艦これの小説   作:猫又提督

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登場人物

私・・・髪飾りを拾って売る。

カンムス・・・髪飾りを眺めて買う


髪飾り

その日は晴れていてとても暑かったのを覚えています。海岸にはきれいな髪飾りが落ちていました。普通ならば、髪飾りを見ても無視をするか、物好きならそれを自分のものとするのではないでしょうか。

私は貧乏な生まれでその日も腹が空いていたものですから、その髪飾りを見た瞬間咄嗟に拾って、近くの買取屋に走っていきました。結果的には、それほど高くは売れなかったのですがそれでもその日を過ごすのには十分でした。

 

後日、その買取屋のそばを通りかかったときに誰か、きれいな女性がいるのが見えました。見ると、どうやら私が拾ってきた髪飾りを持っているようです。その買取屋は商店もしているので、私から買い取ったあとそのまま商品として出したのでしょう。それにどっちかというと商店のほうが表向きで、買取屋というのは案外裏の商業でした。その女性は、しばらくその髪飾りを眺めていましたが、気に入ったのがそれを買ったようで嬉しそうに持ちながら出てきました。私はその女性を見ていましたが、当然のように彼女は自分のことなど気づかず店を出るとそのまま行ってしまいました。この辺では見ない顔でした。しばらく思案していると、ふと、思いつきました。あれは最近やってきたカンムスとかいう日本人だと。何でもシンカイセイカンというものと戦っているらしいのですがそんなもの見たことがありません。まあ、こんななんにもない場所までご苦労だと思いました。

 

翌日のことです。海岸を歩いていると、髪飾りを見つけました。拾ってみると、それは私が一昨日拾って、昨日カンムスが買っていった髪飾りでした。なぜ、こんなところに落ちているのか、今思えば普通そんなことを思いますでしょうが、私はそれを咄嗟に掴み、買取屋で買い取ってもらい、今日の糧としました。そのまた翌日、買取屋にはまた誰かがいました。彼女でした。しばらく眺め、それを買って嬉しそうに出てきました。彼女は私に何か喋りかけ行ってしまいました。

 

翌日のことです。海岸にはあの髪飾りが。私はそれを拾い売りました。翌日、カンムスが買って行きました。

 

翌日、髪飾りを売りました。翌日カンムスが買いました。

 

翌日、髪飾りを拾って、翌日買っていきました。

 

翌日、海岸にあの髪飾りは落ちていませんでしたが、代わりに別の髪飾りが、落ちていました。私はそれを拾い買い取ってもらいました。翌日にはやっぱり、誰かが、買っていきそのひとがうたうときカンムスでした。

 

…あの、髪飾りですか?ああ、そこにおいているでしょう。そう、それです。ちなみにさっきの髪飾りもそこにおいてますよ。どうです。買っていきますか?

 

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