帰ってきた百獣戦隊ガオレンジャー 19YEARS AFTER 伝説を継ぎし者   作:竜の蹄

51 / 74
※今回は本編から外れた、大神と佐熊のメイン回です。千年前、佐熊が鬼地獄に堕ちた理由や、大神が狼鬼となる直前の心境となっています。
因みに、登場するムラサキ、大神、佐熊以外の登場人物は全て創作です。


quest42.5 過ぎ去りし思い出

 ある日の事……大神は街の様子を一望出来る高台に一人で来ていた。街の形は、自分の生まれた時代の面影は残されていない。

 しかし、千年の時を経ても変わらない物がある。青い空と雲……数える事も馬鹿らしく思える程に悠久の月日が流れ去ったが、この何処までも続く青い空だけは、あの頃のままだ。

 十九年前、この世に蘇ってから、大神は目紛しく移り変わる時代の流れの中で生きてきた。

 もう、自分を知る者は誰も生きていない。故郷の村の人々、ムラサキ、苦楽を共にした仲間達……そう考えると、自分一人だけ絶海の孤島に取り残され気分だ。

 等と、やや沈んだ気持ちになっていると……。

 

「シロガネ……やはり、此処に居ったんか?」.

 

 振り返れば、自分と同じく千年前の時代より時を越えて、やってきた同胞、佐熊力丸が居た。手にはビニール袋を携えている。

 

「……佐熊……」

「カイで良いわい……お前さんは変わらんのォ」

 

 そう言いながら佐熊は、大神の隣に腰を下ろす。

 

「……昔から、そうだったな。一人で考え事をする時は、必ず高い場所に居た……」

「……態々、そんな事を言いに来たのか?」

「何じゃ、連れないのォ……久しく酒盛りでもしようと思ったのに……」

 

 そう言って、佐熊は袋からワンカップの清酒を大神に寄越した。

 

「……悪いが、そんな気分じゃ……」

「堅い事を言うな。お前と腹を割って話すのは久しぶりなんじゃ、偶には付き合え」

 

 酒を飲む様な精神状態にはなれないが、佐熊が屈託なく薦めて来る為、大神も黙ったまま、清酒を受け取り蓋を開けた。

 二人はカップを、カチンとぶつけ合って酒を口にする。大神は少し顔を顰めた。

 

「薄い味の酒だな。あまり旨くは無い……」

「昔、ムラサキが作ってくれた酒に比べりゃ、薄いかもしれんがのォ……時代が移り変わった所で、酒の味だけは変わらん。

 それに一人で飲み明かすより、連れ立って飲めば、それに勝る酒は存在せんわい」

 

 佐熊の言葉に対し、大神は苦笑いしながら清酒を飲む。口内に酒ならではの甘辛い風味が染み渡る。

 

「……シロガネよ。今、何を考えとる?」

「別に……」

「そうか……ワシは、“あの日”の事を思い出しとったが……お前さんも、そうなんじゃ無いか?」

 

 途端に大神は佐熊を見つめ返す。そして再び苦笑いした。

 

「全く……変な所で勘の鋭い奴だな。ああ、その通りだよ」

 

 観念した、と言わんばかりに、大神は認めた。佐熊は、してやったりと笑う。

 

「……思えば、ムラサキが怒った顔を見たのは、あの時だけだったのォ……」

「確かにな……」

 

 そう言うと、大神はカップの中に揺れる酒の表面を見つめ返す。映し出される自身の顔が、波紋と共に大きく揺れた……。

 

 

 

 千年前……今より、オルグによる被害により脅かされていた。人々は、オルグ達から隠れ住む様に、その脅威に怯えながら生きていた。

 しかし……オルグに対し、命を賭けて戦い、命を守る戦士がいた。彼等を直接、見た人間は居なかったが、彼等に救われた人達は口を揃えて、同じ言葉を発する。

 

 曰く……

「戦った戦士は七人だった…」

 

 曰く……

「巨大な鬼に対峙する際、山を越す様な巨人を使役していた…」

 

 等と、眉唾染みた噂話の域を出ないが、その様な話が後を絶たなかった。だが……決して噂などでは無く、彼等は実在していた。

 人知れずに戦い、オルグを討ち取る彼等の名は……通称『ガオの戦士』と呼ばれていた。

 

 

 さて、人の住む都より遠く離れた山中……森の中に開かれた空き地の中央に座するのは巨大な亀の形をした岩、亀岩……。

 その中には複数人の深刻な顔で話す者達が居た。

 

「遂に現れたか……」

 

 緋色の着物と獅子を模した冠をした青年が眉間に皺を寄せながら言った。ガオの戦士達のリーダー格であり、名をクレナイと言う。

 

「……ああ……鬼達の王が……」

 

 黄色の着物に鷲を模した冠をした青年も、低く唸る。同じく、ガオの戦士達のサブリーダー格、名をコウと言う。

 

「……百鬼丸……か……」

 

 蒼色の着物にノコギリザメを模した冠をした青年が不安気に言った。彼も同じく、ガオの戦士であり名を『ソウ』と言う。

 

「……我々は先日、京の大江山に巣食っていた大鬼を倒したばかりだ……!」

 

 黒い着物に牛を模した冠をした青年が、忌々しそうに言った。彼も、ガオの戦士であり名を『コク』と言う。

 

「……大変な事態になったわ……」

 

 白い着物に虎を模した冠をした女性が、困り果てた様子で呟く。彼女も、ガオの戦士の紅一点、名を『ハク』と言う。

 

「ムラサキよ。荒神は、もう戦えんのか?」

 

 灰色の着物に熊を模した冠をした青年、カイが神妙な顔をした巫女の女性ムラサキに尋ねる。ムラサキは顔を曇らせたまま、力無く首を振る。

 

「……もう荒神様の声も聞こえない……百鬼丸との戦いで、姿を消してしまったわ……」

 

 ムラサキの言葉に、ガオの戦士達は力無く項垂れた。自分達は、現れる鬼達を尽く倒して来た。しかし、それは神獣達を束ねる荒神の恩恵があってこそ為せた事だ。

 しかし、その荒神は、これまで倒して来た鬼達の力を集結させて誕生した鬼の王、百鬼丸の前に敗れ去り、その姿を消す事態となった。

 

「シロガネ……貴方が契約した神獣達は?」

 

 ふと思い出した様に、ムラサキは銀色の着物に狼の冠をした青年、シロガネに尋ねる。しかし、シロガネは……

 

「駄目だ……彼等の力だけでは、荒神には遠く及ばない……」

 

 と、告げた。カイも続く。

 

「ワシの神獣達もじゃな……。そもそも、これ迄は荒神の力に依存していた……。その荒神で勝てん様な奴に、果たして勝てるとは……」

 

 カイの言葉に、ガオの戦士達は万策尽きた、と諦めかけていた。しかし、クレナイは、仲間達に力付ける様に語り始めた。

 

「皆、情けないぞ! 我々が諦めたら、それこそ百鬼丸の思う壺だ! 何か方法がある筈だ!」

 

 

 〜クックッ……愚かな……。無駄足掻きと知りながら、尚も足掻くとはな……〜

 

 

「何者だ⁉︎」

 

 

 突然、響き渡る声に、ガオの戦士達は辺りを見回す。すると、聖なる泉はボコボコッと泡立ち始め、その上に髑髏が浮かび上がる。

 

「あ、貴方は⁉︎」

 

 ムラサキは、その禍々しい髑髏に尋ねた。すると髑髏は、顔を歪めた。

 

 

 〜儂の名は、ヤマラージャ…。汝等が倒して来た鬼達が流れ着く鬼地獄を統治する者だ…。クックッ……百鬼丸め、地上の支配に王手を掛けたらしいな……儂とした事が、遅れを取ったわ……〜

 

 

「遅れを取った⁉︎ どう言う意味だ⁉︎」

 

 コウは、ヤマラージャと名乗る髑髏に威嚇する。だが、ヤマラージャは高笑いを上げた。

 

 

 〜何の事は無い……儂と百鬼丸の奴の間には、ちょっとした賭け事をしていたのよ……。どちらが地上の支配者として名乗りを上げるか、でな……。しかし、儂は有象無象で溢れ返る鬼地獄を治めている間に、百鬼丸が憎き荒神を倒しよった……。

 だが、まだ賭け事は終わっていない。荒神の見出した汝等が残っているからな……汝等を根絶やしにし尽くした者こそ、即ち地上の支配者として君臨する時‼︎ そう考えれば、百鬼丸は儂の手間を省いてくれたと言う物よ……‼︎〜

 

 

「ふざけるな‼︎ お前達の賭け事なんかに、地上の人々を巻き込ませる気か‼︎ そんな事は、させない‼︎」

 

 ソウが、ヤマラージャに対し言い放つ。しかし彼の叫びをせせら笑いながら、ヤマラージャは嘯く。

 

 

 〜そんな事は、させない…だと? 笑わせるな‼︎ 荒神の居なくなった汝等に何が出来ると言うのだ‼︎ それに、もう遅い! 既に儂は鬼地獄に堕ちた鬼共を軍勢とし、地上に迫って来ている‼︎ 明晩、月が真円を描きし時、一時的に我々の住む鬼地獄と地上の境界が消える! その時、儂は大軍を率いて、地上へと出陣するのだ‼︎

 クックッ……楽しみにしているが良い……汝等に滅ぼされた鬼共は、その屈辱を晴らさんと、復讐の爪を研ぎ澄ましておるわ……‼︎

 地上に進出し、貴様等を根絶やしにした後は百鬼丸を殺し、儂が地上の全てを掌中に納めてくれるわ‼︎〜

 

 

 その様な不穏な捨て台詞を残して、ヤマラージャは姿を消す。残された、ガオの戦士の面々は顔を見合わせた。

 

「おい……今のは……⁉︎」

 

 コウが一番に口を開いた。出来る事なら夢であって欲しいと願っていた。しかし、ムラサキは……

 

「……百鬼丸に続き、鬼地獄の王が私達の敵として現れました……‼︎」

 

 と、仲間達に告げる。地上には、百鬼丸が暴れ回っていると言うのに、鬼地獄からは、ヤマラージャが軍勢を率いて迫って来ている。最早、八方塞がりである。ハクは頭を抱えた。

 

「どうしろ、と言うの⁉︎ 悔しいけど、今の私達には何も出来ないじゃ無い‼︎」

 

 彼女は既に投げやりな態度となっていた。しかし、それをシロガネが嗜めた。

 

「ハク……自棄になっている場合では無い。今は我々に出来る事を考えなくては……」

「……考えるって……シロガネ。何が良い策でもあるのか?」

 

 冷静に話すシロガネに対し、コクが尋ねるが、シロガネ自身も其の質問に答える事は出来ない。ハッキリ言って、完全に手詰まりだ。

 進路も退路も絶たれ、ただ迫りつつある危機を待つ事しか出来ないなんて……。

 

「……シロガネの言う通りです。私達が諦めれば、それこそ終わりです……。何か手を打たなければ……」

「手を打つと言っても……ヤマラージャが、やって来るのは明日の晩だ……あと1日しか無い……‼︎ たった1日で何を考えろと……⁉︎」

 

 焦りから、コウも感情を露わにした。確かに今の自分達には時間が殆ど残されていない。時間が止まってくれれば…と、誰もが、そう思った。

 ただ一人だけ……シロガネは無言のまま、何かを決心した様子だった……。

 

 

 

 其の夜……シロガネは夜風に当たりながら、物思いに耽っていた。考える事は当然、ヤマラージャと百鬼丸の事だ。

 今、自分が考えている事を仲間達が知れば、彼等はきっと怒るだろう…と思った。だが、悩んでいる場合では無い……グズグズしていたら、ヤマラージャが大軍を率いて、地上を滅茶苦茶にする。百鬼丸も、また然りだ。と、その時、シロガネの背後に近付く者が居た。

 

「……まだ起きとるんか、シロガネ……」

「カイ、お前こそ……」

 

 振り返ると、其処には穏やかな笑みを浮かべたカイが立っていた。彼とは長い付き合いにはなるが、未だに自分の頭一つ分、彼の方が背が高い。

 

「……背が伸びたのォ……お前を拾った時は、ワシの腰までしか無かったのに……」

 

 まるで成長した我が子を褒めそやす様に、カイは言った。

 

「……じゃが……まだ、ワシに復讐する為に走って来た、あの小さい童の頃のお前と同様に思えてならん……。フッフッ……ワシも随分と感傷的になったのォ……」

「そんな事を言いに来たのか?」

「いや……色々と考えていた事があって、せめて、お前には話しておきたくてのォ……」

 

 と言って、カイはシロガネの横に立つ。

 

「……ヤマラージャの事じゃが……ワシに任せて欲しい……」

「任せて欲しいッて……どうする気だ?」

 

 カイの発した言葉にシロガネは訝しげに聞いた。

 

「……ムラサキから聞いた。ヤマラージャは鬼地獄から来る鬼じゃ……つまり、地上に現れる前に奴を封じてしまえば良い……。ムラサキが奴等の出て来る夜に結界を張ってな……」

「……しかし、結界を張っても直ぐに破られてしまうのでは?」

 

 シロガネにも、ムラサキの考えている事が理解出来た。ヤマラージャを鬼地獄と共に永遠に封じてしまうと言う物だ……しかし、あれ程の鬼を封じるには、ムラサキの巫力だけでは無理だろう……。

 

「……ワシが、人身御供になるつもりじゃ……‼︎」

「⁉︎ 正気か⁉︎ そんな事をすれば……お前はどうなる⁉︎」

「……ムラサキが言うには、ワシの命を糧に結界を持続させる様だ。そうすれば、鬼地獄に張った結界は保たれるが、ワシは……そうだな、未来永劫に死ぬ事もできずに彷徨うのじゃろう……」

 

 まるで他人事の様に、あっけらかんと言い放つカイに対し、シロガネは食って掛かった。

 

「……何で、お前が其処までする理由がある⁉︎ お前にとって人間の為に犠牲になる意味など……‼︎」

「意味ならあるさ……。ワシァな、これまで自分が何の為に生まれて来たか分からなかった……。山賊として身を窶しながらも、空虚な人生だったと言える……。結果に、お前の祖父を殺める事になった……。

 しかし、ガオの戦士となってから、ワシの価値観は大きく変わった……そして確信に至ったよ。ワシは……この瞬間の為に生まれてきたのだと、な……」

 

 夜の帳の中、カイは天を仰ぎつつ呟く。彼の悲壮ながらも確固たる信念を見たシロガネは、もう彼を否定出来なかった。 

 

「……カイ……本当に宜しいのですか?」

 

 突然、ムラサキが現れた。彼女の顔は苦悶に満ちて居る。

 

「……貴方は、私に仲間の命を供えにしろと言うのですか? 私が言った人柱の儀式は、本来なら巫女である私の役目……貴方が命を散らす理由は何一つ、無いのですよ?」

 

 ムラサキの言葉に対し、佐熊は自嘲気味に笑いながら…

 

「……ムラサキ……お前さんが死んだら、ガオの戦士達を纏める人間が居らん様になる。そうなったら、本末転倒じゃ……其処へ行くと、ワシには家族は無い……誰も悲しむ者は無いしの……」

 

 と、言い掛けた時、パァンと言う鋭い音が響いた.ムラサキが、佐熊の頬を張り飛ばしたのだ。その顔は普段、温厚である彼女に似つかわしく無い険しい顔付きだった。

 

「そんな事、言わないで…‼︎ 貴方が死んだら、私達が身を裂かれた様に悲しいのよ…‼︎」

 

 ムラサキは両目に涙を堪えながら、カイを睨む。決して、彼との付き合いが長い訳では無い。しかし、共に寝食や苦楽を共にして来たのに今更、誰も悲しまない等と言われたのだから、尚更である。

 

「……スマン……じゃがのォ、ムラサキ……ワシは、お前さん達に逢うまでは、弱者を甚振り擂り潰す様な、鬼共と変わらない生き方をして来た……。だが、お前さんはワシを仲間として受け入れてくれた……だからな、せめて最後にケジメを付けさせてくれんか?」

 

 そう言ったカイの言葉には此れ迄、歩んできた半生に対する懺悔が込められて居た。その言葉を聞いたムラサキは遂に折れ、首から下げていた小刀を差し出した。

 

「なら、せめて、此れを持って行って下さい……荒神様の御加護が、貴方を守って下さいます……」

 

 ムラサキの差し出した小刀は、彼女が肌身離さず持っていた二振りの守り刀だった。カイは戸惑いながらも、小刀を受け取る。

 

「……ありがとうよ、ムラサキ……。必ず、返す……」

 

 そう言って、カイは小刀を懐に仕舞う。そして、後ろにいたシロガネを見た。

 

「…シロガネ…ワシの分も、ムラサキを守ってくれよ……頼むぞ…!」

「ああ……分かってるさ……」

 

 彼と言葉を交わしながらも、シロガネは胸中にある迷いを断ち、とある決断をした……。

 

 その翌日の日が沈み月が新円を描いた時、カイはムラサキに頼み、ヤマラージャの居る鬼地獄の入り口を封印する為の人柱となった。

 他の仲間達は最後まで反対したが、もうカイに迷いは無い。ムラサキの唱える術と共に、姿を現した穴へと飲み込まれて行く。

 涙ながら若き戦士達は、勇気ある彼に対し再会を願った。しかし、その願いは果たされる事は無いと、カイは知っていた。 

 彼の姿が消した後、シロガネは人知れずに取り出した闇狼の鬼面を握り締めた……。

 

 

 

 古き話に花を咲かせながら、大神と佐熊は昇った月を見ていた。丁度、あの晩も、こんな素晴らしい月夜だったのを覚えている。

 

「……千年……ワシにとっては、昨日の事の様じゃ……」

「……ああ……だが、人や景色が変わるには充分過ぎた….」

 

 ついつい、本音を漏らす大神。佐熊は、カップに残った酒を、グイッと飲み干す。

 

「……クレナイ、コウ、ソウ、コク、ハク、ムラサキ……ワシ等と共に生きた仲間達は皆、居なくなった……。じゃが、何れは逢う日が来る……その時は、謝らなきゃのォ……」

「……」

 

 佐熊の言葉を返す事なく、大神はムラサキの守り刀を佐熊に差し出す。

 

「……ずっと借りたままだった。お前に返す……」

「おお……そう言えば、貸したままじゃったなァ……」

 

 そう言いながら、佐熊は受け取ろうとしたが、何を思ったか、その手を引いた。

 

「……そりゃ、お前が持っておけ、シロガネ……。ワシには、もう無縁じゃ……」

「しかし……」

「良いから、持っておけ。ムラサキも、そう思っておるよ……」

 

 そう言った佐熊の顔は、とても優しかった。そう……あの日、自分を命懸けで助けようとした時に見せた、あの顔だ。

 

 そうして二人は変わらず、他愛も無い話へと移り、会話は進んでいった。その様子を少し離れた場所で、ムラサキの孫であるテトムは微笑ましい表情で見守っていた……。


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。