らのボスを教えろ」

 

ラバーソール「へ??」

 

仗助「お前みたいな馬鹿が1人で行動してるとはとても思えねえ、それになんだよ『あのお方』って。DIOか?」

 

ラバーソール「違う!今回DIOは関係してねえ!仲間もいねえ!俺1人だ!」

 

仗助「嘘つくんじゃあねえ!!じゃあなんで遺体なんか集めてんだよ!?DIOみたいなジョースターを天敵と思ってる奴に従っているから俺達に攻撃してきたんだろう?じゃなきゃ俺達に関わる必要ねえだろうが!!」

 

ラバーソール「ち…ちが……違う」

 

仗助「弱点はないスタンドって自賛してたがテメエは過去に承太郎さんに負けてるんだろ?なら無条件でてめえが俺達を襲うとは考えられねえぞ!!」

 

ラバーソール「わ…わかった!わかったから…喋るから殴ろうとしないでぇ…」

 

仗助「最初からそうしろ、次もし口を籠らせたら本当に潰す」

 

ラバーソール「っ…たく、酷い奴だ…承太郎にも引けを取らねえな…」

 

 

ラバーソール「俺はそこの承太郎にボコされた後、病院の入院してベッドの上だった」

 

ラバーソール「そこに…奴は現れた」

 

仗助「………………DIOか」

 

ラバーソール「ああ、そうだ」

 

 

ラバーソール「奴がジョースター一行に倒されたというのはとあるツテで俺も知っていた、だからこそその情報を聞いた夜。あいつが俺の病室の枕元に立っていた時は度肝抜かれた」

 

承太郎「そいつは……」

 

ラバーソール「そいつは確かにDIOだった。しかし、俺に金の交渉をしてきたあのDIOとは全く違かった。膝まで伸びていた金髪、真っ白の服装、そしてその世界にいたDIOと比べ物にならないほどのオーラ、俺はDIOが生きていたことよりも野郎が身体中から発していたプレッシャーに心底恐怖した、目を合わせることも出来なかった…目を合わせたら凍らせられるんじゃないかと勝手に思い込みもした」

 

承太郎「天国に到達した並行世界のDIO……か」

 

ラバーソール「そうだ、奴もそう名乗っていた。奴はスタンドを発動させ一瞬で俺の怪我を治した。そして奴は俺にこう言った」

 

ラバーソール「『その怪我を完全に治した代わりに私が今求めているものを探すのを手伝って欲しい』……と

 

仗助「それが、聖なる遺体か」

 

ラバーソール「そうだ。その条件に俺は首を縦に振るしかなかった、逆らおうなんて思わなかった。あのDIOはヤバい、俺たちがいた世界の奴よりもずっと」

 

仗助「そうか、だがDIOの野郎はもういねぇ、ここにいる承太郎さんがぶちのめしたからよ」

 

ラバーソール「……………………」

 

ジョルノ「つまり、お前が遺体を集める必要もなくなったということだ」

 

ラバーソール「いや、DIOが死んだことは俺も知っていた。だが、DIOが死んだことによりこの遺体に新たな力が宿ったんだ」

 

仗助「新たな力だと?」

 

 

ラバーソールは遺体を取り出して全員の前に再び見せた。ラバーソールが持っている部分は右手の部分、遺体は先ほどと変わらず不気味に光を放っており、見る者の背筋をピンと張り詰めさせる。

 

 

三玖「………うん、さっきも見たけどやっぱり気持ち悪い」

 

五月「よく見るとアレ手じゃないですか?うへぇ……」

 

ラバーソール「遺体が教えてくれたんだ。『この遺体を九つ集めし者の願いを1つ叶える』……と」

 

ジョセフ「おーいおい、そんな話信用出来るかよ。スピードワゴンオメエはどうなんだ?」

 

スピードワゴン「そいつの言っていることは間違いじゃあねえ!俺も確かにこの世界に飛ばされた時、この遺体からそう教えられた」

 

ジョセフ「よし、信じよう」

 

二乃「前言撤回はやっ!?」

 

四葉「それよりもどうやってあの遺体から教えてもらうんですかね…口なんてついてないのに…」

 

スピードワゴン「いや…なんか、こう。心に語りかけてくるというか…そんな感じだ」

 

承太郎「んなことはどうでもいい。つまりこいつらみたいな奴に遺体を集めさせたらヤバいってことか」

 

ジョルノ「こいつみたいな小物ならまだマシな方です。DIOやディアボロのような強い野心を持ったものが揃えれば世界を滅亡しかねない。遺体の役割がわかった以上、何としても僕たちがこの遺体を回収しなければならない」

 

仗助「よし、この件はとりあえず置いておこう、最後の質問だぜラバーソール」

 

ラバーソール「………………」

 

仗助「あ?おーい、生きてるかー?」

 

ラバーソール「………………」

 

仗助「…………………」

 

 

仗助はラバーソールの掴んでいた髪の毛をゆっくりと離した。すると彼の身体は全身の力が抜けたかのようにその場に顔面から倒れ込んだ。

 

 

二乃「きゃああ!?」

 

三玖「………死んじゃったんじゃない?」

 

仗助「えっ…嘘だろ?やべぇ…」

 

ジョルノ「いいえ、生命エネルギーは感じることが出来ます。きっと出血が多かったため気を失ったのでしょう」

 

仗助「チッ…止血くらいしておけばよかったか、最後の質問がまだなのによ〜」

 

承太郎「あんなデカい穴が身体に空いてりゃいつか死ぬなんてのは誰にだってわかる」

 

仗助「とりあえず止血だけはしとくっすよ、後は病院にでもぶち込んで病院ライフを楽しめばいい」

 

一花「あれ…傷を治すって言ってなかったっけ?」

 

仗助「こんな奴の傷を完全に治してみろ、また近いうちに襲ってくるのが目に見えている」

 

 

二乃「 と り あ え ず 」

 

 

二乃「アンタ達は出て行く前にこの部屋の掃除をしていきなさい!!!!!!!!!!!!」

 

 

二乃はラバーソールを跨ぎ仁王立ちをして腕を組みながらジョジョ5人に怒りをぶつけるのだった。

中野家のリビングは至るところに血が飛び散っており机や椅子、テレビは辺りに散らばっている。美しい景色が見える大きなガラス張りの窓も身体をぶつけた衝撃でヒビが入ってしまっている。

 

 

仗助「ったく…これが命の恩人に対する言動かぁ?」

 

ジョナサン「いや…ここは彼女に従おう。無関係の人間からしたらいい迷惑だ」

 

ジョナサン「それよりジョセフ、先ほど物凄く辛そうな顔をしながら血を吐いていたが…大丈夫なのか?」

 

ジョセフ「今は何ともねえ…ただあの時は本当に死ぬかと思ったぜ。腹が死ぬほど痛くて…いや、途中から痛みも感じずに朦朧としていたが、急に治ったんだ」

 

ジョルノ「そうですか…僕はてっきり痛がっているフリして奴の攻撃対象から外れようとしたのかと思ってました」

 

ジョセフ「酷い奴だなジョルノ、仲間がピンチになっているってのに俺がそんなことする奴だと思うか?」

 

ジョルノ「思います」

 

仗助「思う」

 

承太郎「ジジイらしい行動だ」

 

ジョナサン「………こういう時に、どう言っていいのか言い訳が見つからない」

 

ジョセフ「泣いていい?」

 

承太郎「それよりも……だ」

 

 

承太郎は4人に背を向け、振り向いた目線の先にいた人物のもとへ歩を進めた。止まった時間の中で目が合い、ラバーソールの攻撃を瞬間的に移動して躱した者。

ヘッドフォンを首に巻きこの戦闘の『全て』を見ていたと承太郎自身が感じていた人物の元へ…。

 

 

三玖「……なに?」

 

承太郎「お前………」

 

三玖「?」

 

承太郎「…………………」

 

三玖「………………」

 

承太郎「『俺だけが動いていた時に』、お前は何を見た」

 

三玖「!?」

 

 

普段黒目の半分を覆っている目蓋をしている三玖が承太郎の言葉を聞いた途端朝目覚ましが爆音を鳴らしたかのようにパッチリと開いた。

それは承太郎の疑惑が確信に変わった瞬間でもあった。

 

 

三玖「………なんでもないよ、何も見えてない」

 

承太郎「………………」

 

三玖「『承太郎だけが動いている時』なんて無かった…そんなの」

 

承太郎「………………」

 

三玖「………………」

 

 

先程見つめ合った時とは違い三玖の黒目がチラチラと動いていた。それは何か真実を隠している行動という思考にたどり着くのは簡単だった。

 

 

承太郎「…………そうか」

 

三玖「…………」

 

承太郎「野暮なことを聞いた」

 

そう言いながら承太郎は三玖に背を向け再び掃除を開始しようとしている4人の元へと歩を進めた。

 

 

この世界では何が起きてもおかしくない世界。

 

『世界』のような能力も受け入れざるおえない世界。

 

承太郎は改めてそれを感じたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

本体名 ラバーソール

スタンド名 イエローテンパランス 

   再起不能

 

叶えたい夢

『無限に減らない金を手に入れていい女を抱きまくって一生を極楽気分で過ごす』

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