まぁとりあえず落ち着け俺。こんな時こそ落ち着こう。まずは今の状況だ。俺は美鈴さんと少し話したあと、人里に行くために紅魔館を離れようとした。そしたら(自称)相棒コートオブアームズが喋った。な、何を言ってるかわからねーと思うが(ry
「えっと……?いきなり主って言われても……」
「……お知り合いですか?」
臨戦態勢のまま美鈴は聞いてくる
「一応……ね。でもなんでこんなところにお前がいるんだ?」
「ここは幻想郷だぞ?常識に囚われてはいけないのだ!」
何処ぞの緑髪の巫女が言いそうな言葉だなおい
「ところで貴方達、特にそこの妖精?みたいなやつ。貴方に戦う意思はあるの?ないんだったら今すぐ帰りなさい。今は忙しいのよ」
お前さっきまで寝てたろ……とツッコミを入れたくなるのを我慢して答える
「ああ、勿論戦う意思なんてないy『勿論戦うさ』…………はい?え?お前何言ってんの?」
「それは貴方が一人で戦うということかしら?」
「いや、勿論私の主が戦うに決まっているだろう」
「…………はい?え?何?ドユコト?」
「その言葉の通りの意味だ。早く準備しろ、グズな男は嫌われるぞ?」
「ちょっと待てえええ!!準備って何!?俺戦うの!?弾幕も打てないよ!?スペルカードも使えないよ!?更には空も飛べないよ!?どうやって戦えっちゅーねん!?」
こんなこと言われれば誰だってこんな反応をするだろう。俺はシューティングゲームが苦手だ。ゲームならコンテニュー出切るが、これは現実だ。コンテニューなんて出来ない。やっぱ勝てる気がしない……もうダメだ……おしまいだぁ……
「……なんか見てるこっちが可哀想になってきました」
「まぁ落ち着け主。正確には主が戦うわけではない。私が主に取り付いて戦うだけだ」
「あ、そう言う事ね……って納得出来るかー!?それでもダメージは俺にダイレクトに来るんでしょ!?」
「まぁ大丈夫だ。ものは試しだ!男は黙ってゴー♂!」
「ギャアアアアア止めろ入ってくるなぁぁぁぁ!!」
物凄い勢いで相棒(白い目)が俺の中に入ってくる。すると何と言うことでしょう。みるみるうちに力が湧いてきて、更には空も飛べるようになったではありませんか。
「おお……すげぇ……ってということはまさか……」
「なんだかんだいって大丈夫そうですね!それでは紅魔館が門番、紅美鈴。いざ参らん!」
「やっぱりそうですよねぇぇぇ!」
あ、ダメだこれ。スペカも弾幕も使えないんじゃあお話にもなりませんな。ああ、俺の人生短かったな……
早くも諦めムードの俺に相棒(苦笑)は1枚のカードを渡す
「まぁそう諦めるな。まずはこれを使え」
「何これ……スペカ?」
「私の能力はそのカードに封印されてある。そのカードさえあればいつでも何処でも私の能力を使えるぞ!」
「何それ凄い。まぁ期待はしてないけどとりあえず使ってみるか」
カードを頭の上に掲げ、スペカの名前を読み上げる。
写符『ゴッドメダリオン・ハンド』
その瞬間、俺の背中から突然巨大な手が現れた。その手はまっすぐ紅美鈴へと向かっている
「その程度で本当に当たるとお思いですか!」
ごもっともだ。確かに凄いとは思う。しかしこうもまっすぐ飛んでいっては本人に当たる前に弾幕でかき消されると思っていた。案の定紅美鈴は大量の弾幕で手を破壊しようとした。しかし
「な、何!?」
巨大な手はまるで意思を持ってるかのように弾幕の僅かな隙間を抜けて紅美鈴へと伸びてゆく。そしてそのまま美鈴を拘束した。しかしその程度で動揺する紅美鈴ではない。すぐさま力を込めて手を吹き飛ばそうとしている。
「あー……あのままじゃあ時間稼ぎにもならないよ」
「……ふむ、もう十分か」
「?」
すると紅美鈴は拘束していた手を破壊し、再び俺の目の前に現れる。
「なかなかやりますね……それではそろそろ本気を出しましょう!」
そう言って美鈴はポケットからカードを1枚取り出す。
「これやばくない?」
「大丈夫だ、このスペカを使え」
「へいへいわかりましたっと!」
俺と美鈴は同時にスペカを発動する
「「華符「芳華絢爛」」」
「「……へ?」」
これには美鈴もさぞかしびっくりしたことだろう。なにせ今自分が放ったスペカと今相手が放ったスペカは全く一緒の物だったからだ
「ちょ、どういうことですか!何で貴方がこのスペカを使えるんですか!」
「俺にも分からん!おいどういう事だ!」
「私の能力を忘れたか?私のOCG版の能力はフィールド上のエクシーズモンスターの効果を発動できる……つまり、さっきのスペカで
の娘のスペカをコピーさせてもらった!」
「そんなのチートや!」
「フッハハハ!どんな手を使おうが!最終的には!勝てばよかろうなのだぁぁぁぁ!」
「お前そんなキャラだったのか!」
二人の弾幕が飛び交っている時――――
魔理沙side
「……なんかもう戦闘が始まっているみたいだぜ」
魔理沙は遠くから戦闘を眺めている。
「霊夢はすぐに来るから大丈夫だと言ってたし、私も行くか!」
魔理沙は箒に乗り、窓から館に侵入する。幸い門番は他の人間と戦っているため、見つからずに侵入出来た
「邪魔するぜー……」
「しんにゅうしゃだー!」
「むかえうてー!」
「ヤロウブッコロシテヤァァァ!」
すぐに中の妖精メイド達に見つかり、攻撃を受けるが、魔理沙はいとも簡単にそれを避ける
「お?攻撃したな?よっしゃあ!正当防衛だ!悪く思うなよ!」
魔理沙はポケットからミニ八卦炉を取り出し、妖精メイド達に向けて構える
「マスタァァァァスパァァァァク!!」
辺りが閃光に包まれる――――
伊藤side
「くっ……」
「貴方の弱点は分かりました……いくら私と同じスペカが使えても、消費する霊力は同じはず。つまり持久戦に持ち込めば外来人の貴方は私よりも先にエネルギーが切れる!その瞬間を狙って攻撃すれば貴方の負けです!さぁどんどん行きますよ!」
相棒のおかげで何とか戦えているものの、そろそろ美鈴の言う通りこちらの霊力が切れそうだ。これは不味い。早く何とかしなければならない
「おい!何とかならないのか!?」
「ふむ……仕方ない。これを使え」
相棒からスペカが渡される。今までのスペカと違い、凄まじい力だ
「……またコピーしたスペカか?」
「いや、これは私のオリジナルのスペカだ。お前の霊力からしてこれが最後の攻撃だな。思いっきりやってやれ!」
「……わかった。これが最後の攻撃だ!思いっきりぶっぱなすぜ!」
「勝負に出ますか!ならばこちらも行きますよ!」
俺は美鈴よりも先にスペカを発動する
神怒『ゴッド・レイジ』
スペカの発動と同時に雷のようなものが空に向かって放たれ、雲を突き破る。突き破った部分だけ霧が晴れ、少しだけ光が差し込む。刹那、雲の上から先程の雷のようなものとは比べ物にならないほどの大砲撃が放たれる。これは凄い。アニメさながらの迫力だ。それを見て美鈴もスペカを発動する。
彩符『極彩颱風』
二つのスペカがぶつかり、爆発を起こした――――
どうも、毎日がつまらない主です。久しぶりにデュエルしたいな……最近やってないし。それよりも、今回も見て頂き、ありがとうございます!
今回で美鈴の出番は殆ど終わりです。それでは!