【一話完結】メグメグとソーンの相性が良かった時の話   作:昼寝してる人

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ソーンがメグメグと初バトルに行く時の話

 とある日の、シェアハウス。

 ツートンカラーの髪が特徴的な、黒パーカーを着込んだ少女――メグメグはソファに沈み、暇を持て余していた。

 がきんッと口の中に含んだ飴を噛み砕き、尖った飴で切った口内の血ごと飴を飲み込む。他のシェアハウスの住人はバトルに行ってしまったので、恐らくしばらくは帰ってこない。シェアハウスには誰か一人、必ず留守番をしていなければならないため、今日はメグメグが居残り組なのだ。

 

「むー。ひまひまー! みんなも帰ってこないし、メグメグもバトル行きたかったのにぃ」

 

 ぷくりと頬を膨らませ、メグメグは一人愚痴を零した。そうこうして、何とか一人で時間を潰していると、玄関の扉が開く音が聞こえてきた。

 ソファから起き上がってみると、リビングの扉が開く。そこには、長身の男性――アダムと、見覚えのない少年が立っていた。

 

「ダムダムだぁ! おかえり! もう帰ってきたの? メグメグ、バトル行っていー?」

「只今戻りました。バトルに行く前に、少しだけお時間を頂いても? 今日から、私の弟であるソーンがここで暮らすので、挨拶を」

「? ダムダム弟いたの?」

 

 嬉々として外へ飛び出そうとするメグメグに、アダムが静止の声をかける。その言葉に興味を惹かれたのか、見覚えのない少年にメグメグの視線が向かう。

 真っ白な髪に、兄であるアダムと同色の瞳。緊張でか少し強張った顔の少年が一歩前へ進み出た。

 

「ソーンと申します。これからよろしくお願いしますっ!」

「ソーン? ソンソン……んー違うなー」

「? えっと……?」

 

 メグメグの呟きに首を傾げて、困惑の表情を見せるソーン。そんな弟の姿に苦笑して、アダムは戸惑うソーンに声をかけた。

 

「メグメグ殿は人に渾名をつける方なんですよ」

「ああ、そうなんですね! 何か失敗したのかと思いました……」

 

 勘違いに気付いて照れたような笑みを浮かべ、ソーンがほっと胸を撫で下ろす。それを見たアダムが徐に片手で顔を覆い、

 

「尊い」

「ダムダム何言ってんの〜?」

 

 きょとんと目を瞬かせるソーン。アダムの言葉に、思考の海から脱出したメグメグが首を傾げた。二人の反応に通常通りのやわらかい笑みをみせ、アダムは何でもないと首を振る。他人にあまり興味のないメグメグと、天然の入ったソーンだからこそ誤魔化せる技だった。

 

「まあいいや。ダムダムはメグメグの代わりにお留守番してくれるんでしょ? じゃあさじゃあさ、ソーンはメグメグと一緒にバトアリ行こーよ!」

「メグメグ殿、ソーンは私と一緒に後で……」

「バトアリ……兄様から聞いたところですね! はいっ、頑張ります!」

「!?」

 

 やる気満々で頷くソーンに、何故かショックを受けたような顔をするアダムを見て不思議に思ったものの、メグメグは特に気にしなかった。

 機嫌良さげにソーンの手を掴むと、ぶんぶんと空いた方の手を振り、玄関から飛び出した。

 

「行ってきまーす!」

「あっ、あの、女性がみだりに男性に触れるのは……」

「? なにー?」

「い、いえ、何でもありません……

 

 ぐいぐいと手を引っ張るメグメグが振り向いて尋ねると、チラチラと掴まれた手を見ながら顔を少し赤く染めたソーンが俯きがちに口籠った。

 様々な事情から、あまり深く人とは接してこなかったソーンにとって、初対面の人、ましてや異性からここまで積極性のある行動をとられてはタジタジになるしかなかった。

 ちなみに、メグメグからすればこれくらいは誰にでもやるし、特に深く考えずに、単純に早くバトルがしたいから。そんな理由でソーンの手をぐいぐいと引っ張って走っていた。

 

「ついた! 固定組んで、マッチングしなきゃ! はやくはやくー」

「は、はい! えっと……」

 

 バトルアリーナ(略称バトアリ)に到着した二人は、早速バトルに行こうとする。けれど、何百何千とバトアリに来ているメグメグと違って、今回が初バトルのソーンはマッチングにまごついた。

 既にチームメンバー募集の用意を終えたメグメグが見えて、少し焦り始めたソーンの背後からひょこっと画面を覗き込む影。メグメグだった。

 

「わあっ!?」

「ソーンおっそーい! メグメグがやったげるから見ててね?」

 

 ソーンの肩から顔を出して後ろから画面を操作するメグメグ。超至近距離、しかも密着状態。ソーンの心臓が跳ね上がった。

 

「あ、あ、あ、あの! メ、メグメグさ……!」

「はい終わりー!」

「へっ?」

 

 爆音をたてる心臓を抑えながら、何とか声を出そうとしたソーンの声が遮られる。メグメグの言葉に、思わずぽかんとしてしまい、それからバトルに行くための手順をわざわざ見せてくれていたことを思い出し、ソーンの顔が真っ赤に染まる。

 

「す、すみません……ありがとうございます……」

「? いーよ?」

 

 恥ずかしそうな顔をするソーンに首を傾げ、視界にマッチング完了の文字が見えたメグメグはすぐさまソーンの様子を忘れ、バトルに意識を持っていく。その様子を見たソーンも意識を切り替え、程よい緊張状態へ移行する。

 そして、二人はバトルステージへと召喚された。

 

 

 

 

 

 

 

 ってー!つっぺる工事現場。

 一分ごとに床が崩壊する特殊なステージ。ソーンの初バトルがこのステージとは運が悪いのか、否か。

 (レッド)チームとしてスタート地点に降り立ったソーンが隣を見ると、そこには金髪の青年(マルコス'55)が気怠げに立っていた。彼は味方を見て「リリカちゃんがいない」と大袈裟に嘆いていたが、(ブルー)チームにいる敵を見てテンションを爆上げさせていた。

 お互いの準備が整い、二チームの啖呵がきられる。(レッド)チームの先頭はメグメグ、(ブルー)チームの先頭は眼鏡の少女(双挽乃保)だ。

 

「ガトりんで風穴開けてあげるね?」

「切ろう今すぐ切ろうどんどん切ろう全部切ろう」

 

 バイオレンスな二人の言葉に、今回が初のバトルであるソーンの顔が引き攣る。しかし、隣にいるマルコスも、敵チームの彼等も平然とした顔をしているので、これが普通なのかと気を引き締め直す。

 

(レッド)チームの皆さん、準備はよろしいですか? バトルの始まりです》

 

 その言葉を皮切りに、敵味方問わず六人全員が動きだす。まずは自陣のEポータルへ。

 

「綺麗なものは壊したくなるよね♪」

《キーを獲得しました》

 

 メグメグがポータルキーを取得し、床の崩壊が戻るまで三人で待機。

 初心者といえど、ソーンはアダムからバトアリでの基本の立ち回り方を教わっているため、次はDポータルへ…と考えたところで思考が切れた。

 床の修復が終わった瞬間、メグメグがCポータルに向かって駆け出したからだ。

 

「……!? メグメグさん!?」

「きゃははははははっ!」

 

 楽しげな笑い声を上げ、メグメグはCポータルに【どこにでもいけるドア】で転移してきた旗持ち少女(ジャンヌ・ダルク)に向かってガトりんを連射する。

 ジャンヌのロールは、タンク。体力が高いサポートタイプである。

 

「御旗を掲げよ!」

《キーを奪われました》

 

 Cポータルを取得している最中のジャンヌにHAで攻撃し続けるメグメグ。想定とは違うバトルの進み具合に戸惑ったものの、自陣2つのポータルは取得しておくべきだと、ソーンはDポータルへ向かう。

 その間、ジャンヌの体力を半分まで削っていたメグメグだったが、敵チームから援軍がやってきた。防御カード【全天首都防壁Hum-Sphere-LLIK】と強化カード【ドリーム☆ミーティア】を使い、乃保がメグメグに突撃する。

 

「砂糖より甘いんだねー!」

 

 乃保が突撃してくるのを見るやいなや、メグメグはHAを中断、ガードブレイク【-蒼王宮-終焉禁獣 グラナート】で彼女を吹き飛ばした。

 すかさずジャンヌが乃保を回復させるためにHAを使うが、陣どった位置が悪かった。

 

「触れたきゃお菓子を持ってきな!」

「くっ、つぅっ……!」

「これ……ひぃ……!」

 

 倒れた乃保に向かって放たれた【迅雷の科学者 アバカン】に巻き込まれたジャンヌがスタンにかかる。二人まとめてHAで撃破した。

 

「バラバラにバイバ〜イ!」

「あたし悪くないどうして殺すの」

 

《連続で敵を倒しました》

 

「え……」

 

 Dポータルを取得し終え、メグメグの援護に向かおうとしたソーンは思わず足を止める。ガンナーたった一人でアタッカーとタンクのコンビを撃破するとは思わなかったのだ。困惑のまま、新しく敵が来ない事を確認してポータルの領域を拡張する。

 メグメグはCポータルを奪い、その場で待機……と思いきや敵陣へ向かっていった。

 

「!?」

「んじゃ俺らも行こっかー」

「えっ!? Cポータルを守った方がいいのでは……」

「普通はねー。でもほら、メグメグ突撃しちゃったし。一人で突っ込んだら即溶けしちゃうし……何よりあっちにはリリカちゃんがいるからね! 待っててリリカちゃん今行くよ!!」

「ま、待ってください!」

 

 いきなりテンションを上げて爆走するマルコスに続き、ソーンも慌てて後を追いかける。敵陣のBポータルでリリカと激戦を繰り広げていたメグメグの背後から枝を構えるマルコス。

 

(……!? 枝!?)

 

 アダムから武器についてのレクチャーを受けていないソーンは、アタッカーなのにあまりにもな武器に呆然とする。

 しかし流石は騎士団長の弟。すぐに我を取り戻し、強化カード【ひめたる力の覚醒】を使い攻撃を開始する。

 

「それっ!」

「きゃっ!」

 

 HAでリリカのすぐそばにワープするマルコス。そのまま攻撃を加え、枝の威力の高さにソーンは再度驚く。その一瞬の間に、リスポーン地点から復活した乃保が滑り込む。

 

「顧みる返り血最高……!」

「のーっ!」

 

 連続カード【ライバル凶刃忍者-幽々院ゆらら-】により、ミリ単位で残された体力ゲージ。追撃しようとする乃保に、ソーンが咄嗟に切ったカードでメグメグは何とか事なきを得た。

 

「ヴェテロク・ツァーリ!」

「痛っ」

 

(危なかった……オルレンを使っていてよかった)

 

「アウローラ、スウィーニー!」

《敵を倒しました》

「大丈夫ですか、メグメグさん!」

 

 ソーンが後ろを振り向いてメグメグを見ると、立ち上がった彼女は回復カードを切る様子もなく。

 

「50口径に耐えられる〜?」

「あ、あのっ、回復を……!」

 

《味方が倒されてしまいました》

 

「え? ……マルコスさんっ!?」

 

 慌てて前を向くと、マルコスはそこに居らず、崩壊を始めた床と共に下へ落ちていた。視界の端に桃色が見え、自陣Aポータルへ向かうリリカが遠のいていく。

 ソーンも慌ててCポータル付近の安全なエリアへ向おうとするものの、

 

「待て待て〜!」

「まっ……追いかけないで引いてください!」

 

 追撃しようとするメグメグを引き留めようとして、崩壊する床と、道連れの形になったメグメグと共に、ソーンは落下した。

 

「兄様……ダメ、でした……」

「次は手榴弾でバレーしようね♪」

 

 

 

 

 

 

 

「魔導書よ、もう一度僕に力を!」

「次は何の銃器を使おうかな?」

 

 リスポーン地点に復活した二人は、Cポータルに向かって駆け出した。その少し前には数秒前に復活したマルコスが走っている。

 ちらりとソーンがメグメグを顔を見ると、不満の色はなく、ギラギラと瞳を輝かせていた。わざとではないとはいえ、道連れでデスさせてしまったため不安だったのだが、心配は必要なかったらしい。

 

《キーを奪われました》

 

 全員がリスポーン地点にいたため、Cポータルが奪われた。

 階段を駆け下り、三対三の激戦が始まる。前線ではマルコスと乃保のタイマンが繰り広げられるが、ジャンヌの回復があるため、マルコスが不利だ。その上、遠距離からリリカの攻撃も一身に受けている。

 

「なんだか僕、わくわくするぞー」

「……あと一撃だったのに、どうして斬られてくれないの?」

「リリカちゃんの前でキルられたくないからね」

 

 三段回目の覚醒を終え、体力が全回復したマルコスがジャンヌの回復を少し上回る勢いで乃保へ攻撃を加える。が、リリカの攻撃も侮れない。徐々に体力を削られるマルコスだが、(レッド)チームにもガンナーは二人はいる。

 

「術式、展開……リオート・メーチ!」

「ガトりん発射発射!」

 

《敵を倒しました》

 

 氷柱に打ち上げられた乃保がメグメグによって倒される。残った敵はリリカとジャンヌ。リリカにはマルコスが、ジャンヌにはソーンとメグメグが猛攻を加える。

 

「きゃっ、痛いっ!」

「ごめんねー!」

「魔法が……解けちゃう……」

 

《敵を倒しました》

 

「ぐちゃぐちゃになれー!」

「ぐうっ、この程度……」

「加減出来ませんよ!」

 

《敵を倒しました》

 

 マルコスは通常攻撃で、ソーンは【狂愛の次女 ヴァルヴァラ】によって敵を撃破した。ほっと安堵の息を吐いてポータルを奪おうとすると。

 

「あー、駄目だね」

「え?」

「床の崩壊始まっちゃったから取れないや。時間かけすぎちゃったねー」

「次に床が出来た時とればいーよ♥」

 

 機嫌良さげにメグメグがCポータルの安全地帯に走る。その後にマルコスとメグメグが続き、

 

「あれ? メグメグ回復しないの?」

「メグメグ回復積んでないよ?」

「嘘でしょ……」

 

 体力が半分ほど削れていたメグメグの発言にマルコスは溜息を吐き、ソーンは絶句した。しょーがないか、と呟いてマルコスはそこまで気にしていないようだが、ソーンからすれば信じられない。

 ジャンヌのような自分で回復できるのならともかく、そうでないなら最低一枚は回復を積んでしかるべきである。

 それなのに、回復を積んでいない?

 頭が痛い。

 

「床出来たらメグメグが取っといてー。僕とソーンで敵を引きつけとくからさ」

「は、はい。分かりました」

「えぇ? メグメグもやりた〜い」

「ダメー」

「むぅ。しょーがないなー」

 

 頬を膨らませて、不満を表しつつも了承したメグメグに、ソーンは彼女の思考回路が分からなくなる。戦いを望むなんて、ソーンからすれば理解できないのだ。

 複雑な気持ちが渦巻く中、床が修復され敵チームがやってくる。

 

「んんっ、……やーっ!」

「痛いぃ……」

 

 【ドリーム☆ミーティア】でいち早くCポータルへ辿り着こうとした乃保がマルコスによって抑えられる。彼女の背後からはリリカが飛んで向かってくる。リリカに目を奪われたマルコスが乃保の【オンエア部下忍者-アニマルチューバーズ-】で溶かされた。

 

「KILLの最高……」

「僕としたことが……」

 

《味方が倒されてしまいました》

《キーを獲得しました》

 

「もっともっとちょうだいちょうだ〜い!」

 

 キー獲得したメグメグをターゲットにしたのか、乃保がメグメグに向かって走り出す。慌ててソーンが【狂愛の次女 ヴァルヴァラ】を発動する。

 しかし、それを読んでいたのか乃保はそれを避け、メグメグに突っ込んでいく。

 

「く……貫け!」

「えいっ! やっ!」

「ううっ」

 

 乃保の注意を自分にむけようとするも、リリカから攻撃を受けてそちらに対処せざるをえなくなる。心配そうな視線を一瞬だけメグメグへ向け、ソーンはリリカを相手に集中する。 

 

「それ、氷よ、スウィーニー」

「きゅぴーん! 強くなるんだから! えーい、そーれ!」

「そんな!」

 

 お互いにどちらが先に体力がつきるか……という展開になると思いきや、リリカは防御カード【究極系ノーガード戦法】強化カード【創霊の加護 タイオワ】を使い、ソーンは一気に不利になった。

 

「タイオワ〜!? リリカの怪物ゴリラ!」

「ご、ゴリラじゃないもん!」

 

 乃保と戦いながら、ソーンとの戦いも見ていたのか、メグメグが叫んだ。その叫びは、それなりに気にしていたのかリリカを涙目にさせた。

 その間にジャンヌがリリカの側に到着し、HAで回復を始める。

 

「あ……くっ、このままじゃ……!」

「もー、ノホノホ邪魔ッ!! つらぬいちゃえ!」

 

 メグメグがすぐそばまで来ていた乃保に向かって【機船師団 フルーク・ツォイク】のカードを切る。

 

「溶ける……」

「悪い子はお仕置きされちゃうんだよ?」

 

《敵を倒しました》

 

 乃保を倒したことで、メグメグが加勢にくる。しかし、そこでジャンヌがHAを中断し、【電撃ロボ Eledoll-115】を発動した。

 

「下がりなさい!」

「あぁぁ、クラクラするぅ……」

「あれー、体が動かないよ?」

 

 スタンにかかり、回復も出来なくなったソーンはリリカの攻撃で溶ける。

 

「寒くて、なんだか眠いです……」

「ごめんねっ!」

 

《味方が倒されてしまいました》

 

 そして、Cポータルエリアでスタンにかかっているメグメグにもリリカの凶弾が迫る。体力がミリ単位になったその時、攻撃の隙間にメグメグはHSを発動させた。

 

「投下開始! こっちこっちー、きゃはっ、奥の手出しちゃうぞー?」

 

「えいっ、やっ!」

「たあっ、せいっ!」

「しっかり顔、覚えたからね♪」

 

《味方が倒されてしまいました》

《バトルが終わりました》

《勝利です》

 

 

 

「いえ〜い! メグメグの勝ち♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何とか勝てました……」

「楽しかったー! またやろうね!」

 

 バトルアリーナに戻ってきたメグメグとソーンは、対象的な反応を見せた。

 機嫌良さげにを笑顔を見せるメグメグと、たった三分といえど初バトルに相当の神経を使ったソーン。まるで似ていない二人である。

 

「……あの、どうして回復を積んでないんですか?」

「だって、その方がいっぱいキル出来るよ?」

 

「?」

「??」

 

 お互いがお互いに疑問符を浮かべる。どうしてそんな事を聞くんだろう、どうしてそんな理論になるのだろう。お互いに理解しあえていなかった。

 

「そんなことよりさ! もっかいバトルいこーよ!」

「それは構いませんが、回復をせめて一枚……」

「行っくよー!」

「!? ま、待っ……!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「きゃはははは! ぐちゃぐちゃになれー!」

「メグメグさんっ! ポータル奪ってちゃんと回復して下さいッ!!」

 

「ねんねの時間だぜベイビー!」

「一人で前線に突っ込まないで、ちゃんと味方を待っててください!」

 

「ガトりんが急におも〜い……」

「弱体化が切れるまで前線から下がってください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「疲れました……」

「ソーンと固定組んでるとすごい楽〜!」

 

 ぐったりした様子で椅子に座り込むソーン。数え切れないくらいの連戦をこなし、初心者とは思えない活躍をした彼でも、流石にキツイらしい。

 そんな彼の前では、同じだけの連戦をこなしたにも関わらず元気にはしゃぐメグメグが。この連戦で、ソーンとの相性が相当良い事に気づいたのだ。

 

「ねーねー、これからもメグメグと固定組も? いーでしょ? ねー?」

「え? いえ、それは……」

 

 上機嫌で提案してきたメグメグに、ソーンは困ったような顔を見せる。前々から、アダムにバトルに行く時は一緒に行きたいと常々言っていたからだ。

 それなのに、メグメグと組んでしまったら兄に見せる顔がない。

 

「あー! もしかして誰かともう組んでる? だれえ?」

「え、と……兄様です。前から一緒に行きたいと僕が我侭を言っていて」

「そういえばアビリティもダムダムと一緒だとHS溜まるんだっけ? じゃあさじゃあさ、メグメグとダムダムと三人で固定しよー! それならいーよね?」

「そ、そうですね? それなら……はい、大丈夫です」

「やったー! これからよろしくね!」

 

 固定組みが確定してテンションが上がったのか、メグメグがソーンに抱きついた。

 

「……。……!? あ、あの!?」

「なにー?」

 

 ぶわっと顔から湯気を出したソーンに気付いていないメグメグは上機嫌のまま尋ねた。視線を泳がせ、しばらくパクパクと口を開閉していたソーンは、やっとことで声を上げた。かなり上擦ってはいたが。

 

じょ、女性が恋人でもない異性に抱きついたり、するのは……いかがなものかと…………思うのですが……あ、あの、恥ずかしいので離れてくれませんか……?

 

 きょとんとしたメグメグが、耳や首まで赤く染めたソーンを見て、悪戯な笑みを浮かべた。

 

「えー、こんなの軽いスキンシップだよ? ほーら、ぎゅーっ!」

「!!?!??!!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「メグメグ殿、一体誰がソーンをこんな目に!? 少し報復にいってくるので、名前と特徴を教えて頂けますか?」

「えっとねー、メグメグがハグしたらそうなっちゃったー☆」

「…………。あの、メグメグ殿。弟はあまり異性に耐性がないので、もう少し手加減をして頂けると嬉しいのですが」

「だって面白かったんだもーん」

 

 

 

 

「おーい、ソーン起きてー。アダムの弟くーん」

「あ、あう……」

「駄目だね、起きないや」

「リリカに抱きつかれたマルコスみたいだな」

「えっ嘘、僕そんなやばい顔になってる!? リリカちゃんに引かれるレベルじゃないよね!?」

「引けないとこまでいってるから大丈夫じゃね? そんなことよりゲームしようぜ」

「そんなことじゃないよ! 大事なことだよ!!」

「俺とゲームで対戦して勝ったら、リリカにマルコスのことどう思ってるか聞いてや…」

「早くやろう」

 

 

 




たぶん続かない。
やる気ができたら、書きたい。出来ればメグメグにソーンのことをハビーって呼ばせるところまで……できたらいいよね(願望)

メグメグにグラナート積んでるの(ネタでしか)見たこと無いです。バトアリメグに周囲積んだら叩かれるので止めましょう(味方固定ならあり?)
フリバトなら許されるかもしれない。
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