ヒートスクールD×D~目覚める龍の騎士~   作:クレナイハルハ

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戦闘校舎のフェニックス
Episode-ZERO-~追憶の彼方~


――彼方side――

 

 

 

 

 

 

 

 

私は彼のことが好きだった

 

昔からの幼馴染みで中が良かった彼

 

彼は高校入学と共に私と接するときいつもあの笑顔を浮かべるようになった

 

まるで触れれば壊れてしまうかのような笑顔を

 

そしてある日、見たのはたくさんの人から殴られ血を流す彼の姿だった

 

私はわからなかった

 

何故彼が?

 

そのあと、彼は刺されて死んでしまった

 

嫌だった

 

信じたくなかった

 

彼が死んだことを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優斗君が死んでから、あの人たちは警察に捕まり少年院に送られた

この事はニュースとなり、町中に広がった

 

 

 

 

 

―優斗君が死んだ―

 

 

 

 

 

 

その事実が私には受け入れられなかった

 

学校に行っても、授業は頭に入らなかった

 

頭にあるのは彼のことだけ

 

「彼方、大丈夫か?」

 

響ちゃんが話しかけてくる

 

「?大丈夫だよ?」

 

「で、でも目の下の隈が」

 

「大丈夫だって言ってる」

 

なに?私はなにも可笑しくない

 

イライラする、早くあっち行ってよ

 

優くんのことが考えられない

 

「……そうか、なんかあったら言えよ」

 

去っていく響を見てまた私は彼のことを考える

 

優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――響side――

 

彼方は変わってしまった

 

あいつ……優斗が死んでから

 

毎日のように優斗の名前を呟いては

 

優斗の住んでいた家に向かう

 

そこには私の知る彼方はいなかった

 

頭に浮かぶのは三人で笑いあっていたあの頃

 

あのときの二人は、私の知る彼方はもういない

 

優斗も死んでしまった

 

優斗…………私は、どうすればいいんだ

 

あいつがボロボロになるのを見ているだけでなにも出来ない

 

頬を一筋の水が伝う

 

「……優斗、私は……どうすれば」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――彼方side――

 

 

 

 

 

 

 

 

私は彼の部屋に訪れる

 

『いらっしゃい、彼方ちゃん』

 

中には少し前までは私を苦笑を浮かべながら迎えてくれた彼の姿はもうそこにはなかった

 

私は、目の前に崩れ落ちた

「優くん、優……く、んグスッ」

涙が止まらない

好きだった彼が告白してくれてのは、死ぬ前だった

もっと早く聞きたかった

目の前にある優くんの服を掴む

「スン、スン、はぁ優くんの匂い、優くん、ゆう……く、ん………優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん優くん」

胸に抱き寄せて匂いを嗅ぐ

あぁ優くん、なんでいないの?

なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで

 

優くんの匂いが私を安心させてくれる

 

彼の匂いが私に快楽を与え脳を蕩けさせる

 

でも、その本人がもういない

 

死んでしまった

 

 

 

 

……もう嫌だ

 

 

………優くんがいない世界

 

 

…………生きてても何の意味もない

 

 

………………そうだ、私も

 

 

 

 

 

 

 

死ねばいいんだ

 

 

 

 

 

 

そうすれば天国で優くんに会える

 

そうすればまた前みたいに楽しく過ごせる

 

あぁ、なんて幸せなんだろう♪

 

そんな軽い足取りで私は優くんの家を出て学校に向かった

 

待っててね優くん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ、彼方?いったいどこに」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学校の屋上に来る

 

風が吹き付け、私を仰ぐ

 

ここは優くんが死んだ場所

 

そして私の死ぬ場所

 

優くんと同じ場所で死ねるなんて

 

なんて嬉しいんだろう♪

 

私は余りの嬉しさに顔を蕩けさせる

 

一歩一歩と歩を進める

 

「彼方!」

 

私を呼ぶ声が聞こえて私は振り返る

 

そこには響ちゃんがいた

 

「何?」

 

「何してるんだよ!」

 

「?何って飛び降りるんだよ?」

 

「なんで!なんでそんなことするんだよ!お前が死んだら私は!」

 

「死んだらから何?」

 

「!?」

 

「私は優くんの所に行くの、優くんがいない世界に生きていても何の意味もない」

 

「やめろ、死ぬな!……死なないでくれ!お前まで死んだら私は!」

 

そう言いながら泣き崩れる響ちゃん

 

「響ちゃんが何を言っても無駄、私は優くんのところにいくの、響ちゃんに構ってる暇はないの」

 

そう言いながら私はどんどんと歩を進める

 

「やめて彼方……いかないで!」

 

ゆっくりとまるで遊びに出掛けるかのような足取りで

 

「優くん今いくからね♪」

 

私は屋上から飛び降りた

 

やっと優くんの所に行ける♪

 

待っててね優くん♪

 

会いに行くよ、貴方の彼方が

 

例え天国でも地獄でも異世界でも

 

 

 

 

 

 

 

 

 

必ず会いに行くよ♪待っててね優くん♪

 

 

 








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