キン肉マン~転生したらカナディアンマンだった件~   作:やきたまご

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急げ楓!!


地獄から生還せよ!!の巻

 地上がとんでもない事態になっているぞ!

 キン肉マン達だけじゃあ、あまりにも負担がでかい! せめて超人墓場から誰か一人だけでも現世に戻したい!

 

「皆! 今すぐ 生命の玉を持っている超人がいないかどうか掛け合ってくれ! 四つあれば一人を現世に復活させる事が出来る」

 

 俺、ロビンマスク、ラーメンマン、テリーマンで生命の玉を持ってないかと探し回ったが、そもそも持っている奴がいなかった。正義超人の死者は悪魔超人に殺されたばかりの奴らばかりゆえに、まだ超人墓場に来て間もない。他の見知らぬ超人に関しては掛け合うことすら断ってくる。さらに原作では描かれていないようだったが、超人墓場内の秩序のため、生命の玉を合意なく強奪することは禁じられているみたいだ。

 

「くそぉ、俺達は何も出来ないのか!」

 

「こうなったら多少荒っぽい手を使ってでも超人墓場から脱出しよう!」

 

 好戦的な案を出したのはテリーマンだった。

 

「いや、お前達は知らないと思うが、この超人墓場を管理している奴は恐らくアビスマンという超人、こいつはとんでもなく強い奴だ。下手したら今のキン肉マンですら勝てないかもしれない」

 

「キン肉マンですら勝てないだって!?」

 

「な~~に! 俺達が束になれば一人ぐらいは脱出できるかもしれねえ! 少なくてもその可能性にかけてみようじゃないか!」

 

「生命の玉が欲しいなら俺がくれてやろうか? ここに四つ分はある」

 

 俺達の元に軍服を着た超人が現れた。

 

「ブロッケンマンか!? いいのか、お前が次に生き返る機会が遠くなるんだぞ!」

 

 そういえばディープオブマッスルでブロッケンマンが四つ集めた生命の玉を使わずに他の超人にやるエピソードがあったな。そのエピソードでは、最終的に鬼達の手によってウルフマンに与えられたんだっけ。

 

「元々は、超人界の危機に備え、俺が復活できるようにと集めてきたものだ。しかし、俺が復活するよりも適任な男がいる」

 

 ブロッケンマンは俺に向かって指を指した。

 

「カナディアンマン! お前が俺の変わりに復活するんだ!」

 

「げぇ――――っ!!」

 

 思わず驚いてしまった! つうか俺!? もっと適任者いるだろ!!

 

「いやいや! 俺なんかよりテリーマン、ラーメンマン、ロビンマスクの方が適任だろ!」

 

「何を言っているんだカナディアンマン、確かにお前はバッファローマンに負けてしまったが、あと一歩まで追い込んだ! 他の超人達ではまずあそこまで闘えなかっただろう」

 

「それに、お前との闘いがきっかけでバッファローマンの心に変化が出た。お前ならあの悪魔六騎士達をも変えられるかもしれない」

 

「お、おい、本当にいいのか? 本当にいいのか?」

 

 

「自信を持てよ! 相棒!」

 

 どこからかやってきたスペシャルマンが俺にエールをかけた。

 

「すまねえ皆……今度は絶対勝つからな!!」

 

 こうして俺は超人墓場を脱出することになった……とスムーズに事は進まなかった。

 

「待って貰おうか! 超人墓場に来たての奴をそう簡単に生き返らせるわけにはいかねえ!!」

 

 現世へと繋がる扉は、一人の鬼が門番をしている。どことなく他の鬼よりも風格がある。そして口調がどうも聞いたことがあるものだ。もしかしてこいつ、アビスマンか?

 

「通しては貰えないか? 仲間を助けるために現世に助っ人をよこしたいんだ」

 

 ロビンマスクがまず説得に入る。

 

「助っ人ってのはどいつだ?」

 

「俺だ!」

 

 俺はいかにも強そうに見えるように装った。

 

「ふ~~ん、そうだな、ちょいと強さを見てやろうじゃねえか! さぁかかってきな?」

 

「一つ確認したいことがある。あんたはもしかしてアビスマンという超人じゃないか?」

 

「モガガ!? なぜ下等超人が俺の名前を!?」

 

 よし、やはりアビスマンだったか!

 

バリリリ

 

 鬼のボディに亀裂が入り中からアビスマンがでてきた。

 

「ゲェ――――ッ!! オーバーボディの超人!!」

 

 他の三人は予想通りの反応をしている。

 

「なら話は早い。あんたがかなりの強豪だというのはよく分かる。まず俺では勝つ可能性はかなり低い! あんたとの組み合いは遠慮させて貰うぜ!」

 

「モガモガ、俺の実力が分かるとは大した奴だ! しかしそんなことではここを通すわけにはいかないな~~っ!!」

 

 さて、このアビスマンをどうやって説得すれば良いのか? まず実力で納得させるのは俺どころか、他の正義超人でも無理だ。時期的にそこまで皆の力はついていない。

 

「どうする気だカナディアンマン?」

 

「まぁなんとかするさ」

 

 アビスマンの心を動かせるものがあるとしたら、悪魔将軍、つまりゴールドマン絡みかもしれない。

 

「今地上では悪魔将軍が降臨している。その正体はかつてのあんたの仲間、ゴールドマンだろ!」

 

「モガモガ、お前は物知りな奴だな。いかにもあの悪魔将軍として堕ちた男はかつて完璧超人始祖の一人ゴールドマンだ!」

 

 他の三人は俺の話についていけてないようだ。まあ時期的に完璧超人すら出てきてないのに、こんな話されたらちんぷんかんぷんだわな。

 

「あの男がなぜ降臨したか分かるかアビスマン?」

 

「ふん、大方調子に乗った敵対する下等超人共をたたきのめすためだろ? 俺達完璧超人達にとっては、双方が小競り合いをしてつぶし合っていた方が都合が良いのだ。どうなろうと知ったこっちゃあない」

 

「ちっちっち、違うんだな。かつてゴールドマンは弟のシルバーマンと闘ったと聞く。結果は引き分けだった。アビスマン、お前ならゴールドマンの性格がよく分かるはずだ! あの男が弟に引き分けたらどう思うか?」

 

 しばらくアビスマンが考え、突然笑い出した。

 

「モガガガ! そうか! あいつ、シルバーマンに引き分けたことを根に持って再戦しようという気だな!! あのプライドの塊のような男なら間違いねえ! シルバーマンを呼び出すために、わざわざ大げさに正義超人に対して宣戦布告をしているわけだ!」

 

 

「その通りだ!」

 

 よし、狙い通りだ! アビスマンはゴールドマンに対して仲間意識はありながらも腹ただしく思っている節はあった。だからゴールドマン絡みでこういった話をすれば、あいつもしょうもない奴だなと思うはずだ!

 

「なかなかに面白い話を聞けた。いいだろう、カナディアンマン、お前が生き返ることをこのアビスマン様が許可してやる! ただしだ!」

 

 うおっ!

 ただしだ! ってなんだ? 

 なんか変なリクエストつけないだろうな!

 

「ゴールドマンには勝てねえだろうが、あいつが育てた弟子の一人ぐらいは倒せよ!」

 

「分かったぜ!」

 

 ふぅ~~、何とかなったみたいだ。

 

「カナディアンマン、あの世で応援しているぜ!」

 

「我々もすぐに生き返れるように善処する!」

 

 仲間のエールを受けて、俺は現世へと生き返るのであった。

 しかし生き返ったら悪魔騎士との闘いが待ち受けている。流石に悪魔将軍とは闘わないとは思うが……。悪魔録騎士の誰かに勝つにしても大苦戦必須だろうな……。

 不安を胸に抱きながら、俺は現世へと復活した。

 




なんとか生還!!
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