【番外編】海外移住したら人外に好かれる件について   作:宮野花

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イベント:2019エイプリルフール
4月1日の悪夢_プロローグ


いつも通り、昼休みの時間となって私は休憩室に向かう。

するとそこにはダニーさん、アネッサさん、リナリアさんの、珍しいメンバーが揃っていた。

 

「わ、珍しいですね、このメンバー。」

「あれ、ユリさんもですか?アネッサさんとリナリアとも話してたんですよ。珍しい顔合わせだって。」

「本当、珍しいわね。コントロールチームの私だけならまだしも、中央本部チームが三人も揃うなんて珍しいわ。」

 

休憩室の机を囲む三人の中に私もお邪魔させてもらう。

アネッサさんもリナリアさんも美人だから、ダニーさんが両手に花状態だ。

私が椅子に座ると、リナリアさんが思い出したようにウエストバックから何か袋を取り出した。

それを机の中心に置いて、私達の視線を集める。

 

「そういえばこれ、自販機で当たったんですけど食べません?」

「なんだこれ……、〝マジックキャンディ〟?こんなの自販機に売ってたか?」

「だから、当たったんだって。普通にチョコバー買ったんだけど、オマケで一緒にでてきたの。ロボトミー社特別製らしいよ。」

「あ!それ知ってるわ!最近上層で噂になってるんですよ。一年で一度、一日限定で一個だけ当たりがでるの。」

「その一年で一度が今日ってことですか?……今日って、えっと、エイプリルフールですよね?」

「ロボトミー社特別製ってところが怪しいですね……。食べない方がいいだろ。捨てろ、リナリア。」

「ええー!せっかくだから食べようよー。エイプリルフール限定の、ジョークお菓子ってことでしょ?とりあえず中身みてみようよ。」

 

怪訝な顔をするダニーさんを無視してリナリアさんが袋を開ける。

中身はなんてことない、長方形のビニールで包まれたキャンディだ。

ただしその袋にはそれぞれ文字が書かれている。

 

「なんだこれ……〝心が強くなる飴〟?」

 

ダニーさんが一つを適当にとって読み上げた。

それに続いてリナリアさんも飴を手に取る。

 

「〝身体能力向上の飴〟だって!あはは、何これ!」

 

楽しそうに笑うリナリアさんに、ダニーさんはより顔を顰めて飴を机に戻した。

 

「くだらない。怪しすぎるだろ。捨てるぞ。」

「えー?」

「……って、リナリアお前まさかもう食ったのか!?」

 

ダニーさんが目を離している隙にリナリアさんは飴を食べてしまったらしい。

もごもごと口を動かすリナリアさんを見て、ダニーさんを目を見開く。

そして吐き出させようとしたのだろう。リナリアさんの肩を掴んで手を口に突っ込もうとしたのだが。

リナリアさんもさすが中心本部チームである。その手を避けて、逆に掴んだ。

掴んだ手を引っ張れば、ダニーさんとリナリアさんの距離が一気に縮まる。

その流れを利用して、いつ手にしていたのか、リナリアさんは開封済の飴玉をダニーさんの口に突っ込んだのだ。

 

「ぐっ……!?」

「普通に美味しい飴じゃない?ダニー考えすぎだよー。」

 

ケラケラと笑うリナリアさんに、ダニーさんは飴を床に吐き出して強く睨んだ。

 

「っ、リナリアお前ふざけるなよ!!」

「な、何!そんなに怒ることないでしょ!」

「ま、まぁまぁ二人とも!落ち着いてください!!」

 

不穏な空気にアネッサさんは二人の仲裁に入る。

そして机の上の飴をひとつとって、開封した。

 

「食べたい人だけ食べる、それでいいじゃないですか。私こういうの好きですよ。これとか〝 空間把握ができる飴〟ですって。魔法みたいで夢がありません?」

 

アネッサさんが飴を口に放り込んで食べてみせる。

私もそれに続いて飴を手に取った。

 

「そうですよ!せっかくの休憩中なんですし、喧嘩はやめましょう?あ!こんなのもありますよ!〝最低な嘘をつく飴〟ですって!」

 

それを口にして笑ってみせる。

飴は普通のオレンジ味。少し炭酸が入ってるのか、しゅわしゅわと舌の上で溶けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オーケストラさん、私結婚することになったんです。」

「アイ、私ね、親友ができたの。世界で一番の友達なの。」

「罰鳥さん。私ここを辞めるね。」

 

 

「「「とりあえずユリさんの口を塞げ!!!」」」

 

 

 

 

 

 

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