提督・・・提督
日向・・・秘書艦
「…なあ。」
「どうした提督。」
「深海棲艦ってなんだ?」
「藪から棒にどうした。」
「いや、ふと気になっただけだけど。」
「仕事をサボる口実ではなく?」
「…休憩。それよりお前何してるの。」
「見てわからないか。瑞雲のプラモデルだ。」
「お前それ何個目よ。」
「これでちょうど10機目になるな。」
「お前は瑞雲だけで大編隊でも作る気か?」
「ふむ。瑞雲の大編隊か。それもいいな。」
「余計なこと言ったか…。」
「余計なこととはなんだ。余計なこととは。…で、深海棲艦のことだろう?」
「ん、ああうん。深海棲艦って何者よ。」
「深海棲艦は我々の敵だ。」
「いや、まあそれはそうだけどさ。深海棲艦って倒したらたまに艦娘出てくるじゃん?」
「そうだな。」
「深海棲艦って、もともと艦娘なわけ?」
「まさか…私達艦娘は深海棲艦が出てからできたものだろう?」
「そうだけどさ。じゃあ、なんで深海棲艦倒したら艦娘出てくるのさ。艦娘は元深海棲艦か?」
「建造したやつもいるだろう?」
「まあ…うん。でも、うちにも深海棲艦から出てきた娘とかいるじゃん。春雨とか。…駆逐棲姫って春雨にめっちゃ似てたよな。」
「そういえばそうだな。……そう考えれば提督が考えていることもあながち間違いではないかもしれないな。」
「艦娘が元深海棲艦っていうやつ?」
「そうだ。」
「…じゃあ、最初に現れた深海棲艦って何者よ…。」
「さてね。あいにく私はその時まだ生まれてなかったからわからないな。」
「いや。俺もわかんねえし。そんときまだ提督どころか海軍にも入ってなかったから。」
「そうなのか。」
「せやで。俺なんかまだまだ新米よ。」
「あまりそうは見えないがな。私は昔からここにいるがここまで大きくなるのに3年とかかってないじゃないか。」
「そりゃ、運が良かっただけさ。横須賀の方とか見てみろよ。あそこの提督はこの戦争の最初っからいるんだぞ。やっぱりその分でけえよあそこは。その分、轟沈する艦娘も多いって聞くけどな。そうすればうちは運がいいよ。まだ轟沈した奴いねえし。」
「運がいいか…こう言ってはなんだがここは前線から離れてるし行く戦場もそんなに危険じゃない。
横須賀も最前線ではないが、行く戦場は常に最前線だし、日本だけでなく欧州の方にも行くだろう?」
「だから、うちの被害がないのは当たり前てか?まあ、それもあるだろうなあ。…てか、深海棲艦いなくならないのって横須賀のせいなんじゃ…いや、明らかに撃沈数と轟沈数に差があるから違うか…。」
「最初の深海棲艦は艦娘ではなかったのではないのか?そうすれば、辻褄は合うだろう?」
「アレか?船の怨念が生み出したーてか?今の時代に怨念とかそういうのってある?」
「あるんじゃないか?ほら、別にすべての深海棲艦から艦娘が出てくるわけではないだろう?」
「…ああ、そうか。艦娘入りと艦娘入りじゃないやつがいるのか…。怨念であそこまで強くなるのか。ミサイルとか効かなかったじゃんか。」
「目には目歯には歯、昔の船の怨念には昔の船を…言ったあたりではないか?」
「ほーん。そうか…そっかー。」
「提督よ。そろそろ再開してはどうかな?ちょうど10機めの瑞雲が完成した。私も仕事を手伝ってやろう。」
「お、ありがと…ってかお前秘書艦だろ。なんでサボって瑞雲組み立ててんだよ。」
「おや、バレてしまったか。」
「いや、なんでバレないと…いや俺気づいてなかったか…。」
「さあ、仕事を進めようか?」
「クッソー。なんか負けた気がする。」
「さてね?」