帰ってきた百獣戦隊ガオレンジャー 19YEARS AFTER 伝説を継ぎし者 作:竜の蹄
戦いを終えた後、ガオゴールドは前に立つガオパラディンと話しかけていた。鉄仮面は外し、素顔を露わにしたガオパラディンは、以前に比べ幾分か優しく見えた。
「ありがとう、力を貸してくれて‼︎」
ガオゴールドは、率直に礼を言った。
〜お前の為じゃない。地球を、オルグ共の好き勝手にさせる訳に行かないからだ。勘違いするな〜
相変わらず、ぶっきらぼうに返すガオパラディン。だが、口調は聖騎士に相応しい穏やかな感じだ。
「……人間を信じてくれる気になったのか?」
ガオシルバーは尋ねる。すると、ガオパラディンは低く唸る。
〜何度も言わせるな。我等は人間を信じる事は出来ない……だが、ガオゴールドは別だ。その男は今迄の人間とは違う……だからこそ、それを見極める為だ〜
そう言ってガオパラディンは、ガオゴールドを見据える。
〜お前が我等の力を使い、どの様な戦士となるか監視させて貰う。忘れるな、もし、お前が戦士がしての本分を忘れ私欲のままに力を使えば、我等は今度こそ人間を見捨てるぞ〜
ガオパラディンから発せられる厳しい言葉……即ち、人間を単純に守る訳じゃ無く、今後のガオゴールドの進路次第では、敵にも味方にもなり得る、と言う意味だ。
「ああ、分かってるよ」
ガオゴールドは決意した。彼等の力を正しく使いこなして見せると。それは自分の為じゃ無い……大切な人を守る為だ。
〜その言葉を違えるな〜
そう言うと、ガオパラディンは姿を消した。その後、ガオズロックが飛来して来て、テトムが降り立つ。
「お疲れ様。人質の人達は皆、無事よ。オルグに操られていた記憶は無くしているわ」
「そうか、良かった……」
ガオシルバーは変身を解きながら安堵する。ガオゴールドも変身を解除し、手の中に収まる3つの宝珠に目をやる。
「凄いわ、陽。レジェンド・パワーアニマル達を認めさせるなんて! やっぱり、貴方は素質があるわね‼︎」
「素質なんて……あ、大変だ‼︎」
陽は携帯を取り出し、時間を見て驚いた。
「学校を忘れてた‼︎ もう行かないと‼︎」
そう言って、陽は駆け出す。テトムは微笑みながら、彼の背を見送る。
「やっぱり彼を選んで間違い無かったわ」
「……やはり、あいつは甘過ぎる。いつか、足元を掬われなければ良いが……」
大神は、自分を助ける為に武器を捨てた陽の優しさ、ひいては非情に徹し切る割り切れなさを危惧していた。かつて、自分も今の彼と同じく、仲間を思いやるが故に過ちを犯した様に……。
「彼の優しさこそ、強さの裏返しなんだと思うわ」
「どう言う事だ?」
テトムの言葉に、大神は首を傾げる。
「彼は……走の様な突出した力は持たないけど、誰かを救う為に力を引き出せる事が、彼の強さなんだと思うわ。それを見抜いたからこそ、レジェンド・パワーアニマル達は心を開いてくれたんだと、私は信じてる」
「(……誰かの為に力を引き出す……か)」
大神は走り去る陽の背を見送りつつ、若く実力を持つ反面、危うさを併せ持つ若き戦士に期待を抱き始めていた。
一方、鬼ヶ島では、ツエツエとヤバイバがガタガタ震えながら、跪いていた。眼前には静かな怒りを滾らせるテンマが居た。
「よく余の前に、ぬけぬけと顔が出せたものだな……」
地の底から響く様な声が、恐怖を掻き立てる。ツエツエは冷や汗が背中を流れ落ちるのを感じる。
「余はニーコを介し命じた筈……ガオレンジャーの首を取るまで、鬼ヶ島の帰還は許さんと」
テンマの発言は強い怒りに満ちていた。度重なる失敗、戦力の要であるオルグ魔人も既に4体も倒されている。最も四度の敗北くらいなら、テンマは此処まで怒り心頭とならない。
何よりも許し難いのは、レジェンド・パワーアニマルと言う戦力が、ガオレンジャーの味方となった事だ。
ガオシルバーの有するパワーアニマル除いて、他のパワーアニマルを全て封印し、勝利に王手を掛けたにも関わらず、これでは戦況が反転し兼ねない。
「しかも……パワーアニマルが、ガオレンジャー達の戦力として加わった等と……貴様等は、余を何度と失望させれば気が済むのだ?」
ツエツエは恐怖に気を失いそうになりながらも、果敢にテンマへ釈明を試みた。
「お、お言葉でございますが、テンマ様! レジェンド・パワーアニマルの存在は我々も知らなかった訳で……」
「たわけが‼︎」
テンマの凄まじい怒号が響き渡る。ツエツエ、ヤバイバは益々、萎縮した。
「戦に於いて、想定外の事態が起こる事は周知の筈!貴様等は、その様な事態に対して、的確な対応が取れぬ程の無能か⁉︎」
「い、いえ! 滅相もございません‼︎」
ツエツエは頭を床に擦り付け、ひたすらに謝罪する。そんな様子に、テンマは、フゥ〜ッと荒い息を吐いた。
「もう良い……貴様等を当てにした余が愚かであったわ。貴様等には今後、期待はせぬ……」
「え⁉︎ それって……⁉︎」
テンマの落胆しきった声に、ツエツエは顔を青くした。その時、ニーコがひょっこりと姿を現した。
「テンマ様〜! 皆さん、到着しましたよ〜‼︎」
「うむ……来たか……」
ニーコの報告に対し、テンマは待ち侘びたと言わんばかりだ。ツエツエは意味が分からない、と言った具合に、テンマを見つめた。
「あ、あの……来たって誰が……」
「貴方達が役立たずのゴミ屑さんだから〜、頼りになる助っ人が来たって事ですよ〜?」
相変わらず神経を逆撫でする言動に、ツエツエは歯軋りする。しかし、ニーコは気にせず、パンッと手を叩いた。
「それでは張り切ってどうぞ〜!」
ニーコの言葉に従い、室内の空気が変わる。突如、突風が吹いたかと思うと、フードを被った深緑の鬼が立っていた。
「風のゴーゴ……ここに」
続いて、水流が天井より降り注ぎ、紺色の髪をした妙齢な女……の姿をした鬼が立っていた。
「水のヒヤータ……ここに」
続いて、忍び寄ってきた影がせり上がり、頭部に苦無の意匠を持つ鬼が立っていた。
「影のヤミヤミ……ここに」
最後に鬼火を思わせる炎が集結し、人の形を成したかと思うと、ガオゴールドと幾多と戦った鬼……メランが立っていた。
「焔のメラン……ここに」
揃った人数に対し、テンマは満足気にほくそ笑む。
「待ちわびたぞ、四鬼士達よ……」
四鬼士と言われた彼等の名を聞いて、ヤバイバは震え上がった。
「四鬼士⁉︎ かつて、シュテン様やウラ様、ラセツ様の呼びかけに応じなかった極め付けのデュークオルグが⁉︎ 」
ヤバイバが驚くのも無理はない。彼等は先の戦いの際、当時に名を馳せたハイネス達に実力を買われ幾度と勧誘されたに関わらず、その勧誘を蹴り戦いに不参加を決め込んだのだ。それだけ、彼等が規格外であるという事を物語っている。
「ヤミヤミ! お前の弟は、かつて、ラセツ様の配下に加わったんだぞ⁉︎ なのに何で今更⁈」
「……しかし、あの愚弟は敗けた。ガオレンジャー如きにな……ラセツは拙者を手下にしたがったが、奴には拙者を下に就かせるだけの器が無かった……それだけだ。あんな半端者しか従わせられなかった、ラセツは気の毒だったな……」
ヤミヤミは吐き棄てる様に言った。かつてのハイネスデューク、ラセツの腹心として活躍したデュークオルグ、ドロドロは彼の弟であり、一度はガオレンジャーを鬼霊界に閉じ込める事に成功したが、最後は敗退してしまった。弟を半端者、と蔑みに満ちた言い様から察する様に、彼には兄弟愛は無い。飽くまで己が見込んだ男にしか仕えない。
「シュテンにウラにラセツか〜、懐かしいな‼︎ あいつらは確かに強かったが、統率力に欠けていた! 奴等には悪りィが、王としては落第だったぜ‼︎」
ゴーゴは嘲る様に笑う。
「……その点、テンマ様は違う……彼には、私達を従わせられるだけのカリスマを備えている。最も、ウラ様に勧誘を受けた際は少し悩んだけれど」
ヒヤータが扇子を仰ぎながら、悠々と答える。
「……我は他者に従う事に興味は無い。力を持たぬ弱者に就いた所、時間の無駄だ」
メランは厳かに言い放つ。力を求道する生粋の武人である彼にとって、組織は無意味なのだ。
「だったら……なんで、今になって……」
「蛇の道は蛇……我が敵とする男に近しい者に仕えるのは当然だ」
メランの狙いは、ガオゴールドとの決着。己が信念を曲げてまで、テンマに仕えるのは、ガオゴールドと戦うのに効率が良いと判断したからだ。
「……メラン……貴様は、ガオゴールドと戦ったそうだな? 奴は強いか?」
「……奴は、まだまだ発展途上。実力は未知数だが、叩けば叩く程に強くなろう……」
テンマの問い掛けに対し、メランは答える。その言葉には何処か、ガオゴールドの成長に期待している節があった。
「おいおい、メラン……ガオレンジャーは俺達、オルグの敵だぜ? 敵を讃えて、どうするよ?」
ゴーゴは、メランを諭すが、当人はニヤリと笑う。
「笑止な……。奴は何れにしても我が、この手で始末する。だが、弱いままの奴を倒しても意味が無い」
「ハッ! 火付きの悪い奴だな、焔の異名が泣くぜ? そうなる前に、このゴーゴ様が倒しちまうかもなァ?」
「……それならば、その程度の男だっただけだ。最も、貴様如きに倒せるとは思えんがな」
「アァ? 随分と突っ掛かって来るじゃねェか? 火が付く前に、吹き飛ばしてやろうか⁈」
挑発的に答えるメランの態度を不服としたゴーゴは、喧嘩腰に構える。
「ちょっとちょっと〜⁉︎ テンマ様の御前で揉め事は御法度ですよ〜⁈」
慌てて、ニーコは仲裁に入る。だが、テンマは、それを制した。
「構わぬ。貴様等を招集したのは、ガオレンジャーの殲滅。馴れ合う為では無い。それを胸に留めておけ」
テンマは静かに言うが、逆に威圧感を与える。ゴーゴは、チッと舌打ちした。
「……休戦だ」
「ああ。テメェは気に喰わねェが、今は退いといてやる」
余りに個性の強い4人であり、お世辞にも、テンマに対し忠誠を誓っているとは思えず一枚岩とは言い難いが、ガオレンジャーを倒すと言う共通の目的を見出している。それだけでも充分、テンマにすれば心強い。
「聞けィ、四鬼士よ‼︎ 貴様等を招集したのは他でも無い‼︎ 我等にとって不倶戴天の敵、ガオレンジャーを倒す為だ‼︎ 奴等を倒さなければ我々、オルグの天下には成り得ぬ‼︎ ガオレンジャーを倒した者には、高い栄誉を与えよう‼︎ 」
テンマの高らかな言葉に、ゴーゴは騒めき立つ。
「任せておけ、テンマ様よ! ガオレンジャーなぞ、この風のゴーゴが一吹きで蹴散らしてやるぜ‼︎ 」
「お待ちなさいな、ゴーゴ」
此処まで沈黙を通して来たヒヤータが口を挟む。
「誰が、ガオレンジャーに一番槍を果たすかは公平に決めるべきよ。遮二無二に挑めば、逆に足元を掬われるわ」
「何だァ、ヒヤータ⁉︎ また、お前の得意とする策謀か⁉︎ 俺ァ、考えるより先に動く方が良いと思うがな‼︎」
冷静に判断するヒヤータに対し、力尽くに事を運ぼうとするゴーゴ。其処へ、メランも参入した。
「他のガオレンジャーはどうでも良い……だが、ガオゴールドだけは我の手で倒す。それを忘れるな」
「ハァ……ヤミヤミ、貴方の意見は?」
各々の我を通す他の四鬼士に呆れたヒヤータは、ヤミヤミの意見を尋ねる。
「拙者は、栄誉など要らぬ。ガオレンジャーが我等の倒すべき敵ならば、倒すのみ……。ならば、ヒヤータの言う通り、一番槍を決めて動くのも一理ある……」
「……テンマ様、如何致しましょう?」
完全に意見が二分二分に別れた為、テンマに決定を委ねた。
「……好きに致せ。だが、ガオレンジャーを確実に倒せ、それが条件だ」
「……では、公平に順番を決めましょう。誰が一番に行くかを公平に、ね」
「どうやって決めんだ⁉︎ 俺達、4人で戦い合って決めんのかァ⁉︎」
飽くまで力による押しに拘るゴーゴ。だが、ヒヤータは懐より、カードを4枚、取り出した。
「ルールは簡単よ。此処にある1から4のカードを引いて数の少ない者から、ガオレンジャーに挑む順番を決める。そして、順番の回らなかった者は一切、手出し無用…どうかしら?」
「フン……運任せか? 良かろう、偶には一興だ……」
「……拙者も同意しよう……」
「チッ……わぁったよ、それで良い。だが、カードを切るのは誰だ? ヒヤータには切らせねェぜ、妙な真似をしそうだ」
一先ず、話は纏まった。ヒヤータは怪しく笑いながら、ツエツエを手招きする。
「貴女が、カードを切って」
「わ、私が⁉︎」
「そうよ。良く切ってね?」
ツエツエは戸惑う。他のオルグと違い、このヒヤータは腹の内が読めない。しかし、テンマの怒りを買う訳には行かない為、ツエツエは受け取ったカードをシャッフルした。
「次に……カードを取り、額に乗せる。自分は見ないで彼女に見せるの」
言われるままに4人は、カードを額の位置に持っていく。
「さァ、答えて頂戴……この中で一番のカードを引いたのは誰?」
「え……えっと……」
ツエツエは4人のカードを順番に見て行く。
言い出しっぺのヒヤータは2…ヤミヤミは3…メランは4……そして……。
「1番のカードは……貴方よ……」
ツエツエは、1のカードを額に乗せるゴーゴを指差した。ゴーゴは額のカードを見て、有頂天になった。
「はは、やったぜ‼︎ 俺様が一番槍だ‼︎ 文句無いな、公平に決まったんだからよ‼︎」
得意げにはしゃぐゴーゴに対し、ツマラなそうにメランは腕を組む。
「我は最後か……まあ良い。我の順番になる迄に、ガオゴールドが熟成しているだろう……」
「拙者は構わぬ……誰が一番だろうとな……」
ヤミヤミも答えるが、ゴーゴは嫌らしい笑みを浮かべながら、2人を見た。
「残念だったな! お前等の活躍は全く無いぜ! この、ゴーゴ様が、ガオレンジャーの首を手土産にしてやるぜ‼︎」
してやったりと意気込むゴーゴ。テンマは口を開いた。
「大した自信だな……ならば、風のゴーゴよ! 必ず、ガオレンジャーを打ち倒して参れ、行け‼︎」
「ハッ‼︎」
テンマの命令を受けたゴーゴは、身体を風に変えて部屋を後にした。その後、ツエツエとヤバイバに命じた。
「ツエツエ、ヤバイバ! 貴様等は、ゴーゴの補佐に回れ! 言っておくが……これ以上、余を苛立たせるなよ? 次に下らぬ真似をすれば……貴様等はこうなる」
そう言って、テンマは右手を翳す。すると手から放たれた怪光線が、出入り口に立っていたオルゲットに直撃し一瞬の内に、塵芥と化した。
「は、はいィ‼︎ 分かりましたァ‼︎」
「ご慈悲を感謝致します‼︎」
そう叫ぶと、2人は逃げる様に部屋から出て行った。
「ハイハ〜イ、其れでは他の皆様を特別室に御案内致しま〜す」
残された3人は、ニーコに連れられ部屋を後にする。その際、ニーコは、ソッとヒヤータに耳打ちする、
「……テンマ様、多分、気付いてますよ?」
「?」
「カードですよ〜。私、遠目に見てましたから。唯の白紙のカードに数字が浮かび上がる瞬間。なんで、ゴーゴ様が一番になる様にしたんですか〜?」
その問いに対し、ヒヤータは貼り付けた様な笑みで、ニーコを見る。
「……さァ、何の事かしら?」
素知らぬ顔でとぼけるヒヤータ。だが、扇子の下にある口元は邪悪な微笑を浮かべていた。
ガオズロック内にて……テトムは瞑想に耽っていた。彼女の気掛かりは、ガオレッド達の安否だ。あの日、天空島と共に行方が知れなくなった仲間達……彼等を助け出す為、テトムは天空島に残されたパワーアニマル達の声を聴こうと懸命になっていた。
だが、その甲斐も空しく、パワーアニマル達はおろか仲間達の声すら聴こえない、
まさか既にもう……テトムの心中に嫌な予感が過る。
いや、そんな筈は無い! 彼等は何度も絶望を希望に変えて立ち上がって来た‼︎ きっと無事な筈だ。テトムは信じていた、否、信じる事しか出来ない。
その際、聖なる泉が凄まじい勢いで奔流を上げて噴き出してきた。
「キャァァッ!⁉︎」
思わず吹き飛ばされるテトム。聖なる泉が荒れるのは邪悪なる存在、オルグの邪気を感じ取った証拠だ。
だが、この荒れ方は異常だ。それだけ強い邪気を察知した、という事なのだろうか?
「一体、何が起きようとしているの?」
テトムは荒れ狂う泉を凝視しながら、これから起きようとする波乱に不安を覚えた。
「クックック……慌てているな、ガオの巫女……」
場面が変わり、薄暗い霧が立ち込める地下室へ移る。巨大な鏡に映し出されるテトムの姿を見る1人の影……。
「だが、もう遅い……。テンマめ、想像以上の働きをしてくれたわ……パワーアニマルを異次元に閉じ込め、ガオレンジャー共も、このザマよ……」
謎の人物が振り返ると、其処には水晶の中に封じ込められたガオレッド達が変身の解除された姿で眠っていた。謎の人物は手を置く机には、G−フォンが並べられていた。
「これで計画は首尾よく進んでいる訳だ……」
『半分……はな……』
突然、鏡の場面が切り替わりテレビの砂嵐状になったかと思えば、禍々しい声が聞こえてきた。
『新たなガオレンジャーの登場、レジェンド・パワーアニマルの復活は計算外だ……我々の計画の支障となり得るのでは?』
鏡越しに響く声が警戒している様だった。だが、謎の人物は気にする素振りを見せない。
「構わないさ、さしたる問題には成らない……肝心なのは、地球の支配者がオルグである事だろう?」
『……ぬゥ……』
声は唸るが、反論はしない。その際、謎の人物には一筋の光が差す。映し出された姿は、紫色のヘルメットを着用したガオレンジャーそのものだった。
「何れにしても……俺が纏めて始末してやるさ。これは世界に対する……叛逆だ」
漆黒のマスクが水晶の中のガオレッドを睨みながら呟いた。
〜新たな敵、四鬼士と謎のガオの戦士……水面下で暗躍する敵勢力に、ガオレンジャーは如何に立ち向かうのでしょうか〜