サクラ大戦~もう一つの視点   作:アマゾンズ

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反魂の術によってある人物が復活させられる。

ご都合主義の中のご都合主義

ハッピーエンド?

※次世代へ託す人間の魂の設定で書いています。サクラ大戦2のような感じです。長くなるかもしれません。本編にはつながりません。

このルートでのエリスと直仁、二人への挿入歌はSee-Sawの「君がいた物語」と「あんなに一緒だったのに」です。




短編IF 次世代へ託す人間の魂 Dark side編

戦いの跡が残る降魔皇城の一室、ある場所の付近に上級降魔の一人、煉獄が近づき何かを手に入れ降魔皇の下へと向かった。

 

「降魔皇様・・・手に入れてまいりました」

 

『うむ、それに反魂の術を施せ』

 

「は?これにですか?」

 

『そやつを復活させ、忌々しい人間共の排除に当たらせよ』

 

「御意」

 

煉獄は儀式の為の準備をすると、手に入れた毛髪を祭壇に供え物を置き護摩の火を焚き上げ、反魂の術の儀を始めた。

 

「今日の水呼ぶ何の水呼ぶ・・・喝lこの寄り代に宿どりし御霊に肉を与へたまへ。妙適淸淨句是菩薩位、慢淸淨句是菩薩式」

 

経文を唱えていき、毛髪が光り出しその光が肉体を新たに作り出していく。経文の読経が止むと蘇った人間は目を開いた。

 

「・・・・俺・・は」

 

「蘇ったか、お前はこれから黒龍と名乗るがいい」

 

「黒・・・龍・・・俺の・・・名か?」

 

「そうだ。ふむ・・・その素顔は隠しておけ。これを被ってな」

 

渡されたのは鬼面の仮面と和服の一つである男物の着物であった。それはかつて黒鬼会と呼ばれた集団の一人、鬼王と似たものだが、彼の面は龍の意図が施されていた。着物には一切粛清と書かれている。それを身に付けた黒龍は煉獄の隣に立つ。

 

「・・・・・」

 

「行くぞ、降魔皇様の為に働く戦士・・・黒龍よ」

 

「御意・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「ふっ!ふっ!はぁ・・はぁ・・・1000本の素振り、完了」

 

エリスはあれから直仁が持っていた村正・鬼包丁の切刃から柄までの残っていた部分を利用して再度打ち直し、村正・星薙として生まれ変わらせ、旧・帝国華撃団において北辰一刀流の免許皆伝である真宮寺さくらから日本の剣術の教えを請い、同時に直仁が行っていた同じ鍛錬を行っていた。

 

「エリスさん」

 

「さくらさん、今日も鍛錬をお願いします」

 

「いいえ、今日は稽古はしません」

 

「!?何故ですか!」

 

「エリスさん、貴女・・・自分の手を見たり、鏡を見たりしていますか?今の貴女はボロボロですよ」

 

「・・・え」

 

「楽屋で鏡を見て来て下さい。私の言った事が、きっと分かります」

 

「はい」

 

さくらに促され、エリスは楽屋で鏡を見た。そこにはボロボロの髪に荒れた肌、傷だらけになった自分自身が映りこんでいた。手を見れば血豆と潰れた豆でボロボロになっている。

 

「これが・・・今の私か?」

 

エリスはあの日以降、旧・帝国華撃団、巴里華撃団そして倫敦華撃団や上海華撃団、更には次世代の華撃団、その隊長である神山誠十郎、華撃団総司令である大神一郎からも心配される程に心身ともにボロボロな状態になっていた。

 

直仁が亡くなってから彼女は鍛錬の鬼と化していた。その姿にランスロット、大神、神山、天宮、初穂、ユイなどを始めとした新旧華撃団のメンバー達は危うい状態だと感じ取っていた。

 

まるで、生き急いでいるように見えていると、それは同僚であるマルガレーテも感じていたようで旧華撃団のメンバーに相談したりしていたが、エリス自身が聞く耳を持たなかったのだ。

 

「はは・・・伯林華撃団隊長として情けな・・い」

 

エリスは楽屋の机に突っ伏した格好になり身体を震わせて声を殺して泣き始めた。鏡を見た事で己を見つめ直し、更には失った人に対する感情が再び表に出てきたのだ。

 

「う・・・うううっ!直・・・仁!直仁!」

 

その声を楽屋の外でマルガレーテは扉越しに聞いていた。あの時以降、彼女は劇的に変わった。弱さを見せるようになり、初めはそれが許せなかった、隊長であるエリスを拐かした直仁が許せなかった。だが、エリスが心からの笑顔を彼に向け、戦いにおいては今まで以上の状況判断力や指揮能力を発揮し、敵の殲滅力も良くなっていた。同時に彼が異性を愛する事を怖がっていると聞いた瞬間、自分の中の怒りが消えてしまっていた。二人を見守っていこうと思っていた矢先、直仁が死んだと聞いて何かが抜け落ちてしまった。

 

「エリス・・・」

 

自分の無力さに改めて憤りを感じる。何故、あの時に彼を止められなかったのか?何故、あの時に自分も志願しなかったのか?後悔ばかりが心中で渦巻き、拳を握りこむ。マルガレーテは何かを決意したかのように支配人室へと歩いて行った。

 

 

 

 

 

直仁の死によって落胆していたのはエリスだけではなかった。その一人である誠十郎は天宮に連れられ、森川が開いている店である「オアシス」へと足を運び、食事を済ませたが気分は一向に晴れている様子ではなかった。

 

「・・・誠兄さん、思い込んでいるのも身体に毒ですよ?」

 

「ああ・・・」

 

「ちゃんと私の話、聞いてます?」

 

「ああ・・・」

 

生返事しか返さない誠十郎に天宮も言葉を濁し始めてしまう。直仁が死んでから誠十郎はまるで燃え尽きてしまったかのように生気がないのだ。自分が憧れとし、超えるべき目標であったうちの一人、自分よりも大胆で大柄でそれでいて明るさを忘れず、街を愛し、舞台を愛し厳しさの中にある優しさを教えてくれた人を失ったショックが原因であった。

 

「直仁さん・・・」

 

直仁の最後の霊力は誠十郎の中で同化し、生き続けている。だが、自分では使いこなせない霊力を与えられてしまい、ずっと戸惑っている。

 

「いつまで不抜けてやがんだ?神山」

 

「森川さん・・・俺は」

 

「死んだ奴の事以上にお前には今、やらなきゃならねえ事がたんまりあるだろ?」

 

「解っているんです。解っているんですが・・・身体が動いてくれないんです」

 

「(俺の前世の時代で言うところの鬱病に近い症状だな・・・無理もねえか、直仁の・・・大切な人間の死を身近で見ちまった上、最後の霊力を託されちゃあな)」

 

森川自身も完全に立ち直っているわけではない。笑い合い、時に衝突し合い、恋愛に関しては新聞騒ぎになる程の大喧嘩もした。なによりも見取りの才能に一目置いていた。そんな男が次世代へ託し、命を散らしてしまった。

 

「米田のおっさんも・・・かえでの奴も・・・こんな気持ちだったんだろうな。大切な仲間に先立たれるってのは・・辛すぎるし、幾ら俺でも応えるわ」

 

この世界にやってきてから身近で大切な人間の死は経験していなかった。それだけにどこか隙を与えてしまったような感覚に陥いる。そんなふうに考えながら次の仕込みを開始するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、マルガレーテは支配人室の扉をノックしていた。目的の人物が扉に顔を向けて返事をする。

 

「誰だい?」

 

「マルガレーテです。中へ入ってもよろしいでしょうか?」

 

「どうぞ」

 

「失礼します」

 

扉を開け、中へ入るとマルガレーテは敬礼する。伯林華撃団所属の彼女らしい挨拶に大神も真剣になる。

 

「何の用かな?マルガレーテくん」

 

「はい、我が伯林華撃団隊長である。エリスを立ち直らせるにはどうすれば良いかと・・・ご存知の通り、我々、伯林華撃団は軍事的教育指導しか受けていなく、人の心の動きについてわからないのです。そこで、此処で何かの手がかりになればと思いまして」

 

「・・・俺も偉くは言えないけど、巴里華撃団の隊長をしていた時、その司令であり支配人でもあったグラン・マ、ライラック婦人から言われた・・・忘れられない言葉があるよ」

 

「忘れられない言葉、ですか?」

 

「そう、その人はこう言っていた。『ムッシュ・・・これだけは忘れるんじゃないよ。建物とか街なんてものは壊れても直せばいい。でも、人の心はそうはいかない。特に愛する人を失った心の傷はね・・・・残るものなんだよ・・・・ずっと・・・・』と」

 

「・・・・!」

 

「エリスくんは直仁くんと死別してしまった・・・しかも、彼の遺体を見たに等しい事まで起こってしまったのだろう?それが彼女の大きな心の傷になっているんだろうね。残念だけど、俺達で彼女を癒す事は難しい・・・それ程までにエリスくんにとって直仁くんは大きな存在なんだよ。だけど、俺達にも出来る事はある」

 

「!それは、なんですか!?」

 

マルガレーテは必死に食い下がる勢いで大神を見た。共に強い力と強い心を持ち、大切なものを守ると誓い合ったからこそ、エリスの力になりたいという思いが人一倍強いのだろう。

 

「普段通りに接し続ける事だよ。下手な気遣いは却って、悪影響になる。だから、普段通りにしてあげる事が最も良い事なんだ」

 

「わかりまし・・た」

 

「納得できる答えを出せなくて、すまない」

 

「いいえ、ありがとうございました」

 

マルガレーテは支配人室から出ると、少しだけ息を吐いた。自分に出来る事を再確認し、再び歩き出す。すだ、大切な人を失ったエリス自身の代わりになんてなれない。彼女の苦しみは彼女にしか分からないだろう。ならばせめて、彼女が曲がった方向へ行かないよう正していこうと誓った。

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、鏡越しに降魔皇の言葉を聞く煉獄、その隣には仮面をつけた黒龍が立っていた。何も喋らず、ただ鏡を見ているだけだ。

 

『煉獄、人間共の希望になっているあの拠点の情報を集めよ』

 

「はっ、では・・降魔共に」

 

『否、そこの黒龍を使え。今回は偵察戦闘のみだが、そやつ一人で事足りるだろう』

 

「仰せのままに・・・黒龍、大帝国劇場を偵察し、戦闘力を図れ」

 

「御意・・・」

 

「お前に魔装機兵を与える。かつての機体を再現したものだが、今の貴様には扱える代物だ」

 

「・・・・・はっ」

 

黒龍はとある二人の力と降魔皇からの妖力、更には自身に与えられた魔装機兵を転移させる秘術を授けられ、武器として妖刀・鬼炎を与えられた。黒龍はその場から消え、煉獄のみが残された。

 

 

 

 

 

 

黒龍は帝劇の見下ろせる建物の屋上に立っており、帝劇を見下ろしていた。人々が行き交う道路、賑わい、歌などが響いている。

 

「・・・・・」

 

掌に妖気を集中させ、帝劇の屋根へとその紫色の光球を放った。爆発と共に帝劇の屋根には穴が空き、人々はパニックになり、我先にと逃げ出す。

 

「出てこい・・・華撃団よ・・・・お前達の力を見てやる・・・」

 

更に魔幻空間を作り出し、そこへ一人、正座して待っている。まるで、誰かを持つ武士のように。黒龍自身がそうしており、降魔は一匹も出てこない。

 

その頃、帝劇の地下にある作戦司令室では、魔幻空間が帝劇付近で展開されたと知らせを受けた全員が集合していた。

 

「魔幻空間が展開されていますが、奇妙な事に降魔が一匹も確認できません」

 

「まるで、内部に来るのを待っているかのようです」

 

新旧の風組の報告に大神も考え込むような仕草をしており、言葉を出さない。そんな中で、世界華撃団の一角である上海華撃団の隊長、シャオロンが発言する。

 

「相手が待ってるって事は相当、戦いに自信があるのか・・・唯の自惚れ屋かのどちらかだな」

 

「ですが、確かめない事には意味がない。本来なら様子を見なければならないですが、降魔は一体も出現していない事から確実に誘われている」

 

さらに倫敦華撃団団長であるアーサーも冷静な意見を述べる。大神はそこで言葉を出した。

 

「今回は俺が人選をしたいと思う。みんな、構わないか?」

 

「総司令官直々なら文句はないぜ」

 

「私も異存はない」

 

「僕も問題ありません」

 

「無論、自分もありません」

 

世界華撃団の各国の隊長達と次世代の帝国華撃団隊長である神山は大神の言葉に反論はなく、他の隊員達の他に次世代、旧世代の華撃団両者の隊員も頷いている。

 

「では、最初に次世代からランスロットくん」

 

「はい!」

 

「次にエリスくんとマルガレーテくん」

 

「「はっ!」」

 

「次に天宮くんと神山くんだ」

 

「はい!」

 

「この責務、果たして見せます!」

 

大神の人選はまるで誰かに操作されているか、運命という糸が手繰り寄せているかのようにとある人物と関連していた。

 

「次に大神華撃団からは、さくらくん、花火くん、アイリス、グリシーヌだ。本来ならすみれくんを入れたかったのだけど・・・」

 

「お気になさらないで下さい・・・わたくしの霊力はもう」

 

「ああ・・・分かっているよ」

 

「大神さんは出撃しないのですか?」

 

「俺も出撃するよ、相手を知っておきたいし総司令として守る義務もあるからね」

 

「今回は譲ってやるから相手を見極めてこいよ、神山!」

 

「ああ、任せておいてくれ。シャオロン、アーサーも」

 

「ランスロットを頼んだよ、神山君」

 

次世代の隊長達は先行出来なかった分、しっかりと戦ってきてほしいと激励した。旧世代もさくらと大神、花火とグリシーヌも激励し合っている。そして、それぞれの霊子甲冑、霊子戦闘機に乗り込み、魔幻空間へと突入した。

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・来たか」

 

「「「世界・帝国華撃団!参上!!!」」」」

 

黒龍は正座から立ち上がり、華撃団達を見据える。その声に喜怒哀楽はない。黙って地に置いていた愛刀となっている妖刀・鬼炎を手にする。

 

「お前は何者だ!」

 

「我が名は・・・黒龍・・・・降魔皇様を守る・・・戦士なり」

 

「ほう?随分と勿体ぶった野郎が居るな?」

 

「!森川さん!?」

 

「今回は助っ人だ・・・邪魔をするつもりはねえよ」

 

「・・・・・来い」

 

そう言うと黒龍は逆手居合の構えを取った。その構えに森川と旧・帝国華撃団のさくらはハッとなり急いで構えを取った。

 

「先ずは・・・選別代わりだ。破邪・・・・剣征!」

 

「あれは!?あの技は!」

 

桜花放神・・・・!

 

「!破邪・・・・剣征!!桜花天昇!!」

 

黒龍の放った破邪剣征・桜花放神とさくらの放った破邪剣征・桜花天昇はぶつかり合って対消滅し、霧散した。

 

「っ・・・私の技の一つを?」

 

「やはり・・・生身では・・・無謀か・・・来い、闇神威!!」

 

黒龍は指を鳴らすとかつて、黒鬼会の鬼王が使っていたものである闇神威を呼び出した。その機体色は黒に近い青で染められており、籠手のような物は龍を象っている。

 

「相手をしよう・・・」

 

「一番槍はこの私が頂きます!はあああ!」

 

「ダメ!ランスロットさん!」

 

「激流を・・・制するは・・・静水」

 

ランスロットからの一撃を受けるのでは無く、受けるように見せかけ刃を逸らし受け流した。相手が受けると思い込んでいたランスロットの駆るブリドヴェンはそのまま地面に転がってしまう。

 

「うああ!?な、何?今の!」

 

「今のは・・・陰の太刀か!?」

 

「陰の太刀?それは一体?」

 

「剣術には二種類あってな?普通、剣術を極めるとなると大抵の流派は力で押していく形に自然となっちまうんだ。だから、ほとんどの剣術は力で押していく型になる、これを『陽の太刀』という。その対極に位置にあって見切りや受け流しを主とし、いかなる技をも無効にする型、それが『陰の太刀』だ」

 

森川からの説明に全員が驚く。そのような剣術があるなど知りもしなかった為だ。黒龍はランスロットを踏みつけて行動できなくすると構えを直した。

 

「がはっ!?」

 

「・・・・」

 

「あれは・・・北辰一刀流と柳生新陰流!?」

 

「(まさか・・・そんなはず・・・あの人は確かに死んだはずだ)」

 

「そんな・・・でも、あの構えは正しく北辰一刀流だわ・・・」

 

免許皆伝を受けているさくらから、あの構えは間違いなく北辰一刀流だと証言した。だが、北辰一刀流を使える人間はこの場で一人。しかし、次世代の天宮、エリス、神山、旧世代の大神、さくら、グリシーヌ、さらには助っ人の森川は一人だけ扱える人間を知っている。

 

「ぐ・・あああっ!」

 

「来い・・・華撃団ども、お前達の力を・・・・見せてみろ」

 

ランスロットを蹴り飛ばし、華撃団の下へ乱暴に戻すと闇神威は刀を手に構えを取った。その構えは柳生新陰流、浮舟の構えであった。

 

「っ・・・全機!攻撃を開始せよ!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

先行するのは、珍しい組み合わせであるエリスと天宮の二人であった。天宮がエリスへと声をかける。

 

「エリスさん!行きますよ!!」

 

「ああ、わかっている!」

 

「咲いて舞う、天の宮の桜・・・そして、冥王と共にある星・・・・」

 

「蒼き空を駆ける・・・千の衝撃!咲け!千本桜!!」

 

「冥王の裁きを・・・貴様に与える!Der Eiserne Zaun des Planeten!!」

 

「・・・・」

 

天宮の桜武の剣先から放たれた衝撃波とエリスの駆るアイゼンイェーガーの銃口から放たれた霊気の雷球は黒龍の乗る闇神威に直撃し爆発を起こした。

 

「やった!」

 

「!いや、まだだ!!」

 

「この程度の・・・攻撃で喜ぶとは・・・・笑止」

 

黒龍は黒いオーラのような妖気に守られており、それが二人の必殺技を防いでいたようだ。闇神威は構えを直すと薩摩次元流の構えを取る。

 

「魔に合おうては・・・魔を斬り、神に合うては・・・神を斬る・・・!鏡反・・・相殺・・・斬!獄龍擊!!」

 

「な!」

 

「「「きゃあああああ!!」」」

 

「「うああああ!?」」

 

「くっ!」

 

「・・・一人耐えた・・・か」

 

「(鏡反相殺斬・・・だと!?バカな・・・アイツは死んだはずだ!)」

 

黒い三つ首の龍の形をした妖気の衝撃波が魔幻空間に突入してきた華撃団全員を吹き飛ばし、森川だけはその衝撃に持ち堪えていた。

 

「今宵は・・・此処までだ・・・戦う意味はない・・・」

 

「待て!俺を忘れんじゃねえ、一撃を貰ったまま返す訳がねえだろ」

 

「・・・・・」

 

「一撃には一撃を持って返す・・!」

 

闇神威から降りてきた黒龍は刀を構える。それを見た森川は気を集中し、全身を輝かせた。それを見た黒龍は構え方を変えた。

 

「コイツを受けきれるか!?流派…東方不敗が最終奥義!石破天驚けぇぇぇん!!」

 

「!!魔に合おうては・・・魔を斬り、神に合うては・・・神を斬る・・・!鏡反・・・相殺・・・斬!邪龍咬!」

 

巨大な気と巨大で邪悪な龍の頭部を模した妖気はぶつかり合い、相殺され霧散した。だが、森川は右肩を押さえており黒龍は動じておらず、彼の身に付けている面の一部が欠けて落ちたが顔は見えない。

 

「ぐ・・・嘘だろ!?あの一撃を相殺しやがった・・・」

 

「流石は・・・輪廻を調整された者・・・生半可な龍では・・喰われていた」

 

「!?」

 

「さらばだ・・・華撃団・・・そして、輪廻を調整されし者・・・」

 

「待て!お前は・・・まさか!?」

 

「次に会う時は・・・貴様等・・・全員・・・黄泉比良坂へ・・・送ってやる・・・・」

 

そう言い残して黒龍は姿を消し、魔幻空間も消滅した。先行した華撃団全員は無事だったが、旧・華撃団の大神、さくら、そして次世代の華撃団である誠十郎、エリス、天宮は固まっており、助っ人であった森川も身に覚えがありそうな顔をしていた。

 

「まさか・・・黒龍のあの技は・・・」

 

「そんなはずは・・・」

 

大神とさくらは覚えのある技に混乱しており。

 

「嘘だ・・・あの人がそんな馬鹿な!」

 

「あの人の技だった・・・だが、あの人は!」

 

「ありえません・・・絶対に・・!」

 

誠十郎、エリス。天宮の三人は信じたくない様子であり、必死に振り払おうとしていた。

 

「皆、集まって・・・黒龍の奴の事を話し合うだろうな・・・」

 

森川は黒龍の正体が分かっていた。剣の構え方、実力、そして生きている人間ではないはずだと。森川自身も信じたくはないが、多くの証拠が残っていた。

 

「鏡反相殺斬・・・・あの技を扱えるのは俺が知る限り一人だけだ」

 

映像を確認するために森川はすぐに自分の仕事場へと戻っていった。その予想が外れてくれと願いながら。




次回に続きます。

サクラ大戦と言えばヒロイン別ルート!※やはりヒロイン別ルートが必須かと思い次のルートは誰が良いかアンケートします(正ヒロインはエリスですが)

  • 倫敦華撃団 副隊長 ランスロット
  • 上海華撃団 ホワン・ユイ
  • 新・帝国華撃団の誰か
  • 風組or月組メンバー
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