帰ってきた百獣戦隊ガオレンジャー 19YEARS AFTER 伝説を継ぎし者   作:竜の蹄

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百獣戦隊ガオレンジャーの二次創作です。
ガオレンジャーが好き過ぎて以前から温めていましたが今回、思い切って投稿に至りました。
戦隊ヒーローの二次は初の試みなので稚拙な文面が目立ちますが、暖かく見守って下さい‼︎



【挿絵表示】



一章 金色の竜
quest0 新たなる戦い 【挿絵付き】


 かつて、文明の発達や人類増加による環境汚染、生態系の変化から生命力の弱った地球には……邪悪なる生命体が跋扈する危機に陥った。

 地球生命の減少により生み出された『邪気』が具現化した鬼の一族『オルグ』

 彼等は疲弊した地球にトドメを刺さんとばかりに増大し、人類に牙を剥いた。

 だが、その野望を阻止するべく立ち上がった6人の戦士達が居た

 彼等は地球の生命力が生み出した大地の精霊『パワーアニマル』の力を借り、幾多もの戦いを乗り越え、遂にオルグの王を打ち倒し、全てのオルグを消滅させた。

 彼等の名は……命ある所に正義の雄叫びあり‼︎ 百獣戦隊ガオレンジャー‼︎

 

 

 それから、19年後……。

 地球は再び、新たな危機を迎えようとしていた……。

 

 

 天空に浮かぶパワーアニマル達の聖地『天空島アニマリウム』

 

 

「来たぞ‼︎」

 

 赤い衣と獅子を象ったマスクを着用する戦士……【灼熱の獅子】ガオレッド。

 

「くそッ‼︎ なんて数だ‼︎」

 

 黄色い衣と鷲を象ったマスクを着用する戦士……【孤高の荒鷲】ガオイエロー。

 

「またしても、オルグが現れるなんて‼︎」

 

 青い衣と鮫を象ったマスクを着用する戦士……【怒濤の鮫】ガオブルー。

 

「19年前の比じゃ無いぞ‼︎」

 

 黒い衣と牛を象ったマスクを着用する戦士……【鋼の猛牛】ガオブラック。

 

「センキを倒して、オルグは消滅したんじゃ無いの⁉︎」

 

 白い衣と虎を象ったマスクを着用する戦士……【麗しの白虎】ガオホワイト。

 

「……オルグは不滅……まさか、本当だったとは……!」

 

 銀の衣と狼を象ったマスクを着用する戦士……【閃烈の銀狼】ガオシルバー。

 

 彼等こそ、19年前にオルグの侵攻から地球を守り抜いた歴戦の戦士、ガオレンジャーである。

 戦いを終えた後、彼等は各々の生活へ戻り平和な日々を享受していたが、かつて彼等と共に戦ったガオの巫女テトムより、招集を受けた

 19年前、消滅した筈のオルグが天空島に総攻撃を仕掛けて来た、と

 かつての仲間の危機に、ガオレンジャーは天空島に集結した。だが其処で彼等を出迎えたのは、19年前を優に上回る数のオルグ達だった。

 

「フハハハハハハッ‼︎ 待っていたぞ、ガオレンジャー‼︎ 今こそ、19年前の借りを返してくれようぞ‼︎」

 

 オルグ達を束ねる一際、巨大な一本角のオルグ……通称『ハイネスデューク』

 だが彼等は目の前のハイネスを知らない。少なくとも、19年前には姿を見せなかった奴だ。オルグ特有の長い角と黒い体色、背中から突き出す胴体と遜色無い巨大な掌……。

 

「お前は誰だ‼︎」

 

 ガオレッドは果敢にも、ハイネスに怒鳴る。ハイネスは邪悪に、ほくそ笑む。

 

「余の名を知らぬか……。ならば、教えてやろう‼︎ 余は、新たなるオルグの王テンマ‼︎

 そして、地球の支配者となる者よ‼︎」

 

 ハイネス改め、テンマは傲岸不遜に名乗る。

 今度は、ガオイエローが叫ぶ。

 

「一体、何しに天空島に来た‼︎」

「何しに……? うつけめ‼︎ 決まっておろうが‼︎ 我ら、オルグの目的は1つ‼︎ 地球の支配の邪魔となる不倶戴天の仇敵、ガオの戦士とパワーアニマル共を根絶やしにする為だ‼︎

 

 テンマは高らかに宣言する。ガオブルーが、ガオイエローに続いた。

 

「その為だけに、この数のオルグを⁉︎」

 

 ガオブルーが訝しむのも無理は無い。最下級の鬼オルゲットだけでも千は下らず、二本角のオルグの数は百を凌ぐ。テンマは高らかに嗤った。

 

「その為だけよ‼︎ 貴様等には愚かな先人共が痛い目を見ている故な‼︎ 余は、シュテンやウラ、ラセツとは違う‼︎ 奴等は、強大な力を持つが故に驕り高ぶった‼︎ だから、人間などに敗北したのだ‼︎ 当然の結果よ‼︎」

 

 テンマの口から放たれる、かつてガオレンジャーと戦った、ハイネス達の名。しかし、テンマの口ぶりは、彼等に対する侮蔑が込められていた。

 

「その口ぶりでは、シュテン達の敵討ち、て訳じゃ無さそうだな?」

 

 ガオブラックが尋ねる。再び、テンマは笑う。笑う度に、後ろの手が揺れ動いた。

 

「敵討ち? 笑止な‼︎ 何故に余が奴等の敵討ち等せねばならぬ⁉︎ 所詮、奴等は戦いに敗れた負け犬よ‼︎ そもそも我ら、オルグに仲間意識等、カケラも無いわ‼︎」

「…非道い…‼︎」

 

 ガオホワイトは、拳を握りしめ怒りに震える。確かに、自分達が倒してきたオルグ達も一部の例外を除いて、仲間を思いやる感情は無かった。彼等にあるのは、人間への敵対心と破壊行為……それだけだ。

 

「無駄だ、ホワイト。奴等に人間の感情等、通用しない。そういう奴等だ」

 

 ガオシルバーは淡々と呟いた。彼のみ唯一、1,000年前から、オルグと戦ってきた。連中が、どういう奴等だと言う事は、嫌と言う程、解っているつもりだ。

 

「……テンマ、1つ聞かせろ。俺達を倒して、その後どうする気だ?」

 

 ガオレッドは冷静に尋ねる。その言葉を、テンマは嘲る様に言った。

 

「どうする気だと? 無論、地球を我等、オルグの支配下とするまでよ‼︎ 反対に聞かせろ、ガオレッドとやら。貴様は何の為に戦う?」

「何の為?」

 

 テンマの言葉に、ガオレッドは言葉を詰まらせた。

 

「貴様等、ガオの戦士は地球を守る為、人間を守る為と御題目を掲げ、我等オルグを諸悪として戦いを挑むが、そんな事をしても人間共は感謝などせぬ。寧ろ、貴様等が守ってきた人間共が我等、オルグを生み出しているでは無いか? 考えれば、馬鹿馬鹿しいと思わんか? 愚蒙な人間共の為に戦い、身を裂き血を流し、貴様等に何の利点がある?」

「………」

「人間等、自分達で森を切り開き動物を踏み躙り人間同士で不毛に殺し合っているだけだ‼︎ そんな人間等、守った所、無駄では無いか? 我等、オルグの様に人を痛めつけ、傅かせる方が利口だと思わんか⁉︎」

「……思わない‼︎」

「レッド?」

 

 今迄、黙り込んでいたガオレッドは叫ぶ。ガオイエローは驚いて見た。

 

「ああ、確かにそうさ‼︎ お前の言う通り、人間は自分勝手で救いようの無い奴だっている‼︎ でもな‼︎ 全ての人間が、そうじゃ無い‼︎ 中には動物や他者を思いやる人間だって居るんだ‼︎ そんな人達の幸せを踏み躙る資格なんか俺にもお前にも無いんだよ、テンマ‼︎」

 

 ガオレッドは激しく憤る。確かに人間は手前勝手な人間が多い。これは覆しようの無い事実だ。だが、全てがそうでは無い。動物を思いやり共存を図ろうとする人間だって居る。

 それを知っているからこそ、ガオレッドは戦うのだ。大切な人達の為に……。

 

「それにな、俺は獣医だ‼︎ 医者は助けを求める声に応えない訳には行かない‼︎」

 

 ガオレッドこと獅子 走は獣医だ。動物を愛する気持ちは誰にも負けない。かつて、ガオレンジャーとなった、あの日も同じ言葉で、ガオレッドとなったのだ。その気持ちは今も変わらない。

 

「ふん……青臭い事を吐きおって……。良かろう、ならば貴様等の理想諸共、消し飛ばしてくれるわ‼︎

 

 

 掛かれェェェェいッ!!!」

 

 テンマが号令を掛けると、数多のオルグ達が一斉に飛びかかって来た。

 

「皆、行くぞォォォッ‼︎」

「おおおォォォッ!!!」

 

 ガオレッドの号令を聞き、ガオレンジャー達も応戦に掛かる。自分達の敗北は世界の最後だ。負ける事は許されない。

 

 

 

 戦いを見守る様に高台に立つ白装束の女性、ガオの巫女テトムだ。

 

「お願いします、御先代様……おばあちゃん……。彼等を、御守り下さい……‼︎」

 

 かくして、世界の命運を賭けた戦いの火蓋が切って落とされた

 

 

 

 地上の、とある町では1人の少年が目を覚ます。夢を見ていた。夢と片付けるには生々しい夢だ。

 少年は額の寝汗を拭いながら、まだ夜闇が支配する町を見る。町は至って平和な夜だ。

 

 

 少年は知らなかった。既に運命の歯車は動き出している事を……。

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