キン肉マン~転生したらカナディアンマンだった件~   作:やきたまご

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どうやって脱出する!?


魂を貫いた拳!!の巻

 ブラックホールが凍っちまった……。歴代の凍った超人の脱出方法って確か、①小便による排熱②強烈な張り手③人一倍優れた握力④だな。①はブラックホールがそんな事やるとこ見たくねえし、②はウルフマンの十八番③はサイコマンレベルの握力がないと無理。一見無理そうに見えるが、ブラックホールもそれなりの実力者、何かしらの方法で脱出するとは思うんだが……。

 

「ケケケ、流石のお前でも凍った状態からの脱出は難しいか」

 

『プラネットマン! コーナートップに立ち、ニードロップを落とそうとしています! 膝を凍ったブラックホールに激突させて、バラバラにする考えのようです!!』

 

 まずい、ブラックホールがうんともすんともいってない。あいつ自身で駄目なら誰か助けられる奴が……

 

「ペンタゴン! お前の盟友がピンチだ!! 助けてやってくれ!!」

 

 俺の突然の大声に周りの皆はきょとんとした。当然の反応だ、でもペンタゴンならどこにいてもブラックホールの応援に駆けつけてくれそうな気がするんだ!

 

「何をいっておるんじゃカナディアンマンの奴は?」

 

「ケケケ、なるほど。素っ頓狂なことを言って気をそらして時間を稼ぐ作戦か。悪くないアイディアだがこの氷はそう簡単にとけないぜ!!」

 

しゅたん

 

『プラネットマン! 宙高くジャンプしブラックホールへニードロップだ!!』

 

ぴし ぱきん

 

 ブラックホールを包む氷の背中部分からヒビが発生した。そのヒビはすぐに大きくなっていく。

 

『あ――――っと!! ブラックホールを包む氷からヒビが発生した!! ブラックホールも脱出を頑張っているようです!!』

 

「ならば脱出前にこの膝を落とすまでよ!!」

 

ぱりーん

 

 ブラックホールを包む氷が完全に割れた。

 

ばさぁ

 

 それと同時にブラックホールの背中から巨大な羽が出てきた。顔のマークも〇から☆へと変化している。

 

『あ――――っと!! ブラックホールが脱出した!! さらに羽の生えた姿に変身までしてしまった――――っ!!』

 

「なっ、そんな馬鹿なっ!?」

 

 ブラックホールはすぐにその場を離れ、目標を失ったプラネットマンがニードロップをマットに勢いよくたたきつけ自爆してしまった。

 

「ぐっ! 膝を痛めたか!」

 

 ブラックホール! 何があったか知らないがペンタゴンに変身できたみたいだ! 漆黒の体はそのままだが羽や顔の☆の形は間違いなくペンタゴンだ! ブラックホールのスペックだけでも強いのに、ペンタゴンの技まで入れたらとんでもないことになるぞこれは!!

 

 ブラックホール自身、無意識の内に脱出し自身の変化にようやく気付いたようだった。

 

「お、俺の体は一体どうなったというんだ?」

 

 黒い羽がブラックホールの足下に落ち、自身の変化に気付くきっかけとなった。同時に、自分の顔をなでて形も確認した。

 

「また助けられたようだな」

 

ばさぁ

 

『ブラックホール! 羽を動かしてロープの上に乗った!』

 

「俺と一緒に暴れようか!! スペースシャトル!!」

 

ドガッ ズガッ ガシィ

 

『ブラックホール! 宙に縦横無尽に飛びながらプラネットマンのドロップキックの連打だ!! プラネットマン手も足も出ない!!』

 

「スペースファルコン!」

 

ガゴォ

 

『ブラックホール! さらにひときわ強めのドロップキックを放ちプラネットマンをふっとばした!!』

 

「調子に乗るなよ!!」

 

バリィ

 

『プラネットマン! 自分のプラネットリングをかじった! 一体なにをする気だ!!』

 

「くらえ、リングストーン!!」

 

『プラネットマンの口から無数の小石が勢いよく飛んできた! ブラックホールよけられるか!!』

 

 ブラックホールは背中の羽を強くあおいだ。

 

「エンジェルウイングクローズ!!」

 

バサァ

 

『ブラックホール! なんと羽で強い風を起こしてリングストーンをはねかえした!!』

 

 プラネットマンの体に自身の放ったリングストーンが跳ね返ってきた。

 

ボッ ボッ ボッ

 

「ぐわぁっ!」

 

『プラネットマンとうとうダウンだ! しかし、悪魔六騎士の意地ですぐにたちあがってきた!』

 

「俺を本気にさせるとはたいしたもんだぜブラックホール!」

 

 プラネットマンが宙に飛んでいるブラックホールに、勢いのついた蹴りを放った。

 

バシ

 

「まだまだこれで終わりじゃないぜ!! 超人ボール!!」

 

ポーン ポーン

 

『ブラックホール! プラネットマンに蹴られる度に徐々に球体に近づいていく!!』

 

「そうはいかないぜ、クロノスチェンジ!!」

 

ひゅん

 

『これはどういうことだ!? 一瞬でブラックホールがプラネットマンを蹴り上げている構図となってしまったぞ!!』

 

「ば、ばかなっ!?」

 

ポーン ポーン

 

『ブラックホール! 逆にプラネットマンをボールにしてしまったぞ!!』

 

 

 

 

「仕上げはこれだ!!」

 

『ブラックホール! 顔の形が☆から元の〇へと変化した!!」

 

「吸引ブラックホール!!」

 

しゅごごごご

 

『ブラックホールの顔からすさまじい吸引力が発生した!! ボールとなったプラネットマン! なすすべもなく吸い込まれていく!!』

 

しゅご

 

『プラネットマン! 完全にブラックホールに吸い込まれてしまった!! プラネットマンがこのまま戻らないと20カウントダウン負けなりブラックホールの勝利が決まります!!』

 

「20カウント? 10カウントもいらないぜ?」

 

ぴしぃ

 

『なんだこれは! 空中に突然大きなヒビが発生したぞ!!』

 

ぱりーん

 

『あーーーーっと! 空中から突然9つの惑星が直列してブラックホールに襲いかかってきた!!』

 

「魔技惑星直列!!」

 

キィィン

 

「そうはいくか!」

 

 ブラックホールがすぐに顔を☆のマークに変えてクロノスチェンジをしかけた。

 

「……何も起きないだとっ!?」

 

『ブラックホール! クロノスチェンジをしかけたようですが不発のようだ!!』

 

 プラネットマンの惑星直列がブラックホールの体に深く刺さった。

 

グサァ

 

「ごはぁ!」

 

 ブラックホールが血反吐を吐いて苦しそうにした。

 

「な、なぜクロノスチェンジが……」

 

「ケケケ、確かにお前の技はとんでもないもんだ。しかし、俺からすれば凡庸な技だ。すぐに弱点は見つけたぜ。ブラックホール、お前に惑星直列は真似できるか?」

 

「うっ……」

 

「その技は自分のスペックを越えた技には発動できない! 使用者のお前がそれを見抜けないとは失格だな!!」

 

ばらぁ

 

『プラネットマン! またも惑星を分裂させ、今度は十字型に変化した!!』

 

「魔技グランドクロス!!」

 

『プラネットマン! 十字型でブラックホールに勢いよく突っ込む!! ブラックホール! ダメージが大きいのか! 動きがにぶい!!』

 

バァアン

 

 フライングボディアタックのように、ブラックホールはプラネットマンに押しつぶされた。

 

「ぐほぁっ!!」

 

『ブラックホールに魔技グランドクロスが命中!! これは流石にもうたてないか!!』

 

 プラネットマンが元の形態へと戻った。

 

「並の超人なら立つのは無理だ。生きていることすら難しいからな」

 

 

がっ

 

 ブラックホールの手がロープを掴んだ。

 

『ブラックホール! 瀕死の状態ながらもなお立ち上がってきた!!』

 

 プラネットマンが感心の顔を見せた。

 

「流石だな、スニゲーターがお前ら七人をしごいていた時も、いつもお前とバッファローマンだけが最後まで立っていたからな」

 

「はぁ……はぁ……」

 

 ブラックホール、もう息も絶え絶えじゃねえか……プラネットマン強いじゃねえか……サイコマンが普通に圧勝していたけどあいつが強すぎたのか?

 

「ここまで俺と闘いあえたお前にプレゼントをやろう。魔技、人面プラネット!!」

 

『なんだ、突然5つの球体がプラネットマンに入り込んだぞ!!』

 

「あっ、あ――――っ!?」

 

 ブラックホールが驚愕の表情を見せた。

 

『なんとプラネットマンの惑星に顔が現れた!! 右肩にはステカセキング、左肩にはスプリングマン、右脚にアトランティス、左脚にミスターカーメン、胸には魔雲天だ――――っ!!」

 

 プラネットマンの体に現れた悪魔超人達もとまどっていた。

 

「お前達に朗報だ。この中で一番良いとどめの刺し方を提案した奴だけ生き返らせてやろう」

 

「!?」

 

 プラネットマンめ、なんて残酷な提案をしやがる! 死んだ仲間に生きている仲間を殺す方法を考えさせるなんて!

 そういえば俺もあの人面プラネットに選ばれたけどよりによって股間だったな……当時ネットがあったら「股間を狙え!」が大半の意見を占めただろうな……。カナディアンマンはキン肉マンに「うすのろ」とか抜かしていた後だったからな。

 しかしこれはブラックホールにとっては千載一遇のチャンスでもある! 結論から言えばブラックホールが魔雲天の顔面にパンチを入れればプラネットマンは倒れる。しかし……俺からはとてもそんなこと言えねえ……。それにプラネットマンの一部になってしまった悪魔超人達も葛藤した表情をしているじゃねえか……。

 

「グヘヘ、プラネットマンよ、良い提案があるぜ」

 

 魔雲天が最初に口を開いた。

 

「ひと思いに殺すのは面白くねえ、まずは右腕、左腕、右脚、左脚と潰していく」

 

「ほう、悪くないな。そして仕上げはブラックホールの拳で俺の顔面をプラネットマンの心臓ごと貫くことだ!!」

 

「なにっ!?」

 

 ブラックホールもプラネットマンも驚いた。

 

「貴様! 生き返れるチャンスをふいにする気か?」

 

「俺達の意見も同じだ!!」

 

 他の四人も覚悟を決めた態度を見せた。

 

「し、しかし……」

 

「やれブラックホール! もうお前が勝つ方法はこれしかねえぞ!」

 

「勝つために手段をえらばねえのが悪魔超人だろ!!」

 

「心配すんな! てめえが殴った分はあの世できっちり返してやるからよ!」

 

「お前の勝利のために俺達はこの命をくれてやるぜ!!」

 

 しかしブラックホールは決心がつかなかった。

 

「ケケケ、ウォーズマンが慈悲の心などいらないといっていたがまさにその通りだな。ブラックホール、千載一遇のチャンスが消えるぜ!」

 

『プラネットマン! ブラックホールにとどめをさしにいった!!』

 

「ブラックホール!」

 

 モニターからサンシャインと交戦中のバッファローマンの大きな声が聞こえた。

 

「七人の悪魔超人のリーダーとして命令する! 魔雲天の言う通りに動け! でなければ俺は命令違反としててめえを悪魔超人から追放するぜ!!」

 

 よく見ると、バッファローマンの拳、いや、強く握りしめているから手の内側から出血しているんだ。……そうか、あれがバッファローマンの気持ちか……。

 

「バッファローマン! 俺は決めたぜ!」

 

グワシャァ

 

『ブラックホール! 右のストレートで右肩のステカセキングを貫いた!!』

 

「やっぱお前のパンチは強いな……」

 

 ステカセキングがそういうと、顔が消えて、プラネットマンは右肩にダメージを負った。しかし、その一撃だけでもブラックホールは酷くふらついた。

 

「ぐっ、ここにきて勝利のために手段をえらばぬ悪魔の心に目覚めたか!」

 

「そうじゃねえ! 仲間の気持ちに応えるために仲間を犠牲にする! そういう友情だってあるんだ!!」

 

ぼわぁ

 

 ブラックホールの体が金色に輝いた。

 

「次はお前だスプリングマン!!」

 

グワシャァ

 

『ブラックホール! フロントキックでスプリングマンの顔面を破壊しにいった!!』

 

「あの世で待っているぜ……」

 

 スプリングマンがその言葉と共に消えた。

 

「もうグロッキー寸前のブラックホールからどうしてあんな力が!? まずい、逃げなくては!」

 

 ブラックホールは逃げるプラネットマンに素早くおいつき、ローキックでアトランティスの顔面部分を破壊した。

 

「お前のウォーターマグナム、見事だったぜ……」

 

 アトランティスの顔が消え、プラネットマンがよろついた。

 

「魔雲天、ミスターカーメン! 今ならまだ生き返れる! さぁ早くこいつを倒す手段を考えるんだ!」

 

「うるせぇ!」

 

 ミスターカーメンの顔が出た左脚がリングのコーナーポストを蹴った。それはミスターカーメンの顔面部分を破壊する蹴りでもあった。

 

 

「ぐわぁぁ!!」

 

 プラネットマンはとうとうたてなくなり大の字となった。

 

「や、やめろ! くるな!!」

 

 魔雲天は心安らかな表情でその瞬間を待った。

 

グワシャァ

 

『ブラックホール!! プラネットマンの心臓を貫いた!!』

 

「ぐほぁ!」

 

 プラネットマンが大量の血反吐を吐いたと共に息絶えた。

 

カーン カーン カーン

 

『試合終了です!! ブラックホールVSプラネットマン! 逆転、また逆転の白熱の超人宇宙戦争でしたが、最後にたっていたのはブラックホールです!!』




勝者! 七人の悪魔超人!
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