第10話 「現実で出会う仲間と新たな仲間」
近頃、首都高で名を挙げている紗千香。いつものようにMSG、リアルの首都高と交互に走っているがこの日も首都高を走っていた。
紗千香「リアルの首都高やリアルのFDの挙動も慣れてきたし・・・いろいろなライバルと戦って久遠さんと戦うための力をつけていかないと・・・!」
来る久遠との戦いにそなえ様々な相手と戦うために首都高を走っている・・・
・・・一通り走り終え、首都高を出て秋葉原に来た紗千香。
紗千香「内回り 神田橋からスタート、江戸橋までのタイムはこんな感じか・・・。ノーマルあるいはライトチューンのスカイラインGT-Rが来ても負けない感じがしてくるよ」
スマートフォンの時計機能の1つであるストップウォッチのタイムを見て満足する紗千香。これならライトチューンのハイパワースポーツカー相手に負けないと感じていた。
それが久遠を倒すための実力の糧となるのだろうか・・・
紗千香「タイムアタックのついでに秋葉原に来てしまったし・・・もう一度走りに行こうかな。それともいったん休憩しようかな」
この後の行動を考える紗千香。
???「あっ?紗千香くんじゃない?」
紗千香「その声は・・・?」
ランエボ6に乗る水色のポニーテールの少女が紗千香に声をかける。その少女は紗千香がダイシー・カフェで出会った少女 ノエルこと聖明乃だった!
紗千香「もしかして明乃?」
明乃「うん!そうだよ!もしかしたら紗千香くんじゃないかって思って声かけちゃった!」
とここへFCに乗る少女のエリスこと暁絵里や86に乗るSAOEW事件を解決に導いた少女のイヴォルヴァーこと藤林麗奈もやってきた。
絵里「あっ!紗千香さんも来てたんですね!」
紗千香「ああ、神田橋から江戸橋までタイムアタックしてたからそのあとの休憩かな」
だがFDを見るや否や麗奈はあることを思い出す!
麗奈「あっ!紗千香くん!真姫さんから話は聞いたよ!ノーマル仕様なのに真姫さんのNSXと夏美さんのGT-Rに勝ったんだって!」
紗千香「どうして俺のことを・・・!?」
麗奈は紗千香の対戦相手であったカーラこと真姫からFDの話を聞いていたようだ。
絵里「あなたの知り合いである光さんや対戦相手だった真姫さんから話を聞きました。」
紗千香「そっか・・・NSXとR33とバトルしたって話、広まってたのか・・・(汗)」
真姫とバトルしていたという話はMSGでも広まっていたようだ・・・
絵里「あ、紗千香くんにぜひ会わせたい人連れてきました!そちらがプリエルさんです!」
プリエルというWGNC34ステージアに乗る少女を紹介する絵里
プリエル「あ、初めまして!プリエルっていいます!ある事情で紗千香くんにはリアルネームは教えられませんけど・・・。同じ事情でSAO事件以降VRMMOはやってませんけど親から借りてるステージアで走ってたりはしてます。」
紗千香「よろしく、プリエル」
プリエル「はい!よろしくお願いします!」
実はプリエルは家族からVRMMOを禁止されているためにそのかわりとしてステージアを借りて首都高を走っている。また、同じ事情で本名も教えられないようだ・・
絵里「そうですね・・・せっかくここで出会っちゃったので紗千香くんと私と明乃さんと麗奈さんの4人でバトルしませんか?」
紗千香「えっ?明乃たちと4人で?」
ここで絵里はバトルの提案をする!
明乃「あたしも紗千香くんと一緒に走ってみたいな」
麗奈「ドラテクや車の性能は和人や紗千香くんには及ばないけど一度一緒に走ってみたい!」
紗千香「わかった!絵里たちがそういうなら受けて立つよ!でもプリエルはどうするの?」
だが首都高で同時にバトルできる台数は4台までで同時に5台以上でのバトルはできない(ただしバトルと異なり不定期で開催されるC1エリアを完全クローズ化してレースを行うレースの場合は最大10台まで同時にレース可能)
プリエル「うーん・・・5台以上でバトルはできませんし親から借りたステージアを壊すわけにもいきませんから私はゆっくり紗千香くんたちについていきますね」
また、プリエルのステージアは借り物であるため無理なバトルはできないためにプリエルは後ろからバトルの観戦をすることに。
紗千香「わかった!バトルはそれでいこう!」
絵里「それじゃみなさん、行きますよ!」
それぞれの車に乗り込みエンジンを始動させコースインする・・・。
・・・首都高にコースインした紗千香たち。なお、プリエルのステージアはバトルに参加しないためかなりの距離が開いている。
絵里「江戸橋JCTを抜けて京橋JCTに入りましたね・・・では、バトル行きますよ!」
(イメージレースBGM Midnight Sanctuary(湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE 3))
京橋JCTに差し掛かったところでバトルがスタート!先行していくのは明乃のランエボ!
紗千香「みんなの車いい感じだね。でも・・・実力はどうかな?」
絵里のFC、明乃のランエボ、麗奈の86のチューンの良さに驚かされる紗千香。だがドラテクのほうは実力をうかがうことに!
銀座のS字、明乃はランエボが4WDであるためアグレッシブに4輪ドリフトを決めていく!一方、FR車である絵里のFC、麗奈の86、紗千香はドリフトでコーナーを通過!
紗千香「明乃は実力もランエボもいいね。でも・・・勝負はこれからだよ!」
汐留S字前のトンネルS字、紗千香はドリフトで果敢に攻めていく!
続く汐留S字!紗千香は絵里のFCをオーバーテイク!
絵里「っ・・・やられましたね。さすが和人さんや光さんが認める実力を持ってますね・・・!」
紗千香「あと・・・2台!」
浜崎橋JCTのカーブ!紗千香は先行する麗奈の86をロックオン!カーブに差し掛かり4台はドリフトへ!
接戦する4台!コーナー脱出の競り合い、加速力はFDが勝り紗千香が前に出る!
麗奈「あたしもまだまだかなあ・・・チューンもそうだけど明日奈さんや光に走り方教えてもらわないと!」
チューンしてもドラテクが無くては力不足と思い、実力を身に着けたい麗奈だった。
たとえSAOEW事件の解決に導いた英雄だとしてもここ首都高ではMSGを含むVRMMOと異なり(RPGではなくレースゲームであるMSGでもそうだが)車の性能やドライビングテクニックが足りなくては勝つことが難しいのだ。
紗千香「残すは明乃だね!」
明乃「ついにここまで追いつかれちゃったかあ。でも馬力はほぼ一緒!コーナリング勝負負けないよ!」
残る相手は明乃のみとなった。芝公園S字を抜け接戦に入るFDとランエボ!
紗千香「ランエボ6、基本性能はこの前戦ったカズヤさんのランエボとほぼ一緒みたいだけど・・・どんなチューニングされているか、明乃の実力次第かな・・・!」
明乃が駆るランエボ6は前に戦ったヤーマンのリーダー カズヤのランエボ5のあとのモデルで基本性能はほぼ同一である。だがドライバーの実力はまだ未知数、勝負はここからだ。
谷町JCTを通過し霞が関のトンネルに入る4台!現在明乃がリードしているが紗千香と接戦を繰り広げている状況だ。
明乃「ノーマル仕様って光から聞いたはいいけどここまで上手だなんて考えてなかったよ・・・でも簡単に負けるわけにはいかないからね!」
性能がノーマル仕様のFDに乗っているにも関わらず圧倒的な実力で明乃を追い詰めていく紗千香・・・
代官町出口手前のカーブ!紗千香がアウトから抜きにかかる!
明乃「アウトからいったって簡単に前には出させないよ!」
インからドリフトを決めていく明乃のランエボ!
サイドバイサイドにもつれこむが次のコーナーで紗千香が前に出る!
紗千香「よし!前に出られた!」
明乃「嘘なの!?アウトからあっさりと抜かれるなんて!」
紗千香の実力を目の当たりにした明乃。想像を超えた走りにただ驚きばかりだった・・・
終盤、紗千香はドラテクを見せつけるかたちで明乃のランエボと50mの差をつけてゴール。絵里と麗奈のほうはデッドヒートが続くが接戦の末に麗奈が3位でゴール、絵里は4位でバトルを終えた。
(イメージレースBGM終了)
・・・バトルを終えた紗千香たちは八重洲線の地下駐車場へ来ていた。
麗奈「紗千香くんの走り・・・すごかったね。今の86とあたしの腕前じゃあついていけないよ」
明乃「代官町出口のカーブのアウトから仕掛けるのすごかったよ!」
絵里「さすが和人さんたちが認めるFD乗りですね!」
紗千香「いや、まだまだだと思うよ。高い壁こと久遠さんに勝たないことにはまだチューンさせてもらえないし、それに・・・まだ和人には及ばないよ」
麗奈「そんなことないって!ノーマルのFDでチューンされた夏美のR33と真姫のNSXに勝つことがすごいよ!」
みんなは紗千香の走りを称賛する・・・
そこへ少し遅れてプリエルのステージアが・・・
プリエル「みなさんすごいですね・・・。ついていくだけで必死でしたよ・・・(汗)」
麗奈「プリエルちゃんの実力では紗千香くんに追いつくのも厳しいし車も借り物のステージアだから無理もないよ」
絵里「ええ、ステージアはステーションワゴンゆえにオーバーハングは長いですし重量もスカイラインGT-R以上の重さ。しかもプリエルさんのステージアは両親から借りている車なので無理はできませんから」
実力が足りないことや使っている車種が家の車であるステーションワゴンのステージアであることから無理はできなかったプリエルだった・・・
絵里「もしよろしければこれからも私たちとリアルやMSGでもバトルしていただけますか?」
紗千香「俺でよければ別にいいよ?」
絵里「わかりました!もし紗千香くんからバトルがしたいのであればいつでも受けますよ!」
麗奈「あたしももっと腕を磨いてリベンジするからね!」
麗奈は腕を磨き紗千香にリベンジすることを決意した。
明乃「あ!紗千香くんに教えてあげたい人がいるよ!」
紗千香「俺に教えてあげたい人・・・?」
紗千香に教えてあげたいという人物とはいったい・・・!?