我らがにじ農野球部   作:vtuber好きの一般人

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ド葛イベントのために京都に行ってきたけど、わざわざ足を運ぶ以上の価値があった。また行きたい。でも、近々kawaii cafeあるし、また食費とか節約しないと…。学生の身分ではやっぱりきついなぁ。僕は大学生だからといって、にじさんじのためなら妥協はしないですけど。


新入生

突然の新監督就任を聞かされたのは昨日。入学式の前日だ。入学式の準備で忙しかったのもあったし、舞元監督の話の内容も衝撃だったのもあって、僕を含めて皆、混乱していた。キャプテンが先導してくれなかったら、昨日は練習なんてどころじゃなかったかもしれない。話によれば、一年にレギュラーを取られるかもしれないしね。それで監督への不信感を抱く人たちも少なくない。

「おい、相馬、何ぼーっとしてんだよ。もうすぐ一年たちが出てくるぞ。勧誘の準備しろ。」

「ごめん、ごめん。ちょっと考え事しててさ。」

昨日の出来事を思い出していたら、深町に怒られてしまった。新入生の勧誘は今日だけしかできないから、相当やる気出してる、あれ。でも、起きてしまったことをいつまでも考えてもしょうがない。今できることをしていこう。

「今年の一年、どんなのが入ってくるかな。」

「強いピッチャーが欲しいな。先輩とお前合わせて二人しかいない。」

「確かに。僕的には打てる一年がいたらいいな。そんなに打てる印象ないし、この部。」

でも、正直一年生が入ってくれるだけでもありがたい。なにせ僕たちの部は2年、3年合わせて12人しかいない。だから、どうしても先輩たちが抜けた後のポジションが足りない。

「そうだな。だが、これからこの野球部が強くなるかどうかは俺らの働き次第だ。」

深町は僕たちが強いチームになれると信じているみたいだ。悲観的に考えてしまう僕とは対照的。

「やっぱり深町って前向きだよね。」

「なんだ、悪いか?」

相変わらずの無愛想な態度だ。

「褒めてるんだよ。そんなだから、友達少ないんだ。」

「お、一年たちが出てきた。行くぞ、相馬。」

無視されてしまった。友好関係が乏しいことを指摘すると、いつもこうだ。多分本人も気にはしているのかな。

足早に去っていった彼の背中を追いかけ、群がる新入生たちの元へ走った。

「深町、なかなか入ってくれる一年いないね。」

本間さんが作ってくれたパンフレットを片手に話しかける。深町は眉間にしわを寄せ、「なぜだ。」と呟く。長い間、新入生達を誘ってみたものの、こちらは全く成果が出ていない。残っている新入生も少なくなってきたし、勧誘もそろそろ終わりにすべきだろうか。

そんなことを思いつつ、諦めきれずに周囲を見渡すと銀髪の子が猫背で歩いているのを見つけた。ジューズを見れば、うちの高校とは明らかに違う靴を履いている。恐らく、新入生だ。

「ねぇ、君、新入生でしょ。」

「えっ!お、俺っすか。」

僕が話しかけると銀髪の青年は自分に指差しをしながら答える。

「そう、君だよ。君、新入生だよね?」

「いや、俺は〜、2年すよ。」

彼は目をキョロキョロさせながら話す。

動揺してるのが顔に現れている。嘘をつくのが下手なのだろうか?

「僕も2年だけど、君みたいな人見たことないなぁ。それに、そのシューズ、中学生のでしょ。」

「イィ!?なんで嘘ついたのがバレたんだ!」

「声に出しちゃダメでしょ。」

僕が断定的に言うと、声を出して大げさに驚いてしまった。思わず彼に注意してしまう。

「確かに…」

「それはどうでもいいとして、野球部に入ってみない?ほら、最近だとVtuber甲子園とか話題でしょ?」

「野球すか。面倒なんすけど。」

野球を話題に出すと、眉をひそめる。彼は野球が嫌いなのだろうか。それとも単純に野球が嫌いなだけだろうか。

「ん、こいつ、新入生か。」

「そうだけど。」

「新入生、これから野球の練習がある。少し見に行かないか?」

「誰だよ、アンタ。」

深町はいつのまにか僕の隣にいた。そして、いつのまにか彼を見学に誘っている。誘われた本人は深町を警戒している。

「俺は2年の深町だ。どうだ?別に今日決めなくてもいいぞ。練習を見るだけだ。」

「そうすか。でも、俺運動するの嫌いなんすけど。」

「そうは言わずにさ、少しみるだけでいいから。もしかしたら、興味湧くかもしれないでしょ?」

「そうだ、少し見るだけでいい。」

なんとか二人で彼に来てもらおうと誘ってはいるが、効果は見られない。このままでは今までのようにどこかに行かれてしまう。なんとか引き止めなければ。

「あの、すいませーん、もしかして野球部の方スか?」

銀髪の彼に一生懸命話しかけていると、誰かから話しかけられる。

「えっ、確かに僕達は野球部員だよ。」

「おお〜!俺たち、野球部に入りたいんスよ。それで野球部の人を探していたんスよね。いやぁ、良かった。」

「ここに来るまで大変でしたよ、どこの部活からも誘われて。」

声のする方を見れば、茶髪の新入生と濃い藍色をした髪をした新入生が立っていた。

こんなに探してもいなかったのに、向こうの方から来てくれるとは。

深町も銀髪の彼への説得を一時中断し、この二人を見る。

「あれ、葛葉くんじゃないですか。君も野球部に入るんですか?」

 「もっさん。いや、俺は『ああ、彼は入ると言ってくれている。』…ハッ?」

 藍色の髪の彼が銀髪の彼に話しかけている。どうやら知り合いのようだ。二人の会話に深町が割り入ったようだが、うまく銀髪の彼をこちらに引き込めるだろうか?

 「あれ、刀也、その子と知り合い?」

 「ええ、まぁ、ちょっとね。葛葉君と言うんですが、彼も野球部に入ってくれるようです。」

 「へぇ、葛葉君っていうんだ。俺、伏見 ガク。サクッとガクって呼んじゃって!俺も野球やろうって思っているから、これからよろしく!」

 「ちょっと待って下さい、俺は一度もはいr『丁度いい、俺たちもそろそろ練習に行こうかと話していたんだ。二人も一緒にグラウンドに行こう。』っておい、何勝手に言ってんだよ。」

 二人がうまく勘違いしてくれたおかげで話の流れが良くなってきた。このまま銀髪の彼を逃すわけにはいかない。

 「それじゃあ、僕についてきて。部室まで案内してあげるよ。」

 僕がそう言うと二人は元気よく返事を返してくれるが、銀髪の彼は全く反応がない。それは仕方ないので、頼んだよ、深町。

 「ほら行くぞ。…名前、何ていうんだ?」

 「なっ、俺は野球やるなんて言ってないぞ!それと葛葉だ!さっき、もっさんに言われてたろうが!」

 「そうか、葛葉だったな。早く行かないとあの二人に遅れるぞ。」

 「クソ、手を放せ!どんだけ力つえぇんだよ!」

 

 

 俺がグラウンドに行くと、知らない顔ぶれが何人かいるのが見えた。おそらく、新入部員だ。

 「監督、こんにちは。」「「「こんにちは」」」

 「おう。一年はちゃんと入ってくれたようだな。」

昨日あんな話をしたにも関わらず、ちゃんと挨拶してくれた。前任の監督の教育に感謝し、俺はこの野球部を必ず強くしようと再認識する。

「挨拶は全員済ませたか?」

「いえ、まだ女子が一人着替え中です。多分そろそろだと思うんですが。」

「それはマネージャーか?」

「部員です。選手として試合に出たいそうです。」

「へえ、珍しいじゃないか。」

主将の返事の内容を意外に思ってしまった。高校野球の女性参加は認められたが、体格差のある女性が男性相手に野球をするのはかなり厳しいものがあるからだ。それでも入部を決めたということは、相当野球のことが好きということが伺える。

なかなか骨のある子らしい。これは期待できるな。

 「すいませーン!お待たせしました。」

 本間の声が近くから聞こえる。部室のある方向ではないから、体育館の更衣室でも使ったのか。来年からは女子が増えるかもしれない。顧問の先生たちと話し合っておく必要があるな。

「よし、全員揃ったな。今日は一年も入ったことだし、まずは軽く自己紹介から始めるか。一年から順にしていくぞ。さっき来た子から。」

 女子高生で考えても背の低い女子生徒が前に出る。

 「わらわからじゃな。わらわの名は竜胆 尊。最近ぶいちゅうばぁ甲子園なるものが開催されると、可愛い人の子らから聞いてのう。野球をしてみようと思い、野球部に入ったのじゃ。これからよろしく頼むぞ。」

 人の子?なんとも不思議な子が入ってきたな。それに野球経験もないのか、すごい度胸だわ。

 「俺はジョー・力一です。野球は小、中学校とやってきたので野球部に入ろうと思いました。よろしくお願いします。」

ピンク、紫、水色の混ざった髪でピエロを連想する姿をしているが、外見に反して礼儀正しい。そしてなぜかこの一年に親近感を覚える。

なんだろう、こいつのことは相棒と呼べる気がする。なぜだ?

そんな俺を置いて、一年の挨拶は続く。

「俺の名前は伏見 ガクっす。気軽にガクって呼んでほしいっす。野球は中学の頃からやってました。ポジションはファースト、キャッチャー、どっちもOKっす。」

なかなか元気あるじゃないか。再来年あたりの主将に適任だな。

「僕は剣持 刀也といいます。中学の頃はピッチャーをやっていました。よろしくお願いします。」

鍛えれば、三年になったときにそれなりに形にはなりそうだな。

「あ〜、葛葉っていいます。よろしくお願いします。」

なんか怠そうだけど、こいつやる気あんのか?心配だなぁ。

「私の名前はユードリックです。高校でもピッチャーをしたいと考えています。よろしくお願いします。」

 高校生で私を使っている男子とか初めて見たな。しかし、あまりピッチャーとしての実力はなさそうだ。

 2,3年は主将の挨拶だけで終わった。マネージャーもあいさつし、今度は俺の番だ。

 「俺は舞元 啓介だ。この部の顧問であり、監督だ。そして、Vtuberでもある。一年は最後の甲子園の後、Vtuber甲子園に出演することになっている。勿論、だからといって一年のお前らを贔屓するつもりはない。野球が上手くならなきゃ、試合に出れないってことをちゃんと覚えておけよ。よし、自己紹介は終わり、これから練習を始めるぞ。」

 「はい。」という部員たちの揃った声がした後、主将の「まずはグラウンド10周だ。」という声かけとともに部員たちは走り出す。練習が始まった。今うちに部員たちの動きを観察しておこうと走る姿を目を凝らして見る。

 それにしても今年の一年は個性が強いなぁ。しっかりまとまるのだろうか?

 




葛葉:父に社畜を、母にファイアードレイクを持つ吸血鬼。ゲームばかりしているが、深町によって強制的に野球部に入部させられた。しかし、母は息子の運動不足が解消されると、野球部入部を喜んでいるようである。

主将:作者が現在誰がやっていたか分からない。でも、すぐにいなくなるので、このままの表記でなんとかやり過ごしたいと画策中。
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