クリスマスが過ぎ、エン小隊の皆は新年を迎える準備をしていた。といっても、さすがに皆がGBNで新年を迎えるわけではない。あくまでもフォースネストをお正月ムードにしたり、新年会を行ったりするからである。
「隊長、新年会用に色々買い出しに行ってきていいっすか?」
「あぁ頼む。」
「隊長、私ちょっとミッションに行ってきます。」
「そうか。無理はしないでくれよ。」
エン小隊の二人はそれぞれの目的のために出かけていった。
「さて…少し休もうか。」
エンが休憩しようとすると、フィクルが隣に座ってきた。
「そういえばさぁ、エンってフォースに入った頃はどんな感じだったの?」
「ん?そういえばあの頃フィクルはフォースに入ってなかったな…。まぁ、今日は特別に昔の俺がどれ程青かったかを教えよう。」
「あれは去年の事だった…。ロビンと一緒にマスダイバーのガンプラを撃墜した後、そのままロビンについてくる形でフローズン・スノーデンに加入したんだ。フィクルと同じだな。」
「えっ、エンも私と同じようにそのままフォースに入ったってこと?」
フォース加入の経緯が自分と似ていることにフィクルは驚いた。
「まぁそうだな。でも、あの頃はまだ俺達の部隊はまだロビンの部隊の一部で独立もしていなかった。それにフローレス様も、今よりちょっと厳しかったなぁ…。」
「へぇー…昔は色々違っていたんだ。ところでいつ頃から独立したの?」
「それはミカ子達と初めて戦う前だったな…。まさか隊長に任命されて最初の戦いがアレだったとは…。」
エンは自身にとって苦い思い出であるミカ子達との最初の戦いの事を思い出した。エンはあの戦いで、自分のプライドやフォースの誇りを傷つけた彼女達、特にエスに恨みを持つようになったのだ。
その後再戦した時に、エスへのリベンジはできたのだが、実はあの戦いで彼女達に恨まれたのではと内心考えるようになったのだ。
「それに、昔はフローレス様の露払いをする時に良く『機体には傷一つつけないように』と言われてたのも今となっちゃあ懐かしいなぁ…。」
「フローレス、昔から完璧主義だったもんね…。」
「だけど、フォースの一員として戦っている内に感じたんだ。フローレス様の"優しさ"と"母性"にな。」
「ぼっ、母性!?」
エンの爆弾発言にフィクルは驚愕した。まさかフローレスに母性なんて…!
「最初は厳格なリーダーとしか思ってなかったのに…いつの間にかそばにいて守ってあげたいと思うようになったんだよ。」
「そうだったんだ…。あーびっくりした…。」
エンがフローレスに母性を感じたのは、彼女本来の優しさから来るものであったことにフィクルは一安心した。
「さて、昔話はこの辺にして…俺達も準備に取り掛かるか!」
こうして、エンやフィクルも新年を迎える準備を始めるのだった。そしてエンは心の中であることを誓うのだった。
(フローレス様、新年もまた貴女をお守りします…!)
[次回を待て]
[次回予告]
リバーシブルガンダムフローレスワルツの新技、[エンドレス・ワルツ・ウィズ・フローズン・ドール]に深手を負いながらも命からがら帰還したペルセポネは、シャテンに新たな機体を受領するのであった。
次回「ペルセポネ・リターン」
今回は今まで書きたかったことを思いきり書くことが出来ました…(^_^;)実は今回のお話のラストのセリフはsideF第31~32話に繋かるかも。そして、ついに最新作ガンダムビルドダイバーズRE:RISEが始まりました!今後もsideEと私の親友であるエンこと、シラサキ・エンをよろしくお願いします。(RE:RISE連動エピソードも執筆予定です!)