ソードアート・オンライン~漆黒の鴉~ 作:Blood Fang
キリトとクエストを組んでから、ここ週間。俺は、シノンと組んで狩りに行っていた。
狩りに行き過ぎて、俺はレベル15になり、シノンはレベル9までにもなった。
「もう昼すぎだしだし、飯食いに行こうぜ。」
シノンに声をかけるんだが、反応がない。
どうしたのかと思い後ろを振り向く。そこには、誰もいなかった。
さすがに、置いてきぼりは駄目だと思うので、探すんだがどこにもいなかった。
「おいおい、どこに行ったんだよ。」
「お~い、ジン。」
呼ばれたんだが、シノンの声ではない。この声は多分クラインなので反応する。
振り向いて、クラインの顔を見ると、
「ひでぇ、顔になってんな。まるで、山賊じゃねぇか。」
「さすがにそりゃねぇだろ!」
「そんなことより、シノン見なかったか?」
「そんなことって...。メッセージでもとばせばいいだろ。」
「それもそうだな。サンキュー。」
そう言って、メッセージをとばした。そうすると5分ぐらいたち、シノンからメッセージが送られてきた。そこにはこう書いてあった。
『私、先に町に行っていると言ったけど、聞いていなかったの?』
このメッセージを見て、シノンが何か言っていたことを思い出す。今の俺は、さっきまでの俺をぶっ飛ばしてやりたい気持ちを抑えつつ、謝罪とついでに待ち合わせのメッセージをとばし、帰ることにした。
「じゃあ、クライン。俺はもう帰るから。」
「おぉ、そうか。じゃあな、ジン。」
「じゃあな。」
そう言って、シノンと待ち合わせをした町に行く。
町に行き、待ち合わせの場所であるレストランに行く。シノンの姿を見つけ、声をかけようとする。だが、そこにはナンパをしている不細工なデブとガリ、ナンパされているシノンがいた。
「ねぇねぇ、僕たちと一緒に組んでやろうよ。」
「好きなところに連れて行ってあげるからさ。」
「いや、いいです。友達との待ち合わせがあるので。」
そう言いながら、シノンは断るが、二人の男たちは諦めずに、
「そんなこと言わないでさぁ、その友達も一緒でいいからさ。」
シノンが困っているようだし、助けてやるか。
「すまん、待たせたな。」
シノンの右肩に手をのせて言った。すると、デブたちは睨み付けてきた。
こいつらのことなんて、どうでもいいからレストランに入ろうとする。
「もう、行こうぜ。」
「うん、わかったわ。」
そう言って俺達はレストランに入っていった。
「で、さっきのは何なんだ?」
「ナンパよ。あと、ありがとう。」
俺の問いにシノンは答え、礼を言う。
「たいしたことじゃねぇーよ。」
「そういえば、明日、第一層攻略会議があるみたいよ。」
「本当か!?」
俺はシノンの肩をつかんで聞く。
「そ、そうだけど。私とジンのはエントリーしておいたわ。」
「そうか。ありがとうな。かわりと言ったらなんだけど飯を奢るよ。」
「いいわ、自分のぐらい自分で払う。」
「一応10万コルあるから、大丈夫だから。」
「じゃあ、お言葉に甘えて、奢ってもらおうかしら。」
そんな会話を終え、俺達は飯を注文した。
「ふぅ~、そろそろ宿に行こうぜ。」
「そうね。もう遅いし、いきましょう。」
飯を食い終わった俺達は、宿に行く。
宿について部屋をとり、寝ようとする。
「アラームは6:00に設定しておいたわよ。」
「サンキュー。明日は、無理すんなよ。」
「ジンもね。おやすみなさい。」
「おう、おやすみ。」
「.....ジ......ン.......ジン!」
「んっ....、おはよう...。」
「そろそろ攻略会議はじまるわよ。」
「おう、わかった。」
装備をつけ、アイテムを確認するのを終わった。
「じゃあ、行くぞ。」
~トールバーナ噴水広場~
「みんな、今日は集まってくれてありがとう。俺はディアベル、気持ち的にナイトやってます!」
「今日集まってもらったのは俺達のパーティーがボスのいる部屋を見つけた。」
「この約一ヶ月で1800人が死んだ、だが俺たちは始まりの町にいるみんなに知らせるべきだ!このデスゲームはクリアできると!」
「それが今ここにいる俺達の役目だ。そうだろ、みんな!」
いまのディアベルの呼び掛けにより全体の士気が上がった。
「では、これから攻略会議をはじめようと思う。まずは、6人のパーティーを組んでくれ。」
その言葉により回りはパーティーを組み始めた。
「なぁ、シノン。一緒にやろうぜ。」
「いいわよ、よろしくね。でも、人数足りないけど...」
「彼処にいるの、キリトじゃないのか?」
「えっ、キリト?」
「ちょっと声かけようぜ。」
キリトの方に行き、
「キリト、一緒に組まないか?」
「いいけど、この子も一緒でいいか?」
「いいぜ、俺はジン。よろしく。」
「シノンよ。よろしく。」
「アスナ。こちらこそよろしく。」
皆がパーティーを組み終わり、
「そろそろパーティーを組み終わったかな。じゃあ、」
「ちょお、待ってんかナイトはん。」
その声が後ろの方から鳴り響く。
「わいは、キバオウってもんや。」
「ボスと戦う前に、言わせてもらいたいことがある。」
「こん中に、今まで死んでいった2000人に、わびいれなあかんやつがおるはずや。」
「キバオウさん。それは元βテスターのことかな?」
「そうや。元βテスターは、デスゲームが始まったその日に、ビギナーを見捨ておった。奴らは、上手い狩り場やら、クエストを一人じめして、自分たちだけ強なって、そのあともビギナーのことは知らん振りや。こん中にもいるんやろ、元βテスターが。」
俺はその時、元βテスターと知られてしまう不安や、焦りではなく、キバオウへの怒りしかなかった。
「そして、ためこんだ金やアイテムをはきだしてもらわんと、パーティーメンバーとして、命は預けれんし、預かれん。」
その言葉を言い終わり、俺の我慢の限界に達した。俺はキバオウの正面まで行った。
「ディアベル、発言いいか?」
「あぁ、いいけど。でも名乗ってくれないか?」
「俺はジンだ。元βテスターだ。」
俺は正直にテスターだったことを言う。
「だったら、さっさとアイテムなり、コルなりおいて去らんかボケ!」
「断る。」
「はぁ? ふざけんなや。」
「ふざけてんのは、てめぇだろうが。」
殺気をこめて言う
「お前が言ってるのは、俺らがビギナーの面倒を見なかったのが悪いといってんだろ。」
「そうや。あんたらが面倒を見といてくれたら、こんなに死なんかったはずや。
」
「じゃあさ、あんただったらどうしてたんだよ。」
「どうゆうことや?」
「お前がテスターだったら、ビギナー全員の面倒を見れたのか?」
「全員は面倒を見れんかもしれんけど、ワイやったら、少しは救えたはずや。」
「そんなことはできるわけない。」
「口では簡単に言えるけど、実際にやれるはずないだろ。」
「それに情報は、お前らにもすべて提供している。」
「それなのに、元βテスターを悪者扱いとか、調子良すぎだろ。」
次からはもっと早く投稿します。