個性『RTA』があまりに無慈悲すぎるヒーローアカデミア   作:ばばばばば

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すん(@sun_1200)様が描いてくださった作品を勝手ながらこの場で紹介させていただきます。
ウレシイ・・・ウレシイ・・・(ニチニチ)



9話 後編

 第二種目の騎馬戦が終わった時、もう私の体はボロボロだった。

 

 

 緑谷君の桁外れの攻撃を受けた右手もそうだが、なにより全力の突進を受け止めた時にかかった体への負荷が深刻だ。

 

 トップスピードからの急停止により、私の内臓はろくでもないことになっている。

 

 それを抑え込んで、自己再生が追いつくように何とかバランスを取って立とうとすると、後ろから声がかけられた。

 

 

「おい、本条!」

 

 騎馬から降りてふらついている私に、心操君が駆け寄ってきてくれる。

 

 

『いやー何とか勝てました。 ここまで来たらもう一安心、最後は個人戦ですが1対1なら不確定要素が少ないので山は越えました。

 

 ここまでやってくれたパープルひとしくん人形には感謝してもしきれません』

 

 

「約束通り1位を取ったよ心操君」

 

「馬鹿なこと言ってないで、いいから肩をかせ」

 

「いらない、それより話を聞いて」

 

「まっすぐも歩けない奴が何言ってやがる」

 

「聞いて」

 

 

 心操君がふらふらしている私を支えようとしてくれる。

 

 そんなやさしさが私は本当に泣きそうになるぐらいうれしかった。

 

 だからこそ私はその手をゆっくりと押し戻して、自分の両足で無理やり立つ。

 

「もう約束は終わったの、だからダメ、だって次からは敵同士だから、同情でも肩を貸すなんてしちゃいけないよ」

 

 

 

『まぁ、今後彼とは関わることは無いんですけどね、むしろ避けます』

 

 

 こういう展開になることもある程度予想していた。

 

 私もこれ以上心操君と関わるつもりはない。

 

 心操君を置いて、一人で通路を抜ける。

 

 

 急に作れと言われた友達、雄英体育祭に合わせたような時間制限、洗脳という優れた個性、疑わしい点は多くあった。

 

 声の内容から考えれば、心操君を体育祭で利用しようとしていることはすぐに予想がつく。

 

 どうせいつか壊れる関係なら表面だけで取り繕えばいいというのに私はそれができなかった。

 

 孤独から彼に縋り、そこにある穏やかな時間をただ甘受した。

 

 終わりが来ることはうすうす気づいてはいたのだ。

 

 もともと期間限定のものが終わった、ただそれだけである。

 

 

『心操を活用したルートの利点は、ヒーロー科同士の好感度が上昇すると、そのキャラとのエンカウント率が上昇するという仕様の抜け穴になるということです

 

 好感度が1や2程度ならまだ許容範囲ですが、5ともなれば、自由時間に何のイベントも挟まなければ問答無用でそいつと過ごすことになってしまいます

 

 明確なロスですし、そのせいで好感度が上昇して恋人になってしまえばイベントが爆増するので再走案件になります

 

 しかし、心操の場合は現時点ではヒーロー科ではないのでこの仕様の縛りは受けません

 

 心操さんは(RTA的に)神的にいい人だから』

 

 

 楽しかった。たった一時でも本当に楽しかった。

 

 でもこれ以上、私は彼に関わるべきじゃない、彼はヒーローになるべき素晴らしい人なんだから

 

 

 

 

『なので今後はホモ子のために心操にヒーローの夢を諦めてもらいましょう』

 

 

 

 

 なにを

 

 

『これは心操をヒーロー科から締め出すことで、好感度は据え置きで、イベントで必要な時に利用できるように一般科に収容しておきます。

 

 こういう年に1回しか会わない友達っていますよね』

 

 

 なにをいっている?

 

 

『心操がヒーロー科に編入してくる条件は、先駆者兄貴達の検証の結果、心操の洗脳の個性がプレゼントマイクに実況されることがフラグだと判明していますので、そのセリフを出さない様に実は先ほどの騎馬戦などは鉢巻の奪取、個性の使用などのセリフとかぶせて阻止するように立ち回っていました』

 

 

 背中から冷や汗がにじみ出る。

 

 

 先ほどの騎馬戦では彼の個性が大活躍していた。

 

 あんな強い個性を見ているプロヒーローたちがいたなら彼が注目を受けないはずがない。

 

 だがどうだろう、先ほどの心操君の個性をかけるタイミングは完璧で、ほかの騎馬が見ても個性の発動を見破られて警戒されないものだった。

 

 そうつまりこの場の観客で心操君の価値を真に理解している人は、敵対した騎馬とごく一部の学校側の人間だけで、ヒーローにとって最も重要なスカウト目的で来た者たちにはだれ一人として伝わっていない。

 

 これが意味することに私の膝は崩れ落ちそうになる。 

 

 

 

『これは2種目目もそうですが3種目目でも同じです

 

 個人戦で洗脳を使われても彼は編入が決まってしまうんですよね、この場合、心操が洗脳を成功できるかはNPCしだいとなってしまいます』

 

 

 そうだ、まだ彼の道は閉ざされていない、最後の個人戦で彼が活躍してくれればまだ……

 

 

『だから騎馬戦では片っ端から心操の個性を使用する必要があったんですね。

 

 心操の個性を使われたキャラや騎馬を組んでいたキャラはまず次の個人戦で洗脳にかかることはありません

 

 通常プレイではこのタイミングで心操の個性についての情報を仕入れず、工夫もしない状態で挑めば敗退しますが、今回は同じ騎馬で親交もあるので無問題です。

 

 例外は緑谷のイベントぐらいですね、当たらないことを祈りましょう。

 

 こんなところでも奴は私をガバらせようとしているのが腹立たしいですね、クラスメイトの警告に耳を貸さないで引っかかるとか頭ハッピーセットか?

 

 効かないって言ったのに効くってお前おかしいだろそれよォ!(正論)』

 

 

 私だ、私が心操君の夢を壊した。

 

 

「おい本条、そんなボロボロな状態でほっとけるわけねぇだろ」

 

 

 彼は私を追いかけ、こちらを気遣うようにやさしく触れてくる。

 

 

「これでも一応ヒーロー志望なんだぜ、困った奴は見過ごせねぇよ」

 

 あぁ、あ゛ぁ! あああぁぁぁぁぁぁ!!!!

 

「やっぱ顔色も悪いじゃねーか」

 

 ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい。

 

「…………」

 

 私のせいですごめんなさい。

 

「おい、ほんとにどうしちまったんだ?」

 

 なぜ私なんかのために、心操君の夢が犠牲にならなければいけないんだろうか。

 

 

『通常チャートでは体育祭用に好感度を上げたキャラはそのまま好感度が恋人に移行してイベント爆増で再走案件なので、その直前に、戦闘で氏んでもらわなければいけない場合がありますが心操チャートは合体しているから安心!(意味不明)』

 

 

 好感度を上げたら 死ぬ? あぁ、そうだ、私は誰とも仲良くなっちゃいけない

 

 

『まぁこれもホモ子の調子がいいので大丈夫でしょう

 

 私だって原作キャラのロストはまず味の方がはるかに多いので死なないに越したことは無いです』 

 

 

 だめだ。もうだれ一人だって私のせいで死んじゃだめだ。

 

 

『まぁ心操の好感度が上がりすぎにより、ルドン送り(謀殺)されて、 先帝の無念を晴らす! となるかは全部ホモ子次第ですね

 

 やる場合は好感度が高いほど戦闘イベントで援軍としてくる確率が上がるのでそのタイミングでやりましょう

 

 まぁ心操はヒーロー科じゃないので関係ないですがね、ブヘヘヘ』

 

 

 

「ハハハハッ……、心操君ってさ本当に馬鹿だよね」

 

 

 私は感情を殺して、殺して、殺しつくしてから口を開いた。

 

 

「なんだよ急に」

 

「まだ自分が騙されたことに気づいてないの?」

 

「なにいってるんだ?」

 

「うん? 私が君と友達じゃなくて、必要だからあなたにやさしくしてあげてたってこと」

 

 心操君は目を見開いてこちらを見ている。

 

「なにを……いってるんだ」

 

「まだわかんない? おかしいと思わない? 今日の作戦だって全部心操君が洗脳で仲間を作ることが前提だったでしょ、だってそうでもしないとB組の人なんて仲間にできるわけないじゃん、はじめっから心操君の個性が目当てに決まってるでしょ」

 

 私は口と目を無理やり歪めて話した。

 

「な、……に、を……」

 

「もー、なにを、なにをってそればっかじゃん、あなたはこの体育祭で何の評価を得られてないのに個性だけは全員に知られてるんだよ、この意味理解してる?」

 

「ッ!?」

 

「なのに、金魚の糞みたいにくっついてきてヒーローになる? いやいやもうなれないから、挙句の果てに私を友達扱いとかおなか痛いなぁ」

 

「う、うそだ……」

 

「うん嘘だよ! あなたと私の間にあるものはぜーんぶ嘘、あはは」

 

「な……んで……」

 

「またなんで? はなし聞いてた? 私が勝つためだよ、最初からそう言ってるじゃない」

 

 

 心操君は今まで見たことがないぐらい苦しそうな顔でかすれた声を出す。

 

 

「……なぁ、最後に、最後に教えてくれ……、お前は……、俺の個性の為に近づいたのか」

 

「はははっはは、最後の質問が同じ質問じゃん! そうだよ!! あなたに近付いたのはあなたの個性が欲しかったから あはは! 楽しかったよ! あなたとの友情ごっこ」

 

 

 瞬間、体を縛られるような感覚が全身を覆う、彼が他者に最もしたくないことを私はさせたのだ。

 

 

 私を見る心操君の目は揺れに揺れて、時間をかけて怯えながらその一言を絞り出した。

 

 

「俺たちは………、友達だよな」

 

「……いいえ」

 

「…………………………そうか」

 

 

 

 最後に一言そう呟いて、虚ろな目をした心操君はその場からフラフラと歩いて行った。

 

 

 

 洗脳された時、私は以前の屋内訓練で使った時の流れが遅い世界を知覚することで防いだ。

 

 私の脳へ常にダメージを与え続ければ洗脳がきかないのではという予想は正解だった。

 

 予想外だったのは、全てが止まった世界で、心操君の絶望し続ける顔を体感時間で5分間眺め続けなければいけなかったことだろう。

 

 

 

 そのあとのことはよく覚えていない、私はただ必要なことのために自動的に動いた。

 

 

 リカバリーガールと自分の個性で体を治して、失った栄養を掻き込もうと、会場に戻ってお母さんの弁当を食べようとしたが見当たらず、匂いを探れば会場の裏の林に捨ててあった。

 

 わずかに機械油のにおいが混じってる。誰がやったかは予想どころか探ればすぐにわかるが止めた。

 

 これは当たり前の結果なのだ。

 

 酷いことをして、それが返ってきた。

 

 人を人として扱わなかった私が、人として扱われない、ただそれだけだ。

 

 

 私は砂のついた弁当を拾って食べた。

 

 

『弁当を食べるとおなかを壊して体力微減とか草 なんですかねこの人生ゲームWiiのような適当なイベント

 

 なんか深夜テンションで、これ見て思わず笑っちゃいました』

 

 

 食べ終わった後はすることもない、ただうずくまって時間が過ぎるのを待った。

 

 しばらくすればトーナメントの組合わせが発表される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 1回戦目の相手は心操君だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いやー相手は心操、初見の場合洗脳が強力ですが今回の条件ではトーナメント最弱なので運がいい

 

つまり今回負ける要素はないので、最速でぶんなぐって場外に吹っ飛ばしましょう』

 

 

「1回戦目!! その素顔を仮面で隠した謎多き女! ひび割れたままの仮面をあえて被る姿には並々ならぬ怒りを感じる!!

 

 一方で対戦相手の紹介だ。 ごめん! 目立つ活躍なし! 普通科心操人使!!」

 

 

 向き合った心操君の顔は青さを越して真っ白だった。

 

 そんな彼がこちらにひきつった笑いを見せながら、両手をひろげて観客席を指す。

 

「おまえの言ったとおりだ。俺はこの体育祭で何の活躍も見せられずに負けちまうんだろうぜ」

 

 実況の声を聴いてぼんやりとしている彼のつぶやきに、私は何の返答もせずに無言を貫いた。

 

「返事もなしか、……あたりまえだよな、お前は俺のほとんど全部知ってるもんな」

 

「……」

 

「なのに思えば俺はおまえのことなんも知んねーの」

 

「……」

 

「どこのクラスだとか、どんな個性とかさ」

 

「……」

 

「いまさら恥ずかしくて本条の下の名前も聞けてねぇんだぜ! 笑えるだろ!! なぁおい!!!」

 

 

 これは彼の最後の抵抗なのだろう、せめて私に勝つためには洗脳をかけなければいけないのだから。

 

 

 

「………そんなに勝利が大事なのかよ」

 

 

 今、私にできることは限られている。

 

 

「勝利が大事? それは全然違うよ」

 

 

 私が質問に返答した瞬間、体が動かなくなる。

 

 

「は?」

 

 

 それは私が個性を知ってるにもかかわらず返事をしたことか、それとも問いかけの答えが意外だったのか

 

 

「レディィィィィイ スタァート!!!!」

 

 

 

「勝利がすべてだよ」

 

 

 

 今、私にできることは彼に二度と私に関わろうなどと思わせないこと

 

 

 

 次の瞬間には最速で心操君を場外まで殴り飛ばした。

 

 

 これは声に任せたわけではない、私の意志で、私が殴りたくて心操君を殴った。

 

 

 

 

「勝者! 仮面の女! 相手を瞬殺だァ!!!」

 

 

『心操に勝つには洗脳の個性の情報を知っているか、毒状態や出血状態、以前屋内戦で使ったスキルのようにあえて持続的にダメージを受ければ洗脳は端から解除されるので無効化できます

 

 洗脳系の個性は大体この手の方法で何とかなりますので、知っていれば恐れる必要はないですね』

 

 

 苦しみにうめく彼に目を向けることもなく、私は危なげなく1回戦目に勝利した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本来ならすぐに、次の対戦相手の対策や他の試合を見て、作戦を練らなければいけないのに私は洗面台の鏡の前で自分を睨みつけていた。

 

 洗面台で口をゆすいでいると、目の前の鏡に映る自分と目が合う。

 

 死にたいではない、こいつを殺したかった。

 

 

 だがそれはできない。

 

 私はヒーローになる。

 

 それはもう一人の都合ではない、もはや私のせいで何人の人生を狂わしているのかも分からない。

 

 ならば私の我儘は彼らの犠牲に見合うだけの価値がなくてはいけない、そうでなければいけないんだ。

 

 

 しばらく休んでから、関係者用で使う人が少ないくせに、やけに数が多いトイレから出て、会場に戻ろうとする。

 

 

 私が廊下を歩いていると、目の前から大きな大人の人が歩いてきた。

 

 狭くはない通路だが、相手はかなりの肩幅で、威圧的な雰囲気を感じた私は道の端によってすれ違おうとする。

 

 

「あぁ、きみきみ」

 

 

 呼び止められてから、ようやく相手をしっかり見て驚く、俯いて目を合わせないように通り過ぎようとしていて気づかなかったが、その姿には見覚えがあった。

 

 

「……エンデヴァーさん、どうかされましたか」

 

 

 こういう威圧的な人はあまり得意ではない、でもこの業界の大先輩を無視する度胸も私にはなかった。

 

「君の戦いも見せてもらったよ、なるほど緑谷君といい君といい素晴らしい個性だ、力はやはり緑谷君が飛びぬけているが技量や身のこなしに関していえば、君はオールマイト級といってもいいかもしれんな」

 

「ありがとうございます。エンデヴァーさんほどの方にお世辞でもそう言ってもらえるなんて恐縮です」

 

「いや、本心だよ、君たちのような同級生がいて焦凍にとっても良い刺激になる」

 

 エンデヴァーさんに紋切り型通りの返答をする。彼も社交辞令でこのようなことを言っていると思ったのでそう長い会話にはならないと思ったのだが、彼は意外にもこちらに強い関心をもって話しかけ続けてきた。

 

 会話の内容はほとんどが轟君のことについてや私と緑谷君についてだ。

 

 調査の結果、轟君は自身のお父さんとうまく行っていないようで、そのせいなのか炎の個性は使っていないようだが、それはただの親子のすれ違いなのだろうか。

 

「二人とも優れた強化系の個性だ。力で言えば緑谷君、技で言えば君が、それぞれオールマイト相手の仮想敵としてふさわしい、いい壁になってくれるだろう、そうすれば焦凍も左を使わずにとはいられんさ」

 

 そう思っていた矢先、突然言われた言葉に私は困惑する。

 

「仮想敵ですか?」

 

 

「あぁ、うちの焦凍はオールマイトを超えさせるために私が作った」

 

 

 その一言を聞いて私は思わず固まってしまう。

 

 

「私の個性だけでは足りない、だからこそ理想の個性を探した」

 

 

 あぁ、最悪だ。私だって疲れているというのになんでこんな話を聞かないといけないのだろう。

 

 

「あれは最高傑作だ。最高の個性、幼い時から鍛え上げてきた」

 

 

 私は目の前の彼に敬意を持っていた。

 

 プロのヒーローは私なんかとは違い、本物で、自分と違って心には正しさというものがしっかりとあるはずだと、クラスメイトや先生たちを見るたびに思っていた。

 

 

「私が“個性を育てよう”として作り上げた子がアレだ。君にはそのテストベッドとして期待しているよ」

 

 

 その言葉を聞いた瞬間、私の頭は沸騰して、瞬時に冷却した。

 

 

「すまない、試合前に失礼した」

 

「いえいえ、貴重なお話ができてよかったです。エンデヴァーさんのおかげで心が軽くなりました」

 

 私の反応が意外なのかエンデヴァーは少し驚いた様子だ。

 

「ほぉ……、さっき緑谷君と会ったがね、最後は私を睨みつけていたよ、君たちぐらいの年頃の子には受け入れられづらい話かとも思ったが、やはり君は少し変わってるな」

 

 

「はい、実はすごく安心したんです。あなたみたいな人でもヒーローにはなれるんですね、私のようなクズでも力さえあればヒーローになれるとそう思えてきました」

 

 

 そういった後に会話を打ち切って私はこの場を後にした。

 

 

 

 

 私の気力は萎えかけていようと試合は続く。

 

 

 

 

 

 

「瞬間的加速で場外に投げ飛ばそうとした飯田を逆にそのままの勢いで投げ飛ばしたぁ!!!!??? 仮面の女!! 二回戦目も危なげなく勝利だァ!!!」

 

 

『飯田はしょっぱな速攻を仕掛けてくれる行動がデレ行動です。勝手に土俵際まで動いてくれるのでつかみ攻撃を受けましょう、直前で解除、逆につかんで場外、慣れればそうでもないですね』

 

 

 二回戦目の飯田君を倒したのはついさっきの話。

 

 いま準決勝の相手は轟君だ。

 

 以前のリサーチ通り、右の氷結の能力だけなら勝てる自信があったが今はそうはいかない。

 

 緑谷君 対 轟君

 

 その試合は素晴らしく、緑谷君が一時相手を追い込みながらもあえて轟君に送った激励は、轟君の呪縛ともいえるなにかを一時的にでも解き放った。

 

 その光景は萎え切っていた私の気力すら活力をもらえるものであったのだが、そのおかげで目の前の轟君は相当手ごわくなってしまった。

 

 

『緑谷と戦う前の初期ろき君なら、戦っていくうちにダメージと相手の凍えのおかげですぐに倒せるのですが、以降、炎を使ってくる轟の戦闘力はうなぎ上りとなっていきます』

 

 

 頭の声をききながら、位置につくと、そこには憑き物が取れたような顔をした轟君がいて少し、うらやましかった。

 

 勝手な思い込みだが、いつも何かを憎んで刺々しい態度の彼を見て私が勝手なシンパシーを感じていたからだ。

 

 今、彼にそんなものは感じない、あるのは静かな表情だけである。

 

 

 そんな轟君が試合前に口を開く。

 

 

「なぁ、緑谷ってさ、昔からあんなやつなのか」

 

「さぁ、興味ないから覚えてない」

 

「俺も今まで周りになんか興味なくてさ、目に見えるのは敵だけだったんだ。さっきまで目に映るのは憎い親父とオールマイトっぽい緑谷と」

 

 

 そこで一言きって、轟君が私を見る。

 

 

「あとは俺みたいなお前だ本条。あぁそうか、だから俺はお前がなんか苦手だったんだな」

 

「勝手に自分と重ねられて、正直に言えば鳥肌が立ったよ、轟君」

 

「俺は周りなんて全然見えてなかったけど、お前を見た時、たぶん俺だけは他の奴らと違って気づいてたよ」

 

「親切で言うけど、今のあなたちょっと痛いね」

 

 

「お前は一体何を憎んでるんだ?」

 

「…………」

 

 

「俺はもう憎しみが混ざってよくわからなくなってたんだ。親父か、お袋か、自分か、憎しみの原因がすぐそこにある気がするのに直接ぶん殴れないもどかしさがあってさ、苦しかった。お前はどうなんだ本条?」

 

「…………少し知り合いに説教されただけで、そんなに悟った風になれるなんて、あなた単純なの?」

 

 負け惜しみのようにうめいた私の挑発は轟君に何の痛痒も与えていなかった。

 

「俺も思った。でもやっぱり単純なことなんだよな」

 

 

 その微笑を見て私の中に今まで感じたことのない嫉妬心が沸き上がる。

 

 

 あぁ、彼はヒーローに救われたのだ!

 

 あれほど願った救いが、何の因果か、彼にだけ照らされた。

 

 私ではなく、彼が救われた!!

 

 

 もちろん勝手な言いがかりだ。だがそう思う心の動きは止められなかった。

 

 

 

「自分語りで気は済んだ?」

 

「あぁ、悪いな、確かに少し悪趣味だった」

 

 

 

「注目のカード! 両者ともこの大会の頂点に最も近い者たちだ!!! 両者見合って!! スタァァァアト!!!!」

 

 

 まずは互いに様子見、下がって距離を取る。

 

 私は地面を踏みつけて浮かび上がった瓦礫を前に向かって蹴り飛ばし、轟君は氷の壁でそれを防いだかと思えばこちらまで氷が押し寄せてくる。

 

 

『先ほどうなぎ上りの戦力とは言いましたがこの段階の轟は、原作再現なのか、炎の方はめったに使ってきませんし、AIもお粗末です

 

 舐めプしてくれる分にはこちらにとっていいことしかないので、ありがたくその隙をいただきましょう』

 

 

 声の動きは的確だった。

 

 近づかれたくない轟君の戦略に乗って、攻撃を氷で防がれ続けながら、声は相手の消耗の一瞬を見逃さなかった。

 

 

 真っ白な息を吐く轟君がチラリと左手を見る。

 

 

 観客席では俺の力を使えと叫ぶエンデヴァーの声が聞こえるが、それよりも緑谷君の、がんばれという一言に呼応して、轟君の半身が燃え上がろうとしている。

 

 だが遅すぎた。

 

 思考と行動の速度がほぼ一致した私の攻撃が轟君の正中をとらえる。

 

 吹き飛んだ彼はしっかりと受け身を取っていたが、そこは場外だ。

 

 

「決着ゥ!!!!! 決勝にコマを進めるのは仮面の女だぁ!!」

 

 

 おそらく轟君はこれからもっと強くなる。今回勝てたのは彼が心の整理がまだできていなかったからというだけだろう。

 

 

 

 

 ステージから降りれば、決勝進出者として、広めの控室に案内され、私はポツンと一人、椅子に座ることとなる。

 

 

 

 

 

 決勝戦は爆豪君だ。

 

 彼にはこれといった隙も無い、天才が努力をしたらどうなるか、そんな悪夢みたいな現実が彼だ。

 

 生半可な戦いにはならないだろう。

 

 

「よぉ、根暗女」

 

 

 そして、その爆豪君は、控室のドアを蹴り開けてこちらを睨みつけている。

 

 

「ドアは手で開けて、そして私はあなたに用なんてないから帰って」

 

「あ゛ぁ゛!? なんだその態度はてめぇ!!」

 

「態度について爆豪君にどうこう言われたくないよ、いきなり来て怒り出して、いったい何がしたいの?」

 

「オレはお前に宣戦布告しに来たんだよ」

 

 まぁそうだろう、試合前にあいさつなんて彼のキャラじゃない。

 

「轟君と戦って疲れてるからほっといて」

 

「……半分野郎との試合か、あいつは糞だな、戦いの最中に考え事なんてしやがって」

 

 爆豪君は悪口を言いながらその雰囲気は悔しそうだ。

 

「まぁ緑谷君に何か言われてから露骨に攻撃の動きが悪くなったからね、試合に手を抜いてくれるなんて私からしたら願ったり叶ったりだけど」

 

 緑谷君の名前を聞いた瞬間に彼は露骨に機嫌を悪くする。 

 

「あんな糞ナード、どうでもいいんだよォ!! 俺は全員ねじ伏せるつもりだっていうのにあの舐めプ野郎!! 俺の完全無欠の勝利をよくも……」

 

 彼は完璧主義なのだろう、轟君の不調が自分の勝利に影を落としたと本気で言ってるのだ。 

 

「根暗女ァ! てめぇ、手なんて抜いたらぶっ殺すからな!! デクを倒した半分野郎を倒した根暗女をぶっ飛ばせば自動的に俺がトップだ!!」

 

 ある意味、彼より純粋な気持ちで体育祭で戦っている人はいないかもしれない、おそらく、この戦いがもっとも苦戦するだろうと思った。

 

「爆豪君は私の何を見てたの? 私が今まで一度たりとも勝利のために何か妥協をしたと思ってる? 必要だったら、毒も盛るし、不意打ちをしてでも私は勝つよ」

 

「まぁたしかにそうだな、その点だけは他の奴らよりましだ。へっ、いいぜぇ、やれるもんならやってみやがれ」 

 

 私の脅し文句の何がいいのか、ここにきて一番邪悪な笑みを浮かべる彼に、逆に飲まれそうになるが何とかこらえる。

 

 彼が出ていき、足音が遠くなってから私はようやく息を吐いた。 

 

 

 ようやく、ここまで来た。

 

 私は残る時間を心を落ち着けるために過ごした。

 

 

 

 

 

『決勝戦は爆豪です。

 

 戦いを進めていけば大抵は彼に当たります。

 

 多彩な攻撃と臨機応変な行動、間違いなく彼は強キャラの一人です』

 

 

 戦う前はあれほど激しい口上も、試合前では一切しゃべらずこちらを睨んでいる。

 

 

「スタァァァアト!!!!」

 

 

 試合開始の宣言と、彼の攻撃は同時だった。

 

 

爆煙弾(スモークグレネード)

 

 

 彼がこちらに手を突き出すとともに、手から白煙が噴き出し、あたり一面に煙幕が広がる。

 

 これが作戦なのだろうか? 私の感覚器が他人より優れていると知らない彼ではない、この煙が彼に利することなどないはずである。

 

 立ち込める煙の中で攻撃をした姿勢そのままで動かないでいる爆豪君がわかる。

 

 私は足音を殺して彼に近付いていく、どう見ても私を見失っている様子だ。

 

 それを見て投石すれば目の見えないはずの彼は持ち前のセンスで直撃は避けたが、コンクリートの破片は胴をかすった。

 

 彼も必死によけているようだがそれでも手傷を負うのは彼だけで、私ではない。

 

爆煙弾(スモークグレネード)

 

 煙が薄まると同時に彼はさらにこちらに向かって煙幕を張る。

 

 相手の意図が分からない、何か罠を張っているようにも見えない、彼の手から吹き上がる煙も非燃性で攻撃の手段はない純粋な煙幕である。

 

 この煙は何かを隠すためであるという予想はつく。だがその隠しているものがわからないという気持ち悪さに、私は優位であるにもかかわらず苛立つ。

 

 

『強力な脳筋個性と戦う場合、爆豪は一撃必殺を狙ってきますので不用意に接近しないよう、しびれを切らすまで距離を取ってチマチマと体力を削りましょう』

 

 

 声は遠巻きに攻撃するだけで接近する気はないようだ。

 

 しかし一撃必殺、やはりこの煙幕はその攻撃へつなげる布石と考えるべきなのだろうか。

 

 私は爆豪君がスタングレネードのような、以前八百万さんから受けた音と光の攻撃を再現するのではないかと読んで、強烈な光源や音響があった場合は刺激を絞ることができるように対策をしてきたのだが、この不明瞭な視界では全くもってそれが無駄になった。

 

 彼は同じように煙幕を張り続け、私はそれに潜んで遠くから石を投げる。

 

 解説は常に煙幕に包まれたステージで何が起きているか何とかトークでつないでいるが、それももう苦しそうだ。

 

 この試合は傍から見れば、天下の雄英体育祭の決勝だというのに映るのは、煙幕と、そこから時々噴き出す煙と石の転がる音だけだ。

 

 そんな事を何度も繰り返せば、さすがの爆豪君も石が多く当たるようになり傷は増え、息も切れている。

 

 彼の打ち出す煙幕も疲労に伴って安定しないのか、煙の濃さも広がりも不安定、先ほどに至ってはわずかな煙しか出ずに不発になっていたぐらいだ。

 

 確かに私の攻撃はきいている。いずれ倒れるはずだ。

 

 

「いい具合に温まってきたぜぇ……」

 

 

 

『半分近くも削ればそろそろですね』

 

 

 声の意味深な言葉に警戒を強めるが、彼は同じように動いた。

 

 

「……爆煙弾(スモークグレネード)

 

 

 だがそれは幾度も繰り返された同じ攻撃だ。

 

 

 私が投げた石を寸でよけると両手をつぼみのように合わせて、投げられた場所から探った私の方向に最速かつ的確に、手を広げて打ち出す。

 

 だが私は位置を探られないように移動を繰り返しているので直撃などするわけもない。

 

 少し離れた場所に先ほどと同じように白煙が広がった。

 

 こちら側にまで白煙が拡散していく。

 

 私にとっては隠れる場所が増えるので好都合だ。薄くなってきた煙から移動し、隠れるように身を潜ませて。

 

 

 あれ?

 

 

 瞬間、脳天から氷柱を突き刺されるような、怖気が走った。

 

 それは第六感といってもいい感覚かもしれない、脳の奥にある何かが伸びてそこから伝わってくる何か、天啓ともいえる唐突なひらめきが私の中でおこる。

 

 同時に私は真横に飛ぶ、今動いているのは私か声か、それすらも分からなくなる感覚。

 

 そして、違和感が次々と頭に浮かんでいく

 

 

 この白煙は見た目こそ同じだが、その匂いが僅かに先ほどと違うこと

 

 煙の広がり方があまりにも早すぎること

 

 彼が口を悪魔のように耳まで吊り上げたこと

 

 

 

 

 

 

燃料気化弾(サーモバリック・グレネード)

 

 

 

 

 パンと、彼の手元が軽く光った瞬間に私を覆う煙の塊が爆発する。

 

 彼の普段の大きな爆発から見れば慎ましやかに感じるだろう。

 

 だがそれは間違いだ。

 

 

「これは、ちょこまかと動くテメェを殺さねぇ程度にぶっ殺すために作った。とっておきだ」

 

 

 膝をついた私めがけて爆豪君がとびかかってきているのが見える。

 

 

 

 これは洒落にならない。

 

 

 白煙に見えたあれは気化された彼の爆発する汗であり、彼はそれを手の中で高圧高温状態で溜めていたのを解放し、爆発的に膨張する勢いのまま、あたりにまき散らしたのだ。

 

 この技はつまるところ、吹き荒ぶ爆風の中に突っ込まれ、体をありとあらゆる方向から殴られる攻撃に他ならない。

 

 こうなった私はどうなっていたか。

 

 まず爆風で両目と右耳がやられた。音と閃光のせいで目が一時見えないなんてものではない、両目は破裂してるし、爆破側にさらされた右片耳の鼓膜も破れている。

 

 こんなのはただの爆弾だ。命に関わる攻撃は反則とはなんだったというのか。

 

 

 早く立ち上がり、爆豪君に勝たなければ、そう思う頭とは裏腹に私の足はもう動かない。

 

 

 

「食らいやがれぇッ!!!!! 榴弾砲着弾(ハウザーインパクト)

 

 

 

 負ける。

 

 ここまできて負ける?

 

 じゃあ今までの犠牲は何だったんだ。

 

 私は何のためにサポート課のみんな、クラスメイト、心操君、他にももっともっと、私に関わるみんな踏みにじってきたというのだろうか。

 

 

 許されない、敗北だけは決して許されない。

 

 

 

 

自分の頭の中にある線を伝って私は初めて『それ』と繋がる。

 

 

 

 この線が私と声をつないでいたものだと、本能で理解する。

 

 私の頭の真ん中にできた線はどんどんと太くなり、右脳と左脳を押しのけ、頭蓋の頭頂から手を伸ばし、はるか遠くの『何か』とがっちり手を握り合った。

 

  

 

 その瞬間、意識が蒸発する。

 

  

 この時の私にあったのは相手への恐怖や怒りではなく、ただ頭の中を埋め尽くす一つの思念。

 

  

 

『はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく、はやく』

 

 

 

 私の感情を支配したそれは強烈な速さへの渇望。

 

 はやさとは正義である。

 

 その正義の中で私は強烈な多幸感と高揚感に包まれた。

 

 

 目が見えない、皮膚も焼かれた。耳も聞こえないし、鼻もきかない

 

 

 だというのに私には爆豪君が振りかぶってこちらに殴りかかってくる姿が頭の中で鮮明に映し出されていた。

 

 

 知っている。そう私は知っている。

 

 

 爆豪君は敵ごとの弱点を狙うため、個性によって戦法を変化させる。

 

 そして成績で彼を上回った場合、彼はそのキャラに対策した攻撃を仕掛けてくる。

 

 私のような高機動な強化型にはキャラの感覚を奪ってからの本命の一撃

 

 よって最速の攻略は突貫から、敵の対策された攻撃をよけてからの接近戦、次善はそれを受けてからのカウンター

 

 今回は次善策を選ぶしかない、あぁ、もどかしい、私なら彼を最速で倒せていたのに

 

 

 

『ここでカウンターを入れて、工事完了です……』

 

 

 分かる。

 

 これから先、爆豪君の体がこの先どのような軌跡を描くか。

 

 

 私は大ぶりの右を避けて懐に入ると、そのまま腕を振りぬいた。

 

 爆豪君の攻撃がヘルメットに掠る。

 

 先ほどの攻撃でボロボロになっていたそれはいとも簡単に砕けてあたりに散らばる。

 

 

『この技をあえて端で食らって、画面が真っ黒になってから一拍置いてカウンターを入力すると見事にささるので安定して早いです。

 

 最速は接近戦からのタコ殴りですが、先ほどの技が刺さるとあまりに距離が近すぎて、カウンターをする暇なく倒されるので安定を取りました。

 

 というか乱数が暴れない個人戦、そして一番戦うことの多い爆豪と轟あたりでガバる走者なんているわけないよなぁ!!』

 

 

 私のこぶしをまともに受けた爆豪君はそのままステージの中央へと吹き飛ぶ。

 

 

『爆豪はAIが優秀で、相手の弱点を突くぅ^~戦術をとる場合が多く、初見の皆さんは苦労した記憶があるのではないでしょうか

 

 今の動きは高機動脳筋の対策で全体に足止め攻撃をして、本命をぶち込んでくる作戦です。

 

 まぁ、ホモ子を対策している爆豪の対策をしているので負けるわけがありませんね』

 

 

 不思議なことに目の見えないはずである自分が、悪人顔のまま白目をむいてこちらを睨む爆豪君を見ながらぼんやりとあたりを見回す。

 

 いつのまにか、煙幕は彼の爆風に特化した攻撃が消し飛ばしていた。

 

 顔の晒された私に向けて、観客席から歓声ともブーイングともとれない大声が上がっている

 

 観客は、いきなり煙が晴れたら倒れこんでいる爆豪君が見えたわけだから、盛り上がりきれないのだろうとも思うが、私には関係ない。

 

 

 もはや先ほどの高揚感など欠片もなく、今心にあるのは苦り切った自分だけだ。

 

 

 

 

 終わった。

 

 

 

 

 声の通り、私は雄英体育祭の全種目で1位を取って優勝した。

 

 

 

 

 

 

 

 




ホモ子「しかし君は単純だよなァ、私の口から出たでまかせを、全部信じちまうんだからなァ! ヒッヒヒヒヒヒ……、みんなを守るぅ~? ヒーローになるぅ~? ヒャーッハハハハハ!! 楽しかったぜェ、お前との友情ごっこォォォ!!(意約)」

こマ?
ホモ子最低じゃん



燃料気化弾(サーモバリック・グレネード)

爆発のもつ効果のうち、熱や破片による攻撃ではなく、爆風による衝撃波に焦点を当てた技。爆豪の特殊な汗を手の中で高温高圧状態にしてから、前方へ一気に開放することで、相転移を引き起こし、急激に空気と混ざり拡散して爆発する。

 つまりどういうこったよ?

→「高性能爆薬でつくる野菜ジュース」「燃料気化爆弾」で検索検索ゥ!

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