うちの指揮官には謎が多い   作:社畜だったきなこ餅

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思いついてしまったので続きを投稿。
なんか更にやりたい放題してしまったのと、捏造フルスロットルだけどまぁ是非もないよね!


千年戦争指揮官オンライン

 

 

 

 

 のんびり陽気が降り注ぐ穏やかな昼下がり。

 大規模な作戦が一端落ち着いたこともあり、基地では人間も人形も思い思いに過ごしていた時の事。

 

 

「入るわよ指揮官……何してるのかしら? 指揮官」

 

 

 目の下に入れた涙のタトゥーが特徴的な戦術人形、HK416がちょっとした用事を携えて扉を開いてみると。

 指揮官が何やらデスクの上に樹脂製と思われる細かなパーツを広げて、何かを組み立てていた。

 

 ついでにHK416の視界の隅に、G41が定位置となっているソファの上で一緒に爆睡しているG11に抱き枕にされながら魘されていたがそちらについては、意図的に見えないフリをした。

 

 

「プラモデル? ふふっ、子供っぽい趣味もあるのね指揮官……」

 

 

 配属されたばかりならいざ知らず、彼女もまた指揮官に対しての好感度は最早ストップ高。たまに指揮官がやらかす奇行すらも好意的に解釈してしまう手遅れな人形の一人である。

 そんな彼女に微笑みかけられながら、ヅダを組み上げていると指揮官は応えると黙々とプラモデルの組み立てを再開する。

 

 

「結構変わったデザインのロボットね、このヅダ……かしら? どんなロボットなの?」

 

 

 指揮官が熱中している事も手伝い、見た事のないロボットに興味を示したHK416はデスクに腰かけながら指揮官の手元を覗き込む。ついでに意図的に胸元を緩めてみるが指揮官はアウトオブ眼中であった。

 

 

「ジオン公国の主力機種のコンペに負けた、悲運の高性能機? ……そう」

 

 

 長々と語りたそうに指揮官は口を開きかけるも、何かを思い直し非常に簡素な解説でお茶を濁す。

 なおこの世界には某御大は降臨していないので御大に纏わる一連の作品は影も形も存在していなかったりする。

 

 

「ねぇ指揮官、完成したら私にも見せ……え? もう一箱あるから作ってみるか? ……ふふ、完璧な私に相応しい仕上がりを見せてあげるわ」

 

 

 自分のような経歴を持つロボットの存在に興味を持ち、話を持ち掛ければ返って来た思わぬ言葉にHK416は一瞬目を見開いて驚くとすぐに柔らかい微笑みを浮かべ。

 創作世界では悲運だった子を、せめて私の手でもっと完璧に仕上げて見せると豪語して見せた。

 

 

 そして、後日。

 指揮官御手製のヅダと、HK416御手製のヅダが並ぶのを二人で眺めていた時の昼下がり。

 

 

「ZZやジ・O、ユニコーンなんてヅダの敵じゃない……? 何のことかわからないけども、そうね。この子は何者にも負けたりなんかしないわ」

 

 

 珍しく呪詛めいた呟きを漏らす指揮官の言葉にきょとんとするHK416であるも、指揮官へ体重を預けながら自信を持って応えるのであった。

 その日の指揮官はどこかへ出かけており、帰って来た際にはモスグリーンのまるで宇宙服のような薄いスーツに身を包み、変わった形状のフルフェイスヘルメットを小脇に抱えて居たりもしたが。

 幸か不幸か、その日はその件について突っ込みを入れる人物は不在なのであった。

 

 

 

 

 

 そしてまた別の日の事。

 経験を積みダミーリンクにて制御できるキャパシティが増えたSPASを伴った指揮官は、人形製造の場へと足を運んでいた。

 

 この指揮官はそれほど無駄遣いをしない傾向にある故、製造用の資材にはそこそこ余裕のある……筈であったのだが。

 

 

「IDWだにゃ!」

「IDWだにゃ!!」

「IDWだにゃ!!!」

 

 

 まさかのジェットストリームIDWに、指揮官は思わず膝から崩れ落ちていた。

 崩れ落ちる指揮官を心配そうに出来上がったばかりのIDW達が囲み、にゃーにゃー慰め……慰められた指揮官は膝を震わせながらなんとか立ち上がる。

 思わず気まずそうにしていたIDW三連星であるが、彼女達に罪が無い故指揮官は気を取り直すと彼女達の案内を手近な所で見守っていたスオミに託す。

 

 

「あ、あの指揮官。わたしは今の人数でも十分やれますから……」

 

 

 製造的にも運用的にも大食いな事、ついでに体重増加も気にするお年頃の人形なSPASは苦笑いを浮かべながら指揮官を気遣うも。

 

 

「え?もう後に引けない? あのー指揮官、それってギャンブルで全部失い系の思考になってません……?」

 

 

 コレはカリーナさんを呼んで無理やり止めるべき?いやでもカリーナさん呼ぶと彼女があの手この手で資源買わせて加速するかも、などという思考がSPASの電脳を駆け巡る。

 そんな具合に逡巡している間に指揮官は泣きの一回の資源を準備し、人形製造契約を投入する……瞬間何かを思い出したかのように固まり、懐をごそごそと音を立ててまさぐりだす。

 

 

「指揮官、ソレは一体……?」

 

 

 指揮官が取り出したのは青く透き通る、まるで女性を象ったかのような結晶体であった。

 その結晶体はSPASの電脳にすら感じ取れるほどの神々しさに満ちており、羽根を広げたかのように見えるソレは女神じみた空気すら発していた。

 

 

「神聖結晶、ですか? なんだか凄く貴重そうなんですが……え、五個も入れちゃうんですか? というか、大丈夫なんですか!?」

 

 

 SPASの叫びと制止もどこ吹く風とばかりに、製造装置に5個の神聖結晶を指揮官は放り込むと人形製造契約を投入。

 柏手を打ち、一心不乱に神様仏様アイギス様などと祈り始めた指揮官の鬼気迫る様子に、SPASが思わず後退ったりしてる中……。

 本来ならばありえない光が辺りを包み、一瞬だけ薄い羽衣のような衣装に身を包んだ6枚羽の女神らしき女性が見えたかと思えば、次の瞬間には新たなSPASの製造が完了していた。

 

 

「え? え……? え……?!」

 

 

 目をぱちくりした後、手で自らの目を擦った後二度見して今の一瞬の間に起きた現象にSPASが思わず驚きの声を上げる。

 しかし指揮官はと言えば、渾身のガッツポーズに夢中でそれどころで無いのであった。

 

 

──王子──王子、今回は特別ですよ──

 

 

 何か幻聴がSPASの電脳にも聞こえたような気がしたが、彼女自身のメンタルケアの問題により彼女は聞こえなかった事にしたのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 




今回の元ネタ:ガンダムオンライン、千年戦争アイギス

『TIPS.指揮官マル秘情報2』
ふらりと居なくなっては帰ってくるが、帰ってきたときは大体消臭剤の匂いがしている。
たまに消しきれない女の匂いや花の匂いもするらしい。
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