ダンジョンに出会いを求め転生したらミスでとんでも転生に 作:仁611
37階層は、今までの階層と比べて明らかにモンスターの出現率が違う、それでも1級冒険者が3人と規格外が1人、圧倒的な戦力の為、この階層であっても、モンスターは一撃で葬られて行く。
しばらく進むと、目の前には【白宮殿】(ホワイトパレス)彼女たちは何の躊躇も無く駆けて行く、俺はそんな彼女達を微笑みながら追いかけて行く、これが冒険者なのだと、そんな彼女達が眩しい・・
「ウダイオスの取り巻きは、俺が請け負いますから、思う存分楽しんで下さい」
「頑張るぞぉぉぉ」「血がたぎるわね」「うん・・強くなる」
彼女達は、各々で思うものがあるのだろう、横顔しか見えないけれどもその目には、己が信念を感じずには居られない。
突き進む途中で、アイズが俺の側に寄ってきたので、何だろうと思い首を傾げて彼女を見ると、アイズの視線は真正面のままではあるが、こちらに想いを告げて来た・・・
「シオン・・・勝てたら・・抱きしめて・・欲しい」
「ええ、その場で抱きしめてあげますよ、お姫様抱っこでも、キスでもアイズの為ならば、喜んでさせて頂きます」
「バカ・・・約束」
そう言って、2人に速度を合わせようと進む背中に「ええ」と聞こえて居るのかは分からないが呟いた・・・
「これがウダイオス・・・」
彼女達は、既に戦闘態勢に入っていたので俺は、前方に広がるスパイトイは、約50体だがこの程度目を閉じて居ても、屠る事が出来るだろうが、それでも彼女達の勇姿を見て、奮い立たなければ俺は、決して彼女の・・アイズの前に立つ資格は無いだろう。
俺は、スキルに頼り過ぎる傾向がある、努力という物を全否定する様な存在だ、それでも俺は、アイズの英雄で居たい・・
決して誰かの模倣では無い力を手に入れたい、そんな荒ぶる想いとは裏腹に、俺の思考は至って冷静である、俺の中の英雄と言う幻想に近い目標とは、荒々しい剣では無くアイズの先に立てるその先・・
俺は体から力を抜き、スキルの体術と刀術をオフにする、この先に俺は道があると直感で感じた、今までとは違う緊張感、迫るのは敵では無く無力な自分、無意識に近い状態でストレージから俺は、何の変哲も無い無銘の刀を2本取り出す・・・
「あはははったまらないですね・・・これが貴方達の世界」
俺は急に、湖の上にいる様に感じて居た、刀は空気を斬る音すらしない、彼女達の繰り広げる戦闘音に、スパルトイの動く音が煩わしくて仕方なかった・・・
スパルトイの首が無音で1体・2体・・4体・・・12体・・・。
その全てが音を発する頃には、全ての首が胴から離れていた。
ピコン[直感スキル習得・剣技【恋慕】(おもい)習得]
俺は、数日振りに聞く音に、先程の高揚感が醒めやらぬまま・・直感スキルをMAXにする。
剣技の欄を見るが、これはどうやら、習得するとスキルの様にあげたりできないみたいだな・・・。
既にドロップ品や魔石は回収しており、彼女達の動きの邪魔にならない場所から観戦している。
ウダイオスは、自分より遥かに小さな者に、拳を叩きつける・・・。
ティオナは豪快で本能的に、ティオネは獰猛で狂気的な戦闘を目の前で繰り広げて居る、やはりそんな中でも、目を引くのは彼女・・・アイズ・ヴァレンシュタインである。
アニメなどで知る、猛攻に近い攻撃とは違い、彼女の剣は先程見せたばかりの、俺の動きにとても似ている。
あれからどれくらい経ったのだろうか、ウダイオスは片腕を失い、彼女達も既にボロボロだけど、俺はこの戦いは、介入すべきでは無いと感じている・・・。
何が起きるかは分からない、けどそれでも最後まで闘う姿を見ていたいと、理性と本能が揺れ動く、これが最後の攻撃だと誰もが思うその一撃、3人とウダイオスは雄叫びを上げる・・・。
ウダイオスの拳が正面のティオナに迫る中、拳を跳躍で避けると腕に乗り駆け上がる、ティオネは残りの力を振り絞りティオナの方へ向かって飛んで行く、それはまさに、双子であると思わせる連携で【大双刃】(ウルガ)を大きく振り抜くと、そこに飛んで来たティオネを、渾身の一撃を持って打ち出す、ティオネはウダイオスの眉間に双剣を突き立てるとが亀裂が入り落下する。
ティオネと入れ替わる様に、アイズが膨大な風を纏い、一点突破で眉間を貫くとウダイオスの頭部が吹き飛んで行く・・
ティオナは何とか踏ん張り立ち上がっているが、落下するティオネを受け止め床に座らせると、次に落下してくるアイズを空中でお姫様抱っこで受け止める、少し時間が欲しい俺は、ティオナとティオネの2人を囲む様に魔法で壁を創る・・・
「頑張ったね、凄く綺麗だったよ」
「ありっ//」
俺は彼女の言葉を奪う様に唇を塞ぐと、彼女は一瞬で真っ赤になっている、当然この場には他に2人いるのだから、凄く視線を感じるのだがそれでも、意識をアイズに向ける。
彼女の言葉を遮りキスしたのだから、開いた唇に合わせて触れる、アイズはそれを受け入れ、互いにここがダンジョンである事を忘れる程に唇と舌を求め、昨晩の様にキスをする・・・
「いい加減にしなさいよ」
「「あっ」」
俺達は、時間を忘れて夢中になり過ぎ、遂にはティオネに怒られてしまった・・。アイズは俺の胸に顔を隠し、今の状況から現実逃避を始めると、俺が何かしら言わないと行けないみたいだ
「ごめん、忘れてた訳じゃ無いんだよ・・ははは」
「いや、明らかに忘れてたでしょ・・はぁぁ〜いいからポーション貰えないかしら」
「あははは、流石にさっきのは私でも怒るかなあ〜」
ティオナにまで、若干呆れた様な口調で責められる、あの状況だから怒るのも無理は無い、しかも負傷者そっちのけで、イチャイチャされたら腹も立つ、ここは素直に謝った「本当にごめん」と俺は2人に謝ると、アイズは俺の胸元に顔を埋めたまま「ごめんなさい」と言う声が2人に届くと、溜息をついてもう良いわよと何とか怒りを鎮めてくれた
「あんた達、これを遠征でするんじゃ無いわよ、下手をすれば強制的に距離を取らされるわよ」
「ああ、肝に銘じるよ」
俺は、2人にハイポーションを2本ずつ渡し、アイズには俺がハイポーションを、直接に傷のある場所に掛けてもう1本を手渡した。
この場に留まると危険なので、魔石を回収すると床を砕き、地下にある安全地帯(レストポイント)に彼女達を連れて行く
「ここで少し休憩しようか、安全地帯だけど一応魔法で障壁は作るから、安心して休んでくれて良いから」
「こんな所に、安全地帯(レストポイント )があるなんてね」
俺はストレージからタオルを出して、2人に渡すと俺はアイズの血が付いた場所を拭いて行く・・・
「何かアイズとシオンって、ずっと前から一緒に居た見たいに、普通にそう言う事するよね」
「そうね、私も団長にされたいわ」
「私もそんな人が見つかるのかなあ〜?」
「貴女は色気より食い気じゃない」
「あははは、否定出来ないのが悲しいよぉ〜」
「丁度良いから昼にしようか」
俺達は昼食を摂ると、そのまま49階層まで床をくり抜き、こじ開ける様に蹂躙して行き、目の前には200体程の、フォモールとバロールが待ち受けていた、疲れが抜けきらない彼女達に変わり、俺が戦闘を行うが、流石の物量なので俺は、本気を出す為に、彼女達は目の届く場所で、4重に掛けた障壁内で待ってもらう事にした・・・。
ストレージから無銘の刀から、片方を妖刀【氷牙】(ヒョウガ)に変えてフォモールの群れに突き進む・・・ただ向かうだけで地面が抉れて行く、氷牙を振るうと周囲の空気を急速に冷やし、氷柱が振り抜いた先に無数に飛んで行く・・・
このまま全力でやると、ダンジョンの破壊し過ぎで、ジャガー・ノートの出現も有り得る、俺は仕方なく床に魔法を展開して、ダンジョンを守り戦闘を続けながら戦闘に入る。
俺が脅威だと認識したのか、バロールはフォモールに構わずに攻撃を繰り返すが、それらを紙一重で躱す・・
空中の至るとこに壁を創り、そこに向かって飛んで行く、両手に持つ刀を翼の様に広げて、バロールとフォモールを蹂躙して行く、気が付く頃には、瀕死のバロールと数体のフォモールのみ、バロールの頭部を目掛け、無銘の刀を投擲すると、頭部に深く突き刺さり倒れ込む、その瞬間には全てを一掃し終わっており、刀ごとストレージに全て収納して行く・・・。
「ふぅ〜初めて本気出したけど、数の暴力は流石に堪えるよ」
「「意味分からないわよ(ないよ)」」
「凄い・・」
「ん?意味が分からないんだけど?」
「貴方、本当に人間なのかしら」
「それは言い過ぎじゃ無いかなあ?流石に傷付くから」
「少しは、自覚した方が良いわよ」
「私もそう思うよ」
人では無いと、思われた見たいだけど、まあ実際殆ど精霊だしな、仕方が無いと思うことにした
俺達一行は、モンスターに囲まれる前に、その場を移動して何とか50階層に到着すると、ロキファミリアがいつも拠点を敷く場所に向かうと、俺は大きめの障壁を二重に展開して、さらに保険で障壁を展開すると、その中に作ったばかりのお風呂を設置する・・・
「何でお風呂出したの〜?入って良いの?」
「えっ俺は入るつもりだよ?はい、人数分のバスタオルとフェイスタオルだよ」
「緊張感に欠けるわね、ありがたく入らせて貰うわ」
「やった〜」
「シオン・・一緒に入ろ?」
「「別に良いわよ(いいよ)」」
「いや駄目だろ、流石に何もしない自信は無いぞ・・俺の言う意味がアイズは分かってるか?」
「シオンは、アイズと2人でお風呂に入ったら、エッチな事してしまうかもって、言ってるのよ?アイズがそれでいいなら、私達は別に気にし無いわよ」
「えっ//・・・エッチ・・リヴェリアが言ってたの?//」
「ああ、そうだ・・もうこの際だから言うが、アイズは魅力的なんだから間違いなく、今一緒に入ったらするから」
「うん・・入る//」
「もう好きにしなさい、行くわよティオナ」
「はいは〜い」
俺は何も言わずに、アイズの手を取りもう一方のお風呂場に向かうのだが、アイズは俯いては入るが、顔が真っ赤なのが手に取る様に分かるし、手には力が入っており、彼女も緊張しているのが分かる・・・
俺達は脱衣所に入り、扉を閉めると同時にキスを始めた、お互い好きで仕方ないと感じる程に、夢中で互いを求め合う・・・。
その後、アイズが辛そうにしている事も有り、俺は2人にアイズを任せて、じゃが丸くんや甘いものなどを取り出し、1人でカドモスの泉に向かい、3箇所を回るのに15分も掛かり、無事に泉水を取ってくることが出来たけので、今回のダンジョンはここまでにして、地上へと向かう事にした。
帰り道は俺が、彼女達を背中の箱に乗せ、速度も考えず地上を目指したが、飛び跳ねたり壁を走ったりする余り、乗っていた彼女達は顔色が真っ青になっており、18階層で1時間程休憩する事になると、黄昏の館に着く頃には、既に8時になっていた・・・。